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2011.10.31

逮捕なう

大丈夫です。私は逮捕されていません。紛らわしい見出しを付けて、すみません。集客効果を狙いました。

Being Handcuffed? Press Send - ニューヨーク・タイムズ紙にウォール街占拠(OWS)に関連したスマートフォン・アプリが3つ紹介されていました。

occupy-oak-tbh41 by TheBlackHour.com記事の中心は I'm Getting Arrested というアプリ。送信ボタンを押すだけで、あらかじめ登録しておいた電話番号に「逮捕されているところ、なう」みたいな SMS が送れるというものです。記事は、緊迫した状況で送信ボタンを押す暇があるのかという問題のほかに、 Twitter や Facebook と連携していればいいのにという点、せっかく GPS が付いているのに位置情報が送信されないのが残念だという点を指摘しています。とても人気のアプリですが、おそらく、実用性よりも、象徴的な支持表明、意思表示としてダウンロードされているのだろうとされています。

Shouty は、マイクから入ってきた音をストリーミングするアプリで、OWS の行なわれているズコティ公園のように拡声器の使えない環境でも、ステージで話している人の声をみんながラジオのように聞くことができるようになります。

WhisperCore はスマートフォンの中のデータを暗号化するソフトウェアで、あなたが逮捕された後で、警察が勝手に中身を見るのを防ぐことができます。

私はまだ普通の携帯を使っていて、そろそろスマートフォンに食指を動かしているところです。上に紹介したのはみな Android 向けのアプリなのですが、iPhone よりアンドロイドのほうがいいんでしょうか。悩んでばかりいて、決められません。

とりあえず、アナログな私は、集会などでもらうチラシによく書いてある救援連絡センターの電話番号でも書きとめておきます。 03-3591-1301。獄入り、意味多い。

写真は TheBlackHour.com さんが CC-by-nc で公開しているもの。カリフォルニア州オークランドで逮捕される占拠運動の参加者です。

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2011年 10月 31日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.30

島は短剣

Falkland/Malvinas continues as “a colonial dagger in America” Timerman tells his peers - 現在開かれているラテンアメリカ諸国及びイベリア半島諸国の閣僚会議で、アルゼンチンの Hector Timerman 外相がマルビナス諸島(フォークランド諸島)を「植民地支配の短剣」と表現しました。

The Falkland Islands - Penguin Chat by cj_and_dan度重なる国連決議にも関わらずイギリスが領土交渉に応じないことについて、ティメルマン外相は、イギリスによるマルビナスの実効支配は「アメリカに向けられた植民地主義の短剣」であり、それ故にアルゼンチンは「植民地のくびきから自由ではない」と述べました。

アルゼンチンはイギリスの植民地でこそありませんでしたが、世界大恐慌以後、イギリスに経済的な支配を受けていました。それが今も苦い歴史として記憶されていることが分かります。

領土争いが、今日の成熟した民主主義国家間の対立であるだけでなく、過去の支配と従属の名残でもありうることを、私たちも忘れてはならないと思います。

マルビナスの写真は cj_and_dan さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2011年 10月 30日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.29

未来を奪った過去

Peru reopens probe of forced sterilizations - ペルーの検察が、過去にペルーで行なわれた断種手術の強制について、捜査を始めることを明らかにしました。

Fujimori nunca más. Carteles creativos fueron mostrados por los jóvenes del Perú. by elhombredelotrodia見出しを読んで、いつのころのことだろうと思ったら、ごく最近—1990年代—のことでした。アルベルト・フヒモリが大統領だったころのことです。

記事によれば、強制的に不妊手術を受けさせられた女性は2千人とも20万人とも言われているそうです。

アルベルト・フジモリは日本人(日本国籍の保持者)だそうで、大変恥ずかしく、また腹立たしいです。フジモリは日本で参議院選挙にも出たわけで、彼を擁立した国民新党には、きちんと説明をしてもらいたいと思います。

写真は elhombredelotrodia さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。「フヒモリはもうごめんだ」。「O」の文字の中に描かれた、目が細くつり上がった顔は人種差別的なので、やめてほしいですが。

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2011年 10月 29日 午前 01:24 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.28

暗い道のほうが安全

Motorways turn off lights to cut crashes and save money - フランスで行なわれた実験によると、高速道路は照明灯がある場合よりもない場合のほうが事故が少ないのだそうです。

Citadin by Romain Bochet理由は明らかで、明るく照らされていない道路では、人々が慎重になって、ゆっくりと運転するから。3年間にわたって行なわれた実験では、照明のあるなしで30%も事故の数が変わったそうです。別の実験でも、照明のないところのほうが事故の度合いが比較的に軽いことが分かりました。

灯りがないと遠くまで見えないので、危ない面があることも否めず、この実験結果には懐疑的な意見もあるようです。道路会社はこの結果をもとに照明を減らすことを計画していますが、節電による経費削減が本当の理由だろうとも言われています。

この実験が行なわれたきっかけが傑作で、なんと、電線の盗難が連続したため、照明灯自体はあるのに、使えなかったことによるそうです。棚からぼたもちですね。

私たちの国の高速も、照らし過ぎで、もったいないと思うようなところもありますから、事故の起こりにくい適度に控えめな照明になるといいと思います。でも、真っ暗でもものすごいスピードで走る人もいますからねえ、本当のところはどうなのでしょう。

フランスの道路の夜景の写真は Romain Bochet さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2011年 10月 28日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.27

