復讐と偏見
Sudan protests over Darfur film shoot in Kenya - ダルフールでのジェノサイドを描いた映画の撮影がケニアで行なわれているのだけれど、「真実とは全く違う」として、スーダン政府がケニア政府に抗議したという話。「ケニアで撮影しておきながらダルフールで起こったと称するのはおかしい」とも言ったようです。そんなこと言ったら、映画というものが成り立たない気もしますが。
撮影中の映画は、デンマークの Susanne Bier 監督による Hævnen (復讐)。難民キャンプからデンマークの田舎町に移り住んだ二つの家族の間の数奇で危険な友情を描く映画だそうです。今年の夏に公開予定です。
スーダン政府は、この映画が反イスラム的だと主張しています。描かれている「アラブ系」スーダン人による「アフリカ系」スーダン人のジェノサイドという図式が反イスラム的だということだと思いますが、詳しいことは分かりません。
国際司法裁判所が大統領に逮捕状を出しているスーダン。かたや、預言者ムハンマドを冒涜するまんがを新聞に掲載したデンマーク。なかなか国際政治はどろどろと汚い感じがします。そういう私も、半世紀以上経っても戦争犯罪を清算できない国の市民です。
上の写真は中央アフリカ共和国(CAR)の難民キャンプで撮影されたダルフール難民の人。同国の人道開発連携チーム(HDPTCAR)が CC-by-sa で 公開しているものです。
2010年 1月 13日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
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