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2012.03.31

給料はどのくらい

Where are you on the global pay scale? - BBC のページで、自分の給料が世界的に見てどの程度なのかが分かります。

Government Funds by United States Forces - Iraq (Inactive)グラフの上に、国名(Japan)と円建てで自分の月給(例えば昨年の大卒初任給で202,000)と入れると、世界72か国の平均給与と比べてどのへんに来るかが示されます。数値はドルと書いてありますが、米ドルではなく購買力平価レート(Purchasing Power Parity)で示されます。

世界平均が$1,480(PPP$1が126円ぐらいみたいなので、18万6千円ぐらい)。日本の平均は$2,522(32万円ぐらい)。20万2千円は$1,602になります。日本の大卒なら、世界の労働者の(すべての年齢の)平均を既に上回るわけですね。国で見ると、カタール、香港、ポーランドの平均月収と同じぐらいだということが分かります。

グラフだけ見ても面白いです。給料が一番高いのはルクセンブルグ、次にノルウェー、オーストリア、米、英と続きます。アジアでは韓国(10位)、シンガポール(14位)、日本(17位)という順番になっています。

比較的に豊かな国々だけを見ているという点と、賃金労働者だけを見ている(自営業者や年金受給者などは考慮されていない)という点に注意する必要がありますが、どんなもんでしょう。

写真は United States Forces - Iraq が CC-by-nc-nd で公開しているもの。イラクの警察が米軍のお金を民兵組織に給料として渡しているところだそうです。なんだかなあ。

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2012年 3月 31日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.30

差別の香り

Paris court to rule on Guerlain racism charge - 私は香水とか宝石の類いの話に全く疎いのですが、フランスにゲランという有名な香水のブランドがあるそうです。そこの「鼻」を長くつとめた人が人種差別の疑いで裁判をにかけられているそうです(別の記事で、有罪になったことを知りました)。

Fragrance by こひなたGuerlain 社の元社長は、テレビのインタビュー番組で、ある香水の香りを生み出した秘訣について「ふだんの自分とは違って、黒人のように働いてみようと決めたのです」(Pour une fois, je me suis mis à travailler comme un nègre.)と語り、これが非難を受けました。記事によれば、アフリカ系の人を怠惰と決めつけるような感じの言葉らしいです。

本人はすぐ謝罪を出したのですが、当然、そんなことでは収まらず、抗議行動やボイコットに発展しました。

三千の香りを嗅ぎ分けられるそうなのですが(Samsara、Nahema、Jardins de Bagatelle などの香水を作ったそうです)、言葉の意味だとか、社会的正義だとかに関しては、全くダメなんでしょうかね。

法律では、最高刑が禁固6か月、罰金22,500ユーロ(約246万円)。今回の判決は罰金6,000ユーロ(約65万5千円)でした。

人を護るために法律と司法がしっかり機能していると考えるといいのか、それとも、そういう法律があっても差別は減らないと考えるべきなのか。

写真はこひなたさんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2012年 3月 30日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.03.29

新年に水を差す

Communist Laos limits water throwing to three days of New Year - ラオスで、4月恒例の「水掛け祭り」を3日間に限るというおふれを出したそうです。

Let the madness begin by Peter Garnhum4月13日はラオスやタイの仏教の新年。知り合い同士でも、道行く見知らぬ人にでも、水を掛けて笑い合うのが習慣だそうですが、今回の通達で、水を掛けていいのは13日から15日だけになりました。理由は書いてありませんでした。また、色の付いた水、汚い水などを掛ける行為は禁止だそうです。これはまあ、分かります。

水掛け祭りは、ビルマからの留学生たちが、ものすごく楽しそうに話してくれたのが印象に残っているのですが、ラオス人からは聞いたことがないなあ。

それにしても、ラオスって、存在感が薄くありません? 周りを囲むベトナム、カンボジア、タイ、ビルマは、何となく、「ああ、あの国だよね」というような手がかりがあるんだけどな。こうやって少しずつ心に刻んでいくしかないのでしょうか。

写真は Peter Garnhum さんが CC-by-nc で公開しているもの。

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2012年 3月 29日 午前 12:00 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2012.03.28

新たな民衆蜂起は始まるか

Barghouti calls on Palestinians to launch popular resistance against Israel - ハアレツ紙から。パレスチナの情勢についてイスラエルでの報道を情報源にするのもちょっと考えものですが、パレスチナ側 IMEMC の記事よりも見出しがかっこよかったものですから。

Free Barghouti by justincgioイスラエルで収監されているファタハの有力な指導者、Marwan Barghouthi さんが、金曜日の「土地の日」(Land Day)を前に、獄中からパレスチナ人民に呼びかけを行ないました。パレスチナ自治政府は、入植地を拡大し続けるイスラエルが和平プロセスの相手になるという幻想を捨て、イスラエルとのすべての協力関係を断ち切るべし。

パレスチナの人々は、イスラエル製品をボイコットせよ。広汎な抵抗運動を起こせ。占領に対していかなる方法で抵抗するのもパレスチナ人の権利である。1976年以前の国境線を目標とする。パレスチナ各派の間の和解を目指す。などです。

それなりの国際的な支持を集めた国連外交攻勢の後、手詰まり感の強いアッバス体制に刺激を与えると思いますが、もう一つのインティファーダの起爆剤となるかどうかはまだ分かりません。何かが起こらないと、事態が動かない感じはします。

隔離壁に描かれたマルワン・バルグーティさんの絵の写真は justincgio さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2012年 3月 28日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.03.27

