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2012.06.30

パキスタンの民族浄化

‘Ethnic cleansing of Hazaras going on in systematic manner’ - パキスタンで少数民族のハザラ人に対する「民族浄化」が行なわれているとする報道。

Lahore to Quetta by · · · — — — · · ·アフガニスタンと国境を接するパキスタン西部のバロチスタン州からは、過去5年間に5万人のハザラ人が去って行ったそうです。月に50人から60人ぐらいのハザラ人が殺されている状況。

シーア派を狙った宗派対立だと描写されがちであるが、実際にはハザラ人しか標的になっておらず、少数民族への迫害であることは明白であるようです。

いろいろと歴史的な経緯や政治的な思惑があるのだとは思いますが、個々人を人として尊重せず、ただ単に何かの民族に属しているからというだけで排除したり殺したりすることは許されません。

詳しいかたには既知のことなのでしょうけれど、幾重にも絡まったパキスタンのニュースに私は困惑するばかりです。

バロチスタンに向かう列車の写真は · · · — — — · · · さんが CC-by-nc で公開しているもの。

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2012年 6月 30日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.06.29

真実の炎

Tibetan Parliament’s Press Conference on “Flame of Truth” Relay - チベット亡命政府が中国による占領統治に抗議して灯火リレーを行ないます。

 by siobh.ie「真実の炎」を持って、世界各国を訪れるという計画のようです。期間は、ダライラマの誕生日である来月6日から12月10日まで。今年はオリンピックの年ですから、4年前の北京の時の聖火リレーを意識したものかなあと思いますが、詳細は分かりません。走るのか、行進するのか。私の探しかたが悪いのだと思いますが、インド以外のどんな国を訪れるのか、私たちの国にも来るのかなど、ほとんど何も分かりませんでした。

炎は、抗議の焼身自殺を図った20人以上のチベット人たちとのつながりを表すのかもしれません(冒頭で言及した記事に載っている写真を見ると、本当の炎ではないようで、ちょっと脱力します)。

要求は、国連でのチベット問題の討議、国際的な検証委員会のチベット訪問、国連がチベットにいるチベット人たちの将来を保障することです。

私たちがチベットの真実を知り、自分たちに何ができるかを考えるために、ぜひ炎が私たちの国にももたらされますように。

写真は siobh.ie さんが CC-by-nc で公開しているもの。

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2012年 6月 29日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.06.28

感情と子どもたち

Emotional quotient of Thai kids falling: survey - 感性知数(EQ)という概念があるそうです。「心の知能指数」とも呼ばれるこの数値をめぐるニュース。

Children playing 06 by BernardNgタイで小学校の年齢の子どもたちの感性知数を調査したところ、2002年、2007年、2011年と、徐々に値が下がっていることが分かりました。さらに、2011年の値は、EQ の正常値とされる範囲よりも低いことが分かったそうです。

このことは、感情の自己統制や他者の感情の理解などについて、子どもたちが下手になってきていることを示します。

他の国ではどうなのでしょうか。

また、感情的なことが苦手になったというのではなく、もっと他の領域で早く成熟が必要になったということなのかもしれないし、私にはこのタイの結果をどう解釈したらいいのか、全く分かりません。

バンコクの子どもたちの写真は BernardNg さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2012年 6月 28日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.27

父親の願い

'No war over my son,' father of missing Turkish pilot says - 22日に、トルコ空軍の戦闘機をシリア軍が地中海上で撃墜しました。乗っていた2人の行方はまだ分かっていません。

malatya apples by damiandude記事は、行方不明の Gökhan Ertan さんの父親、 Ali Erton さんの談話を紹介しています。「他の国が操縦士を1人殺したからといって、飛行機を1機撃ち落としたからといって、あるいは50機撃ち落としたからといって、戦争を始めるのは正しくない」。

彼の国の雰囲気が私たちの国のそれと似たものであるならば、「私の子どものために戦争を始めてほしくない」というのは、必ずしも簡単に言える言葉ではないと思います。

アリ・エルトンさんの愛に満ち勇気ある発言に敬意を表し、もしできることであれば息子さんが生きて還ることを、そして平和を祈ります。

写真は damiandude さんが CC-by-nc で公開しているもの。彼らの住むトルコ南東部 Malatya 地方の風景です。

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2012年 6月 27日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.26

稼働遠のく

Power production at Kudankulam in two months - 南インド、タミル・ナドゥ州のクダンクラム原発はまだ稼働していません。

