« 2010年3月 | トップページ | 2010年5月 »

2010.04.30

パレスチナの携帯電話事情

PA urges Palestinians to stop using Israeli cell phone firms - イスラエルの新聞による報道なので注意して読まなくてはならないかもしれませんが、パレスチナ政府の Mashhour Abu Daqqa 通信大臣がパレスチナ占領地内でイスラエルの電話会社が提供している携帯電話サービスを利用しないようにパレスチナ市民に呼びかけたそうです。イスラエル事業者の利用者はパレスチナの携帯市場の12%を占めていると見られています。

Jerusalem cultures, by betta designアブダッカ通信相は、これが政治的なボイコットではなく、無許可でパレスチナ占領地内で営業している通信事業者に対する取り締まりだと説明しています。記事によれば、オスロ合意に違反してパレスチナでサービスを提供しているイスラエルの電話会社は Pelephone、Orange、Cellcom、Mirs の4社で、本来なら各社から年間1千万ドル(約9億4千万円)の税が支払われるべきなのに、現在はまったく納税が行なわれていないそうです。

一方で、これらの会社が占領当局と結託して、パレスチナの Jawwal と Wataniya の2社がC地区(段階的にパレスチナ側に移行されるとして、イスラエル軍が管理する地域)やアルクッズ(エルサレム)でアンテナを設置するのを妨害しているため、パレスチナの2社のサービス提供地域は不合理に狭められているようです。また、イスラエルはパレスチナの通信事業者が 3G のサービスを提供することを許可していません。もちろん、イスラエルはパレスチナの通信事業者がイスラエル領内でサービスを提供することも許可していません。

これらの指摘を通じて、アブダッカ通信相は、パレスチナの通信市場が不平等な「経済的な植民地化」を受けていると訴えました。おそらく、この表現はパレスチナのあらゆる経済領域についても当てはまるものでしょう。

私、ケータイについては「情報弱者」なんです。「3G」とか、訳も分からずに書いています。何か間違っていたらごめんなさい。パレスチナとイスラエルの電話事情については、以前この記事を書いて以来、気になっていたので、背伸びしながら書いてみました。

携帯電話のあるアルクッズの風景の写真は betta design さんが CC-by-nc で公開しているもの。ユダヤ系の人が電話を使いながら歩いています。周りにはアラブ系の人も歩いています。

このブログで

2010年 4月 30日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.29

煙草の箱

Australia seeks plain packaging for tobacco products - オーストラリアでは、2012年1月から、たばこの箱が無地になるのだそうです。パッケージを色刷りにしたり、ロゴや写真、宣伝文句を入れたりするのを禁ずる法案を政府が提出準備中とのこと。

Che Cigarettes, by quinet飾り気のないパッケージにすると、たばこの魅力が減って、吸う人が少なくなるという目論見のようですが、効果はあるのでしょうか。すでに吸っている人は箱のかっこよさではなく、依存症だから吸っているのでしょうから、あまり変わらないと思うのですが。青少年がはじめてたばこに手を出すきっかけが減るだろうということなのかな。渋好みの子どもだったらどうするんでしょう… 一応、WHO もこのような喫煙防止の工夫を推奨しているようです("Guidelines for implementation of the WHO Framework Convention on Tobacco Control" から英語版 PDF のリンクをたどり、41ページあたり)。

さて、こういう写真を掲げると、喫煙を美化しているとか非難を受けそうですが、ドイツで最近売り出された、ある意味“革命的”なタバコの箱です。私の周りのごく一部でウケそうな気がします。いや、資本のあくどさが嫌悪されるかな。 Quinet さんが CC-by-sa で公開。

このブログで

2010年 4月 29日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.28

笑わない人を信じない

Angelou shares wisdom at UMA event - アフリカ系アメリカ人の代表的な作家マヤ・アンジェロウ(Maya Angelou)さんがメイン大学オーガスタ校で5,000人の大観衆を前に講演を行なったそうです。

Maya, by outwithmycamera「みなさんが大学に来ているのは、何か理由があるはずです。(大学教育からは即座に)利益が得られるだけでなく、無知から世界を解放することができるのです」「私は笑わない人は信用しません」「自分がまじめだと言う人は、つまらないことが多いですね」「図書館は冷たく扱われています」「パソコンより頭脳を使いなさい」といった知恵がたくさん詰まった講義だったようです。

アンジェロウさんの講演会を成功させるために、大学のコミュニティが一丸となってがんばりました。教員も、一学期かけてアンジェロウさんの作品を読破するクラスを開講したり、高校の先生たち向けにアンジェロウさんの作品をどうやって教えたらいいかのセミナーを開いたりしたとのこと。

とりあえず、私は「まじめでありすぎるな」という教訓を彼女から学びましょうかね。私、まじめ過ぎますから。もっと笑いのあるブログを目指そうと思います。書いている本人は笑顔の絶えない人なのですが。今日はもう書いちゃったので、明日から。

マヤ・アンジェロウさんの記念碑のような、実は落書きの写真は outwithmycamera さんが CC-by-nd で公開しているものです。

このブログで

2010年 4月 28日 午前 12:00 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2010.04.27

地に熱あり、人間に光あり

Indonesia 'to lead on geothermal energy' - インドネシアのバリ島で、現在、地熱エネルギーに関する国際会議が開かれています。World Geothermal Congress 2010 Bali Indonesia は、80か国以上の代表が参加する、これまでで一番大きい地熱に関する会議だそうです。

This Is Happening Now, by John McNab会議の開会式で、インドネシアのユドヨノ大統領が、2025年までにインドネシアが世界最大の地熱資源利用国になると宣言しました。現在、インドネシアの地熱発電量は1,100メガワット。これを今後5年で5,000メガワットに、そして15年後には9,000メガワットまで拡大し、インドネシアの総電力使用量の5%を地熱発電でまかなおうという計画です。記事はまた、現在はインドネシアの市民の65%にしか電気が届いておらず、2020年までにこれを90%にまで引き上げるという政府の目標についても記しています。

日本もインドネシアに負けない火山国、地震国ですが、今ひとつ地熱発電には積極的ではありませんよね。資源エネルギー庁のページに載っているは10年前の数字ですが、既にインドネシアに負けています(別に勝ち負けの問題ではないのでしょうけれど)。今月、火山の噴火で話題になったアイスランドが案外、発電量が少ないですが、国自体が小さいからかな。

最近、私たちの国では、ちょっと「原子力発電が当たり前」みたいな論調が増えてきたような感じで、心配です。もっと地熱に期待してみませんか?