折り鶴

Brooklyn collegian creates ancient Japanese emblems of  luck for child victims of domestic violence - ニューヨークで、家庭内で虐待を受けていた子どもたちのための施設に千羽鶴が届けられました。

 by UniversidadFranciscoMarroquin折ったのは1人の大学生で、中学の時、学校で鶴の折りかたを習ったそうです。子どもたちを喜ばせようと、1,000羽の鶴を折りました。実は彼がこの施設に千羽鶴を届けるのは今回が2回目だそうです。あと、ハイチの地震の時にも送ったことがあるとのこと。自分にできることで子どもたちを勇気づけてあげたいと語っています。

記事には、原爆で被曝し、10年後に白血病を発症して死んだ佐々木禎子さんの逸話も紹介してありました。千羽の鶴は手にした人の願いをかなえてくれるという言い伝えも。

私はなぜか極端に子どものころから千羽鶴というものに否定的というか、冷たいのですが、もらう人はうれしいものなのでしょうか。もちろん、折ってくれた人のやさしい想いは伝わると思うのですが。

核兵器廃絶にせよ脱原発にせよ、私は、自分にできることとして、街に出てデモに参加することを選びます。もちろん、それだけで願いがかなうとは思っていません。

写真は  UniversidadFranciscoMarroquin さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2012年 3月 27日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.03.26

米軍が虐殺の遺族に弔慰金

Afghan shooting relatives paid compensation - 2週間ほど前、アフガニスタンのカンダハールで米軍の軍曹が基地近くの2つの村で虐殺を起こした事件。その遺族や被害者に賠償金が支払われたという報道です。

Vigil for Afghans, Killed by U.S. Soldier Massacre by Alangreig殺された17人(別の記事によると、成人女性4、成人男性4、女児7、男児2だそうです。そのうちの16人は、12人が Balandi 村、4人が Alkozai 村で殺されたとされています)の遺族には230万アフガニ($46,000、約380万円)、負傷者には50万アフガニ(約10,400ドル、約85万円)が支払われたとアフガニスタン政府筋が発表しました。アメリカ軍の予算から出たお金のようです。

記事は、外国軍からお金をもらった人はタリバンに狙われるおそれがあると指摘しています(穿った見かたをすれば、その危険ゆえに遺族が表立った活動をしにくくなり、責任追及の声が強まるのを防げるという考えがあるのかもしれません)。

現地の物価とかを考えれば、それなりに大きなお金なのだと思いますが、アメリカは遺族たちに口を噤ませるためにお金を渡したのでしょうか。真実が明らかにされることを阻むためのお金としては、ちょっと少なすぎるように思えます。というか、そんなお金なんてあるのでしょうか。

写真は Alangreig さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。事件直後にニューヨークで開かれた追悼集会のもようです。

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2012年 3月 26日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.25

脱原発のハンスト続く

インドの原発、反対住民500人逮捕 政府批判の集会中 - 朝日新聞デジタルの昨日の記事です。最近では22日にも取り上げたクダンクラム原発をめぐる記事です。

ここ数日の動きをまとめておきます。朝日の見出しにもなっている多数の住民の逮捕は Kudankulam (कुडनकुलम)近郊の Tirunelveli (तिरूनेलवेली)という 町で行なわれた集会での出来事で、タミル・ナドゥ州の地域政党 MDMK の党首など500人が拘束されました("Kudankulam nuclear plant protests: Vaiko among 500 held”)。350人程度とする報道もありました。共同通信は665人と報道しています。ナクサル系のゲリラもいたという報道もあります。

反対運動の拠点となっている Idinthakarai (इडितकराई)という集落(私が年末に訪れたのはここです)では15人ほどの反対派市民によってハンストが続けられています。昨日が6日目で、体調の悪化を懸念して、生理的食塩水の点滴が施されたそうです("Anti-Kudankulam activists administered saline")。運動の指導者 S P Udayakumar (एसपी उदयकुमार)さんに関しては、容態が急速に悪化していて、入院が必要かもしれないと報じられているようです(परमाणु विरोधी आंदोलनकारियों की सेहत बिगड़ी

Idinthakarai には数千人の住民が集っているそうです。大半は女性("Kudankulam: Women power vs nuclear power")。21日の時点では、イディンタカライ集落への道がすべて閉ざされ、報道管制が敷かれていたようなのですが(国境なき記者団が抗議声明を出していました)、現在ではテレビ局なども入っているようです。

クダンクラムにせよ、バーモント・ヤンキーにせよ、翼があったら飛んで行きたいですが、まずは自分のいる国の原発をなんとかしなくてはなりませんね。それすら、月末締め切りの仕事を抱えていて、勉強会などに行けない状態なのです。深く反省。

写真はイディンタカライの広場。陽が強いので、広場全体にこういうむしろのような覆いが付けてありました。この下で座り込みやハンストが行なわれているはずです。

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2012年 3月 25日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.24

脱原発集会で大量の逮捕者

130 arrested in Vermont Yankee protest - 昨日紹介したアメリカ北東部の脱原発集会では、130人以上が逮捕されたようです。

Nuclear Fallout Shelter Sign by Phil LaCombeバーモント州にある Vermont Yankee 原発の隣町、Brattleboro。人口12,000人の町の集会に1,000人以上が集まりました。デモは原発を運営する Entergy Nuclear 社の営業所に向かい、そこで、敷地に無許可で入ったとして逮捕が行なわれました。あらかじめデモの主催者と警察の間で話し合いができていたようで、混乱もなく、逮捕者は警察署に連れて行かれた後、すぐ釈放されました。

逮捕者の最高齢と思われるのは、94歳の女性。私が昔住んでいた街から抗議のためにやって来たようです。「歩いている間、ずっと福島のことを考えていた」と語っています。

この日は、ルイジアナ州、ニューヨーク州でも エンタジー・ニュークリア社の施設の周囲で抗議活動が行なわれました。「全世界が見ている。どこかで汚染を起こしたら、すべての人に影響が及ぶのだ」と参加者が語りました。