Pigs can fly! by Joe Athialy今月の初めに、一部報道を信じて、6月10日ごろに試験稼働の見込みと書いてしまいました。すみません。

そば屋さんの出前みたいな感じに「もうすぐ」と何回も聞かされていますが、なかなか来ません。まあ、来ないほうがいいですけど。

いつもは「あと2週間ぐらい」というのが多いのですが、今回の報道はぐっと控えめに「あと2か月」と記しています。さらに、発電が始まるのは6か月後とのこと。

中央政府の原子力規制委員会が許可を出さないでいる状態のようですが、なぜそれに時間がかかっているのかについてを説明する報道は目にしていません。ただ、住民などからの訴えで、インド政府とロシアとの契約が裁判所で審査されたりしているようですから("Centre furnishes copies of pacts on Kudankulam project")、地道な抵抗運動の成果だと考えることもできるのかもしれません。

さらには、ロシアが納入した圧力容器に設計にはない溶接部分があることなどが報じられています("'Experts overlooked the welds in Kudankulam reactor'")。

私たちも、大飯原発再稼働について、まだ諦めてはいけないということだと思いました。

インドでの脱原発集会の写真は  Joe Athialy さんが CC-by-nc で公開しているもの。「地球は平たく、豚は空を飛び、原子力は安全」。

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2012年 6月 26日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2012.06.25

機長のハンスト

Air India pilots go on hunger strike - エア・インディア社で続く乗務員のストライキの中、11人の機長がハンストに入ったという記事。

Air India Boeing 777  by Deanster1983インディアン・エアラインズ社との合併話の中で101人の機長が解雇され、5月以来ストライキが続いています。ハンストを始めた機長たちは、解雇された人たちの復職を要求しています。

ハンガーストライキという行動に関して記事は、汚職撲滅運動のアンナ・ハザレさんの例を引いていて、ガンジーの話は出てきません。

また、パイロットのような高給の専門職に就いている人たちがハンストをするのは極めて珍しいということが書いてあって、考えさせられます。まだ考えています…

エア・インディア機の写真は Deanster1983 さんが CC-by-nd で公開しているもの。

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2012年 6月 25日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.24

神を禁じるわけじゃない

Representative Palatino apologizes, withdraws anti-God bill - フィリピン国会に提出されていた「反神」法案が取り下げられたという話。

Kabataan Partylist 1st Day of Campaign (Manila) by BikoyKabataan Partylist が提出していた House Bill No. 6330 は、公的な建物に宗教的な絵を掲げたり宗教的な儀式を行なったりすることを禁じて、憲法の定める政教分離を厳格にすることを意図したものでした。

しかし、特にカトリック教会から、「神を禁ずる法案だ」と強い反発の声が上がりました。カバターン党はこれに屈したことになります。

「カバターン」とは「若者」の意で、カバターン党は若者の党です。まだ基盤が脆弱なのかもしれません。

それにしても、南部でイスラムとの宗教対立をかかえている国としては、1つの宗教に肩入れしないことは、むしろ当たり前の選択であったはずです。それが実現できないのは残念なことに思えます。

Kabataan Partylist への支持を訴えるフィリピンの若者の写真は Bikoy さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2012年 6月 24日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.23

アシカの赤ちゃん

昨日の夕方は関西電力本社前の抗議行動に行ってきました。「原発いらない」「再稼働反対」「今すぐ廃炉」。

カリフォルニアアシカ@上野動物園 by makitani1,000人以上確実に集まっていたと思います。狭い場所なので、あれ以上は入れないかもしれませんが、同じ時間帯に行われた東京の首相官邸前の抗議行動の参加者が優に1桁多いことを考えると、「もっと、もっと!」と思ってしまいます。何と言っても、大飯原発で作られるかもしれない電力の消費地ですから。

気になったこと。解散後の道すがら、同じ方向に歩く人たちから聞こえてくるのが「シリアのアサド政権が云々」「アメリカのシェールガス採掘が云々」。いやー、意識がすごく高いです。その後、電車の中で聞こえてきた会話との落差で頭がぐらぐらしました。語弊があるかもしれませんが、「大衆的」な運動になりきってないのかもしれないなあと思いました。

アシカの赤ちゃんのニュース(私は関電前にいたので見られなかったのですが、NHK の7時のニュースでやっていたそうです。官邸前の報道はなかったけれど)とかに喜んじゃう私みたいな人がもっと参加しないと。