故郷の土

Art installation evokes nostalgia for Tibetan home - 2トンものチベットの土が亡命政権のあるインドのダラムサラに運ばれ、バスケットボールのコートに撒かれた。

Road makers by Desmond Kavanagh人々は、その上を裸足で歩き、手に土を握りしめて涙したという。自らがチベットから逃げてきた老人たちだけでなく、インドで生まれ育った若者たちも、同じように、帰れないふるさとへの郷愁の念をかみしめていた。

土は、29歳の現代芸術家 Tenzing Rigdol さんのインスタレーションとしてダラムサラに取り寄せられた。人々の踏みしめる足によって、触れる手のひらによって、芸術は完成された。

お盆の上に載せられた土を献上されたダライ・ラマは、指で土の上に「チベット」と書いた。

チベット人たちの涙とともに、私の涙も、その土の上に落ちる。

チベットの写真は Desmond Kavanagh さんが CC-by-nd で公開しているもの。

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2011年 10月 27日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.26

桃色の戦車

Czechs not to change pink tank symbol as pondered by Russian fans - 1945年5月、プラハの街はソ連軍によってナチス・ドイツによる占領から解放されました。それを記念して、1991年まで、街の中心部の広場に1台のソ連軍の戦車が文化財として置かれていたそうです。

Ofog målar Umeås stridsvagn rosa by Nätverket Ofog東欧共産圏の崩壊の後、その戦車はある芸術家によってピンクに塗られました。1991年4月のことでした。芸術家は文化財の毀損で逮捕され、戦車は元の緑色に塗り直されました。しかし、5月、何人かの国会議員たちが議員免責特権を使って、再び戦車をピンクに塗りました。6月、戦車は広場から撤去され、チェコ軍歴史研究所(Vojenský historický ústav)の管轄する Lesany にある博物館に収納されました。

最近になって、戦車をまた元の色に塗り直すための募金がロシアの Chelyabinsk という地方で始まった、というのがこの記事です。募金の主催者は否定していますが、どうやら、これはチェリャビンスクに最近、第一次世界大戦の時にボルシェビキと戦ったチェコ軍人の記念碑が建った("Czechoslovak fighters have monument in Russian Chelyabinsk")ことへの反発なのではないか、と記事は勘ぐっているようです。ロシアとチェコそれぞれの民族主義だけでなく、共産主義への懐古と反発が入り乱れていて、今ひとつ話の流れが掴み切れません。

チェコ政府は、戦車を緑色に戻すつもりはないそうです。そもそも、プラハ解放の時に使われたのは T-34 という戦車なのに、飾られていたのは IS-2 ("IS" はヨシフ・スターリンの頭文字)なので、おかしい、とも書かれていました。

写真は Nätverket Ofog さんが CC-by で公開しているもの。残念ながら、これはプラハの戦車ではありません。スウェーデンの戦車です。砲から吊るされた文字は「戦争はここから始まる」。戦車を桃色に塗るというのはヨーロッパでよく用いられる表現法らしく、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのものだけでも、イギリスポーランドベルギーのピンクに塗られた戦車の写真がありました。

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2011年 10月 26日 午前 12:15 | | コメント (7) | トラックバック (0)

2011.10.25

警察と寛容

Polish cops must pass tolerance test - ポーランドでは、警官に対して寛容性の教育が義務づけられました。

by soylentgreen23同性愛者や、違う民族の人、移民などに対する寛容性を養うのが目的で、既に職に就いている警官は研修会への出席が求められ、新規採用予定者に対しては60分の筆記試験が課せられます。

テストでしらばっくれられたら何の意味もないと思いましたが、「ロマの人たちについてどう思うか」という質問に「やつらはみんな泥棒だ」と答えた人がいるとのことです。寛容性には問題があるが正直な人を排除してしまう仕組みなのかもしれません。

私たちの国では、似たような取り組みはあるのでしょうか。警察ではありませんが、先日、入管の職員が収容者に面と向かって「外国人をいじめるのが楽しい」と発言するなどという信じられない事件がありました。警察をめぐる動きでは、反原発集会に偏狭な国粋主義団体が現れて口論となり、仲裁に入ったキリスト教の牧師が逮捕されるという事件がありました。現場にいた人たちは、警察が明らかに国粋主義団体寄りの立場をとったと感じているようです。これらのことを考えると、組織の中でもっともっと人権意識を養っていくことが必要なように思います。

写真は soylentgreen23 さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。右翼による襲撃からプライド・マーチを守るクラクフの警官隊。

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2011年 10月 25日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.24

夜明けの旗を立てよ

Six charged with treason after Papua congress - 先週の水曜日の午後以降、インドネシア領パプアでは、軍と警察による虐殺を含む緊張状態が続いています。

West Papua flag by lussqueitttPapua People's Congress という先住民組織が先週水曜日に Jayapura 市で集会を開き、パプアの朝日の旗を掲げて「独立を宣言」したところ、軍と警察が発砲によって集会を解散させました。

その日、集会会場近くの軍用地で2名の死体が発見されたほか、少なくともあと3人の死亡が確認されているようです。数十人が検挙され、6名の「首謀者」が反逆罪で起訴されました。

日本の報道では、毎日新聞に記事があります。

オーストラリアの独立系ニュースサイト New Matilda に詳しい記事が継続して掲載されています: "Six Dead, Many Injured And In Hiding"、"Updates From West Papua"。

アルジャジーラのニュース映像を埋め込みます:

インドネシア政府の武力行使と反逆罪適用という恫喝に抗議し、平和的な形でパプアの人々が自らの将来の方向性を決められるようにすることを求めます。

In view of the recent events in Papua, I strongly protest the Indonesian government's use of force and invocation of treason for the purpose of intimidation. I urge Indonesia to make it possible for the people of Papua to decide on their future directions in a peaceful manner.