バーモントでは、炉の設計上の寿命を越す稼働を認めた連邦政府と、それに反対する州政府が裁判で争っているそうです。州知事が抗議行動を支持する声明を出しました。

現地では今日も行動が予定されています

私たちの国では、大飯原発の再稼働が「政治判断待ち」の状態になりました。私も、再稼働を決して許さない覚悟で臨みます。

写真は Phil LaCombe さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。ブラトルボロの街の核シェルターの標識。

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2012年 3月 24日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.23

古い原発の隣町

Hundreds expected to march against Vt. nuke plant - アメリカの北東部バーモント州で脱原発の集会が開かれるという記事です。

Downtown intersection by Lorianne DiSabatoブラトルボロ(Brattleboro)というのは、バーモント州とニューハンプシャー州、そしてマサチューセッツ州が州境を接するところにある小さくて静かな町です(昔、この町から車で1時間ほどのところに住んでいました)。今、調べたら、人口は1万2千人ほどでした。そこで、数百人規模の集会が開かれます。

町のすぐ隣りにある Vermont Yankee という原子力発電所(沸騰水型です)が、21日、稼働40年を迎えました。設計上の寿命をこれで終えたわけですが、米政府の原子力規制委員会(NRC)からは20年間の認可更新が出されています。集会は、これに抗議するものです。

参加者の何人かは、発電所の敷地内への侵入を試み、逮捕されるつもりでいるそうです。

バーモント・ヤンキー原発を設計上の寿命を超えて動かすということは、「40年では採算が取れない」という判断なのだと思います。私たちの国の原発は、アメリカの原発をそのまま輸入したり技術移転したりして作られたものだと聞いています。私たちの国の原発も、寿命を超えてだましだまし使っていくことになるのでしょうか。

つくづく、東電福島第一原発の惨事を受けて、私たちが強く教訓を世界に訴えられなかったことを悔やみます。

ブラトルボロの写真は Lorianne DiSabato さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

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2012年 3月 23日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.22

クダンクラム原発稼働へ

Jayalalithaa gives go-ahead for Kudankulam project - 南インドのタミル・ナドゥ州政府は、残念ながらこれまでの方針を転換し、建設がほぼ完了しているクダンクラム原発の稼働を認める決定をしました。

by Mayu ;P昨年末に訪れた時は、現地の活動家の人たちも州政府が反対を続けるだろうと考えているようでした。意外なほど早く残念なことになってしまいました。

ジャヤラリター州首相が計画推進の発表をしたのが19日。その日の夜には、180名以上の反対派住民が検挙されました("Kudankulam nuclear plant: Amid arrests and protests, scientists try to get back to work")。暴力的な衝突は報じられていないので、逮捕の正当性に疑問が残ります。

反対運動の指導者 Udhayakumar さんは無期限ハンストに入っているとのことです("Kudankulam protests: I am not afraid of arrest, says Udhayakumar")。

インドの中央政府、そしてついにタミルナドゥ政府もが原発推進に舵を取ったのは、東電福島第一原発の惨事の後、私たちの国が「脱原発」を総意として確立できなかったことも大きな要因だっただろうと思います。悔やまれます。

写真は Mayu ;P さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。日本のどこかで見られた脱原発ストリート・アートのようです。もちろん下敷きになっているのは、昨年亡くなった Gil Scott-Heron さんの "We Almost Lost Detroit"。1960年代にアメリカで起こった実験炉の事故を歌った曲で、スリーマイル島の事故の後に行なわれた「ノー・ニュークス」コンサートのアルバムに入っていました。

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2012年 3月 22日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.21

大学が新入生募集中止

Cal State to close door on spring 2013 enrollment - カリフォルニア州立大学群(UC ではなく Cal State のほう)が一時的に新入生の受け入れを中止します。

Cal State LA Walk Out - March 4 by Neon Tommy理由は経費削減。州内出身の学生の場合、支払う学費よりも教育にかかる費用のほうが大きいため、学生が少なくなれば、そのぶん、お金が節約になるようです。学生が減れば、そのぶん教職員を減らすわけですが、どこまで減らせるか、どれだけの節約になるかはまだ分からないとのこと。

新入生受け入れをやめるのは来年(2013年)の春学期。23のキャンパスで41万7千人が学んでいますが、1万6千人の受け入れが取りやめになります(この数字だけ見ても、多様なかたちで学生たちが学んでいることが見て取れますね)。さらなる州の教育予算削減が実施されれば、これに加えて2万5千人程度の学生が履修できなくなる見込みと記事は伝えています。私は知らなかったのですが、2年前にも1学期間、新入生受け入れ中止に追い込まれていたそうです。教育機関としては危機的なことだと思います。

「公共」という概念が世界中で危機にさらされているのかもしれません。次の世代を育てるために、みんながお金を出し合う仕組み、公教育は必要です。社会のすべての面が「採算」で語れるように吹聴するイデオロギーはこりごりです。それを許さない力をもう一度作っていかなくてはなりません。

カリフォルニア州立大学の昨年の写真は Neon Tommy さんが CC-by-sa で公開しているもの。

(この記事を書いてから、南インドのクダンクラム原発で、反対派の周辺住民ら180名以上が逮捕されたことを知りました。非常に心配しています。)

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2012年 3月 21日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.20