アシカの写真は makitani さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2012年 6月 23日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.06.22

ウルグアイが大麻合法化へ

Uruguay government aims to legalise marijuana - 南米ウルグアイの政府がマリファナの合法化法案を議会に提出しました。

Marijuana by Marcelo Acosta麻薬取引がらみの殺人事件などが頻発して「麻薬との戦い」が全く不毛な状態となり、「薬物そのものの害よりも、薬物を禁止していることの害のほうが大きくなってしまった」と Eleuterio Fernandez Huidobro 防衛大臣が述べています。害のないマリファナを合法化することによって、ハードドラッグの需要を減らし、クラックコカイン取引で利益を上げている犯罪組織に打撃を与えようというものです。

ウルグアイ政府案の特徴は、大麻を政府の専売とすることです。転売などを防ぐためでしょうか、あらかじめ政府に登録した購買者のみが買うことができるようになります。

ラテンアメリカでは、グアテマラやコスタリカでも大麻の合法化が検討されているそうで、ウルグアイの法案は、「画期的」と評されているそうです。

私たちの国の薬物問題は、主に麻薬ではなく覚醒剤だと思いますが、この覚醒剤も犯罪組織の資金源となっています。向精神性の種類が異なるので事情に違いはあるでしょうが、暴力団などに近い人たちが大麻合法化に強く反対するだろうことは想像に難くありません。

写真は Marcelo Acosta さんが CC-by-nc で公開しているもの。ウルグアイの首都モンテビデオの風景。

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2012年 6月 22日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.21

買えない林檎

Customer: Apple Store denied me iPad for speaking Farsi - イラン系のアメリカ人がアップルストアに行って iPad を買おうとしたら、売ってくれなかったというニュース。

Day 151: Something Old, Something New by quinn.anyaジョージア州で、アメリカの市民権を持つイラン系の若者が、イラン人の知人といっしょに店に行き、ペルシャ語を話していたら、何語で話しているか店員に聞かれました。ペルシャ語だと答えたら、アメリカ政府の禁輸措置に則ることを定めたアップル社の規定をたてに、何も売ってくれなくなったのだそうです。

これまでに2人のイラン系アメリカ人の若者が別々に違う店でこの目に遭っているそうで、これは民族的な差別だろうと、イスラム系市民団体などが憂慮を表明しています。報道があってから、店が謝罪したとの報もありますが、規則が撤回されたというわけではないようです。

北朝鮮も禁輸リストに入っていますから、もっと身近なところで似たような話が起こらないとも限らないと思いました。そういうことがないように、おまじないとして、この記事を書いておきます。

写真は quinn.anya さんが CC-by-sa で公開しているもの。ペルシャ語の教科書を“自炊”して、iPad で勉強しているところみたいです。「正しい使いかたで賞」をあげたいですね。

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2012年 6月 21日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.20

翻訳を拒否

Letter from Alice Walker to Publishers at Yediot Books - 『カラーパープル』のヘブライ語訳の出版を著者のアリス・ウォーカーさんが拒否しました。

MP Huda Naim with Alice Walker by kim kimリンク先はウォーカーさんがイスラエルの出版社に送った手紙。イスラエルによるパレスチナ人の処遇がかつてのアメリカ南部の黒人差別や南アフリカのアパルトヘイトよりもひどいという判断を示し、ボイコット・脱資・制裁(BDS)に賛同する見地から、出版を許可できないと述べています。

The Color Purple は映画にもなりましたが、当時、まだアパルトヘイトの続いていた南アフリカでは、やはり公開を許さなかったとウォーカーさんは回顧しています。

人種差別だけでなく性差別によって虐げられる女性を描いたこの小説は、同じように不条理な社会を形作っているイスラエルでこそ読まれるべきだとも言えるかもしれません。この本を読めるようにするためにイスラエルの良心が動くことに期待します。

写真は kim kim さんが CC-by-nc で公開しているもの。ガザを訪れた際のウォーカーさん。

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2012年 6月 20日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.06.19

脱原発する電力会社

German utility company turns back on nuclear plants - ドイツ第2位の電力会社が脱原発の姿勢を明確にしました。

