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2011.02.28

秀子という娘

Remembering a Pioneering Chinese Novelist - 姚紫(Yao Zi)という作家をご存知のかたはいらっしゃるでしょうか。姚紫は1920年に中国の福建省で生まれ、第二次大戦後、シンガポールに移住します。1949年に発表した《秀子姑娘》という小説がベストセラーになり、その後、執筆のかたわら、雑誌の編集や若手の育成などにあたり、1982年に亡くなったそうです。

Anton & Cynthia by i.am.leon《秀子姑娘》は終戦前に書かれた作品で、ビルマを舞台とした、日本人の女性秀子と中国のスパイとの間の恋を描いたものだそうです。抗日文学作品と位置づけられています。

このほど、シンガポール国立図書館で、姚紫を回顧する座談会が行なわれました(新加坡文艺先驱的光辉—姚紫纪念会讲座)。夏には、姚紫纪念展が開かれ、本も出されるようです。

シンガポールの本屋さんの写真は i.am.leon さんが CC-by-nc-sa で公開しているものです。見ているだけで幸せになれそうな気がしますが、抗日文学の話を読んだ後は特に、拡大すると、平和な世の中になってよかったと思える、一粒で二度おいしい写真です。

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2011年 2月 28日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.27

いまだに恥辱にまみれている

Ten years after the destruction of Buddhist relics in Afghanistan - 10年前のちょうど今ごろ、アフガニスタンを統治していたタリバンの指導者オマル師がバーミヤンの石仏の爆破を命じました。ドイチェ・ヴェレの記事がアフガニスタンの今日を伝えています。

Destroyed Statue by Tracy Hunterアフガニスタンの人たちが、何世紀にもわたってイスラムを信仰しながら、他宗教や他民族の人たちとも平和に共存していたことを思い出したこと。侵略への対抗軸として生まれたタリバンやアルカイダがイスラムそのものとは無関係なものだと人々が思っていること。ディアスポラ(国外への離散)によって、むしろ、外の世界とのつながりを持つ人が生まれたこと。希望の芽のような言葉を記事の中から拾い出すことができます。

しかし、「アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない。恥辱のあまり崩れ落ちたのだ」。文化財保護には目を向け、百万人の飢餓には無頓着だった世界を厳しく指弾した映画監督モフセン・マフマルバフさんの言葉は私たちの脳裏から離れることはありません。自分の周りの人たちを救うことができず、恥ずかしさのあまり崩れ落ちた仏陀。私は、その教えはアフガニスタンに限られることなく、普遍的なものだと受け止めています。体制が非人道的だからと言って、飢える人々のことにはそらぞらしく無関心でいたり、とばっちりを受けて教育の機会を遠ざけられる子どもたちが自分たちの街にもいることには平然としている私たちは、10年前と何も変わっていないようです。

写真は Tracy Hunter さんが CC-by で公開しているものです。

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2011年 2月 27日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011.02.26

川の命

LAOS: Decision expected on controversial Mekong dam ラオス北部のサイニャブーリー(Xayabury)でメコン川に巨大なダムを作る計画が進んでいるそうです。メコン川沿いのダム建設には、流域のタイ、カンボジア、ベトナムの承認も必要な取り決めになっていますが、これらの国々の検討結果が3月中にも出るだろうとのこと。

Mekong RIver . .Laos by ZedZapダムを建設するのはタイの会社で、ダムで作られた電気もそのほとんどがタイに輸出される予定です。メコン川流域ではサイニャブーリーを含め全部で11のダムの建設が計画されており、サイニャブーリーに関する意思決定が今後のその他のダム建設が実現するかどうかを占うものとなりそうです。

ダム建設によって立ち退きを強いられる人々がいるだけでなく、ダムが作られるとメコン川の生態系は壊滅的に変化してしまうだろうと環境団体は指摘しています。それは川で漁業を営んだり、川の水を頼りに農業を営んだりしている人たちの生活にも大きな影響を与えるでしょう。

電気がなければ人々の生活も改善しないわけで、結局は「開発か環境か」という選択問題になってしまうのかもしれませんが、どうか流域の人々だれもが愛するメコン川を傷つけずに人々に幸せをもたらす、よい答えが見つかりますように。

ラオス国内のメコン川の写真は ZedZap さんが CC-by-nc-sa で公開しているものです。

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2011年 2月 26日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011.02.25

四半世紀後の賠償

Marcos victims in Philippines to get compensation - フィリピンのマルコス元大統領の政権下での人権侵害に対する賠償が支払われることになったそうです。ちょうど25年前の2月に起こされた "People Power" 革命でマルコスが失脚してから、このような賠償が行なわれるのは初めてのことだそうです。

Laban by primalingeri記事によれば、賠償を求める訴訟は7,500人以上のフィリピンの人々が起こしたもので、マルコスがアメリカ国内で蓄財していた資産から支払われるそうです。一人あたりの賠償額は約1,000ドル(約8万2千円)。もう一つ、マルコスの遺族に対して法廷侮辱罪で支払いの命令が出ており、これによって補償額の上乗せがあるかもしれないと弁護団は語っています。

アメリカの司法のもとでは、1995年に人権侵害被害者への賠償が命じられていましたが、フィリピン政府は、マルコスの蓄財はすべての国民から盗まれたものであり、国庫に返されるべきだとして、個人補償には反対してきたそうです。しかし、今回の判決の対象となった資産は、金銭管理上、その例外となるため、支払いが実現しました。