独立運動家に有罪判決

Papuan Leaders Jailed For Speaking Out - 西パプアの独立運動家ら5人に先週金曜日、有罪判決が言い渡されました。

Free west Papua! by bogers昨年10月にジャヤプラで独立宣言を読み上げるとともに西パプアの旗を掲揚したことが反逆罪にあたるとして、禁固3年に処すというのが判決の内容です。インドネシアの反逆罪に関する判決としては、比較的軽いと言えるかもしれませんが、被告らは当然のことながら判決を不服として控訴する見込みです。

記事は、運動家らが有罪判決を受けたのとは対照的に、Papuan People's Congress の集会を襲撃して、何の挑発も受けなかったにも関わらず発砲して5名の死者を出した軍、警察側の責任はほとんど問われなかったことを指摘しています。

公判は制服姿の軍関係者が大勢傍聴するなど威圧的な雰囲気で、司法の独立が保たれたかどうかは疑問のようです。判決の言い渡しの直前に裁判官らが軍、警察の高官と密室で会合を持ったことも確認されています。

また、インドネシア大統領府の報道官は「すべての分離主義はテロリズムである」と語ったと伝えられています。

インドネシアの軍事侵攻はわずか41年ほど前のこと。かくも近い歴史は忘れたかのように、併合は是認して、分離独立は有無を言わさず断罪するというのは、あまりに帝国主義的です。

写真は bogers さんが CC-by-nc で公開しているもの。

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2012年 3月 20日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.19

反お天気お姉さん訴訟

US weatherman goes to war against the TV 'auto-cuties' - アメリカで、経験豊かな天気予報士がテレビ局を差別で訴えました。

Winter Sun by elycefelizこの天気予報士の人は、イギリスに留学して気象学会で研究をしたり、さまざまなテレビ局で気象コーナーを担当してきたりして、資格十分であるはずなのに、訴えられたテレビ局の職に応募した際、面接にも呼ばれず、仕事は天気予報の経験の全くない若い女性に与えられたそうです。

テレビ局は原稿を読み上げるだけの可愛い若い女性を採用したいわけで、これは性差別にあたる、というのが原告の主張です。カリフォルニア州の雇用法で男性が性差別を訴えるのは、ごくまれなようです。

力の強い側の人が逆差別だと主張する(外国人が特権を持っていて日本人は差別されている、とか)のを見ると、たいていは馬鹿としか思えないのですが、今回はわりとまじめな訴えのような気がします。私に自分が見栄えで損をしているという僻みがあるだけかな。

冬の空の写真は elycefeliz さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2012年 3月 19日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.18

大学無償化に向けて

「大学無償化」国連人権規約を協議へ 外務省が留保撤回 - 朝日新聞デジタルの記事。私は購読者ではないので第3段落までしか読めませんでした。

Student Fees Protest by Neil Dorgan社会権に関する国際人権規約(International Covenant on Economic, Social and Cultural Rights)の第13条第2項(c)が高等教育の漸次無償化を求めていることについて、私たちの国は条約を批准しつつも、この部分の遵守を留保してきました。記事は、外務省が留保を撤回する方針を固め、文科省と協議に入ると報じています。

すぐには無償化が実現しないことは明らかですが、私学助成の引き上げなどを通じて、高等教育を受ける人たちへの支援が少しでも充実していくことを強く期待します。

ちなみに、同規約の第13条第2項(b)は中等教育の漸次無償化を定めたものです(あえて「さまざまな形態」の中等教育に言及していることは注目に値します)。私たちの国はすでにこの項目については、歩みを始めています。いち早く、すべての子どもたちにこの条項が適用されることを祈り、求めます。

写真は Neil Dorgan さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。アイルランドでの学費関係の抗議行動です。

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2012年 3月 18日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.17

過去を糾す法の精神

German court orders Nazi-seized art returned - ナチスに強奪された美術品を遺族のもとに戻す判決が出ました。

DHM by 96dpiユダヤ人の蒐集家から1938年、膨大なポスターのコレクションがゲッベルスの命でゲシュタポによって接収された。その後、その蒐集家はアメリカに移住。終戦後、ずいぶん経ってから、戦火の中で失われたと思っていたコレクションが当時の東独の博物館にあることが分かり、返還を求めたがかなわなかった。このたび、遺族があらためて返還を求めて提訴し、連邦最高裁判所がその訴えを認めた、という経緯です。

判決は、返還の申し出期間が既に過ぎていることは事実だとしながらも、返還を定めた法の「精神」は明らかだとし、このままコレクションをドイツ歴史博物館(Deutsches Historisches Museum)に置くことはナチスによる犯罪を恒久化することになると述べたそうです。

私たちの国でも、過去の過ちを糾すことを求める裁判が多くなされてきましたが、あまり納得のいく判決が出た記憶がありません。

私たちの国はドイツから法を習ったはずですが、「法の支配」という常套句と、法律の文面を厳格に追うことのみを学び、法の精神は置き去りにしてしまったのかもしれません。

ドイツ歴史博物館の写真は 96dpi さんが CC-by-nc で公開しているもの。

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2012年 3月 17日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.16

炊き出しが禁止される

Nutter plans to end feedings of the homeless on the Parkway - フィラデルフィアで、野宿者などへの支援の炊き出しを制限する条例が作られそうです。

Vocal Vagrant by kleinnickが公園など屋外でのホームレスに対する食事の提供を禁止する提案をし、30日間のパブリック・コメント期間に入りました。寄せられた意見をもとに、原案通り、もしくは修正して条例が施行されます。

市長は、屋外での炊き出しを禁止する代わりに、市役所の一部をホームレスの屋内での食事の場とすると言っています。しかし、そこで食事を提供するには、市の食の安全に関する講座に出たり、あらかじめ市が決めたスケジュールに沿って食事を用意しなければならないなど、多くの制約があるようです。

