非常勤教員は労働組合へ
Growing number of part-time professors join unions - アメリカの大学で非常勤教員の労働組合組織化が進んでいるというニュース。
1970年には高かった専任率が徐々に低下し、現在では大学教員の過半数が非常勤となっているそうです。提供する科目を増やし、教育に幅を持たせるためだった非常勤教員委嘱が母屋を乗っ取ってしまった形です。
専任教員に比べ給与が低い非常勤教員は、やはり私たちの国と同様、いくつかの学校を掛け持ちして不安定な生活をしている人が多いようです。で、ここからが少し二つの国の間で事情が違うのだと思いますが、非常勤教員が組合を組織する大学が急速に増えているようです(私たちの国と異なり、個人加入の組合はなく、事業場の職域ごとに多数決をとって組合を結成します)。
サービス業従業員を組織する全国組織 SEIU (Service Employees International Union)なども活発に組織化を展開しており、近年、組合組織率が低迷する中、大学教職員の組織率だけは上昇しているそうです。
わたしたちの国でも、非常勤や任期制の教員の組織化に労働組合は強く取り組むべきです。専任の教員の既得の権益を守ることも大切だとは思いますが、そればかりを考えていたら、次の世代が育たない。そんな危機的な状況にあるように思います。
写真は BTC Best さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。今年9月に教職員がストライキをうった西海岸の大学のようすです。
2013年 11月 3日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
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