1986年のピープル・パワー革命。今日の北アフリカや中東の出来事と二重写しになって見えてしまいます。今、独裁を打ち倒そうとしている人たちにも、これまでの辛苦に償いがもたらされる時は来るのでしょうか。

L の字のサインを作る指の写真は primalingeri さんが CC-by-nc-sa で公開しているものです。コラソン・アキノ元大統領の葬列で撮影。

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2011年 2月 25日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.24

欧州から消える遺伝子組換え作物

Genetically modified crop area in ČR down a quarter in 2010 - チェコでは遺伝子組換え作物の作付け面積が激減しているそうです。2009年には6,480ヘクタールだったものが昨年は4,680ヘクタールに。約28%の減少です。

Stärkekartoffel_Amflora_2 by BASFPlantScienceこの数値は ISAAA (International Service for the Acquisition of Agri-biotech Application、国際アグリバイオ事業団)の集計によるもので、ヨーロッパ全体では13%の落ち込み。最も作付け面積の減少が顕著だったのはルーマニアで、前年比で75%も減ったそうです。ヨーロッパでは遺伝子組換え作物離れの方向性が確定的になったということでしょう。

しかし、世界的には、ブラジルでの19%増が大きかったのか、10%増だったとのこと("10 percent global rise in biotech crops: study")。遺伝子組換え作物の商業的な栽培が行なわれているのは29か国、そのうち、アメリカ、ブラジル、アルゼンチンが群を抜き、次いでインド、カナダ、中国などが並んでいます。ヨーロッパで失われた市場を他の地で取り返そうという圧力が今後、一層強くなるのでしょうね。

Amflora という遺伝子組換えジャガイモの写真は BASFPlantScience が CC-by で公開しているものです。食用ではなく、紙や繊維の原料になるようです。

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2011年 2月 24日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.23

水と銀行

ADB to lend Vietnam $1 bln to fix water system - 日本政府などの出資によって運営されているアジア開発銀行(ADB)がベトナムの水道整備のために10億ドル(約830億円)の融資を行なうことを発表しました。

Straw Boat Vietnam by Espen Faugstad最初の借款はホーチミン市での水道事業に使われますが、この最大の都市ですら、上水道の普及率は約6割。国全体で見ると、水道を持っている町や市は3分の1に過ぎないそうです。また、既にある水道は老朽化しており、送り出される水の3割から4割が無駄になってしまう例もあるそうです。

衛生的な水を使うことができる人が増えるといいなと思うけど、 ADB は水道の民営化を提唱しているので、要注意かな。まあベトナムは社会主義国だから無謀なことはできないでしょう。それより、役人の懐に入ってしまうお金が心配ですね。記事の中で気になるのは、「水道事業者の運営の改善」にも資金があてられるとしているところ。うーむ。

写真は Espen Faugstad さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

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2011年 2月 23日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.22

今年の受賞者

Novelist Ian McEwan criticizes Jewish settlements - 小説家の村上春樹さんが2年前に受賞したエルサレム賞。今年はイギリスのイアン・マキューアンさんが選ばれました。彼にボイコットを呼びかける声も多くありましたが、彼は授賞式に出席した上でイスラエルへの諌言を述べるという道を選びました。

Whiling Away a Few Hours by liquidsunshine49受賞スピーチ(全文)でマキューアンさんは、自分が「ホームレスはいるが、母国はある」安定した社会から来た人物だと紹介した上で、イギリスでは政治を避けて文学を作ることができるが、パレスチナ・イスラエルでは「状況」を避けることはできないという観察を述べています。イスラエルは、科学などの分野で秀でているだけでなく、文学の上でも名だたるユダヤ系作家を産み、またナクバのすぐ後にアラブの村落の掃討作戦について描いた S Yizhar の Khirbet Khizeh のような良心的な本も産み出しているのに、政治の面では全く創造力が見られない、というのが彼の言葉です。互いにロケットを撃ちあったりするニヒリズムだけが見られる、とも。

マキューアンさんは、賞金を「平和のための戦闘員たち」に寄付するそうです。

私はマキューアンさんの本を読んだことがないんです。煙に巻くようなところのない正直な言葉で、落ち着いて語れるこの人の小説を読んでみたいと思うようになりました。

写真は liquidsunshine49 さんが CC-by-nc で公開しているものです。

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2011年 2月 22日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.21

解放戦争と愛の記憶

Bangladesh liberation film opens old wounds - 1971年に起こったバングラデシュの解放戦争を主題にした新しい映画 Meherjaan (メヘルジャーン:戦争と愛の物語)に関する論争を伝える AFP 電。

National Martyrs' Memorial by Wherever I Roamパキスタンからの独立の戦いの中で、当時の東パキスタンでは、300万人が殺され、20万人の女性がレイプされるなど、パキスタン兵による残虐な戦争犯罪があったとされています。『メヘルジャーン』は、しかし、主人公であるメヘルという娘がパキスタン軍の兵士と恋に落ち、その兵士は殺戮に加担することを拒否したため軍法会議にかけられるという筋書きのようで、この映画の上映開始後に巻き起こった非難に関し、製作者たちは「パキスタン兵の中にもよい人間がいたという考えが許されなかったようだ」と語っています。さらに、メヘルの従姉妹がパキスタン兵にレイプされたために生まれた子どもが38年後の今、メヘルを訪ねてきて、二人が封印されていた彼女たちの歴史を再発見していくという設定になっているようで、「レイプされた女性たちの苦しみを矮小化するものだ」という批判もあるようです。バングラデシュ国内では、『メヘルジャーン』は事実上、上映禁止になったも同然の状態だとのこと。