これまで炊き出しを行なってきた団体の反応は、市役所の一部をホームレス支援にあてるという市の姿勢を評価する団体から、これは観光客などの人出の多い場所からのあからさまな排除であると考え抗議行動を企画する団体までさまざまです。

野宿者や貧困者一般に関して考える機会という意味では、非常に興味深いと思います。

まだまだ寒い日、冷たい夜が続きます。家のない人、そしてそれらの人々を支援する人のことを考えながら。

フィラデルフィアの野宿者の写真は kleinnick さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2012年 3月 16日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.03.15

パンクな祈り

Pussy Riot Demonstrators Detained Outside Courthouse - モスクワで先月逮捕されたパンクロックバンドのメンバーたちの拘留延長が認められ、裁判所前に集ったファンたちが拘束されたというニュースです。

Moscow by igorschwarzmannバンドの名前は Pussy Riot といい、女性だけのバンドで、10人ぐらいの編成のようです。全員目出し帽をかぶっています(公式ブログ、ロシア語です)。どこかの48人組(かな?)とは違って、年齢はもう少し高いらしく、逮捕された2人は母親だとのこと。

プッシー・ライオットは先月21日にモスクワの救世主ハリストス大聖堂(Храм Христа Спасителя)でライブを行ない、その際、「生神女マリヤよ、プーチンを追いやりたまえ」(Богородица, Путина прогони)という歌を歌ったのがいけなかったようです。その場のようすは、この公式ビデオをどうぞ。

逮捕からすでに3週間経っていて、しかもあと6週間の拘留が認められたようですから、これはちょっと人権の面から問題だと思います。よその国のことをとやかく言えた筋合いではありませんけど。

歌をめぐって逮捕となると、歌を歌う時に立ち上がらなかったから訓告とか、校長が口の動きをつぶさにチェックしていたとかという国にいるので、他人事とは思えません!

そう言えば、他のところにも書いたのですが、この間、震災の追悼式典のテレビ中継を見ていて気がついたこと。あの夫婦は歌わないんですね。「君」という語の正統派の解釈をしているんだなあと思いました。

ライブが行われた大聖堂の写真は igorschwarzmann さんが CC-by-sa で公開しているもの。

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2012年 3月 15日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.14

トービン税を論じよう

'Rapid Outcome': Germany Wants Transaction Tax by Mid-2012 - ドイツなど9か国の財務大臣が EU でのトービン税の導入の検討を加速し、今年半ばにも具体的な税制を提案することを明らかにしました。

Banker an die Leine - OccupyHannover by ohallmann昨年9月から検討の始まった金融取引税(Finanztransaktionssteuer)。今年1月にはフランスが単独ででも導入することを決定しました。今回の声明にはデンマークの財相も名を連ねており、デンマークは今、EU の議長国であるため、その任期である6月末までに最終案がまとめられるものと見られます。

記事によれば、ドイツ財務省が今まとめている素案では、株や債券、為替、デリバティブなど金融取引全般が課税対象となるが、昨年9月に示された試案よりも簡素化されたものになるとのことです。

トービン税導入には依然としてイギリス、スウェーデンなどが反対しています。最終的にはユーロ圏で施行されるだろうと思います(ちょっと見通しが甘いかな)。

私たちの国でも、税制改革の議論がされていますが、なぜか、いっこうにトービン税の話は出てきません。挙げ句の果てには、「金持ちや企業の税を上げると海外に逃げてしまう」などと語られる始末。いったいどうなっているのでしょう。

写真は ohallmann さんが CC-by で公開しているもの。「銀行家を鎖につなげ。金融取引税を今すぐ」。ハノーバーの占拠運動で。

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2012年 3月 14日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (2)

2012.03.13

バーゼル条約違反の摘発

Toxic Cargo Repatriation A ‘Good First Step’: NGO - ジャカルタの Tanjung Priok 港に陸揚げされたコンテナに有害物質が含まれていることが分かり、輸入しようとした業者に対し、インドネシア環境省が送り返しを命じました。

International harbor atmosphere by CIFOR再利用目的の鉄廃材として申告されていた113個のコンテナからは、鉛、ヒ素、硫酸などが検出されました。イギリスとオランダから運ばれてきたもの。その他にも188個の不審なコンテナがあり、捜査が進められているようです。

インドネシアの環境団体 Toxics-Free Network が環境省の処置を評価するコメントを出したと記事は伝えています。

有害廃棄物の輸出入はバーゼル条約によって禁止されていますが、実際のところ、このような不正な移動がかなり行なわれているのだろうと思います。

一年前の震災のがれきも、放っておくと、海外に持って行って「解決」してしまおうという動きが出てくるかもしれません。心配です。

もちろん、海外に出してはいけないものは、そのまま置いておいてよいわけもなく、また、小分けにして国内に分散させればよいというわけでもないでしょう。

タンジュン・プリオク港の写真CIFOR が CC-by-nc-nd で公開しているもの。2年半前の写真です。このコンテナに有害ゴミが入っているわけではありません。

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2012年 3月 13日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.12

交響曲と殴り合い

Orchestra brawl: Fistfight in elite seats stuns symphony patrons - シカゴ交響楽団のコンサートの最中に殴り合いのけんかが起こったというニュース。

Tiltshift Symphony by fiskadoroリッカルド・ムティ指揮で、ブラームスの交響曲第2番を演奏している時だったそうです。第2楽章の終わりの静かな部分で、急にどすんと人の倒れるような音が会場に響きました。

