放射線に怯えた日
原発のことを心配しながら一日過ごすのは、心の健康に悪いですね。日本だけでなく、世界の多くの人が固唾を飲んで見守っていたと思います。とりあえず炉やその格納容器は無事だという説明を聞き、「最悪のシナリオ」の危機はほぼ無くなったのだと信じます。必死に鎮静化しようとしているかたがたに応援と安全を祈る言葉を叫ぼうと思います。
ロイターの "Japan's increasing reliance on nuclear power" が日本の原子力発電の現状を手際よくまとめています。現在稼働している原子炉は54基。2基が建設中で、12基が計画中。現在は原子力発電依存率は30%。2017年に40%、2030年に50%を見込んでいる。等々。
そういう方向性が望ましいものなのか、今回の事態は私たちにもう一度問いかけています。そして、きっとまた「これだけで済んだからいいじゃないか」と「こんなことはもう二度と御免だ」という2つの意見が平行線をたどるのでしょう。「止揚」という言葉は大げさかもしれませんが、今回の震災から何か新しい知恵が生まれることを祈ります。
写真は CaDs さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。
2011年 3月 13日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
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コメント
日々刻々と明らかになる被害の深刻さ、さらに原発の事故と、つい悪いほうへと考えがいってしまいがちです。賛成・反対だけでおわらせてはいけない問題ですね。ネット上でもいろいろな意見が交わされていますが、大きな転換点になることは間違いないように思います。
ところで、ウニさんのところに訪れるのも久しぶりのようなきがします。それほど心に余裕がなかったのでしょう。
毎日更新されていたのですね。
投稿: tae | 2011/03/14 9:26:49
tae さん、コメントありがとうございます。
最初は「神戸並み」かと思っていたのですが、どうも「スマトラ並み」に近づいてきていますね。息が詰まる思いです。
これからの原発建設については、「福島第一とは構造上全く違う」というのと「無くしたら、電力が足りないじゃないか」という論点になると思いますが、「もう御免」だけでは議論にならないので、しっかりと考えていきたいですね。
ブログは、自分一人では支えきれない重みを投げ出すために書いています。これって、読んでくださるかたには失礼な言い方ですね。すみません。
投稿: うに | 2011/03/14 23:10:37
>ブログは、自分一人では支えきれない重みを投げ出すために書いています。これって、読んでくださるかたには失礼な言い方ですね。すみません。
いえいえ。
知も表現も、人に属しているのではなく、人と人との間にあるのだろうと思います。
投稿: kuroneko | 2011/03/17 0:11:07
kuroneko さん、
聞く人あっての声、ということですね。確かに、今、叫び声を上げたいのは、私だけではないと思います。
投稿: うに | 2011/03/18 0:07:54