貧者のいない街
Delhi looks to hide grim reality - インドのデリーで明日からイギリス連邦競技大会(Commonwealth Games)が開かれます。それを前に、デリーでは、物乞いをする人たちの追い出しなどが行なわれたようです。
記事によれば、デリーには通常、15万人のホームレスと6万人の物乞いがいると見られています。警察の発表では、今年に入ってからデリーで逮捕された物乞いは1,300人。しかし、人権団体の語るところでは、それらの人々の4分の3は、物乞いではなく、ただ貧しいだけだったり、地方などから出てきた人たちだったりするようです。身分証明書を持っていないため、治安上の問題だとされ、排除されたようです。
街には、ほかにも、「お祭りに相応しい雰囲気を出すため」だとして、大きな看板が立てられて、スラム街などを見えなくしたりしているそうです。スラム街を竹の囲いで覆ってしまおうという計画もあったようですが、批判の声が上がって、それは中止になったとのこと。選手村の近くのスラムは取り壊されたそうです。
インド政府が大会に向けて「世界一流の首都」であることを示したいとしたことによって、これらの措置がとられたようですが、貧困や格差は世界全体の問題ですから、そんなことをする必要はなかったはずです。
デリーの物乞いの写真は Lava さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。
2010年 10月 2日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
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