ボックス席での争いで、30代の男性が67歳の男性を殴った上、逃走したそうです。指揮者は音の方向を睨みつけましたが、そのまま第3楽章の演奏に入りました。

なぜブラームスの、しかもあの穏やかな第2番で、けんかを始める気になるのか、とても不思議です。私には人間は分かりません。

音楽つながりで、私事を書きます。一昨日、びわ湖ホールにオペラを観に行きました。ワーグナーの「タンホイザー」です。CD で予習している時は何とも思わなかったのですが、舞台を見たら、感動してしまいました。

「愛の本質とは」という題で詩人たちがプラトニックな愛や肉欲的な愛について歌う場面があります。作品全体を通してワーグナーが用意していた答えは「神の愛」というものだったのだろうと思いました(そういう思想を差別者であったあの作曲家が持ち得たのかは謎になりますが)。

京都市交響楽団の演奏がとてもよかったです。歌のほうでは、エリーザベト役の安藤赴美子さんが素晴らしいと思いました。その場その場の感情がすごく伝わってきましたし、凛としていてかっこよかったです。

シカゴのオーケストラ・ホールの写真は fiskadoro さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2012年 3月 12日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.11

私はこの日を語れない

1年が経ちました。

Woodcut of the 1607 flood in the Bristol Channel and Severn Estuary. by ProfSimonHaslettもっと言葉が自在に操れたなら、人の気持ちを少しでも平和にすることを書くでしょう。不器用な私には、それもかないません。

今日のイラストは、1607年に英国の沿岸を襲った洪水のようすを、当時の版画家が描いたものだそうです。 ProfSimonHaslett さんが CC-by-nc-sa で公開しています。

400年後にこれを見る私たちには、どこか滑稽に見えてしまいます(今では漫画でしか用いられないような表現ですから)。いや、津波を直接経験したかたがたは、笑わないかもしれません。

今から4世紀後に生きる人たちから見たら、私たちのやっていることも滑稽に見えるのでしょうか。災いから何も学ばずに、同じ過ちを繰り返しているとか。

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2012年 3月 11日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.10

東ティモールの今日

'Impoverished country with a very large bank account' - 東ティモールの現状に関する豪エイジ紙の記事。

New Candlenut Collection Center Inaugurated in Baucau District by USAID Timor-Lesteインドネシアの不法占領を脱し独立して10年。国の収入の9割はティモール海の石油資源に依存し、海外からインフラ整備などに投資が行なわれているため、経済は成長しているが、人々の生活は依然として極めてまずしい(一日あたりの収入は3ドル=約243円ぐらい)、と指摘しています。

2006年の内紛状態に懲りたのか、来週末行なわれる大統領選に向けては、平穏な選挙運動がおこなわれていて、政治的な成熟は見られるようです。

いろいろな数字が出されていますが、「中流階級が全く育っていない」というのが、この記事のまとめと言っていいと思います。中流階級とは、20世紀後半のアメリカや日本などの経済モデルのことですよね。それはそれでとても有力な経済成長をもたらしたとは思います。しかし、もっと別の社会のありかたもあるように思うのですが。

写真は USAID Timor-Leste が CC-by-nc で公開しているもの。

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2012年 3月 10日 午前 12:10 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.09

わがままと脳

Self-Centered Kids May Just Have Immature Brains - 当たり前の結果のような気もするのですが、幼い子どもがわがままなのは、脳の発達が不完全だからだ、ということが分かったそうです。

Frontal Cortex by Laura B. Dahlごほうびを分け合うゲームをさせ、どのように分配するかを観察した結果と、脳をスキャンした結果を比べると、より公平に分配する傾向と自制心(衝動の規制)を司る脳の部分の発達の間に相関があることが分かったらしいです。

Neuron という学会誌に出た "Impulse Control and Underlying Functions of the Left DLPFC Mediate Age-Related and Age-Independent Individual Differences in Strategic Social Behavior" という論文です(リンク先は論文要旨)。

関係する脳の部分というのは左脳の前頭前野背外側部(left dorsolateral prefrontal cortex、DLPFC)というところで、この部分は発達が比較的遅く、ちょうど小学生の時期に大きく発達するようです。

何が正しいか、何が公平かみたいな知識は脳の他の部分の管轄なので、小さい子どもが利己的な振る舞いをするのは、子どもたち(あるいは、幼稚な大人たちも、かもしれません)は、何がフェアかは分かっているけど、自分をコントロールできないのだろう、というのが著者たちの結論です。

伝統的には、自己と他者であるとか、客観性の問題として扱われてきたことだと思いますが、衝動制御の問題に置き換えられてしまうのでしょうか。

大人についての話ですが、「利他的な思想を冷笑する人」「慎みもなく他人を罵倒する人」「自分勝手な人」「幼稚な人」などの句で描写される人物像は、ある程度重なるような気がします。

写真は Laura B. Dahl さんが CC-by-nc で公開しているもの。色の変わっているあたりのどこかに問題の部位があるはずです。

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2012年 3月 9日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.03.08

遅すぎることはない

Poland re-opens 1941 massacre of Jews investigation - ポーランドの国家記銘院(IPN)が71年前の虐殺事件の捜査を始めました。

Bielsk Podlaski, Poland by shabbat-goy事件はナチス占領下の1941年8月、Podlaskie 郡の Bzury という村で起こりました。Szczuczyn という町のゲットーから農作業に従事させると言って連れて来られた女性たちが、地元のポーランド人の集団に待ち伏せされ、殴り殺されたのだそうです。

殺された女性たちは名前も分からない状態のようです。記事には人数の言及もありませんでした。

共産主義政権下の裁判でたった1人、有罪が言い渡された人がいるようですが、虐殺を行なった人の多くは、罪を問われることもなく今日に至りました。

70年以上も経って捜査が始められたことについて、ポーランドのユダヤ教最高指導者が「遅かったが、遅すぎるということはない。正義の価値に期限はない」と語ったことが記されています。

