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2011.02.22

今年の受賞者

Novelist Ian McEwan criticizes Jewish settlements - 小説家の村上春樹さんが2年前に受賞したエルサレム賞。今年はイギリスのイアン・マキューアンさんが選ばれました。彼にボイコットを呼びかける声も多くありましたが、彼は授賞式に出席した上でイスラエルへの諌言を述べるという道を選びました。

Whiling Away a Few Hours by liquidsunshine49受賞スピーチ(全文)でマキューアンさんは、自分が「ホームレスはいるが、母国はある」安定した社会から来た人物だと紹介した上で、イギリスでは政治を避けて文学を作ることができるが、パレスチナ・イスラエルでは「状況」を避けることはできないという観察を述べています。イスラエルは、科学などの分野で秀でているだけでなく、文学の上でも名だたるユダヤ系作家を産み、またナクバのすぐ後にアラブの村落の掃討作戦について描いた S Yizhar の Khirbet Khizeh のような良心的な本も産み出しているのに、政治の面では全く創造力が見られない、というのが彼の言葉です。互いにロケットを撃ちあったりするニヒリズムだけが見られる、とも。

マキューアンさんは、賞金を「平和のための戦闘員たち」に寄付するそうです。

私はマキューアンさんの本を読んだことがないんです。煙に巻くようなところのない正直な言葉で、落ち着いて語れるこの人の小説を読んでみたいと思うようになりました。

写真は liquidsunshine49 さんが CC-by-nc で公開しているものです。

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2011年 2月 22日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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