この映画に向けられた批判には、なるほどと思う部分もあるのですが、解放戦争時の戦争犯罪に関する法廷が昨年設置され、戦争協力者たちの検挙が始まっているという世情を考えると、少し過敏ないし閉鎖的(正史以外の語りを許さないという意味で)になっている面もあるのかもしれません。戦争犯罪法廷は政治的に利用されているようで、検挙されたのは野党の指導者ばかりだと記事は指摘しています。

まずは、作品そのものを観てみたいものです。

ちなみに、今日2月21日は、国際母語の日(International Mother Language Day)。1952年、パキスタンによるウルドゥ語の強制に反発し、母語バングラ語を使用する自由を求めてダッカで抗議行動が起こった日です。

ダッカ郊外にある国立戦争犠牲者祈念碑の写真は Wherever I Roam さんが CC-by-nc で公開しているものです。

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2011年 2月 21日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011.02.20

物乞いするべからず

Homeless man jailed for a week for begging in Belfast - 見出しの通り、北アイルランドのベルファストで、ホームレスの人が物乞いをしたため、留置所に1週間入れられたという話。 BBC の記事です。「犬が人を噛んでもニュースにはならないが、人が犬を噛めばニュースになる」という言い方の伝で言えば、イギリスではホームレスの人が物乞いをしても普通は収監されたりはしないのだと思います。

Any Money for Booze? by TBSteve服役させられたのは、58歳の男性。80ポンド(約10,800円)の罰金を払えず、同じ物乞いをした罪で前科が2件あったため、仮釈放が許されず、服役が命じられたそうです。

物乞いや、単に路上をうろうろしているのでさえ、「浮浪者取締法」(Vagrancy Act 1824)という3世紀近く前に制定された法律で罰することができるようですが、通例はあまり適用されないようですね。しかも、この法律では刑務所ではなく矯正施設に入れるという罰則になっているみたい。今回の措置は、人権侵害の可能性ありということなのでしょう。

ちなみに、日本では、軽犯罪法に「人が住んでおらず、且つ、看守していない邸宅、建物又は船舶の内に正当な理由がなくてひそんでいた者」「生計の途がないのに、働く能力がありながら職業に就く意思を有せず、且つ、一定の住居を持たない者で諸方をうろついたもの」「こじきをし、又はこじきをさせた者」などが「拘留又は科料に処」せられるという記述があります。

ベルファストのホームレスの人の写真は TBSteve さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

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2011年 2月 20日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011.02.19

南京の偉人

Danish hero of the Nanjing Massacre remembered - 新浪網英文版の記事。今日2月19日が、あるデンマーク人の生誕100周年の日にあたることを伝えています。

Nanjing Massacre Memorial Hall (2) by Philip RoelandBernhard Arp Sindberg さん。中国語表記は「辛德貝格」。私はこの名前を知らなかったのですが、南京大虐殺の時、安全区を作った外国人の一人だそうです。南京のセメント工場で役員として働いていた26歳のシンドベルグさんは、何千人もの中国人を救ったとして、戦後、「中国の友」の称号を与えられたそうです。16日、南京の侵華日軍南京大虐殺遇難同胞記念館で彼の功績を讃える式典が行なわれました。今日は彼の生まれ故郷であるデンマークのオーフスでも式典が営まれるそうです。

短い記事に添えられた写真では、85歳の幸存者、苏国宝さんがシンドベルグさんの写真を懐かしそうに掲げています。中国語での報道「辛德贝格诞辰百年 南京大屠杀幸存者忆恩人」では、蘇さんの心からの感謝の声が聞こえるように感じます。

すばらしい人物の誕生日を祝うのはうれしいことですが、できることならば、残虐な戦争自体がなくなって、シンドベルグさんが置かれたような立場に立たされる人もいなくなるようにしたいですね。

写真は Philip Roeland さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

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2011年 2月 19日 午前 12:04 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2011.02.18

凍て付く冬の労働基本権

Thousands protest anti-union bill in Wisconsin - 団結して労働組合を組織し、雇用者と労働条件をめぐって団体交渉を行なう、必要とあればストライキに訴える、というのは、誇りをもって働く現代の労働者の基本的な権利です。しかし、私たちの国では、これらの権利が憲法に定められているにも関わらず、実際には、公務員の労働基本権は制限されており、全く認められていない職種さえあります。アメリカでは日本に先んじて公務員の労働三権が確立されましたが、それが危機に瀕している州があります。中北部のウィスコンシン州です。

Night Three of Protests under the Rotunda by markonf1reウィスコンシン州では、昨年秋に共和党保守派のウォーカー知事が選出され、財政危機を口実に、公務員の労働基本権剥奪の方針を打ち出しました。現在、法案が州議会に上程されています。水曜未明、法案は与党共和党の賛成多数で予算委員会を通過しました。これを書いているのがアメリカ中部の早朝ですから、もうすぐ州議会下院、上院本会議で可決されるでしょう。