正義がなされるのに遅すぎるということはない。私たちを勇気づける言葉ですが、その一方で、人間にはやはり寿命というものがあります。1941年の当事者の多くは既にこの世を去っているでしょう。まして1937年をや。

写真は shabbat-goy さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。ポドラスキ地方のユダヤ人墓地の墓石です。

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2012年 3月 8日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.07

制服を着て

School uniforms return for pupils - フランスのある学校で制服が導入されたというニュース。

1968 mai Tricontinentale Sorbonne by jonandsamfreecycleパリ近郊のセーヌ・エ・マルヌ県にある有名な寄宿舎学校で、親の投票により制服の導入が決まり、一昨日から生徒たちは制服を着用しているそうです。ファッションなどで競争になるのを防ぐのが目的だそうですが、生徒たちはあまり納得が行っていない模様。制服を着た生徒たちの写真はこちらの記事にありました("Premier jour en uniforme à l'internat d'excellence de Sourdun - 20minutes.fr")。

フランスでは、私立校では制服を採用しているところもあるものの、公立校では制服はこれまで皆無で、おそらくこの学校の例は1968年以降初めてだろうとのことです。公立校生徒の親の会(Fédération des Parents d'Elèves de l'Enseignement Public)は制服導入に否定的だとも書いてありました。

私は制服の学校に通っていましたが、嫌でしたねえ。最近聞いた「あの学校の制服を着た生徒はお断り」なんていうのはもっと嫌ですが。

写真は jonandsamfreecycle さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。制服のいい写真がなかったので「1968」で探して見つけたものを。「ソルボンヌで3大陸会議開催。すべての虐げられた人民は団結する」。

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2012年 3月 7日 午前 12:00 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2012.03.06

彼は国歌を歌わなかった

Anger and Compassion for Justice Who Stays Silent During Hymn - イスラエルで、最高裁判事が国歌斉唱に加わらなかったことが論議を呼んでいます。

Jews and Arabs refuse to be enemies by ygurvitz裁判長の引退の式典で、最高裁唯一のアラブ系判事である Salim Joubran 裁判官は、国歌 Hatikva (התקווה、希望)を歌わず、口を閉ざしたまま立っていました。それがテレビで映されると、極右政党からは「イスラエル国家につばを吐きかける行為だ」といった抗議の声が上がりました。

「ハティクバ」の歌詞はわりと平和的ですが、イスラエル建国を目指したシオニストが書いた詩で、「シオンの地エルサレムをユダヤ人の心は思いこがれる」と歌います。土地を奪われた歴史を持つアラブ人にとってみれば、喜んで歌えるものではありません。

大半の市民は、快く歌えない人が歌わないのは尊重していけばいいという考えのようですが、市民の多様性を反映した、みんなが歌える詩に変えようという声も出ています。

「ジュブラン判事が歌わなかったことで、イスラエルの民主主義がいかに薄っぺらいものであるかが明らかになった」という意見が紹介されています。私たちにとっても、耳の痛い言葉だと思います。

写真は ygurvitz さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。「ユダヤ人とアラブ人は敵であることを拒否する」。

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2012年 3月 6日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (5)

2012.03.05

酒と復興

Sake's comeback symbolises Japan's recovery - 英インディペンデント紙。震災後の日本で日本酒が注目を集めているという記事です。

鯖の冷燻に浦霞ひやおろし。ボン マリアージュ(笑) by klipsch_soundman1950年代に3,700あった造り酒屋が、今ではその半分になっています。近年、日本酒の消費量は激しく落ち込んできましたが、昨年はそれが止まったそうです。復興をめざす魂としての地位が酒にはあると記事は見ています。

津波で250もの酒造工場が人的にも物的にも被害を受けました。しかし、中には立ち直った工場もあります。宮城県塩釜市の「浦霞」という醸造所を記者は訪ねています。機材が失われてしまったり、また、消費者の間に放射能への心配もあったりして、大変そうではありますが、力強く復興が始まっているようです。

さて、お酒と言えば、私がブログを始めたころからの友人であるはんなさんが、昨年秋、京都で、気軽に日本酒が飲める小さな素敵な店を出しました。SAKE Cafe ハンナという店で、四条河原町にあります(注1)。私はお酒をあまり飲まないので、いい客になれず申し訳ないのですが、はんなさんの店ではいろいろなお酒を試してみることができます。近くにいらっしゃった際は、ぜひ。私も次回は東北のお酒を飲ませてもらおうと思います(注2)

写真は klipsch_soundman さんが CC-by-sa で公開しているもの。

注1: 不定休かつ見つけにくいので、あらかじめ確認してから行ったほうがいいです。行きかたは、阪急の河原町を出て、四条通のマクドナルドの横の道を川に沿って下りる。最初の橋を渡ってまっすぐ行き、一つ路地を横切って、右側2軒目かな? 間違っていたら、ごめんなさい。ちなみに、これを書いている現在で、食べログの地図はとてつもなく間違っています。

注2: 今、東北産のものと言うと、不安の度合いとか慎重の期しかたは一人ひとり違うと思うのですが、幸か不幸か、私は被曝による死亡率が劇的に低下するお年ごろなのです。

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2012年 3月 5日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.04

ジュゴンの覚え書き

Protect the dugong and you're protecting fish too - アラブ首長国連邦(UAE)のガルフニュースが伝えるジュゴンのニュース。