Demo vor dem Saalbau by gruenenrwRWE 社の次期社長 Peter Terium さんは、同社がドイツ国内で新たな原発を作らないだけでなく、海外での原発建設事業からも撤退することを明らかにしました。同社はイギリス、オランダ、ルーマニアなどで原発建設に参入していましたが、「新たな原子炉を作ることによる財政的リスクは、もはや負うことができなくなった」としています。今後は、火力でもなく、太陽光発電などの再生可能なエネルギー開発に力を入れるようです(ちなみに、太陽光パネルは急激に値を下げつつあると書いてありました)。

3月に行われた RWE 社に対する抗議行動の写真は gruenenrw さんが CC-by-sa で公開しているもの。ドイツ語で「脱原発」と書かれています。こういった人々の声が実を結んだと言えると思います。

私たちの声も、きっといつかは聞き届けられるでしょう。私たちが望むほど早くはないかもしれないけれど、必ず。

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2012年 6月 19日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.06.18

禁じられた言葉

Silenced on the House floor for using correct body terms - ミシガン州議会で発言権を奪われた Lisa Brown 議員の意見記事。

Finish-Up Touches. Christiana Lewis' Collection by chekhterミシガン州議会では、先週、妊娠中絶を制限する法案が審議されていて、その中で、民主党のブラウン議員が「膣」(vagina)という語(医学用語です)を使ったところ、与党共和党に属する議長らが、それは許されない単語だと言って、ブラウン議員の発言権を停止させました。

ブラウン議員は、多くが男性である議員たちが女性の体について議決しようとしている時、女性が自分の体について語ろうとすればそれを封ずるのはおかしいと抗議しています。

AP 電 "Mich. lawmaker to help perform 'Vagina Monologues'" によれば、抗議の一環として、州議会場前で "The Vagina Monologues" を上演する計画が進んでいるそうです。

だれもが自分の性について決定する自由を持ち、だれもが自分の体について堂々と語ることができる世界のために、私もリサ・ブラウン議員を応援します。

写真は chekhter さんが CC-by で公開しているもの。「命の源泉」と名付けられたを画家が描いているところ。

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2012年 6月 18日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.17

包み紙と虎

Activists protest at KFC outlet in Semarang - インドネシアで行われた KFC への抗議行動。

Turning the Page on Rainforest Destruction: Children’s Books and the Future of Indonesia’s Rainforests by Rainforest Action NetworkKFC が食べ物を包むのに使っている紙は、インドネシアの熱帯雨林を伐採して作っているとして、自然保護団体がスマランの KFC の前で、環境への負荷が少ない会社の紙に変えるよう訴えました。

森林伐採のせいでスマトラ・トラの生態系が脅かされているとして、抗議行動にはトラの着ぐるみを着た人も2人加わりました。

たった数人の抗議行動でもこうやって報道されているのはすごいですね。首相官邸の前に1万人集まってもろくに報道されなかったりするというのに。やっぱり着ぐるみのインパクトかなあ。

伐採されたインドネシアの熱帯雨林の写真は Rainforest Action Network が CC-by-nc で公開しているもの。

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2012年 6月 17日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.16

ある労働運動家の死

China to Investigate Death of Labor Activist - 中国で今月6日、労働運動家が不審な死を遂げました。

Protest against unusual death of Li Wangyang by Leung Ching Yau Alex李旺阳(李旺陽、 Li Wangyang)さんは、天安門事件の際に労働者にストライキを呼びかけたことで有罪とされ、21年間服役し、ごく最近釈放されたばかりでした。湖南省邵阳の病院に入院中だった6日、窓から首を吊って亡くなっているのが発見されました。

彼を見舞った知人の話では精神的には非常に元気だったこと、首を吊ったとは言っても足が床に着いていたことなどから、当局の「自殺」という発表に対しては疑問の声があがり、家族、知人ら当局に拘束され始めたため、真相解明を求める声が急速に高まりました。14日、湖南省の公安当局は再調査を行なうことを発表しました。

彼を愛する人々が納得できるような、徹底的な解明がなされることを希望します。

写真は Leung Ching Yau Alex さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2012年 6月 16日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.15

壊された街

Court rules against new Sulukule villas - イスタンブールのスルクレという街のことを書いたのはもう4年前になります。都市再開発のために、街の取り壊しが始まったという話でした。

by easteighthロマの街だったスルクレをトルコ政府の住宅庁(TOKİ)は新興住宅地に変えてしまいました。現在では、古くからの建物はすべて取り壊され、640戸の住宅が建てられています。

