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2010.11.09

先住民と憲法改正

Gillard announces panel to examine prospect of indigenous recognition - オーストラリアのギラード首相が、憲法を改正し、先住民(アボリジニ及びトレス海峡諸島民)の存在への言及を盛り込むための国民投票を実施する意向を表明しました。先住民の代表、非先住民の代表、法律の専門家などからなる委員会が任命され、来年末までに文案をまとめたり国民投票の日程を提案したりするようです。

by Rusty Stewart別の記事 "Referendum labelled a 'political stunt'" では、アボリジニの活動家が、この提案は人気取りに過ぎず、「もしオーストラリアの白人が本当に私たちの真の歴史を憲法に取り入れ、先住民への誠実な謝罪を組み込もうというのであれば、先住民の土地が収奪されたこと、大規模なジェノサイドが行なわれたこと、英王室は500の部族国家のどれ一つとも合法的な条約を結びもしなかったことを認めて、書き込まなければならないだろう」という非常に厳しい評価を与えています。

国会内では、野党も憲法改正に前向きな姿勢を示していますが、国民投票のハードルは高く、これまで、44の憲法改正案のうち、8つしか成立したことがないそうです。そのうちの1つが1967年に問われた、アボリジニに選挙権を認めた改正です。ギラード首相は、今、半世紀に一度の機運が高まっていると考えているようです。

「盗まれた世代」へのケビン・ラッド前首相の感動的な謝罪から2年半。虐げられてきた人々にとっては、あまりにも歩みが遅いと感じられるのだろうという推察と、少しずつでも過去の不正を糺そうとしている人たちの姿を見る感動の間で、心は揺れます。

アボリジニの少女の写真は Rusty Stewart さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

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2010年 11月 9日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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