噴火するインドネシアの Anak Krakatau 火山の写真は John McNab さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。撮影は Robin Welch さん。2009年7月13日の写真です。

このブログで

2010年 4月 27日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2010.04.26

基地をおしつけたくない

沖縄連帯集会、京都

「沖縄に基地をおしつけたくないねん!」4.25沖縄県民大会に連帯する京都集会に行ってきました。鴨川の三条河川敷で集合。河原町通りを下り、祇園を通って、円山公園までデモでした。300人ぐらい来ていたと思います。京都新聞での報道も300人ですね(京でも集会と行進 普天間移設 沖縄県民大会に連帯)。

マイクを握った人の何人かが1995年の少女暴行事件に言及しました。そのたびに涙が出そうになりました。どうか、この15年が無駄な月日だったなどと思わないで済みますように。

多くの人が黄色い何かを身につけて参加しました。鳩山政権に突きつけるイエローカード。「黄色は希望の色でもある」と主催者が説明していました。私はまた、1986年のフィリピン「ピープル・パワー革命」の色でもあると思いました。手元に黄色いものがなかったので、私はバナナを持って行ったんですが、ちょっと恥ずかしかったです。

読谷村には9万人が集まったとのこと。京都以外でも、各地で大小さまざまな連帯集会が開かれたことでしょう。集会には行けなくても、黄色いリボンやスカーフを着けて意思表明した人も多かったはず。

基地が撤去され、軍縮が行なわれ、黄色が平和を願う人々の勝利の色、喜びの色となることを願ってやみません。

Brief report in English: More than 300 people rallied in Kyoto on April 25, in solidarity with the people in Okinawa. The participants demanded that PM Yukio Hatoyama make good his promise to relocate Futenma Airfield to a location outside Okinawa.

このブログで

2010年 4月 26日 午前 12:06 | | コメント (3) | トラックバック (3)

2010.04.25

ガザにセメントを贈りました

イスラエルによる全面封鎖により、ガザでは食料などの必需品がほとんど届かない状態になっていることは、ご存知だと思います。2008年末から2009年1月にかけて行なわれたイスラエルの攻撃により破壊された建物も、建築資材が手に入らないため、復興がなかなか進んでいないようです。

Lamu - carrying cement, by DonkeySanctuary船でガザに物資を運び込む Free Gaza Movement がセメントを搬入する計画を立てていて、購入資金の募金を呼びかけています。ページ右端にあるセメント袋がクレジットカード募金(PayPal経由)の入り口です。

セメント1袋(25Kg)で、5ユーロ、日本円では623円でした。"Donate Now" のボタンを押してしまうと、その後では数量を変更できないので、まずセメント袋をクリックして2袋、3袋と増やすといいと思います。よく見ると袋に "Add more bags" と書いてありますね。私はそれに気がつかなかったので、623円という小ぶりな募金をしてしまいました。

写真はパレスチナとは関係ないのですが、セメント袋を運ばされているロバです。重くて可哀想。ケニアの風景です。

このブログで

2010年 4月 25日 午前 12:00 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2010.04.24

いくつになっても学ぶ

She's 94 and ready to graduate from college - アメリカでは春学期が終わりかけるころ。卒業式の季節がもうそこまで来ています。サンフランシスコ近郊の女子大 Mills College では、94歳の Hazel Soares さんが卒業します。

Library Interior, by Dee Geese!1915年生まれ。でも、まだ車も運転するし、乗馬もする活発なお年寄りです。子どもは6人、孫は40人以上。高校を卒業してから78年目の快挙です。当時の高校で学んだ数学が現在の大学入学資格を満たしているとは見なされなかったため、高校数学も取り直さなくてはならず、苦労したそうです。

名門校卒業生の肩書きを得たら、就職活動をするそうです。美術史を専攻したソアレスさんは、美術館で働きたいとのこと。私からも、祝福と応援の言葉を贈ります。

写真はソアレスさんもよく通ったというミルズ・カレッジの図書館です。Dee Geese! さんが CC-by-nc-nd で公開。

このブログで

2010年 4月 24日 午前 12:49 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.23

結ばれない姉妹都市

Vietnamese sister city a hard sell in NC Army town - 米ノースカロライナ州のフェイエットヴィル(Fayetteville)という市が姉妹都市の協定を結ぼうとしたら、市民から強い反対にあっているという話。姉妹都市の候補はベトナム南部、メコン川の流域にあるソクチャン(Sóc Trăng)という市だそうです。

To the burial grounds, by discopalaceFayetteville は全米でも有数の大規模な陸軍基地 Fort Bragg があるところで、ベトナム戦争(1959-1975)当時、そこからベトナムに出兵し、帰還してそのままフェイエットヴィルに住みつづけている退役兵たちが反対しているとのこと。かたや、姉妹都市の縁組みを申し入れてきた Soc Trang はアメリカの傀儡だった南ベトナムにあり、フォートブラッグからの部隊も進駐していたところだそうです。

「やつらとのことは、まだ終わっていないんだよ」「沈んでいた悪い感情を掻き上げるようなものだ」「共産国じゃないか」「今だって戦争をやっている最中なのに、なんで40年前の昔に戻って、当時の敵に『ありがとう』などと言わなきゃならないんだ」「癒しになるなどと言うが、俺は癒しなど必要としていない」といった反対の言葉が引用されています。

侵略された国の人たちが心を固く閉ざすというのなら分かるのですが、土足でずかずかと入って行ったほうの人たちがこういうふうに考えるというのが理解できない私は、いわゆる「平和ぼけ」でしょうか。

ソクチャン郊外の風景の写真は discopalace さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