しかし、13日に、イスタンブールの行政裁判所が判決を出し、スルクレに住んでいたロマ系市民の所有権が侵されたとして、再開発計画の即時停止を命じました。賠償が行なわれること、新たな開発にあたっては景観が守られることも命じています。

文字通りに読めば、新たに建てられた家屋はすべて取り壊されなければなりません。果たしてそうなるのかどうか。たぶん、何らかの賠償措置は取られるのだろうと思われますが、判決の文言すべてを現実が追従するとは思えません。

「遅れてきた正義は、正義とは言いがたい」と裁判の原告であったイスタンブール建築家協会の関係者が語っています。たぶん、世界のいろいろなところで、このことを思う人がいるでしょう。

せめて、スルクレの裁判闘争が全くの無駄ではなかったことが、同じような闘いにある人たちに力を与えますように。

在りし日のスルクレの写真は easteighth さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2012年 6月 15日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.06.14

いけない服装

German far-right lawmakers removed from parliament - ドイツ、ザクセン州の議会で、極右の議員が服装を理由に議場からの退場を申し渡されました。

CSD Dresden 2009 - Thor Steinar war auch da. by _parrish_ドイツ国家民主党(NDP = Nationaldemokratische Partei Deutschlands)の議員が着ていたのは、 Thor Steinar という会社のTシャツで、この会社のブランドはネオナチにとても人気が高く、ネオナチの集会でよく見られるそうです。政治的なメッセージ性のある服装をしてはいけないという議場の服装規則に抵触したため、退場を命じられたようです。

右に掲げた写真と大して変わらないシャツなのですが(冒頭のリンク先に退場者の写真があります)、それでも問題になるのですね。遠くから見ると、ちょっとやり過ぎのようにも見えますが… ドイツに行くことがあったら、間違えてお土産に買うことがないよう、気をつけなくては。

私たちの国では、変なバッジとかを付けている議員が多いですよね。あれって異常なんでしょうか。

写真は _parrish_ さんが CC-by-nc で公開しているもの。

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2012年 6月 14日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.13

本の再販制度

Enjoy your books while you can afford it! - 「イスラエルの産経新聞」ことエルサレム・ポストの記事ですが…

My Bookshelf - 14/365 by StringsOfASoulイスラエルでは、現在、国会で本の再販制度(価格維持制度)の導入が検討されているそうで、この論評の著者は、それに反対する意見を述べています。

記事によると、フランス、ドイツ、イタリアが再販制度を用いているのに対し、イギリス、フィンランドが再販制度をやめた国として名前が挙げられています。国民1人あたりの出版数を見ると、再販制度がない国のほうが出版が盛んだというのが主な論点です。

単純に考えても、本が安売りになっていれば、より多く本を買うだろう、という感じの論でもありました。事実、イギリスは1997年に価格維持制度を撤廃して以来、出版数が劇的に伸びたそうです。反対に、定価が守られて、本の価格が高ければ、消費者はあまり冒険をしなくなるだろうから、ベストセラーのような本ばかりが売れる社会になってしまいかねません。

私たちの国では本やCDに価格維持制度がとられていますが、それが売り上げの減少とかベストセラー偏重を引き起こしているということはないのでしょうか。

写真は StringsOfASoul さんが CC-by で公開しているもの。ヘブライ語の本の背です。

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2012年 6月 13日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.12

マンデラ三部作

Saint and sinner: the Nelson Mandela opera - ネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領を描いたオペラが今月イギリスで上演されるそうです。

South African story by mikmikko「マンデラ三部作」(Mandela Triology)は、南アのケープタウン・オペラの制作によるもの。一昨年初演されたそうです。3幕からなり、ホサ民族の村で育った青年期、1950年代の黒人運動、裁判と政治囚としての収監そして釈放が描かれ、3人の歌手によって歌い継がれます。第1幕はオラトリオ、第2幕がジャズ、第3幕が現代オペラ風とのこと。

現代の世の中でだれか一人を選んでオペラを作るとしたらだれが一番適当かと言えば、マンデラ元大統領だろう、という言葉が紹介されていますが、私もそう思います。

短い公式プロモーションビデオがありました。貼り付けます。

写真は mikmikko さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2012年 6月 12日 午前 12:00 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2012.06.11