写真は lussqueittt さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2011年 10月 24日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.23

猫の共和国

St. Petersburg Cat Republic home to Saskia, Danae and Demeter - サンクトペテルブルクに、ロシア初、おそらくヨーロッパ初の猫カフェ(котокафе)ができたそうです。写真集はこちら。記事のロシア語版はこちら

a cat outside the Hermitage by Anosmiaこの「猫の共和国」(Республика кошек)には現在8匹の猫がいて、そのうちの4匹はエルミタージュ美術館でネズミ捕りに雇われていた猫が引っ越してきたもの、残りの4匹は血統書付きの猫だそうです。猫の共和国はサンクトペテルブルク近郊にある猫の博物館(Музей Кошки - 両施設の地図あり)が運営しているそうです。

共和国入国にはビザが必要で、猫に無理強いをしないなどの宣誓事項を確認します。昼間は子どもたちが、夜は大人たちが主に訪れるそうです。

私はうちに恩姫ちゃんがいて“ネコ充”なので、猫カフェというものに行ったことがないのですが、どうなんでしょう。まあ、ヒト付き合いが得意な猫だけを集めているのだろうけれど。広いエルミタージュを歩き回れるほうがはるかに幸せそうな気がします。でも、ロシアは寒いからなあ。

それにしても、何気に「猫の共和国」という名付けがいいですね。センスが悪いと、「王国」みたいな残念な名前になってしまいますから。さすが帝政を革命で打倒したロシアならでは。そのうち、必ずや時が熟して、社会主義猫民共和国になるはず。

写真は Anosmia さんが CC-by で公開しているもの。エルミタージュ美術館の脇で見かけた猫。

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2011年 10月 23日 午前 12:00 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2011.10.22

国家に対する罪

Guatemala leader apologises for 1954 coup - 中米のグアテマラでは、1954年6月27日にクーデターが起こされ、ハコボ・アルベンス(Jacobo Árbenz Guzmán)大統領が失脚しました。アルバロ・コロム(Álvaro Colom)現大統領は20日、このクーデターがグアテマラ人民に対する大きな罪であったとして、謝罪しました。

Jacobo Arbenz Guzmán by lesthermoshコロム大統領は、1954年のクーデターがアメリカのCIAが起こした犯罪であることにも言及しました。アルベンス大統領が進めていた農地改革に、当時、中南米を牛耳っていたユナイテッド・フルーツ社(現在のチキータ社の前身)が反発し、アメリカ政府がその権益を守るために起こしたテロでした。

そのころと比べて、果たして世界は大きく変わったのでしょうか。今から半世紀後ぐらいに、どこかの国の歴代の首相がアメリカの言いなりになって自分の国の人々の権利や利益を損ねたと、歴史の審判が下ることだってあるかもしれません。

写真は lesthermosh さんが CC-by で公開しているもの。

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2011年 10月 22日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.21

作業員は使い捨て

Nuclear illness scourge - 南アフリカの原発など核関連施設で、これまでに何十人もが被曝して死に、また何百人もが重傷を負っていたことが New Age 紙、Earthlife Africa、 Pelindaba Working Group などの調査で明らかになりました。

Koeberg Nuclear Power Station by Mark H「核施設の従業員は、使い捨てされ、役に立たなくなると治療も賠償もなしに解雇されてきた」と関係者は語っています。防護服なしで作業させられたり、被曝しても何の手当てもしてもらえない。症状が出ると、さっとやめさせられてしまう。補償を申請すると、夜中に押し掛けて来て、賃上げなどを持ちかけて黙らせようとする、等々。

被曝の補償を訴えに政府の核監査機関 NECSA (= Nuclear Energy Corporation of South Africa) に問いただすと、「それはうちではなく、労災の部署に行ってください」との答え。

なんか、ものすごく杜撰なようで、心が痛みます。私たちの国は全然違うんですよねぇ… そうであってほしい…

ケープタウン近郊の Koeberg 原子力発電所の写真は Mark H さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2011年 10月 21日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.20

緑の首巻き

Primary school in NW China halts use of green kerchiefs - 中国の西安で、ある小学校が、行儀が悪かったり成績が悪かったりした児童に緑色のネッカチーフを着用させるという決まりを作ったのですが、メディアなどから批判を受け、一週間も経たずにその決まりは廃止されたという話。

China - Xi'an School Children by eviltomthai中国では、全国的に小学生は赤いスカーフをすることになっていて、緑のを身につけなければならないのは、そこからの排除を意味するようです。学校当局は励ましの意味で新芽の色である緑を選んだと言っていますが、記事は、中国の文化では赤はいい色で、株価が上がった時などには赤で示し、下がった時には緑で示すのだと説明しています。単に区別するにしても、配慮が足りなかったと言えるということでしょう。