これに対し、教員、刑務所職員などの州公務員1万人以上が州議会に押し寄せています。州の首都マディソンでは、16日(水曜日)の朝、4割以上の教員が病欠を届け出たため、休校が相次いでいるとのこと。記事によれば、団体交渉権が奪われるだけでなく、年金積立金や保険料の値上げによって一人あたり年間40万円程度の所得減になるようですから深刻です。記事には「世界のニュースは民主化なのに、ここでは逆方向に事が向かっている」といった声が紹介されています。

ウィスコンシン州は地方公務員の労働組合(AFSCME = American Federation of State, County and Municipal Employees)がアメリカで一番早くできた州だそうです。現在、公務員の労働基本権が確立しているのは約30州とのこと。その先駆け的な地が、その凋落の端緒になるというのも悲しいことです。

同じ働く仲間として、怒りをともにします。

抗議行動の参加者たちの作った雪だるまの写真は markonf1re さんが CC-by-nd で公開しているものです。プラカードには、「連帯」「労働者の権利への攻撃を止めろ」。MTI はマディソンの教員組合。

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2011年 2月 18日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.17

性教育が必要

Teens ask for more sex ed, greater condom availability - ボストン市議会の委員会審議を数百人の中高生が傍聴したそうです。一人ひとりの手には「性教育を今すぐ」(Sex Education Now)のプラカードが。

Wrapped for Your Safety by las - initially生徒たちは、公立校での性教育の充実を訴えました。委員会では、7名の中高生が参考人として発言しました。生徒、看護師、ソーシャルワーカーなどが集まって、市議会への要望をまとめたそうです。

ボストンの市立学校では、性教育は行われてはいるものの、質、量ともに十分とは言えず、言わば、コンドームの使い方ぐらいしか教えてくれないという感じのようです。後は、仲間からの不確かな情報に頼るのみ。生徒たちは、避妊の仕方だけでなく、性病の危険性や、 LGBT の生徒たちのアイデンティティについても話し合う機会が必要だとしています。

記事では、カジュアル・セックス(hookup)への警鐘という観点が挙げられていました。日本では逆にセックスを嫌う若者が増えているなどとも聞きますが、それもまた性教育の不十分さなのかも、と思いましたが、どうでしょう。

写真は las - initially さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

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2011年 2月 17日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.16

消える氷河

Glacier gone by 2015? - メキシコ市近郊のイスタクシワトル山(Iztaccihuatl)は標高5,240メートルで、メキシコで3番目に高い山です。下の写真に見るように、頂上付近は万年雪と氷河に覆われています。

Iztaccíhuatl / Ixtaccíhuatl by CHRISTOPHER MACSURAKしかし、気候変動によって、降雪もほとんどなくなり、氷河は急速に縮んできていて、4年後の2015年には消え去るのではないかという予測が出されたそうです。氷河自体、メキシコではここともう一か所でのみ見られるまで減ってしまいました。

1、2年前に、ヒマラヤ山脈の氷河が危機的な状況にあるという予想が出されて、その後、計算違いだと撤回されたと記憶しています。ですから、メキシコに関するこのニュースにも少し懐疑的になってしまいますが…

写真は CHRISTOPHER MACSURAK さんが CC-by で公開しているものです。

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2011年 2月 16日 午前 12:24 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.15

隣人の忠告

Sudan's ex-revolutionaries warn Egypt to be wary - エジプトで30年にわたり独裁を続けたムバラク大統領が市民らの蜂起によって失脚しました。その成功を喜びながらも、今後の成り行きを南隣のスーダンで同じような民衆蜂起で独裁を破った人たちが心配そうに見ています。

Lemons & limes by travelingsuep記者に思いを語っているのは al-Jazouli Dafallah 元首相と Omer Abdelaati 元法相。彼らは1985年に市民らの蜂起によって16年間にわたって独裁を続けていた Jaafar Nimeiri 首相を退陣に追い込みました。軍部、弁護士、医師などからなる暫定政権を発足させ、一年後に総選挙を行ないますが、彼らの追想によれば、一年というのは安定的な政権を担うことのできる民主主義的政党を準備するには短すぎたようです。金融危機を抑えることのできなかった政権は、わずか三年後、軍部のクーデターによって崩されました。その時のクーデターを率いていたのが今も首相の座にいる Omar al-Bashir です。

必死に民主主義を形作ろうとした彼らの忠告は、「とにかく自分たちの集団の組織化を図ること」「軍部に任せず、街に出続けて存在を誇示すること」、そして「時間をかけても構わないから、民主的な手法を身につけること」などです。

カイロでは、依然としてデモなどを行なう市民がいると伝えられています。それを混乱と見るのか、それともスーダンの民主化指導者らが味わった苦い教訓へのいち早い気付きと見るのか。だれにもまだ分からないことなのだと思いますが、見守り、応援していきたいと思います。

ハルツームの街角の写真は travelingsuep さんが CC-by-nd で公開しているものです。

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2011年 2月 15日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.14

愛国心は幸せへの鍵

The Better People Feel About Their Country, the Better They Feel Overall - 自分の国に満足している人が多い国ほど、幸せな人が多いという研究結果が出たそうです。アメリカ心理学会の Psychological Science 誌に掲載された Mike Morrison, Louis Tay, and Ed Diener "Subjective Well-Being and National Satisfaction: Findings From a Worldwide Survey" が元になっています。

