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2010.07.23

左翼は公安の監視対象

Is Germany's Left Party a Threat to Democracy? - シュピーゲル誌の記事。22日、ドイツの連邦行政裁判所(Bundesverwaltungsgericht)は、左翼党(Die Linke)が連邦憲法保護局(BfV = Bundesamt für Verfassungsschutz)の監視対象となりうるという判決を出しました。監視すると言っても、スパイ活動などは許されず、公開の場で行なわれた発言などを分析することができる、という意味です。

Linke-4094 by Milch&Honig裁判は、BfV がテューリンゲン州の左翼党代表である Bodo Ramelow さんの言動を監視することの是非をめぐって争われました。BfV は主に、極右のネオナチやイスラム原理主義集団などを監視対象としている機関で、それらといっしょにされるのは侮辱的だとの思いがあるようです。判決は、ラメロウさん自身が民主主義にとって危険人物であるとは認められないとしたものの、左翼党の中の共産主義者プラットフォーム(Kommunistische Plattform)やマルクス主義フォーラム(Marxistische Forum)などのグループが憲法に反する傾向があるとして、監視は妥当と判断しました。

記事によれば、この判決に対し、ドイツの左派から中道右派までの新聞が批判的な論評をしています。曰く、国粋主義のドイツ国家民主党(NPD = Nationaldemokratische Partei Deutschlands)などのほうがはるかに危険である、左翼党は反資本主義であるかもしれないが、憲法は資本主義を守るためのものではない、等々。左翼党以外の政党の有力者からも「ふざけた判決だ」などの声があがっています。

日本でも公安調査庁が毎年、「内外情勢の回顧と展望」を公表しており、日本共産党や新左翼も観察対象となっています。ドイツのも似たようなものでしょうか。戦後すぐならまだしも、今どき共産党を監視しても何も出てこないと思いますが… やめるタイミングが難しいんでしょうかね。憲法を変えることを党是としている政党とか、友だちの友だちがアルカイダな政治家とか、もっと要注意のはずなのですが。それにしても、この報告書、例えばパレスチナ情勢のところとかを読むと、「こんな表面的な分析じゃまずいでしょう」と思ってしまいます。大学生のレポートのレベル以下ですよ。税金の無駄遣いみたいな気がするなあ。

左翼党の集会の写真は Milch&Honig さんが CC-by-nc-sa で公開しているものです。向かって一番左が今回の裁判の主役のボド・ラメロウさんです。

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2010年 7月 23日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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コメント

憲法を変えることは合法なのに、それを、反社会的暴力、殺傷をやってきた集団より悪い事であると位置付ける人って何なんでしょう。通報したほうがよいと思いました。それとも精神病院を紹介すべきでしょうか。

投稿: コミュニズムキラー | 2019/01/02 16:17:35

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