このブログで

2010年 4月 23日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2010.04.22

やめるきっかけ

Australians will welcome republic: Hawke - 昨日はイギリスのエリザベス女王2世の誕生日でした。84歳になったそうです。この日、かつて英国の植民地であって、いまだにイギリスの君主を元首と定めるオーストラリアで、ホーク元首相(労働党)とハワード前首相(自由党)による討論会が催されました。その中で、オーストラリアが王または女王をいだくのをやめて共和制に移行すべきだと思うかという質問が会場から出されたそうです。

The Imperial family, by dalangalma記事は、ホーク元首相が、2050年までにはオーストラリアが共和制となっていることを願うとし、「君主制をやめるか否か」という問いは市民を二分しかねないものなので、そうではなく、「今の女王が亡くなった時に共和制に移行するとするのに賛成か」と問いかけるのがいいだろうと語ったことを伝えています。

同じく立憲君主制の私たちの国でも、このような問いの立てかたは有効だろうと思います。そういうきっかけをとらえてなら、楽にやめられるように思えます。

不気味な風景の写真は dalangalma さんが CC-by で公開しているものです。2007年12月23日の撮影。

このブログで

2010年 4月 22日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.21

三分の一が大麻合法化に賛成

どういう由来かは知らないのですが、4/20 ("four twenty") というのは英語でマリファナを意味するスラングで、それにあたる日付の昨日(4月20日)は大麻の日ということになっています。で、それにちなんだアメリカの世論調査が昨日、発表されました。

Cannabis sativa, by spotreporting"Legalization: More Americans Say 'No'" という AP と NBC が行なった調査に関する記事は、タイトルだけを見ると否定的に感じられますが、マリファナの合法化に関する意見分布は、賛成が33%、反対が55%ということです。まあ、この数字の意味は、単純に国民投票を実施したら合法化が否決されるということに尽きますが、大麻の合法化に賛成している人が3分の1もいるというのは、大麻と言えば「ダメ、ゼッタイ」と下の句が付いて回る国に暮らす者としては、彼我の違いを認識させられます。

若い層で合法化賛成の意見が多い(30歳未満で54%)、保守層(共和党支持者)で反対の意見が多いなど、ほぼ予想通りの結果です。完全合法化と少量のマリファナ所持の合法化の間であまり数字の差がないというのは、面白いと思いました。医療用のマリファナ解禁に関しては、賛成意見が圧倒的です(60%対28%)。医療面の効果が期待できるという答えに至っては74%にものぼりました。

残りの質問項目は、何らかの合法化が近い未来に行なわれることを見据えて、税率はどのくらいがいいかとか、州の税収に本当に貢献すると思うかとか、あなたが株を所有する会社がマリファナを売り出したらどうするかとかが中心です。大麻が合法化されと、犯罪が増えると思うかについては、「増えると思う」「変わらない」「むしろ減ると思う」が横並びでした。大麻がより強い麻薬を使う引き金となるかについては、「そうは思わない」が49%で、一番多かったです。

写真は Ryan Van Lenning さんの撮影、spotreporting さんが CC-by-sa で公開しているものです。

このブログで

2010年 4月 21日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.20

消えた音楽

Radio Stations With No Music May Be Shut in Somalia - 今月のはじめに、ソマリアでは、反政府のイスラム原理主義勢力 Hizbul Islam がラジオ局に対して音楽は反イスラム的であるので放送しないようにという警告、というか脅迫、を発したそうです。

この警告を受け入れ、多くのラジオ局が音楽を放送しなくなりました。反政府勢力が支配している地域だけでなく政府の支配下の地域でも、安全が確保できないとして警告に従った放送局があったようです。音楽の代わりに番組のはじめには、にわとりの声を流したりとかしているみたい。

これに対し、今度は政府側が、反政府勢力の要請に応じて音楽の放送を打ち切った局は放送免許を取り消すと発表しました。

間に立たされた人たちは、やり切れない思いでしょう。

Sing-along, by rjones0856アフガニスタンのタリバンとかが音楽禁止を説いていたというのは聞いたことがありますが、私が直接知り合ってきたムスリムたちは、お祈りや、豚肉とか酒とか女性の着衣についての教えはしっかり守っている人が多いけど、音楽がダメっていう人はまだ会ったことがないと思います。

それに、ユッスー・ンドゥールの『エジプト』アルバムのように、イスラムの素晴らしさを存分に伝えてくれる音楽だってあるのにな。

自分の宗教とか国とか民族とかに思い入れが深すぎるのは、やっぱり、ちょっと付き合いにくいですね。どうやって向き合っていけばいいのだろう。

写真は首都モガディシュの食料配給所で歌い踊る人たち。Rjones0856 さんが CC-by で公開しています。

このブログで

2010年 4月 20日 午前 12:00 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2010.04.19

大統領の謝罪

Croatian President apologizes to Bosnia - 先週の水曜日、クロアチアの Ivo Josipović 大統領がボスニア・ヘルツェゴビナを訪れ、国会で行なった演説で、1990年代の旧ユーゴ内戦においてクロアチアがボスニア・ヘルツェゴビナの分割を策略し、多くの市民の殺害に加担したことを謝罪しました。

Sarajevo, Bosnia and Herzegovina, by jaime.silva「クロアチア共和国が人々に苦しみを与え、今も重荷となり続けている分断を引き起こしたことを深く申し訳なく思います」という言葉が引用されています。また、戦後のボスニアに残ってしまった「邪悪な種」を蒔くことになってしまったとも語ったようです。

ボスニア側からは、この謝罪は高く評価されたようですが、クロアチア国内では、首相をはじめ、政治家らから批判の声も出ているようです。セルビア B92 の "Current, former PMs scold Josipović" によれば、当時の首相は「クロアチアがボスニア・ヘルツェゴビナの分断をはかったなどというのは全くのでっちあげだ」「クロアチアが侵略者ではなかったことは、よく知られている事実だ」などと語っているとのこと。

ヨシポビッチ大統領を批判する人たちが言う100%の加害者・被害者関係ではなかったというのは、私もそうだと思うのですが、細かい点ばかり見て、根本的な構図から目を逸らそうとしているのは、私たちの国の歴史修正主義者たちと同じようなものだと思えます。