こういう無神経さが許されず、すぐに対応がなされたというのは、すばらしいことだと思います。けど、見えないスカーフは、実はいろいろなところにあるのかもしれません。中国という文脈で言えば、例えばチベット人やウイグル人の子どもたちは、最初から見えない緑のスカーフを着けさせられているようなものでしょう。似たようなことは、私たちの国でも、あの学校に行っている子どもたちにはお金を出すべきではない、みたいな議論に見られるように思えます。また、特に大阪とかが今後、行儀や成績のよくない子どもたちをどのように扱っていくのか、他所の自治体のこととはいえ、私は非常に心配です。

西安の学校、変な規則が短期間で廃止されたのは喜ぶべきことですが、本当は、私、制度がもう少し続いて、赤いスカーフを着けている子どもの中に必ずいるはずの、「あの子だけ緑色のスカーフをしなくてはならないのはおかしい。私も、友だちとして、緑のスカーフをする」と考える子が顕在化してきていればもっとよかったのに、なんて思ってしまいます。

写真は eviltomthai さんが CC-by で公開しているもの。西安の小学生たち。確かにみんな赤いスカーフをしていますね。

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2011年 10月 20日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.19

ともに祈ることをやめる

No joint prayer at pope's interreligious meeting - 27日にイタリアのアッシジで開かれる宗教間対話集会は、故ヨハネ・パウロ2世が86年に開いた最初の対話集会の25周年にあたるそうです。現教皇のベネディクト16世、当時のラツィンガー枢機卿は宗教間対話はカトリックの正しさを相対化してしまいかねないとして、反対の立場を取ったそうです。

St. Francis by novelgazer彼が教皇に就任してからもアッシジの対話集会は続けられましたが、彼のもとで、これまでプログラムに含まれていた参加者全体での祈りの時間が、今回は廃止されました。対話集会の「過ちを正す」彼なりのやりかたなのだろうと、記事は推測しています。

教皇庁が発表した27日のプログラムはこちらにありました: Giornata di riflessione, dialogo e preghiera per la pace e la giustizia nel mondo "Pellegrini della verità, Pellegrini della pace" (世界の平和と正義のための内省、祈り、対話の日「真実の巡礼、平和の巡礼」)。宗教を持たない者の代表として、哲学者のジュリア・クリステヴァさんの名前が挙がっています。私たちの国からは仏教徒が5団体、神道が2団体17人、新興宗教が4団体13人、参加するそうです。具体的な宗派や団体名は書いてありません。

確かに、いっしょに平和を祈ろうと言っても、難しいところがあるような気もしてきました。

写真は novelgazer さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。アッシジと言えば、この人、ということで。

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2011年 10月 19日 午前 12:22 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.18

大学と死の商人

Oxford University invests £630,000 in US firm that profits from cluster bombs - 英インディペンデント紙の記事。オックスフォード大学が資金運用のためにロッキード・マーティン社などの軍需産業に投資していたことが明るみに出たと報じています。

CLUSTER BOMBS - SOUTH LEBANON by Cluster Munition Coalition問題とされる投資先はロッキード・マーティンの他、ノースロップ・グラマンや EADS (= European Aeronautic Defence and Space)など。特にロッキードはクラスター弾の製造を続けているため、大きな問題だとしています。

クラスター弾条約の「抜け穴」で、私企業などがクラスター弾を支持することに違法性はないと記事は指摘しており、大学当局も投資は合法的だと弁明しています。

こういうことを気にするのは一部の人だけなのかと思ったら、いつの間にか世論の真ん中にあるのですね。この世界も捨てたものじゃないと思いました。

言うまでもなく、法律は道徳ではないわけで、世界に名だたる教育機関としては、道徳の鑑に照らし、一日も早く脱資することが望まれます。

写真は Cluster Munition Coalition が CC-by で公開しているもの。

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2011年 10月 18日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011.10.17

図書館前を占拠せよ

Brent library campaigners plan to hold daily vigils - ロンドンのブレント区では、12ある図書館の半数が閉館され、その差し止めを求めて裁判所に出された住民請求も却下されたため、閉鎖された図書館の一つである Kensal Rise Library の前で市民が終日終夜座り込みを行ない、ろうそく集会を開催しています。

Save Our Library by MegMoggington市民らはコミュニティーにとって図書館は必要だとし、区に対して話し合いを求めていますが、今のところ、区はそれに応じていません。

図書館の前には、本を借りられなくなって困っている人たちのために、市民が持ち寄った本が何箱も置かれています。

図書館の存続を求める運動のサイトは Brent Save Our Six Libraries – Brent SOS campaign です。1 ポンド(約122円)単位でカンパもできます。

私自身がこの記事を後になって読み返した時のために書いておくと、今、世界では、マドリードで indignados (怒れる者たち)として始まり、ニューヨークで「(ウォール街)占拠」「(金持ちではない)99%」などの標語を獲得した運動が急速に広まっています。私たちの国でもデモが行なわれ、ちょっと意外なことに、新聞などでも大きく取り上げられました。

企業重視経済への批判や不平等の問題の注意喚起は、私の最も関心のある事柄ですが、なぜか、私は「占領」運動にのめり込めていません。無意識に、「こんなので体制は変わらないよ」と斜に構えてしまっているのでしょうか。あるいは、私は「世界的に考え、地域的に活動せよ」という警句に縛られてしまっていて、あまりにぽーんと「国際連帯」に話が行ってしまうことに戸惑っているのでしょうか。そんな自分が悲しくもあります。

でも、やっぱり、「図書館存続」とか「イラク派兵反対」とか「脱原発」みたいな個別の争点のほうが落ち着くなあ…

Kensal Rise Library 前の集会の写真は MegMoggington さんが CC-by-nc で公開しているもの。

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2011年 10月 17日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.16