脱の枢軸をめざせ

No nukes rally, June 10, 2012, in Kyoto

Germany's Energy Revolution Hits Potholes - 脱原発に動き出したドイツの電力事情。

必ずしもすべてがうまく行っているわけではなく、最大の問題は送電網の整備が遅れていることだそうです。風力などの再生可能エネルギーを利用した発電がさかんなのは北部。そこで作られた電気を南部の工業地帯に送らねばなりません。今年中に1,800キロメートルの高圧送電線を敷設する予定でしたが、まだ214キロしかできていないそうです。

電力は地産地消が望ましいが、それが徹底できないこと、そして、もちろん、再生可能エネルギーは天候の影響を受けやすいこと。それらの問題を解決していくための装置などが紹介されていました。

それでも、新しい時代への準備は私たちの国とは比べ物にならないぐらい進んでいて、先月末の数日間は、天候にめぐまれたため、ちょっと信じられない数字ですが、電力需要の75%を太陽光発電だけでまかなえた計算になるのだそうです。

それに比べると、私たちが歩むのはいばらの道ですね。再生可能なエネルギーではなく核利用という間違った賭けをしたことの報いではありますが。

いさぎよく、正しい方向に歩き出しましょう!

写真昨日の京都のデモです。 CC-by-nc で公開しています。

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2012年 6月 11日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.10

緊張の高まる西パプア

Armed groups infiltrate Papuan cities: BIN - 西パプア情勢を伝えるジャカルタ・ポストの記事。

Pasar Baru, Wamena by Carolincikインドネシアの国家諜報庁(Badan Intelijen Negara)は、西パプアの市街地に武装勢力が侵入したと見て、全土で厳戒態勢を敷いて武器の発見にあたっていると発表しました。どんな武装勢力であるかについては、口を閉ざしています。

一昨日紹介した、インドネシア国軍の部隊が500戸の家屋に放火したという報道については、「数軒にすぎない」と否定しました。

破壊された建物や死傷者の詳しい数が分からないため、ワメナでの軍の行動がまぼろし化されてしまいそうですが、緊張が高まっていることは否定しようがないようです。

ワメナの写真は Carolincik さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2012年 6月 10日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.06.09

伝説のロックスターは語る

Russia’s Rock Legend Boris Grebenshchikov: Protests and Babylon - ロシアの伝説的なロックスター、ボリス・グレベンシコフ(Борис Гребенщиков)さんのインタビュー。

Boris Grebenshchikov by PanARMENIAN_Photoソビエト体制末期に、アンダーグラウンドの音楽として圧倒的な人気を誇ったアクバリウム(Аквариум、水槽)が活動を始めて、この夏で40周年になるのだそうです。西側の影響を受けた歌詞や音作りで「反体制」と見られていた彼は、自分は反体制ではなかったと語ります。

「権威など信じないこと。権威を見せるような人などだれも信じないこと。そう思っていた」と言いつつ、「大切なのは、権力とは関わりを持たないことだ。だから対立することもしない。違うレベルにいるようにすることだ」。

Grebenshchikov さんはその信念を今も貫いていて、反プーチンの運動にも参加していません。

「何事もまじめに捉えすぎないことさ」とも。もし母親が生きていたら、もしプーチンが勲章をくれると言うなら、母が喜ぶだろうから、もらっただろう、とも言っていました。

私は、少なくとも今は、権力と衝突してでも、原発を止めたままにする努力をしたいと思うのですが、きっと、グレベンシコフさんのように考える人も多いのだろうなあと思います。

YouTube にたくさん彼の音楽があります。これとかこれとか。

写真は PanARMENIAN_Photo が CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2012年 6月 9日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.08

インドネシア軍の報復

Indonesian Army on Brutal Rampage across Wamena after Soldiers Killed for Killing Boy in Car Accident - インドネシアが占領、併合している西パプアのワメナという町で、市民とインドネシア軍が大規模な衝突を起こしているようです。

Assologaima by Carolincikちょっと書きかたが悪いかもしれません。軍が大規模な破壊活動を行なっている、のほうがいいのかな。駐とんしている第756連隊の1,500人の兵隊が約500戸の家屋に火を放ったほか、銃を乱射して、十数人が射殺されたもようです。

きっかけは、6日の午後、インドネシア兵が運転する車両が道で遊んでいた子どもをひき殺したことです。それに怒った市民らが乗っていた2人の兵隊を刺し殺し、それに対して軍が度を超した報復に出たようです。