それにしても、心にすとんと落ちるような謝罪というのは、日本の政治家の織りなす言語空間では期待できそうもありませんね。

ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボの写真は jaime.silva さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

このブログで

2010年 4月 19日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.18

待望の新発売

3か月前に、ボリビア政府がコカの葉を原料としたソフトドリンク「コカコーリャ」(Coca Colla)の商品化に取り組んでいることをお伝えしたのをご記憶のかたも多いと思います。

Coca-Colla Bolivia 2010 with coca leaf, by roitberg英ガーディアン紙の "Coca Colla: the new 'real thing' in Bolivia" によれば、コカコーリャは先週、ついにボリビアで店頭に並べられました。500ml で1ドル50セントぐらい(約140円)と書いてあります。ボリビアの物価を知らないので分かりませんが、ちょっと高いような気がします。記事では、黒いと書いてありますが、写真やネットにあった動画などを見ると、アップルジュースのような色に見えます。味については、甘いとしか分かりません。

ボリビア政府は、コカインに対しては厳しく取り締まる一方で、地元の伝統的な農産品であるコカの葉を、従来からある茶だけでなく、シロップ、歯磨き、リキュール、キャンディー、ケーキなどに使うことを推奨しているそうです。

記事によれば、5年前にコロンビアで Coca Sek という飲料が発売されたそうなのですが、国際麻薬統制委員会(INCB = International Narcotics Control Board)からの圧力で販売中止に追い込まれたのだそうです。今回はそういうことがなく日本でも飲めるようになることを切望しています。

コカコーリャの赤いラベルの写真は roitberg さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。うーむ、ガーディアンなどに載っている写真とはラベルもキャップもちょっと違うようです。

このブログで

2010年 4月 18日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2010.04.17

着る自由、脱ぐ自由

European push to ban burqas appalls Afghan women - フランス、イタリア、ベルギーなどでブルカの着用を禁止する法律を作る動きがありますが、アフガニスタンの女性たちはそれを冷やかな目で見ているというロイター電です。

Libertà/Freedom, by Neuro74アフガニスタンでは、かつてタリバンのもとで女性はブルカを着用することが義務付けられていました。アメリカなどの侵攻によってタリバン政権が崩壊し、女性たちはそのくびきから解放されたわけですが、そのような歴史を経験してきた女性たちにとっても、着用の禁止というのは、また一つの強制としか思えないということです。記事では、何人もの女性が、フランスなどのやっていることはダブル・スタンダードであるとか、自由だの民主主義だのといった概念を都合のいいようにしか使っていないとか、厳しい評価を語っています。ブルカを着るかどうかは、一人ひとりの女性の自由であるべきだという意見です。

私はこの意見に全面的に賛成ですが、ヨーロッパで暮らすムスリマがブルカやヒジャブやニカブを身につける時、それが完全に自由意志によるものかどうかは分からないとも思います。以前、エジプトから来た女子学生を教えたことがあります。彼女はいつもスカーフをしていました。日本に来る前に撮った写真を見せてくれた時、「スカーフをかぶっていないじゃない」と聞いたら、「エジプトではスカーフなんかしたことがない」と彼女は答えました。「日本では、サウジアラビア人の男がいっぱいいて、彼らの目が怖いから、髪を隠すの」。

写真は Neuro74 さんが CC-by-nc-sa で公開しているものです。

このブログで

2010年 4月 17日 午前 01:23 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.16

今日、私は大学を拒否する

S.Korea’s university system challenged by student - 韓国のハンギョレ新聞英語版に、大学に挑戦状を突きつけた学生の話が出ていた。韓国語版は “자퇴선언은 대학 3년 고민의 결과물”(退学宣言は大学で3年間熟慮した結果)。

grad album, by _Gene_3月10日、キム・イェスル(김예슬)さんは学校の掲示板に「今日、私は大学を拒否する」と張り紙をして、エリート校である高麗大学校を去って行った。多額の寄付をした財閥の領袖に名誉博士号を授与し、それに抗議した学生を退学させるなど、大学が道義を欠くことをしていることに反発し、それらを身をもって問題提起するためだ。「商品として選ばれるかわりに、あえて役に立たない人間になる選択をするのだ」とも彼女は書いた。

キム・イェスルさんは、張り紙には書ききれなかった思索を一冊の本にまとめた。「キム・イェスル宣言-今日私は大学をやめる、いや拒否する」(김예슬 선언 - 오늘 나는 대학을 그만둔다, 아니 거부한다)。この本の中で彼女は、大学が「卒業証明書ブローカー」になってしまっているとし、少しばかりの経済的な安定のために、大学は学生たちに対して、資本に魂を売り渡すことを強いていると論じているそうだ。

私たちの国でも、大学に失望し、反発し、告発する学生たちは少なからずいる。糾弾される側にいる私が言うのもおこがましいが、国境を越えた学生の連帯が図られ、キム・イェスルさんの話を直に聞ける機会ができたらいいなと思う。

写真は高麗大学校の卒業式の日。_Gene_ さんが CC-by-nd で公開しているもの。まるで青春ドラマの一コマのようだ。卒業生たちだけでなく、違ったドラマを見せてくれるキム・イェスルさんにも、いや、彼女にこそ、声援を送りたいと思う。

このブログで

2010年 4月 16日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.15

だれも死刑執行人になりたがらない

Wanted: Hangman for Zimbabwe prison - ジンバブエでは5年前に最後の死刑執行人が退職した後、なり手がおらず、死刑執行が事実上止まっているそうです。ずっと求人がかかっていて、なぜか男性に限るとされているようですが、手先が器用で、ちゃんと紐が結べて、心が冷たければ、経験を問わず採用されるのに、そして、何よりも失業率が94%にも上るのに、だれも応募してきません。良心が許さないのでしょう、とのことです。最後の死刑執行人も、自分の仕事を常に悔やんでいたらしいです。

travelling in zimbabwe, by Sbrimbillinaたとえ相手が許しがたい極悪人であっても、一人の人を殺すことには躊躇を感じてしまう。とても人間的な心の動きだと思います。もちろん、記事には書かれていませんが、死刑執行人の職に応募する人がいないのは、良心の問題のほかに、ムガベ政権への不信感とか国家権力への絶望感などの大きな原因があるのだろうとも思います。