醜聞、一年後

New probe launched into Tokyo embassy scandal (1, 2) - ちょうど1年前に書いた在東京ケニア大使館の不動産取引に関わる疑惑(「大使館の醜聞」)の続報です。過去のネーション紙の関連記事へリンクが張られています。日本での当時の報道も引いておきましょう。

No corruption please by Erlend Aasland

反汚職委員会の取り調べが終わったとして、 Moses Wetang’ula 外相は8月に職務復帰しましたが、最近になって捜査が再開され、現在、捜査員が約2週間の予定で日本を訪れているそうです。ウェタングラ外相の疑惑が完全に晴れる前に復職させたキバキ大統領、オディンガ首相の任命責任問題に発展しそうです。

この不動産取引には、参院自民党の国対委員長や外務副大臣を歴任し、アフリカ外交に熱心だった矢野哲郎・元参議院議員の関与があったとされています。日本の有権者としては、そのあたりの事情も明らかにされることを願いたいと思います。

写真は Erlend Aasland さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。「ここは汚職ゼロ地帯」。ケニアの官庁や自治体の建物の近くなどでよく見られる看板のようです。

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2011年 10月 16日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.15

隣国を学ぶ

SNU to introduce Japanese studies (韓国語版: 서울대 개교 뒤 첫 ‘일본 전공’ 개설) - ソウル大学校が日本語日本文化専攻を設置することが明らかになりました。

Kim-Lee <3 SNU by lets.bookこれまで、日本による植民地支配の歴史のために、韓国の大学の最高峰であるソウル大では、日本語専攻を置くことがタブーとされてきたそうです。今回の計画は、人文大学にアジア言語文明学部を開設し、日本語文化専攻とアラビア語文化専攻を来年度から開講、再来年度にインド言語文化専攻とインドネシア語文化専攻を開講するというもの。定員は各専攻とも5名。

植民地支配の加害者としての日本が過去と真摯に向き合ってきたかどうかには関係なく、一つの時代が終わりを迎えているようにも思えます。

写真は lets.book さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。 SNU はソウル大の英語名 Seoul National University の略称です。

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2011年 10月 15日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011.10.14

新しい国で

Famine looms in South Sudan - 7月に独立を果たした南スーダン。興奮醒めやらぬところかもしれませんが、気候変動により、大きな人道危機が発生する可能性もあるようです。

Girl running on flooded road by sidelife4月からの雨期には、途中、雨の降らない時期があり、干ばつが発生しました。逆に9月以降は豪雨が続いており、洪水が起こっているそうです。これらの天候不順のために、農業生産はかなりの落ち込みが予測されています。

南スーダンには、自衛隊を PKO で派遣し、道路敷設などをするという計画が進められています。食糧危機が現実のものとなった場合、物資の輸送に欠かせない重要な仕事だと思います。ただ、少し心配なのは、PKO 部隊が活動するのが首都 Juba 周辺になるらしいということ。上の記事によれば、 Juba のある Central Equatoria 州は干ばつ、洪水の被害をあまり受けていない場所のようです。被害が深刻だとされる Jonglei、 Unity、 Upper Nile、 Warrap、 Northern Bahr el Ghazal などの州のインフラ整備のほうが喫緊の課題なのかもしれません。

写真は sidelife さんが CC-by-nd で公開しているもの。冠水した道を走る少女。

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2011年 10月 14日 午前 12:00 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2011.10.13

少年たちを悼む

Second death in two days, Choephel passes away - 中国四川省阿坝(アバ)で7日に焼身自殺を図った少年二人が火傷のため亡くなりました。阿壩(チベット語では Ngaba)では、今年の春(「命を賭けて」)以来、僧侶などチベット人の焼身自殺が相次いでいます。

Kirti Monastery - Young Monks (2010) by c100tibetこの Khaying と Choephel という二人の少年は、「今の抑圧の雰囲気が耐えられない」と語っていたそうです。チベット人が団結して中国政府に対して立ち上がることを促し、チベットの自由とダライ・ラマの帰還を叫んで自らの身に火をつけたといいます。

中国政府は、遺体の引き渡しを拒み、人々に服喪を禁じましたが、ンガバの街は店がシャッターを下ろし、三日間の喪に入りました。

ここにはチベット仏教中観派の源流、ナーガルジュナ(龍樹)の言葉を記して、亡くなった二人を悼みます。翻訳は石飛道子『構成された仏教思想・龍樹』によります。

行為と煩悩が滅するから、解脱がある。行為と煩悩は、思慮分別によっておこる。これらは、多様な想いやことば(プラパンチャ)にしたがってあるが、多様な想いやことばの世界は空性の中に滅するのである。(『中論頌』18.5)

写真は c100tibet さんが CC-by-nc で公開しているもの。二人の少年もいたキルティ僧院。

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2011年 10月 13日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.12

米上院が中国に謝罪

Senate measure regrets 1882 Chinese Exclusion Act - 米上院が過去に米政府がとった中国人排斥政策の歴史について謝罪しました。

