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2013.01.06

39年目の無罪

Poet acquitted of charges of infringing national security - 韓国の詩人キム・ジハ(金芝河、김지하)さんに判決。

[121213]김지하시인만남[박근혜] (2) by 박근혜 공식앨범近年何か罪を犯したというのではなく、1970年代の軍事独裁政権時代、国家保安法や大統領緊急措置に違反したとして死刑判決を下されていた件です。罪に問われて39年目とのこと。

結果は、74年のいわゆる「民青学連(민청학련)事件」に関しては無罪、元々の70年に『五賊(오적)』という体制批判の詩を発表したことについては、再審裁判所の審理範囲に関する法理上の限界によって有罪判断を取り消すことはできず、最も低い法定刑である懲役1月の宣告を猶予されることとなったようです。

裁判長は「当時、裁判手続きが人権保障と法治主義守護という司法本来の役割と機能をつくすことができない状況で、民主化運動に参加した多数の知識人に耐えることはできない犠牲が強要された」として正式に謝罪しました(ハンギョレ新聞、‘민청학련’ 김지하, 재심서 39년만에 무죄 선고)。

キム・ジハさんの詩を私が読んだのは光州事件のころだったでしょうか。また、90年代に、講演会を聞きに行ったことがあります。とても分かりにくかったです。なんか、私の理解できる方向や範囲とは違うほうに流れて行ってしまったような… 詩を読んだ時の印象とはだいぶ違っていました。

先月行なわれた大統領選挙でも、セヌリ党のパク・クネ候補を支持したそうで、違和感というか、不思議な感じがしました。うまく表現できないのですけれど。

だから、現在のキム・ジハさん(それはもちろん、1970年の彼と連続しているわけですが)への評価は全く別問題として、今回の裁判所の判断からは、韓国の社会が過去の不正を直視し、その罪を贖おうとしているのが分かる、というのを一番強く読み取ります。

とは言え、謂われなき罪に問われ、死罪を宣告され、投獄された一人の人間がその咎を晴らされたというのは、とてつもなく重大なことです。私もそれを深く喜びます。

写真は 박근혜 공식앨범 が CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2013年 1月 6日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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