ジンバブエで死刑執行を待つ死刑囚は50人。中には判決が確定してから13年経つ人もいます。ジンバブエの拘置所は環境が悪く、死刑が行なわれないままで待たされ続けることもまた非常に苦痛なようです。

人権団体などの働きかけによって、ジンバブエ政府が死刑廃止に向けて動き始めたようだという観測もあります。政府系の新聞が最近、死刑問題について「考え直す時が来た」という論評を載せたそうです。

ジンバブエの人々が特に優れた良心を持ち合わせているということではないと思いますが、どこか私たちの国の雰囲気とは違うみたいです。日本では、死刑制度を望む人がまだ多いみたいですから、死刑執行人には事欠かないでしょう。

ジンバブエの写真は Sbrimbillina さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

このブログで

2010年 4月 15日 午前 12:00 | | コメント (7) | トラックバック (0)

2010.04.14

王の沈黙

Thai minister makes unprecedented call for monarchy debate - 議会の解散を求めてタクシン元首相の支持者たちが抗議行動を続けるタイのカシット・ピロム(Kasit Piromya)外務大臣が極めて異例な発言を行ないました。王制の改革に言及したのです。

Protest, by aeropponAFP によると、カシット外相は、現在の危機がどのように解決されるとしても、村落部の貧しい市民の発言権が増すとともに、王制が変化を余儀なくされるだろうと語りました。「グローバル化した現代世界の中で王制をどう改革すべきかを話し合わなくてはならない」「王制というタブーの話題をも語る勇気を持たねばならない」という言葉が引用されています。

今のところ、この発言については AFP 配信の情報しか見当たらないので、これだけではどういう意図の発言なのか私にはよく分かりません。タイでは、混乱時にプミボン国王が「天の声」で当事者たちを諫めるみたいなことがこれまでよくありましたが、「世界から民主国家だと言われたいのなら、今度はそんなふうに乗り出してきて現政権の不利になるような裁定はするな。そんなことをしたら、今後、王の権威を低めるような議論を起こしてやるぞ」といった感じで国王を牽制したんでしょうかねえ。

国王だとか皇帝だとかをあがめなかったらお前はこの社会の人間じゃないみたいな雰囲気が私は嫌いなので、他人事ながら、タイも王制なんてやめちゃえばいいのにと思いますが、「国王が早く事を収めてくれればいいが」と願っている人もいるのでしょうね。確かにその気持ちも分かるような気がします。どうか、思慮深い平和な解決が図られ、民主主義がより強固なものになりますように。

写真は一昨日行なわれた赤組のデモ。Aeroppon さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。写真を選ぶ時、新しい写真から見ていったのですが、ほとんどがのんびりと観光を楽しんでいる人たちによる写真で、テレビで見る殺気立った雰囲気はほんの一部の場所のことなのだな、と思いました。

このブログで

2010年 4月 14日 午前 12:00 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2010.04.13

右翼の襲撃

Leading Moscow judge gunned down モスクワで12日朝、エドワルド・チュバショフ(Эдуард Чувашов)さんという連邦判事が射殺された。犯人はチュバショフさんの住むアパートの玄関で正確に彼の頭と胸を撃ち抜いた後、床に落ちた薬莢を拾う余裕を見せた上で立ち去ったらしい。監視カメラの映像では20代の男性と見られるが、その落ち着いた様子からプロの殺し屋の犯行だろうと言われている。ロシア語での報道はノボスチの "В Москве застрелен судья Эдуард Чувашов, занимавшийся делами националистов" など。

antifaschistische action, by la prosperiteEduard Chuvashov 判事は、国粋主義者や民族差別主義者の関与する裁判をいくつか手がけてきていて、2月にも「白い狼(Белые волки)」と名乗るネオナチ組織の一味に対して厳しい有罪判決を下したほか、先週にも移民を殺害したスキンヘッドの少年の裁判を担当したばかりだった。ネット上で右翼団体に「ロシアの敵」だと罵られたり、殺人を予告する脅迫なども受けていたようだったが、ボディーガードを付けるのを断っていたという。

まあ、こんな記事を読むと、「遠い国の話ですね」とか「ロシア人は怖いですね」とか思いがちなのだが、あまり報じられないだけで、日本でも大阪駅の前で在特会の人たちが寄ってたかって元市議に暴行を加えるなどという事件が起きていたのだそうだ(ブログ旗旗の記事)。どこの国にいても、国粋主義者たちには気をつけろ、というのが正しいまとめだろうか。

写真はモスクワで行なわれた反ファシズム集会のようす。民族主義者たちのデモに対抗して昨年11月に行なわれたらしい。La prosperite さんが CC-by-nc で公開。

このブログで

2010年 4月 13日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.12

過去帳

Germany publishes names of Nazi camp victims on Web - ワイマール近郊にあったナチスの Buchenwald 強制収容所が連合軍に解放されて、きのうで65年だったそうです。それを記念して、ブーヘンヴァルトで亡くなったかたがたの名簿がウェブ上に公開されました。

Buchenwald barbed wire, by Lars K. Jensen死者の名簿は、ブーヘンヴァルト記念財団(Stiftung Gedenkstätten Buchenwald und Mittelbau-Dora)の Die Toten 1937-1945 で見られます。名前が載っているのは約38,000人。まだ18,000人ほどの人が身元が分からないままだそうです。財団では、今後も犠牲者の親類などに情報提供を呼びかけていくそうです。

名簿の作成には10年の月日が必要だったとのこと。インターネットはとても流れが速いので、この企画がどれだけ永続的な意味を持つのか私には予想できませんが、少なくとも今、遠くにいても、亡くなった人たちの名前を指でなぞり、身近に感じることができることは、私たちがこれから先、歴史を語り継いでいくために、意味を持つことでしょう。

冒頭に挙げたドイチェ・ヴェレの記事で、気になることがありました。ソビエト軍が収容所を解放したと書いてあるのですが、ブーヘンヴァルトを解放したのはアメリカ軍ではなかったでしょうか?

