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2014.11.14

「みえない雲」が舞台化

「みえない雲」というドイツの小説をここでご紹介したことがあります。3年半前、東電福島第一原発の核災害の直後のことでした。

みえない雲来月、この「みえない雲」が舞台で上演されます。12月10日(水)から16日(火)までの1週間。場所は三軒茶屋のシアタートラムです。私は残念ながらそのころ東京に出向くことができそうにないのですが、ぜひ関東地方にお住まいのみなさま、足をお運びください。

グードルン・パウゼヴァングさんの「みえない雲」は、ドイツの原子力発電所で破局的な事故が発生し、親兄弟も失われる中、ひとり生き延びる10代半ばの少女を描いた小説です。日本語には高田ゆみ子さんがお訳しになりました。舞台化されるという話も、高田さんから教えていただきました。

瀬戸山美咲さんというかたが脚本、演出を担当なさいます。小学生だったころに「みえない雲」を手にしたという瀬戸山さんは、原作の中では語られなかった「今」の視点も織り込み、小さな子どもから大人まで、日本に暮らす人から世界の人まで、誰もが「自分のこと」として受け止められる作品を目指すと語っていらっしゃいます。

自分のこととして受け止めるというのは、今、とても大切なことだと思います。あれほど衝撃的な出来事であったのに、私たちは既に福島の核災害を自分たちの頭から消し去りつつあります。福島から何百キロも離れた私たちには影響のなかったことであるだとか、私たちは比較的に福島に近いところにいたけれど、もうあれは終わったことだとか考え始めている私たちがいます。嘆き、怖れるばかりではなく、胸を張り、瞳を上げて生きていくことはとても大切です。しかし、私たちの過去は、自分たちのふるさとは、忘れ、捨て去ってしまうのではなく、そこから確実に学び取って、よりよい世界を作っていくために存在するはずです。

瀬戸山さんの作る舞台の中心には、今とても期待されている若い俳優がいるそうです。上白石萌音さんという人。「舞妓はレディ」という最近の人気映画の主役をつとめたかたです。本の「みえない雲」を読んで、ぜひやりたいとおっしゃったそうです。

多くの人たちの思いを重ねて、すばらしい舞台になることをお祈りいたします。

舞台版「みえない雲」。前売りはもう始まっています。詳しくはミナモザのサイトをご参照ください。

ポスター画像は瀬戸山さんから使用許可をいただきました。本当は、このポスター、目をこらすと、いろいろなものが見えてきます。どこかで大写しになったものを見てみてください。

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2014年 11月 14日 午前 07:46 | | この月のアーカイブへ

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