Patriotism is the virtue of the vicious by afagen128か国の13万人に対して行われたギャラップ社の意識調査のデータをもとにしたこの研究で明らかになった傾向は、特に貧しい人の間で、国への満足度が自分自身の満足度を予測する尺度となるということです。また、欧米諸国に比べ非欧米諸国では国などの集団への結びつき意識が強いこと、欧米諸国では自分の健康などの要因が自分の人生への満足度により強く反映されることなどが分かったそうです。論文には国別の表などは含まれていないので、例えば日本でどれくらいこれらの傾向が強いかなどは分かりません。

国威発揚と言うか、愛国心を煽ることで、市民の不満をかわすという古来の政治家の知恵が証明されたということなのでしょうか。

写真は afagen さんが CC-by-nc-sa で公開しているものです。オスカー・ワイルドの言葉。

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2011年 2月 14日 午前 12:40 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.13

飛び地から軍縮

US: Poland concerned about armed Kaliningrad - ポーランドとリトアニアに挟まれ、バルト海に面するロシアの飛び地カリーニングラード。ここにロシアが戦術核兵器を配備したと近隣諸国が懸念しているという AP 電。先日ロシア議会での批准により発効した新 START 条約で交渉にあたった米政府高官の Rose Gottemoeller さんがこれらの国々で意見聴取した結果として報道されています。

Калининград by bsktcase新 START 条約によって戦略核兵器の削減が動き出したため、次にヨーロッパにおける戦術核兵器の削減を目指そうというのがアメリカ政府の考えだということだと思います。その第一歩がカリーニングラード。ロシアはカリーニングラードへの戦術核配備を認めてはいませんが、リトアニア政府は「疑いの余地もない」事実だとしているようです。ポーランドのラドスワフ・シコルスキ外相も、昨年11月に発表した論説記事の中で、新 START 条約を踏み台にして、同国周辺の戦術核の削減や欧州通常戦力条約(CFE)の再開による軍縮を望むと述べています。

カリーニングラードからの戦術核兵器の撤去にはロシアが難色を示すだろうという意見(AP 電が言及しているのはこの論文だと思います)に対し、ガテマラー国務次官補は、ロシアも軍縮によって多くを得るだろうとして、明るい見方をしているようです。

ぐんぐんと進む話ではありませんから苛立たしい時もありますが、やはり私たちは少しずつ核のない世界、戦争のない世界に向かっているのだと思います。

カリーニングラードの街角の時計の写真は bsktcase さんが CC-by-nc-sa で公開しているものです。実は、他にもいろいろと面白い写真がありました。これとか、これとか。

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2011年 2月 13日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011.02.12

三歩一拜

Samboilbae for tuition freeze - 韓国の東国大学校で学費値上げに抗議して学生自治会が行なった行動についてのハンギョレ紙英語版の記事です。学生たちが삼보일배(三歩一拜)という仏教の苦行をして訴えました。

World東国大学校は仏教(禅宗)系の大学だそうです。3月に始まる新年度に、東国大は国内の私立大学で最高の4.9%の学費引き上げを決定しました。国は来年度の学費値上げに関して3%という目安、5.1%という上限を設けているらしいです。

三歩一拝というのは、日本ではあまり聞かないように思いますが、三歩歩いたら、頭を地に付けて礼をし、また進む、という歩き方で、東国大学校を経営する曹渓宗では出家者が義務的に行なう修行とされているそうです。貪欲・災い・愚かさという三つの毒から自由になるという意味があるとのこと。私もやったほうがいいかもしれません。韓国では環境問題の抗議行動などで三歩一拝がよく行われるそうで、セマングム干潟の干拓事業への反対運動でも、三歩一拝しながら歩く僧侶の姿が見られたと言います。

いろいろな国の平和的抗議行動のしかた、興味深く見ています。

東国大学校の写真Dhamma Society が CC-by-nc-sa で公開しているものです。抗議行動のようすではなく、2年前にこの大学で開かれた仏教の国際会議のようすです。こういうふうに仏教の行ないとしての行進が身近なところだからこそできる抗議行動だったのかもしれません。

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2011年 2月 12日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.11

跡地の夢よ、現実となれ

「2010 米軍基地返還跡地への夢 絵画コンクール」入賞作品の公表について - 沖縄県の企画課(駐留軍用地跡地対策沖縄県本部)が11月から1月にかけて募集していたアメリカ軍基地返還後の夢を描いた子どもたちの絵。コンクールの入選作が決まりました。琉球新報の記事「基地ない未来に 虹色の夢あふれ 跡地絵画コン」で知りました。県のサイトでは、入選した27作を見ることができます。全応募作を見られるように準備しているとのことです。個人的には、小学校高学年の部、玉利萌音さんの絵「基地がなくなったら、大きな遊園地に!」がグッと来ました。

Marine Corps Air Station Futenma (---/ROTM) by Hyougushi募集を知らせるページには、「跡地利用を沖縄の発展にどうつなげていくのかという課題は、県民1人1人が主役となり、県民全体で検討すべき大切なテーマですが、沖縄の未来を担う子ども達にも、現段階から一緒に考えてもらうことが重要と考えています。そこで、県では、子ども達が跡地利用について考えるきっかけとなるよう、跡地への夢を自由に描く絵画コンクールを開催することとしました」「皆さんが大人になったとき、どんな沖縄になっていてほしいですか?」「広大な基地跡地をどのように使いたいですか?」「10年後、20年後の未来、沖縄が美しく、今よりもっと豊かな島になれるようにみんなで一緒に考えてみましょう」と書かれていました。