(12日朝、追記:今見たら、記事が差し替えられていて、「アメリカ軍が解放」になっていました。)

収容所を囲む鉄条網の写真は Lars K. Jensen さんが CC-by で公開しているものです。

このブログで

2010年 4月 12日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.11

困ったわんちゃん

'Racist' dog defended after attack - 一年前、ニューヨーク市に隣接する Yonkers 市で、犬がナイフで目をえぐられ、顔を切られる大怪我をする事件が起きました。4歳のメスのシェパードに暴行を加えたのは、犬の飼い主が経営する会社で働くアフリカ系アメリカ人の男性でした。男性はことあるごとにこの犬に吠えられ、その日は噛みつかれたことで腹を立て、持っていたナイフで切りつけたそうです。

事件直後、飼い主は「あの犬は黒人やヒスパニック、つまり白人以外に反応するんだよ。彼にもいつも吠えていた。犬が自分のことを好きではないのを彼もよく知っていて、今までは近づかないようにしていたはずなのだが」と語っていました。

男性の裁判が進む中で、飼い主はこの言葉を撤回して、自分の犬はレイシストではないと主張を変え、犬と仲良くできているアフリカ系やラティーノの人を連れてきて、証言させているようです。

否が応でも、この映画のことを思い出してしまいます。いや、私は映画は見ていなくて、原作を文庫本で読んだ記憶があるだけなのですが。

SMASH RACISM!, by Phreak 2.0幸いなことに私の身の回りにはいないのですが、ネットを見ていると、この事件や映画の犬と変わらぬような人たちにちょくちょく出くわします。そういう人たちも、犬と同様、条件付けされて、今のような状態になったわけですよね。困りものですが、一度ついてしまった悪い癖を矯正するのは難しいだろうなあ。

まあ、相手が犬のレベルだと思えば、腹も立たないというか、諦めもつくというものです。心の中で「お手!」とか言ってみて、「ばかだねー、この犬。お手もできないんだ」なんてつぶやいているというのは秘密。

人種差別粉砕を主張する、よくできた犬の写真は Phreak 2.0 さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。

このブログで

2010年 4月 11日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.10

ガザの闇、ふたたび

一年半ほど前に、「闇に沈むガザ」という記事を書いた。燃料が底をついて、ガザの発電所が止まったという話だった。状況は全く変わっていない。

women in black at gaza protest at golden gate bridge, by Steve RhodesGaza power plant shuts down for lack of fuel - 9日、また発電所が操業を停止した。イスラエルの過越しの祭り休暇の影響で二週間にわたって通常の5分の1から7分の1程度の石油しか供給されなかったことが原因と見られるが、イスラエル側は、ハマスとファタハの対立が問題だとしている。ハマスが分担ぶんの支払いをしていないと言うのだ。

ガザには発電所は一つしかなく、全体の25%の電力をまかなっている。残りは、イスラエルからの送電が70%、エジプトからの送電が5%だそうだ。過去一か月、発電所はふだんの4割程度の発電しかできず、8時間から12時間の停電を余儀なくされ、上下水道や医療などにも大きな影響が出ていたらしい。

前と同じような記事を書かなければならないのは、私たちがイスラエルによるガザの封鎖をまだやめさせることができていないからだ。

写真は昨年末にサンフランシスコで行なわれたガザ侵攻一周年の抗議行動のようす。Steve Rhodes さんが CC-by-nc-nd で公開している。

このブログで

2010年 4月 10日 午前 01:21 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.09

燃やされた卒業証書

Graduate can't find job, burns diploma - 中国で、大学を卒業したけれど就職ができないことに失望し、卒業証書を燃やし、それをネットで公開した人がいるという記事。中国語版は「大学生火烧毕业证 面对就业证书有多大用?」。

After the graduation ceremony on June 30, 2009, in Sun Yat-sen University, by 王小常卒業して5年になるが、安定した職に就けない。家は貧しくコネもなく、大学も有名校でないので面接もしてもらえない。自分の行く先は暗い。そう考えてこの若者がとった行動に、同情の声あり、また「卒業証書を燃やしても何も状況を変えることはできない」という批判あり、といった内容です。

燃やしている動画はここにありました:大学生5年找不到工作怒烧毕业证。いろいろなところに出回っているのだと思いますが、これはテレビのニュース報道の映像です。

まったくもって他人事とは思えない出来事です。卒業証書を燃やすという行動は、社会の主要な生産関係に参与することのできないプレカリアートを産み出した大学という組織への批判だととらえることができると思いますが、その一方で、大学の使命は国家や資本にとって都合のいい人材を作り上げることではありませんから、卒業証書を燃やさなくてもいい社会を作るために私たちが何をすればいいかは、必ずしも明らかではありません。

写真は広州の中山大学の卒業式の日。王小常さんが CC-by-nc-sa で公開しているものです。彼女たちの未来が明るいものであることを祈ります。

このブログで

2010年 4月 9日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.08

師弟関係

Yale bans sex between faculty and undergraduates - アメリカのイェール大学で、教員と学部学生の間のセックスを禁止する規則が制定されたという記事。昨年11月に採択され、1月に教員向け例規集に掲載されたそうです。

A-Ta-Ta Picket against Sexual Harassment at Universities, by FEMEN Women's Movementこれまでは、教員は教えたり指導にあたったりしている学生と性的な関係を持ってはいけない、という規則だったそうですが、これからは、クラスにいるかどうかを問わずダメということになったということです。学部生は、権力の不均衡が著しく、年齢も若くて比較的に未成熟なので、特に被害が及ぶことが予想されるからとのこと。大学院生については、これまでどおり、教えたり指導していたりしている場合はセックスはダメというルールのままで行くようです。

私の職場でも、近年、数件のセクハラ事件が起きていて、教員に対する行動規範を制定するという話が進んでいます。地位を悪用しようというのがもってのほかというのは言うまでもないのですが、学生が「未成熟」と言うのはちょっとなあと思います。教育面では、子供扱いをしないというか、大人として扱うのが基本ですから。

あ、申し添えますが、私は基本的に非モテなので、あまりこの問題に関係はありません。非性愛なので、きっかけすらないと言うか。でも、そう言えば、最近、若い異性の同僚に仕事を助けてくれたお礼のつもりで食事をおごらせてほしいと言ったら、引かれました。難しいなあと思いました。