Chinese boys playing mah jong at Immigration Station, Seattle, 1938 by IMLS DCCアメリカは1882年に中国人排斥法を施行し、中国人の移住を禁止しました。アメリカには1840年代以降、金の採掘や鉄道建設のために大量の中国人労働者が流入していました。彼らの多くは、拉致されたり、だまされたり、身売りされたりしてアメリカに連れてこられた人たちでした。それまで、アメリカは移民を自由に認めてきましたが、これら中国人労働者の苦労を報うことなく、その門を閉ざしたことになります。上院決議 SR201 は、これが建国の精神に反していたとして、その後60年にわたって続けられた中国人排斥を深く反省するとしています。

賠償などを伴いませんから、口先だけの謝罪だと言う人もいるでしょうが、それでも130年も前の不正義を今からでも正そうという良心には、多いに見習うべきところがあると思います。

写真は IMLS DCC が CC-by で公開しているもの。1938年、シアトルにて撮影だそうです。

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2011年 10月 12日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.11

占領と連帯

Massachusetts: Occupy Boston Ratifies Memorandum Of Solidarity With Indigenous Peoples - ウォール街に始まり、アメリカ各地に広がった「占領」運動の一つ、ボストンの占領運動が、クリストファー・コロンブスがアメリカ大陸を「発見」した記念日(10月の第2月曜)に以下の宣言文を発表しました。

決議:先住民との連帯覚え書き

「ボストン占領」に参加する者は、アメリカ合衆国が植民地国家であり、何世紀にもわたって占領されてきた先住民から盗まれた土地の上に自分たちが過客として立っていること、ボストンがマサチューセッツの先住民の土地であることを認識するにあたり、

入植者らがこの大陸に到着して以来、先住民国家の人々が過酷な抑圧と搾取に抵抗し続けてきて、その結果として私たちの運動をより強固なものにする経験を豊富に持っていることに鑑み、

何世紀にもわたって将来の世代の幸福が無視され、地球が敬意を欠いた扱われかたをされ搾取されたことによって、自分たちが汚され乱された惑星の上に立ち、生命のコミュニティと持続的に平和な関係を結ぶ知恵を欠いていることを踏まえ、以下のように

決議する。一、私たちは先住民国家の土地の上に新たな社会を再構築するために先住民国家の参加を求める。

一、全国の「占領」運動及びこの運動の名前に用いられた植民地主義的言い回しによって排除されたと感じている先住民国家の人々へのメッセージとして、「ボストン占領」は先住民国家の人民の参加と指導のもとに「ボストン脱植民地化」でありたいと願うことを宣言する。

一、謙遜と友情の印として開かれた手を差し伸べ、私たちはここに先住民国家の人々をこの大陸のいたるところで繰り広げられている民衆蜂起に招待する。私たちは癒しと和解の過程を更に押し進めることを希求し、先住民の人々が望むような形で、知恵と指導を乞う。それが真の自由と民主主義を取り戻し、地球とこの土地の元々の居住者を含むすべての人のためになるような平和と協力の新しい時代に踏み出すことの助けになると考えるからである。

一、ここに、コロンブス・デーが「先住民族の日」と呼ばれるべきことを宣言する。

Bank Robs You by PeraltaC775マサチューセッツは私の第二のふるさとなので、この宣言文はとても興味深く読みました。

私はあまり "Occupy" 運動に注意を払ってきませんでした。今一つ、何を目的とした運動か分からない感じもします。逆に言えば、単なる「職よこせ」デモではないことは明らかです。

上の宣言文を読んで分かるのは、この運動が非常に若い人によって担われた、理想主義的なものであるということ。それ故、世の多数派の支持を得るには至らないだろうという予感があります。

もう一点、この運動に加わっている人がとても良心的であることも分かります。マサチューセッツは、アメリカの植民地化の原点です。その何百年も前の歴史にさえ責任を感じていることには、敬意を感じます。しかし、これもまた、アメリカの大半の人々の意識からは遠いものでしょう。

その理想主義的指向、そして抽象性により、この運動は、1969年前後の時代に比するべきものなのかもしれません。運動を押し進める側も、それを受け止める側も、より建設的な歩み方をこの半世紀の間に身につけているといいのですが。

ボストンの写真は PeraltaC775 さんが CC-by-sa で公開しているもの。

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2011年 10月 11日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2011.10.10

南の国の脱原発

Over 7,000 people observe fast against Kudankulam nuclear project - インド南部、タミル・ナドゥ州クダンクラム(Koodankulam)で進められている原子力発電所(KNPP)建設の中止を求めて、9日、7千人以上がハンガーストライキを行ないました。

Azhagi (Beauty) by Karthick Makkaハンストを組織したのは People’s Movement Against Nuclear Energy という現地の市民団体で、長い間、KNPP 反対の闘いを続けてきました。この日のハンストについても、「長い闘いのはじまりに過ぎない」と語っています。州政府がいったん建設工事の凍結を決めたにも関わらず、中央政府が安全確保の上で計画の続行を指示したことに対し、「中央政府はタミル人の安全保障を考えていないようだ」と反発を強めています。

私たちもいろいろな国の反核運動と広く連帯していけるといいなと思いました。

Greetings to the people of Kudankulam from Japan. I hereby express my solidarity with you in your struggle against Kudankulam nuclear power plant. The world has already experienced Chernobyl and Fukushima. These tragedies must not be repeated. We need no new nuclear plants. Let us also work together to phase out existing reactors.