子どもたちの夢を夢で終わらせないために、そして今日の子どもたちの想像力が将来、存分に発揮できるようにするために、沖縄県民ではない私も力を添えたいと思います。

普天間飛行場の航空写真は Hyougushi さんが CC-by-sa で公開しているものです。どうか、この滑走路が沖縄の別の場所に移されるだけなどということになりませぬように。

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2011年 2月 11日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.10

「扇動者」の釈放を

Nobel laureates appeal for Binayak Sen’s release - ノーベル経済学賞受賞者のアマルティア・センさんをはじめとする40人のノーベル賞受賞者がインドの政治犯の釈放を呼びかける文書を公表しました。署名者らは、裁判所での審理が不公正であり、判決は不当であるとしています。

by Vibgyor Film Collective囚われの身となっているのは、小児科医のビナヤク・セン(Binayak Sen)さん。インド中部のチャッティースガル州で少数民族(いわゆる ST = Scheduled Tribes = 別表掲載部族ですが、 adivasi と呼ばれるようです)に対する医療活動を行なっていました。チャッティースガル州の少数民族の間では、テロ組織として非合法化されているナクサル(Naxalite、インド共産党毛沢東主義派とも言われます)が強い支持を得ているそうです。ビナヤク・センさんは、当局側のナクサル撲滅作戦の際や右翼民兵組織(Salwa Judum)の活動によって村人がむごい人権侵害を受けたことを告発していました。センさんは、ナクサルの指導者と連絡を取ったことなどによって、昨年末、扇動罪で有罪とされ、終身刑を言い渡されました。

センさんが服役中のナクサル幹部と面会したのは当局の許可を得た上であったこと、センさん自身は武装闘争を否定していることなどを考えると、いくら不当な裁判だったとはいえ、「扇動」というのからはほど遠い感じがしますが、幅広く適用できる法律になっているのでしょうかね。よくないことです。

声明文に署名した学者たちだけでなく、多くの人がセンさんの釈放を願っていると思います。私も声をそこに添えようと思います。

Binayak Sen さん(中央)の写真Vibgyor Film Collective が CC-by で公開しているものです。

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2011年 2月 10日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.09

生まれたばかりの党

New Basque leftist party will go under the name of 'Sortu' - スペインのバスク地方に新たな政党が誕生しました。これを書いている時点でまだ正式な発表はされていませんが、現地の新聞は、党の名前が Sortu になると報じています。 Sortu はバスク語で「生まれる」「創りだす」といった意味のようです。

Mesa de fumadores en la Calle Mayor y, al fondo, el Puente Colgante en obras... by agirregabiriaバスク地方では、ETA が爆破テロなどによる独立闘争を続けてきましたが、それによって道が開ける目当てもなく、先月、ETA も休戦を宣言しました。ETA の政治部門である Batasuna も2003年に非合法化されたままです。

新しい党は、これらの行き詰まりを打破するための、バスク民族主義に基づく左派政党で、民主的な手続きを通じてバスクの独立を目指すようです。 Batasuna の歴史と決別して、 ETA の武力闘争に反対し、拒絶しています。

わたし的には、バスクの独立が成る前に主権国家としてのスペイン自体が解体される(欧州諸国の主権のかなりの部分が EU に移譲される)だろうと考えますが、いかなる形態の社会が作られるにせよ、少数者(バスク人)の声が十分に響くべきであることには変わりはありません。そのためにこの新しい政党が大きな力を発揮できるといいと思います。

ビルバオ近郊の美しい街並みの写真は agirregabiria さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

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2011年 2月 9日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011.02.08

南仏の結婚式

Montpellier mayor marries two gay men 南仏のモンペリエ市でゲイのカップルが去る5日、結婚式を行なった。式を司ったのは Hélène Mandroux 市長(社会党)。社会党市議らが列席して二人を祝福した。

fra146 - 2003-09-30 um 20-55-11 by C_Baltruschフランスでは、最近、憲法評議会が同性婚の禁止を合憲としたため、二人の婚姻は市には登録されなかった。二人は、自分たちの結婚が公式なものになるまで待つとして、この日、キスも交わさなかった。「今日、私たちは幸せです。しかし、闘いは続きます。社会はもう(同性婚を受け入れる)準備ができていると思いますが、政治家は依然として臆病です」とこの日結婚したロバンさんは語った。マンドルー市長の属する社会党は今年、同性婚を合法化する法案を提出する見込みだ。

記事によれば、フランスでは、ジロンド州のベグル(Bègles)という町で2004年に町長によって同性婚が行なわれたが、無効とされた上に、町長は1か月間の謹慎処分になったという。

私たちの国に目を転じれば、今週末に『差別発言に「NO」と言える日本を!〜石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する』というデモが東京で行なわれる。セクシャル・マイノリティの権利確立のための大きな一歩になりますように。

モンペリエの美しい市街の写真は C_Baltrusch さんが CC-by-nd で公開しているもの。

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2011年 2月 8日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.07