写真はウクライナの大学で行なわれた教員によるセクハラに抗議する集会のようすです。FEMEN Women's Movement が CC-by-sa で公開。

このブログで

2010年 4月 8日 午前 12:03 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2010.04.07

死刑という婉曲表現

中国で昨日の朝、麻薬を密輸しようとした容疑で死刑判決を受けていた日本国籍の人に対して刑が執行されたことは、既に聞いていました。

Paris Die-in, July 2, 2008, by World Coalition Against the Death Penaltyしかし、夜になって目にした新聞の見出しには、やはり動揺してしまいました。 "Japanese smuggler killed" - 豪エイジ紙の記事です。日本人の運び屋が「殺された」。確かに、「死刑執行」と言うと“国家という重いもの”を背負わせてしまいますが、それは「殺す」ことに他なりませんね。

常々、オーストラリアの新聞を読むと、生と死を生々しく意識させられるように思います。私たちが日本語で「処刑」とか「捕鯨」と呼んでいる事柄をオーストラリアでは「殺した」と書く。逆に、日本では、何百人も何千人もの命を奪ったことは疑う余地もないのに、他の国の人にそれを「大虐殺」と表現されると反発する人がいます。「日本語の繊細さ」「奥ゆかしさ」などと言って、私たちは事実から目を逸らすことを自分たちに許しているようです。

写真は、2008年にパリで行なわれた死刑反対のパフォーマンスの一場面です。World Coalition Against the Death Penalty が CC-by-sa で公開。

このブログで

2010年 4月 7日 午前 12:35 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2010.04.06

試合中の競技場に飛行機が墜落

Toy plane crashes security claim at Kabaddi World Cup - インドのパンジャブ州で、国際試合中の屋外競技場に無線操縦の小型飛行機が墜落する事故が起こった。観戦していた副知事が座っていたところからほんの数メートルのところに落ちたこともあり、数千人の観客は一時パニックに陥ったらしい。もしその小型飛行機が爆薬を積んでいたらどうなっていたかと、警備体制に不安の声が上がっている。

Kabaddi, by pugetive行なわれていたのはカバディ(Kabaddi)と呼ばれるインドや周辺諸国で人気のあるスポーツ。ドッジボールのような陣地でチームでやる鬼ごっこみたいなものらしい(写真は pugetive さんが CC-by-nc で公開しているもの)。そのワールドカップの試合が行なわれていた。

墜落した無線操縦の無人飛行機は、競技場の上を回ってチラシをまいていた。警察には友人の小型飛行機を飛ばすと申請して許可を得たが、無許可で無線操縦に切り替えたらしい。また、申請時には政治ビラではなく、花びらをまくとしていたらしい。

9.11 とか、アフガニスタンなどで米軍が爆撃に使っている無人飛行機とか、いわゆる自爆テロとか、いろいろ連想によって恐怖が広がる感じの事件だ。数十センチのラジコン飛行機でも、要人に向けて飛ばされてきたら、かなり衝撃的かもしれない。ヘリQを数台飛ばして、BGMに「ワルキューレ」でもかけたりしたら、みんな恐怖におののくかも。

このブログで

2010年 4月 6日 午前 08:27 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.05

アフリカの同性愛事情

Tutu leads fight to halt anti-gay terror sweeping Africa - 南アフリカのデズモンド・トゥトゥ名誉大主教らがアフリカに蔓延しつつあるホモフォビア(同性愛者憎悪)に対抗する運動を始めた。

Desmond Tutu, by Vianney (Sam) Carriereアフリカでは、今、同性愛者に対する迫害が強まりつつある。ウガンダで、同性愛は犯罪であって死刑を適用するという法改正が行なわれようとしていることは、日本でも報じられた。この他、マラウィでは同性婚の結婚式をしたカップルが起訴されたり、ケニアでは同性婚の結婚式に警察が来て出席者を逮捕したりしたらしい。ジンバブエではムガベ大統領に続きツワンギライ首相が同性愛者の権利を憲法に書き込むことに反対する発言をした。現在、アフリカでは36か国で同性愛が違法とされている。

これらの逆風は、同性愛者が権利を強く主張するようになったことによって目立つようになったことと、アメリカのキリスト教原理主義的な教会が熱心に布教活動をしていることによるものだと見られている。

記事は、同性愛は西洋から輸入されたものだと主張されることがあるが、アフリカでは西洋との接触以前にも同性愛が許容されていたという歴史的証拠があり、むしろ同性愛を禁止する法律のほうが西洋からの輸入品であるということを指摘している。

ちなみに、私たちの国では、民法には婚姻が男女間に限られるという明文的規程はない。ただし、憲法第24条に「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」するとある。しかし、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と憲法に書いてあっても自衛隊の存在が許されているのだから、同性で婚姻届を出してみたら、案外、受理されるかもしれないと思ったりする。

Desmond Tutu 大司教の写真は Vianney (Sam) Carriere さんが CC-by-nc で公開しているもの。

このブログで

2010年 4月 5日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.04

テレビの時間

Rich kids' secret of success: less TV - オーストラリアで行なわれた研究(未刊行)によると、裕福な家庭の子どもは貧しい家庭の子どもに比べてテレビを見たりゲームをしたりする時間が一日あたり42分短いことが分かったそうです。

We like watching TV, by kigaliwireお金持ちの家庭というのは、所得の最上位30%の層のようですが、その層の子どもは、テレビやゲームをするかわりに、貧しい家庭の子どもよりも30分長く勉強し、20分長くスポーツをし、10分長く食事をするとのこと。スポーツなどの課外活動にはお金がかかることが多く、また私立学校は課外活動に熱心だということもあって、所得の差が生活時間の内訳にも反映されることになり、それが学歴の差となって社会経済的な格差を再生産するという形になっているようです。

全体では、オーストラリアの子どもがテレビとゲームに費やす時間は、男の子が一日4時間、女の子が3時間半だということです。一割の子どもは、7時間以上スクリーンの前に座っているということも分かりました。