まだニュースに出ているのはこれだけなので、誤報である可能性もあります。むしろそうであってほしいと願いもします。

インドネシア大使館に電話して、「軍関係」の部門の人と話しましたが、まだ本国から連絡は来ていないということでした。上の報道が正しかった場合に、とにかく事態を速やかに収束させることをお願いしました。

否が応でも東ティモールのことを思い出してしまいますし、植民地での日本軍の振る舞いをも想像してしまいます。

もう一つ、地理的に全く無関係な脱線。私、シリアに旅行で行ったことがあるのですが、そこで今起こっていることについて、どうもピンと来ていませんでした。今回の西パプアの話を読んで、突然、はじめてシリアのことにも心がめぐるようになりました。なんで西パプアの話はすぐに心に入ってきたのだろう。発端がミクロに語られていたからかな?

ワメナの写真は Carolincik さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。今回の事件とは関係ありません。

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2012年 6月 8日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.06.07

大臣がマリファナ合法化を支持

Duflot opens split in government with call to ease cannabis laws - フランスの Cécile Duflot 住宅問題担当相がマリファナ合法化推進の立場を明らかにしました。

Cécile Duflot by Parti socialiste国民議会選挙をこの週末に控えて、緑の党(Europe Écologie-Les Verts)の代表であるデュフロ大臣は内閣の立場とは異なる、党の見解として大麻合法化に言及しました。合法化し、タバコやアルコールと同等に扱うべきだという立場です。

オランド大統領や他の閣僚は「政権としては、大麻合法化に関する立場はない」として、デュフロ大臣の発言とは距離を置いているようです。

アメリカが連邦レベルでマリファナを合法化するより先に、どこかヨーロッパの国が合法化することは十分考えられますが、フランスではないような気がするなあ。

選挙の争点としては、ちょっと早すぎる発言だったように思えます。

セシル・デュフロ大臣の写真は Parti socialiste が CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2012年 6月 7日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.06

名前は隠されたまま

NY court limits disclosure in old communist probe - アメリカを反共旋風が吹き荒れたころのこと。

Free The Hollywood Ten by Wisconsin Historical Imagesマッカーシズムの中、ニューヨーク市では1,100人もの教員が尋問を受けました。その被害者の子どもが、親を告発したスパイがだれだったのかを明かすよう、情報公開法をもとに請求を行ないました。しかし、当時、匿名を保証された人たちの名は、今回も明かされず、黒塗りの資料が届いたそうです。

ただ、裁判所は、将来、匿名を保証された人の名も明かす日が来るかもしれないということは認めたそうです。

半世紀が経っても、歴史に光をあてるのは、むずかしいようです。

1950年代の写真は Wisconsin Historical Images が CC-by-nc-nd で公開しているもの。共産主義者であるとして逮捕された人たちの釈放を求める集会。

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2012年 6月 6日 午前 12:11 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.05

主人公のいない教育改革

国立大改革:「一法人複数大学方式」導入へ - 毎日新聞のこの記事がとても気になりました。

by shok昨日の国家戦略会議で文部科学省が行なった説明についてです。説明資料「社会の期待に応える教育改革」(PDF)を国家戦略会議のサイトで見ることができます。

毎日新聞が取り上げているのは、国立大学法人化の際に定められた「1大学1法人」の形態を見直し、持ち株会社のように何大学かを束ねた法人を作れるようにするという文科省の提案です。いろいろな大学が連携すること自体はいいことだと思いますが、その法人の執行部を民主的に選出できるかとかを考えると、かなり悲観的にならざるを得ません(そもそも、「ガバナンス」という言葉を見ると、それだけで勘ぐってしまいます)。

資料には、その他にも教育に関する数々の提案が載っていますが、どれもちょっと時代遅れになってきた新自由主義とグローバリゼーションの色が濃いと思います。産業界の「ステークホルダー」のほうばかり向いていて、学びの主体である学生の影がとても薄いのが強く気になります。

3月に、外務省が大学無償化の検討(国際人権規約の留保撤回)の方針を打ち出したと伝えられていますが、今回の文科省の資料には、無償化や学費負担の軽減に関する文言は含まれていませんでした(運営費交付金や私学助成について「メリハリのある配分」という言葉が出てきますが、これも怪しい時に出て来る符牒ですよね)。

さらに言えば、高等教育に関する饒舌さに比べ、初等中等教育への言葉の少なさも心配になりました。

写真は shok さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。一目で大学って分かる写真って、むずかしいですね。

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2012年 6月 5日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.06.04