脱北者の向かった先

North Korean couple gets refugee status in Israel - イスラエルのイェディオト・アハロノト紙の報道によると、イスラエル内務省はこのほど、北朝鮮からの政治亡命者2名の定住を認めたそうです。

lost passport by ygurvitz二人は50代の夫婦で、2年半ほど前に豆満江を渡って中国に入り、エジプトを経由してイスラエル国内に潜入したと見られています。現在はアルクッズ(エルサレム)在住。内務省は、送還すれば著しい迫害を受けることは明らかだとして、難民と認定しました。二人は今後、選挙権を含め、イスラエル市民に認められるすべての権利を享受することができると記事は伝えています。

イスラエル政府は、占領下のパレスチナの人たちへの非人道的な扱いはもちろんのこと、昨年問題となった不法滞在労働者の強制送還などにも見られるように、イスラエルは外国人に対して冷淡だというのが誤った認識であるとしており、今回の受け入れをその誤解を解くきっかけにしたいようだと記されています。

誤解かどうかはさておき、イスラエルの姿勢だけでなく、地理的にも歴史的にも民族的にも文化的にも近い日本の、脱北者への対応をも問うような話だと思いました。

イスラエルからの強制送還に反対するデモの写真は ygurvitz さんが CC-by-nc-sa で公開しているものです。

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2011年 2月 7日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.06

平和なやり取り

Gazans feed hungry Egyptian troops - ガザとエジプトとの間の国境の下を潜る「密輸」トンネルは、ここ5年余り、イスラエルの経済封鎖で物資の不足にあえぐガザの人たちにとって、食料などを得るために欠かすことのできない存在でした。ところが、ここ数日間、ガザからエジプトに向けて食料などが運び出されているという話。

Chanting for regime change الشعب يريد إسقاط النظام by 3arabawy - صَحـَـفي مِصـْـريムバラク大統領の退陣を求める「怒りの革命」が始まって以来、シナイ半島で遊牧をするベドウィン人もそれに同調してエジプト軍の車両を通さないため、国境警備にあたっているエジプト兵の食料が尽きてしまったそうで、見かねたガザの人たちがエジプト兵に食べ物を渡しているのだそうです。

記事はイラン国営の Press TV のもの。イスラエルのハアレツ紙の報道によれば、として伝えています。

ガザの人たちにすれば、「密輸」を見逃してもらう賄賂のようなものなのかもしれないし、イスラエルの報道機関としては、「ガザは食料危機に瀕しているわけではない」という印象を形作りたいのかもしれないし、現実はどろどろしているのかもしれません。でも、腹をすかした人に当然のように食べ物を分け与えたり、敵対し合っているはずの国の新聞からでも気軽に「いい話」を引用して来たり、本当はこんなふうにみんなが生きられればいいのに、と思ってしまうような話だと思いました。

タフリール(「解放」)広場の写真は 3arabawy - صَحـَـفي مِصـْـري さんが CC-by-nc-sa で公開しているものです。2月4日撮影。

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2011年 2月 6日 午前 12:56 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2011.02.05

体制に抗う

Church: Cuba to free 2 prominent prisoners - キューバでかなり有力な政治犯2名が釈放される見通し。2人は国外への退去を拒んでいましたが、うち1人は国内に留まることが許されるそうです。

 by dumplife (Mihai Romanciuc)釈放されるのは Angel Moya Acosta さんと Guido Sigler さん。このうち Moya さんを国外追放にしないことにキューバ政府が合意しました。 Sigler さんはアメリカに向かう予定。交渉にあたったカトリック教会は、キューバ政府がこれまで拒んできた反体制派の国内釈放を認めるようになる転換点に来たようだと見ているようです。

私、エジプトとキューバの両方に行きましたが、印象としては、エジプトではムバラク大統領をみんなが毛嫌いしているのに対し、キューバでは社会主義体制については、満足はしてはいないのかもしれないが、とりあえずその中で生きていく決心をしているように見えました。諦めているとか、気持ちを切り替えているという捉えかたもあるのかもしれません。

さて、エジプト。もう後戻りのできないところを、とっくに過ぎているような気がしますが…

写真は dumplife (Mihai Romanciuc) さんが CC-by-nc で公開しているものです。イタリアを中心に活動する急進党(Partito Radicale Nonviolento Transnazionale e Transpartito)がハバナで行なった良心の囚人釈放のためのデモ。美しいキューバの陽射しに惑わされてしまいそうですが、逮捕者も出たようです。

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2011年 2月 5日 午前 12:12 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.04

原子力発電所に落雷

Lightning bolt hit Dounreay nuclear site systems - 英国スコットランドの僻地にあるドゥーンレイ原子力発電所跡地に雷が落ち、施設に被害が出たという記事です。放射能漏れなどはないそうです。

Dounreay and passing ship by jack_spellingbacon被雷したのは、炉が稼働していた時代に燃料や廃棄物を貯蔵していた1950年代の建物で、出入り口や防火施設などの電子機器が損壊しましたが、放射能測定装置等には影響はありませんでした。

事故が起こったのは1月15日のことでしたが、今週になって事実が明らかにされたようです。記事の見出しの過去時制や第一段落の終わりの現在完了形が情報開示の遅さへの不満を表しているような気がします。