写真は Karthick Makka さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。クダンクラムからは25キロほどにあるインド最南端、コモリン岬の少女。

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2011年 10月 10日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2011.10.09

不敬罪と自由な社会

US mum on lese majeste law at UN rights hearing - タイのネーション紙の記事。国連人権理事会の普遍的定期審査(Universal Periodic Review)でタイが審査を受けたことを伝えています。

Sanam Luang. Bangkok. 15th November 2008. by adaptorplug今回の審査の中心となったのは、不敬罪(lese majeste)の妥当性。不敬罪が表現の自由を侵害しているという指摘が数か国から出され、改善が要求されました。理事国のノルウェーでは、不敬罪の濫用を防ぐため、適用に国王自身の承認が必要だという事例報告が紹介されています。うーむ、それが望ましい手順なのか、激しく疑問ですが。

不敬罪によって王制に関する本が発行禁止になったり、報道機関が自己検閲をしてしまう社会に表現・報道の自由はあるのかと記事は問うています。

法律はなくても、社会の圧力で君主制に関する自由な議論ができない社会も問題だと思います。

写真は adaptorplug さんが CC-by-nc で公開しているもの。

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2011年 10月 9日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.08

共存の歴史

Muslims sheltered Jews in Holocaust, new film reminds us - ナチス・ドイツによる迫害からユダヤ人たちを守ったムスリムがいる、という映画が公開されたそうです。「自由な人たち」(Les Hommes Libres)というフランス映画です。

Avant première du film Les Hommes libres d'Ismaël Ferroukhi - Paris Cinéma by y.caradec舞台はパリ5区にある大モスク(la Grande Mosquée de Paris)。モスクのイマーム(司祭)だった Si Kaddour Benghabrit さんは、複雑な建物や地下室にユダヤ人たちを匿い、イスラムの信徒であると記された身分証明書を渡して彼らを守ります。猜疑の目を向けるドイツ軍将校たちを欺くために、墓地には匿っている人たちの家族の偽の墓を建てさえします。

こうやって助けられたユダヤ人は1,000人以上に上るとも言われているそうです。しかし、記事では、イスラエル系の団体に問い合わせて、「せいぜい数十人だろう」という答えをもらったとも書いています。聞く相手が悪いと思いますが。

監督の Ismaël Ferroukhi さんは、「この映画は、ムスリムとユダヤ人が平和的に共存していたという、今とは異なるもう一つの現実を描いている。私たちは、誇りをもって、それを覚えていかねばならない」と語っています。

その誇らしい時を取り戻すことができますように。

予告編を埋め込んでみます。

右上の写真は y.caradec さんが CC-by-sa で公開しているもの。イマームを演じた Michael Lonsdale さん。

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2011年 10月 8日 午前 12:00 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2011.10.07

詩人の連帯

Nobel laureate has an India connection - 昨日、今年のノーベル文学賞の受賞者が発表されました。トーマス・トランストロンメル(Tomas Tranströmer)さん。スウェーデンの詩人。恥ずかしながら、名前も知りませんでした。

トランストロンメルさんの受賞をインドの人たちが喜んでいます。なぜかと言うと、彼は1984年12月にマディヤ・プラデシュ州ボパール(Bhopal)で起きた化学工場事故の直後にボパールに来て、犠牲者を悼む詩の朗読会に参加し、ボパールの人々への連帯を表明したからなのだそうです。

今朝の新聞に出ている「独創的なメタファーを駆使」「短い自由詩のなかに、凝縮された言葉で神秘的な世界をイメージ豊かに表現」といった紹介に、このボパールの逸話を加えます。私には、とてもこの詩人が身近に感じられるようになりました。

写真は jbhangoo さんが CC-by-nd で公開しているもの。事故を起こした工場の壁に書かれた住民たちの要求事項。

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2011年 10月 7日 午前 09:14 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011.10.06

戦犯裁判最後の波

Hundreds of Nazi probes reopened - ドイツでナチスの戦犯裁判の新たな、そしておそらく最後の波がやって来そうです。少なく見積もっても数十、多ければ千近くの起訴があるのではないかと言われています。

Extermination Camp of Sobibor, Poland by Emmanuel Dyan新たな波のきっかけは、今年行なわれた、ポーランドの Sobibor 強制収容所の看守であったジョン・デミャニュクの裁判で、「収容所の看守であった」という点のみを立証すれば大量殺人の共犯として有罪にできるという判例ができたことです。このため、これまで虐殺への直接的な参加が立証できず立件できなかった容疑者が新たに起訴の対象となりました。収容所の看守だったと思われるのは4,000人ぐらい。このうちのかなりの数は既に死んでおり、生きている者も80歳以上の高齢です。実際に裁判になるのは、とても少なくなるでしょう。

私たちの国でも、昨年、刑事訴訟法が改訂され、殺人罪については時効がなくなりました。アジア太平洋戦争での民間人の殺傷などについて、今からでも裁判ができるようになったということだと思います。検察や司法が過去としっかりと向き合うことができるのかが問われます。

Sobibór 収容所の写真は Emmanuel Dyan さんが CC-by で公開しているもの。

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2011年 10月 6日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.05

隠された虐殺

Germany should recognise genocide - まず、ナミビアという国の位置から確認しよう。南アフリカの北西の隣国。西を大西洋、東をボツワナ、北をアンゴラが囲んでいる。かつて、イギリスとドイツが勢力争いを演じた。

Himba woman by Julien Lagardeドイツが植民地としていた1884年から1914年の間に、ナミビアではドイツ軍によるジェノサイドが行なわれたらしい。 Herero という民族と Nama という民族が虐殺された。その遺骨が長らくドイツに持ち去られていたが、このほど、ナミビア政府に引き渡された。