10721467-dugong by Earthrace Conservationジュゴンは移動性野生動物種の保全に関する条約(ボン条約とも呼ばれる。CMS = Convention on the Conservation of Migratory Species of Wild Animals)の覚え書きによって保護されていて、その覚え書きに関する事務局が同国のアブダビにあるのだそうです。UAE 沖の海域もジュゴンの生息地です。

記事の趣旨は、ジュゴンは海草を食むことを通じて、藻場を広げる役割を持っていて、広がった藻場は小さな魚類の産卵場所になる。つまり、ジュゴンは海の生態系を保つ重要な位置を占めているのだということです。さらには、その魚の中には人間が捕って食べるものもあるので、人間にとっての経済的な意味もあるのだということ。ジュゴンやウミガメはそういった意味で海の健康のバロメーター種と呼ばれるそうです。

ジュゴンがもっとも多く生息するのはインドとスリランカの間の海峡ですが、そこでも近年、ジュゴンの姿がなかなか見られなくなってきて、心配されているとのことでした。スリランカはこの1月に覚え書きの署名国になりました。

私たちの国の近海にも「北限のジュゴン」が生息していますが、絶滅が危惧されています(環境省の報道発表)。しかし、残念ながら、私たちの国は CMS にもその覚え書きにも加盟していません。なんたること。

写真Earthrace Conservation が CC-by-nd で公開しているもの。

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2012年 3月 4日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.03

自分の言葉

Teacher punishes student for saying ‘hello’ and ‘I love you’ in language of her family’s Native American tribe (1, 2) - アメリカのウィスコンシン州で、先住民の中学1年生が学校で先住民の言葉を口にしたら、先生から叱られ、バスケットの試合から外されたという話。

HWY 55,MENOMINEE INDIAN RESERVATION by NOT SO FAR TRUCKERクラスの中での私語だったのだと思いますが、メノミニ(Menominee)語で「おはよう」(posoh)と「愛しています」(ketapanen)をクラスメートに教えたところ(メノミニ語の単語については Indian Country の記事や Native News Network の記事を参照)、それを聞きつけた担任が「そんなふうにしゃべっちゃダメ! 何か悪い言葉を使ってるかもしれないじゃないの。あなたが分からないポーランド語で私がしゃべったらどう思うか考えてみなさい」と怒られたそうです。

ウィスコンシンでは、以前、ネーティブ・アメリカンの子どもたちが学校で自分たちの言語をしゃべることを禁止されていたことがあり、それが先住民言語の衰退を招いたわけで、そのような歴史を考えれば、その教師やバスケットボール部のコーチのやったことはあまりに無神経だったようです。

学校を経営するカトリック教会の教区は、その学校で教職員に対し多様性受容のための訓練がなされていなかったことを認めるなど、誠意ある謝罪をしたようですが、現場からはまともな謝罪がなされなかったようで、事件から2か月近く経った今も、生徒やその親は気持ちの整理が付けられない状態のようです。

私たちの国で、今日、違う言語を話したら罰せられるというようなことは、よもや、ないと思うのですが、自分たちの中にもいる違う民族の人たちのやることを常に疑心暗鬼で見て、横暴になぶろうとする人たちは残念ながら存在しますね。私ももっと毅然とした態度をとらねば。

メノミニ民族居住区の写真は NOT SO FAR TRUCKER さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2012年 3月 3日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.02

蝶のように自由になれ

Former comfort women establish fund for female war victims - 韓国のハンギョレ新聞の記事。元は “일본서 배상받아 전쟁피해여성에 써달라” という記事です。

Butterfly And Cosmos by lets.book元慰安婦のかたがたが、戦争による被害を受けた女性たちを支援する基金を創設することになりました。3月8日に正式に記者会見が行なわれるそうです。

나비기금(ナビギグム、蝶基金)と名付けられた基金は、元慰安婦のかたがたが経験した苦しみと同じような困難に瀕した女性たちに贈られます。最初の授与は、コンゴ民主共和国の Masika Katsuva さんというかたに対して行なわれることが決まったそうです。

実際に支援を行なって行くことのほかに、慰安婦にされたかたがたがお金を目当てに行動しているのではないことを示すこと、そして彼女たちが死んだ後も日本の戦争責任の追求を続けて行くことへの希望が込められた基金だそうです。

蝶が脱皮し、自由に羽ばたいていくように、と。

もうすぐ春が来ます。蝶を見たら、私はまたこの話を思い起こすことでしょう。

写真は lets.book さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。ソウルの漢江(ハンガン)公園で撮影。

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2012年 3月 2日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.03.01

大麻合法化が住民投票に

Initiative to legalize marijuana makes ballot in Colorado - アメリカのコロラド州で11月6日に行なわれる住民投票でマリファナの合法化が問われることになりました。

by Sarah RivkaAmendment 64 と呼ばれる大麻合法化の項目を投票用紙に載せるために必要な数を上回る書名が州政府に提出され、この項目が住民投票に付されることが確定しました。もし賛成が上回れば、嗜好目的のマリファナの使用が初めてアメリカで認められることになります(医療目的の使用を認めている州は数多くありますし、嗜好目的の使用も刑法犯罪から外された州は既にあります)。

合法化が問われるのは、21歳以上の成人が1オンス(約28グラム)の所持、6鉢までの栽培、認可された店での販売です。市町村単位で販売を禁止することは可能になります。

昨年12月に行なわれた世論調査では、コロラド州では合法化賛成が49%、反対が40%でした。誤差とかを考えれば、ほぼ互角というところだと思います。そして、たぶん反動的な巻き返しがすごいでしょう。

以前から、2014年ぐらいに合法化する州が出て、19年に全米で合法化かなあと思っているのですが、歴史はもっと早足でやってくるのでしょうか。

写真は Sarah Rivka さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2012年 3月 1日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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