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2010.08.29

牛乳と差別

Austrians oppose milk cartons in Turkish - オーストリアの NÖM (ニーダーエスターライヒ乳業社)という会社がトルコからの移民が多く住んでいる地域のスーパーマーケット向けにドイツ語とトルコ語の2言語で表記したパッケージの製品を売り出したら、トルコ系ではない住民から強い反対運動を起こされているという、トルコのヒュリエット紙英語版の記事です。

Kakaomilch von NÖM by Aaron TD人口830万のオーストリアでトルコ系住民は24万人。何かと極右勢力の攻撃の的にされてきました。右翼が唱えている2言語表示反対の主な根拠は、トルコ語を通用させたら、トルコ系住民はドイツ語を学ばなくなり、隔離した社会を作ってしまうから、というものだそうです。

オーストリアの新聞 Kurier の記事 "Aufregung um "Türk-Milch" aus NÖ" や der Standard の ""Türk-Milch" der NÖM erhitzt Gemüter" などによると、2言語表示ではなく、トルコ語のパッケージ("Milch" の代わりに "Süt" と書いてある)なのかもしれません。おびただしい反対の意見は「愛国者」を名乗るごく一部の人たちから来ているようだとも書かれているようです(自動翻訳を使って読んでいるのですが、NÖM 社の広報担当である Maria Kitzler さんの名前とかがちょっとびっくりな訳になって出てくるので、信じていいものか不安です)。

私たちの国では、食料品のラベルに韓国語や中国語、英語などが書いてあったからといって、不買運動が起こったりはしませんから、「ああ、この国に生まれてよかったなあ」と思います。そして、努力無しには、そのようないい社会を維持していけないことも分かっていますから、私たちの社会を貶める偏狭で下劣な考えには、しっかりと対峙していこうと思います。

NÖM 社のココア牛乳(ドイツ語パッケージ)の写真は Aaron TD さんが CC-by-nc-sa で公開しているものです。トルコ語のパッケージの写真は Kurier 紙、 der Standard 紙の記事にあります。

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2010年 8月 29日 午後 10:00 | | この月のアーカイブへ

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