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2013.02.21

虐殺はいまだに謝罪されない

Jallianwala Bagh killings deeply shameful: Cameron - インドを訪問中のイギリスのキャメロン首相が植民地時代の大虐殺事件の現場を訪れたことを伝えるインドのザ・ヒンズー紙。

Memorial to the dead by abrinskyインド北部、パンジャブ州のアムリトサル(Amritsar)では、1919年4月13日にイギリスの統治に抗議するシーク教徒の集会に向けてイギリス兵らが発砲し、1,000人を越す死者が出ました。20日、その地に建つ Jallianwala Bagh 記念碑にキャメロン首相は花を捧げ、「これはイギリスの歴史の中で深く恥ずべき出来事であった。ウィンストン・チャーチルが当時これを醜怪だと呼んだのは正しかった」と記帳しました。

しかし、謝罪は行なわれませんでした。英ガーディアン紙 "David Cameron defends lack of apology for Amritsar massacre" に、なぜ謝罪しなかったかについての首相の弁明が載っています。「歴史に手を深く手を伸ばして謝罪すべきことを探すのではなく、何が起こったのかを認め、何が起こったかを思い起こし、何が起こったかについて敬意と理解を示すことが正しいことだと思う」のだそうです。あくまでも「した」のではなく「起こった」と考えているということでしょう。

米ニューヨークタイムズ紙 "Cameron Calls Colonial-Era Massacre in India 'Shameful'" は、イギリスによるインド統治には残念な出来事があまりにも多いので、一つに謝罪すると、謝罪すべきという声が限り無く出てくるかもしれないことを心配したのであろうという点、そしてかつてエリザベス女王がジャリアンワラ・バーグを訪れた際(その時も謝罪はありませんでした)、夫のフィリップ王子が「死者の数が誇張されている」とつぶやいたのが聞き咎められ、大きな事件になったことを記しています。

世界のさまざまなところで、植民地支配の歴史が完全には閉じていないことを思い知らされます。

写真は abrinsky さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2013年 2月 21日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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