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2011.01.03

国境線の柵

Greece plans border fence to keep out illegal immigrants - ギリシャとトルコは206キロメートルにわたる国境線で接している。アフガニスタン、アルジェリア、イラク、パキスタン、ソマリアなどからその国境線を越えて、トルコからギリシャに、つまりEUに「不法外国人」たちが流れこんでくる。その流れを押しとどめるために、ギリシャ政府は、国境沿いにフェンスを作る考えであることを明らかにした。

2265 by Brian Auerこのドイチェ・ヴェレの記事によれば、EUに越境してくる不法移民の8割がギリシャ経由でやって来ており、その数は現在では30万人にのぼるとのことだ。ギリシャでは、毎日百数十人の不法移民が検挙され、入管施設に収監される。施設は検挙者であふれ返っており、その状態が人権問題として糾弾されているそうだ。

ギリシャ政府が考えている国境封鎖柵は、アメリカがメキシコとの国境線沿いに築いているのと同じようなものらしい。アメリカ・メキシコ国境の写真を眺めてみると、ほんの申し訳程度に有刺鉄線を張っただけのところから、高さ5メートルはありそうな鉄板できっちり塞いだところまであり、ギリシャ政府が考えているのがどのようなものなのかは分からない。ドイチェ・ヴェレだけでなく、ギリシャの通信社の記事も、"fence" を築くとしている。このニュースに最初に気づいたのはイスラエルのエルサレム・ポスト紙での報道なのだが、そこでは「ギリシャが壁を作る」(fence ではなく wall を作る)と報じられていた。

私は、ふだん、島国に住んでいるので、国境線というものを意識することが少ない。意識させられるのは、やけにぴりぴりした報道がなされた時だけだ。今までのギリシャがそうであったように、地続きの国々では、わりとおおらかなところが多かったのかもしれない。経済的な結びつきなどによって、国というものが否応なしに消えていきつつある中で、垣根を高く強くして国境線を太書きにしようというのは、空高くから見たら、かなり滑稽に見えるのだろう。

カリフォルニア州の国境線のフェンスの写真は Brian Auer さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。

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2011年 1月 3日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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