パンと課税

British Treasury Reverses Plan to Tax Baked Goods - 数日前のニュースですが、イギリス財務省はパスティ(pasty、 肉などの包み焼きらしい)と呼ばれるパンを新たに課税対象とする計画を撤回しました。

by gaye@stickymitts.co.ukパスティは労働者階級に人気のある食べ物だそうで、緊縮財政策の中で金持ちの所得税率を下げる代わりにパスティに課税して税収を得ようという保守党の暴挙は粉砕されました。

イギリスでは、食料品は原則非課税で、贅沢品と見なされるものが例外的に付加価値税(消費税)の課税対象となるようです。私たちの国でもそうあるべきだと思います。

このニュースは日本でも共同電や日経が報じていますが、日経の記事は課税「対象商品の線引きの難しさが改めて浮き彫りになった」と、資本家寄りの解釈を加えることを忘れてはいません。線引きができなかったというなら困るでしょうが、難しくてもできるのだから問題ないでしょうに。

写真は gaye@stickymitts.co.uk さんが CC-by-nc で公開しているもの。

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2012年 6月 4日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.03

ジェノサイドを否定

New Serbian president claims Srebrenica 'not genocide' - 先週セルビアの大統領に就任した極右民族主義者の Tomislav Nikolić がスレブレニツァの虐殺は「ジェノサイドではない」と語りました。

Srebrenica by Rosa Menkman1995年7月11日、ボスニア・ヘルツェゴビナ。国連によって安全区とされていた Srebrenica という町で、8,000人ものムスリム系ボスニア人がセルビア系の民兵組織に殺されたとされるこの事件は、国連の旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷(ICTY)によってセルビアによるジェノサイドであったと認められています。

ニコリッチ大頭領はモンテネグロ国営テレビのインタビューに応え、「深刻な戦争犯罪が犯されたが、ジェノサイドではない」と述べたそうです。

セルビア国内では、スレブレニツァの虐殺を否定する歴史修正主義的な言説がまかり通っているようで、まるでどこかの国にそっくりなのですが、大統領は戦争犯罪であったことは認めており、セルビアの国家としての組織的、計画的な関与はなかった(虐殺はセルビア系ボスニア人が勝手にやった)ということのみを主張しているのだと思います。

7月の追悼式典については、「私の前任者がもう行ったじゃないか。大統領になったらみんな行かなくてはならないとでも言うのかね?」と。

いや、なんか、遠い国のニュースを読んでいる感じがしません。

写真は Rosa Menkman さんが CC-by で公開しているもの。

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2012年 6月 3日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2012.06.02

稼働近づく

Kudankulam trial run to begin on June 10 - インド南部タミル・ナドゥ州のクダンクラム原発の運転が間もなく始まる見込みです。大変残念なことです。

A warning to the TN Govt on Koodankulam by Joe Athialy州政府は一昨日、1号炉での試運転が6月10日にも始まる予定であることを明らかにしました。現在は燃料棒の装填に関する命令を待っている状態。今月終わりには発電が開始できるかもしれないとも述べています。

私たちの国と違って、発電所の地元の人たちは稼働に反対のようです。稼働させない闘いは、停止させる闘いに変わっていくのでしょうか。長い道のりになりそうです。

東電福島第一原発の惨事の後、私たちの国が毅然とした態度を取れなかったことが、人類史的な意味で、悔やまれると思います。

写真は Febin Prakash さんが CC-by-nc で公開しているもの。この春、首都デリーで行なわれた抗議行動から。

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2012年 6月 2日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.06.01

昇る太陽の旗

Rising sun raises Malawi's flagging spirits - アフリカ南部の国、マラウイの国旗が今週、変更になりました。

malawi, malawi by schmuntza実は、新しい国旗は2年前まで使われていたもの。黒赤緑の横縞の一番上の黒い部分に昇り始めた赤い太陽が描かれています。朝日の照らす地として、これからの発展への期待を表わす象徴です。

2年前に独裁者が、マラウイの太陽は既に昇ったとして、国旗のデザインを変えました。彼が死んで、新しい大統領のもと、多くの政策が撤回されているところだそうで、旧国旗の復活はその一つです。

とりあえず、「昇る太陽の国旗を持つ国はどこ」と聞かれたら、正解は「マラウイ」ということで。

写真は schmuntza さんが CC-by-nc で公開しているもの。

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2012年 6月 1日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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