アメリカの子どもは一日7時間、テレビ、コンピュータ、携帯電話、iPod などに触れているという調査のことも紹介されていました。テレビ等に費やす時間と成績の間にも相関があるようです。また、アメリカでは黒人の子どもが白人の子どもの2倍、テレビを見ていることも分かったそうです。

テレビを見ている子どもたちの写真を探したら、全然違う文脈の写真になってしまいました。ルワンダの子どもたちです。Kigaliwire さんが CC-by-nc で公開しているものです。

このブログで

2010年 4月 4日 午前 01:03 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2010.04.03

禁じられた母語

一年余り前、トルコ国会でクルド語で演説する議員が現われ、政治的な場でトルコ語の使用を義務付ける政党法が形骸化していくのではないかという話を書いたのですが、政党法によるクルド人の言語弾圧は今も続いていることを知りました。

NEWROZ 2005, by NEWROZ 2005Four Politicians on Trial for Speaking Kurdish - トルコの人権団体 Bianet の記事によれば、解散を命じられたクルド人政党である民主社会党(DTP)所属の4人の政治家が、3月29日に行なわれた選挙の期間中に集会などでクルド語を用いた容疑で在宅のまま起訴され、審理が始まりました。

被告の一人であるハッカリ市の市長 Fadıl Bedirhanoğlu さんは、公判で「母語を話すのは犯罪ではなく、必然であり、善行である」「それを禁じるのは法体系の恥辱であり、トルコはこのような恥辱を破棄すべきである」と論述したそうです。

ハッカリの市民の写真は Andrea Giudiceandrea さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

このブログで

2010年 4月 3日 午前 02:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.02

大学の不法滞在外国人

アメリカの州立大学では、他州や外国から来る学生に比べ、州の住民である学生には低い学費が設定されています。学費免除の一つの形として、州外から来る学生に対して州内学生の学費を適用して部分免除にする場合もあります。

March for America - March 21, 2010, by Messay Photographyカリフォルニア州の州都サクラメントで発行されているサクラメント・ビー紙の "Illegal immigrants less than 1 percent of California college enrollment" という記事を読みました。カリフォルニア州議会は2001年に画期的な条例を可決しました。AB 540 と呼ばれるその条例は、適法なビザを持たない外国人であっても、州内の高校に3年以上在学し卒業していれば、学費の部分免除が受けられることを定めています。アメリカでは、カリフォルニア以外に9つの州で同様な措置が施行されているようです。

記事は、この AB 540 による就学支援がどの程度の規模になっているか記しています。記事によれば、カリフォルニアの州立諸大学に在籍する学生のうち、有名校の UCLA やバークレーを擁する UC 系列の大学では、不法滞在の外国人学生は0.3%、その他の系列(CSU とコミュニティ・カレッジ)では統計なし。AB 540 を受給している学生の7割は、市民権を取得するなどして滞在資格を獲得している。それらも含めて、AB 540 の資金が州立大学への主な運営費交付金に占める額は約0.5%とのことです。

州財政が逼迫する中、11月に行われる州知事選挙に名乗りをあげている共和党候補2人が AB 540 の撤廃を提案していることを記事は伝えています。より保守色の強い候補は不法滞在外国人の公立学校からの締め出しも主張していますが、もう一人の候補は不法滞在であるのは親の「罪」であって、子どもたちには何の罪もないとして、保育園から高校までの間は不法滞在者にも公立学校での就学を認める立場をとっているそうです。

「国籍が違う人の教育には国民の税金を使わないのは当たり前」というところから一歩も譲らない人たちには何の意味も感じられない話だと思うのですが、かねてから「ある国の国籍を持っている、あるいは持っていないということは、全くその子どもの責任ではない」と考えてきた私には、とても考えさせられることの多いニュースでした。

写真は、先月ワシントンDCで行われた不法移民の法的地位改善を求める集会のようす。20万人が参加したと伝えられています。女の子が掲げるプラカードに書かれているのは「不法な人間などいない」。ホロコースト幸存者のエリー・ヴィーゼルの言葉だそうです。

このブログで

2010年 4月 2日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.01

イスラエル議会に重要法案上程

キリスト教徒の人たちにとっては今度の日曜日はイースターです。イエスはペサハ(過越し)の祭りの時期にエルサレム(アルクッズ)に入城しました。というわけで、今週はユダヤ教徒の人たちにとっては仕事をしたりイーストの入ったパンを食べたりしてはならない時です。クネセト(議会)も休会中です。

イスラエルで最大の発行部数を誇るイェディオト・アハロノト紙が昨日付けの記事 "נמאס לכם לשלם 25 שקלים על פופקורן בקולנוע" で、与党リクードが休み明けに非常に重要な法案を提出する構えであることを伝えています。

Peaceful Child, by Randy Son Of Robertクネセト副議長である Carmel Shama 議員によれば、イスラエルの映画館で売られているポップコーンは高すぎて、業者は暴利を貪っています。映画館での平均的な価格25シェケル(約630円)というのは、スーパーなどで売られているポップコーンの2倍にあたるそうで、電子レンジで作るタイプなら10分の1の値段で買えるようです。このようなあからさまに不正な価格つり上げがまかり通る現状を是正するために出されるシャマ議員らの法案は、映画館などの娯楽施設で売られる食べ物や飲み物の上限価格を国が設定するというものです。

AFP "Israeli MP plans 'popcorn law' for movie munchers" によれば、映画館はチケットの売り上げでは利潤が少なすぎて、ポップコーンの販売でかろうじて経営が成り立っているとして、業界団体は法案に猛烈に反対しています。資本主義原理主義者たちからも「価格統制は自由市場の原則を踏みにじるものだ」という声が上がっているようです。

以上、いつも平和で、人々が不正義に敏感で、議員が社会の中の弱い人たちの幸せのために働く、愛すべき国イスラエルから最新の大切なニュースをお伝えしました。

アメリカの風景ですが、ポップコーンを買う女の子の写真は Randy Son Of Robert さんが CC-by で公開しているものです。このフェイス・ペインティングを選んだ女の子の気持ちは、私の願いでもあります。

このブログで

2010年 4月 1日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年3月 | トップページ | 2010年5月 »