遺骨の引き渡しを機会に、ドイツの市民団体らが、ナミビアの虐殺を「隠されたジェノサイド」と呼び、告発集会を開いた。「遺憾だ」とは言うが謝罪はしない政府に対して、ジェノサイドがあったことを認めて賠償を行なうことを求めた。

虐殺が起こされたのは1904年から1908年の間。もう1世紀以上も前だ。それでも告発は続く。

ナミビアの人の写真は Julien Lagarde さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2011年 10月 5日 午前 12:31 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.04

原発を封鎖

Hinkley Point power station blockaded by anti-nuclear protesters - イングランド南西部、サマセットにあるヒンクリー・ポイント原子力発電所が3日、脱原発を目指す住民らによって封鎖されました。

Hinkley Point by Libbyヒンクリー・ポイント原発はフランス電力公社(EDF = Électricité de France)の子会社 EDF Energy 社が運営しているもので、イギリス政府が新たな原子炉2機を計画しています。200人以上が「新たな核に反対」(Stop New Nuclear)を合言葉に集まったそうです。

「この封鎖行動は、原発の危険を理解した人々がその声を届けるために市民的不服従に訴える用意があることを示している」「政府は電灯をつけ続けるためには原子力が必要だと民衆に信じさせようとしてきた。しかしそれは全くのでたらめだ」という言葉が紹介されています。

東電の福島第一原発の問題発生から206日。ヒンクリー・ポイントに集まった人たちは、206個の風船を飛ばして風向きを調べるそうです。

早く最後の原発が停止するまでの日数を風船にして飛ばせるようになるといいですね。

Hinkley Point 原発の写真は Libby さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2011年 10月 4日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.03

消えた楽園

Ethiopia land dream shattered - ジャマイカ・オブザーバー紙の記事。ディアスポラ(離散民)の帰還事業が直面した現実。

Working donkey by 10b travellingエチオピアでは1948年に当時のハイレ・セラシエ皇帝がアメリカ大陸やカリブ海に離散した黒人たちが帰れる土地としてシャシェメネ(Shashemene)という町の名を挙げました。だれでもそこに行けば、いくばくかの農地を与えられたのです。イタリアの侵略に対して西半球の黒人たちが強く支援してくれたことへの感謝の印でした。1960年代に入って、実際にジャマイカから特にラスタファリアンたちが何百人かシャシャメネに移り住みました。

しかし、ハイレ・セラシエがクーデターによって倒された後、軍事独裁政権が皇帝と関係のあった人たちの土地を没収したため、シャシェメネに暮らしていたジャマイカ人たちの多くは土地を失いました。

このほど、ジャマイカの首相の息子らが調査団として現地を訪れ、今のエチオピアでは土地を売買することは禁止されていることなどが分かったそうです。エチオピアに行けば土地がもらえるなどと、もう思わないように、という記事です。

世界の距離が縮まった今日にしても、離れた地の現実はなかなか伝わらないものだと驚いてしまいます。

シャシェメネ近郊の写真は 10b travelling さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2011年 10月 3日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.02

五歳から外国語

Teach foreign languages from age five, says Gove - イギリスのマイケル・ゴブ教育相が小学1年生(5歳)から外国語の学習が始まるべきだと語ったという記事です。「先進国」のほとんどすべてがそうしている、とも述べたといいます。ちょっと軽はずみなところがあるようにも思えますが、保守の政治家からこういう発言を聞くというのが、私たちの国とは少し違うように思いました。

Those were the days by jocountry2009「外国語とその文化を学ぶことは、子どもたちの共感や思いやりのための想像力、そして文化的な視野を広げるために私たちができる最もよいことの一つだ」「数学が分からないことを歪んだ誇りとする人がいるように、私たちイギリス人は外国語を話せないことに歪んだ誇りを持つに至っている。英語をもっと大声で話せばいいとでも考えているようなものだ」とも。

私たちの国でも「自分の国の文化を知ることが先だから、小学校で外国語を教えるのはよくない」みたいな、まさに歪んだ考えがあります。現実問題として、外国語が学べると言っても英語しか選択肢がなければ、それもすごく歪んでいると思いますが、変に自分の「国」を絶対化し出す前に子どもがさまざまな世界に触れられるようになればいいなあと思います。

写真は jocountry2009 さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2011年 10月 2日 午前 12:00 | | コメント (9) | トラックバック (0)

2011.10.01

民主的に始まる新学年

State university professors to go on strike - エジプトでは今日から新学年が始まるそうですが、6つの国立大学で教員がストライキに入ったようです。

Optimistic by Marwa Morgan教員たちの要求の第一点は各大学の学長の辞任です。たぶん学長はムバラク政権時代に政府から任命された人たちだと思います。カイロ大学では既にストライキを通じて学長および諸学部長が解任され、民主的な選挙で選ばれる体制に移行しました。6大学の教員も同様な体制作りを目指しているようです。

記事は他に、教育予算の充実と教育大臣の解任も要求項目に挙がっていること、他の国立大学でも連帯ストが行なわれることを伝えています。

「革命」の行き先が混沌としてくる中、民主的な社会を作ろうという地道で効力のある行動が企画されていることに強く賛同し、ここに連帯を表明します。

写真は Marwa Morgan さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。被写体はカイロ大学の学生、手のひらに書かれた言葉は「楽観的」だそうです。

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2011年 10月 1日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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