ドゥーンレイ発電所は高速増殖炉だったようです。初めて臨界に達したのは1958年、稼働が停止されたのが1994年。日本では福井県敦賀市に「もんじゅ」がありますが、奇しくも もんじゅ」の臨界達成は1994年です。36年の差がそのまま受け継がれるとすると、2047年ごろに、すでに廃炉になった「もんじゅ」に雷が落ちたとか言って、心配しているのかもしれません。

写真は jack_spellingbacon さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

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2011年 2月 4日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.03

言語改革論争

United Russia’s Plan to ‘Modernize’ Russian Language Sparks Outrage - ロシアの与党「統一ロシア」(Единая Россия)のアレクセイ・チャダーエフ政治局長が先週「ロシア語は近代化される必要がある」という趣旨の論評記事を発表し、それに対して大きな批判が起こっているそうです。

The Man Who Loved Only Numbers by chrisjohnbeckett私はロシア語が読めないので、リンクを張るだけですが、問題の記事はニェザヴィーシマヤ・ガゼータ紙の «Контрольная по русскому - Исправление отношений начинается с исправления понятий» (言語の統制:正しい関係は正しい概念から始まる)。特に経済の分野で、ロシア語が時代遅れになっていて、英語などが使えなければ話の輪にも加われない。で、ロシア語だけで経済を考えようとする人は、古いソビエト時代の概念を用いて考えるはめになっている、と指摘しています。また、専門的な領域に限らず、ごく普通の社会生活も本来のロシア語だけではままならず、いろいろと外来語を使っているのが実情だとしています。

これに対し、文学者などから、「言語は個人や一つの党の要求に応じて変わるものではない」などの反発の声が上がっているそうです。ロシア作家協会のニコライ・コニャーエフ事務局長の «Язык не может подчиняться решениям партии» という論評が紹介されていました。外来語の多用については憂いを表明しながらも、それらのロシア語への言い換えを政治家に任すのは問題だろう、みたいなことが書いてあるようです。

小説家や詩人に託すのも、さらに不調法な気もします。

カイロからの中継映像に戦慄しながら書いています。世界のすべてがエジプトの革命/反革命の波にのみこまれないように、他の遠く離れたところのことを記すのが私の役目かな、と思ったりします。

写真は chrisjohnbeckett さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

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2011年 2月 3日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.02.02

次はきっと声を上げる

エジプトで政府打倒の集会に集まった何十万人もの人たちの姿を見ながら書いています。独裁者が準備する世襲に対する怒り。明らかな指導者のいないまま進行する革命。この図式は、遠からず、もっと私たちに近いところで見ることになると思います。

Tahrir Square by Al Jazeera EnglishEx-prisoner can't pull his mind away from North Korea - 1年前に中国側から北朝鮮に入り、43日間拘束されたアメリカのキリスト教宣教師に関するワシントン・ポスト紙の記事です。拷問を受けて PTSD になり、未だに「正気」を取り戻していないようにも読めます

Robert Park さんは、脱北者が残した家族の身を案じて熱心に祈るのに感化され、北朝鮮の人権蹂躙に人々の目を向けようと考えて行動したそうです。彼を動かしたのは旧約聖書、箴言の言葉でした(31:8-9、新共同訳)。

あなたの口を開いて弁護せよ
ものを言えない人を
犠牲になっている人の訴えを。
あなたの口を開いて正しく裁け
貧しく乏しい人の訴えを。

パクさんは、核の軍事的脅威のみをことさら問題にして、市民を飢餓同然の状況に置いたままにしている非人道的な政権の姿勢に目を向けないアメリカや韓国の政府に批判的です。見捨てられた人々のために声を上げようと考えたようです。

そもそも、自分の国でなければ、できることも、やっていいことも、限られています。でも、チュニジアやエジプトで起っていることについての自分の無力は耐えることができますが、もっと身近なところで同じようなことが起こった時、同じように自分が無力であったなら、私は我が身を呪うでしょう。

カイロのタハリール広場の写真は Al Jazeera English が CC-by-nd で公開しているものです。

注: この記事は、この段落の冒頭および次の段落の終わりのほうに張ったリンク先の情報をもとにして書きましたが、公平さを考えて、パクさんが釈放された当時の朝鮮中央通信の報道にもリンクを張っておきます。

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2011年 2月 2日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (2)

2011.02.01

騎士団と国勢調査

気持ちはエジプトのほうを向いていますが、私には何も意義のあることが書けそうにありませんから、ふさぎがちな気持ちを紛らわせるようなものを書きます。

Jedi movement followers to be counted in Czech census - チェコでは3月に10年に1度の国勢調査が行われるそうです。チェコの国勢調査では、自分の宗教宗派を答える項目があるそうで、その項目の選択肢に新たなものが追加されたという話。で、新たに加わったのは…

dark jedi flipped by Idhrenジェダイ騎士団。あの『スター・ウォーズ』のやつです。推定人口14,200人だそうです。他国の国勢調査でもこう答える人がかなりいて、無視できないと調査当局が判断したのだそうです。私はスター・トレック派なので、理解しがたい施策です。

うーむ、フォースと共にあれ、とか書いて、結べばいいのでしょうか。私など、国に自分が信じている宗教が何かとか、そもそも宗教を持っているか持っていないかとかを把握されるのに抵抗ありますが。

単にスカーフをかぶっている女性の写真は Idhren さんが CC-by-sa で公開しているものです。

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2011年 2月 1日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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