英大学の外国語教育の現状
Language courses are being 'dumbed down', report finds - 英ガーディアン紙の記事。イギリスの大学における外国語教育の凋落ぶりを示す報告書が出たことを伝えています。報告書は Higher Education Funding Council for England (Hefce) がまとめた "Review of Modern Foreign Languages provision in higher education in England" で、リンク先から PDF でダウンロードできます。
報告書には目を通していないので、記事をもとに要点のいくつかを紹介すると、
- イギリスで14歳以上における外国語教育が非義務化されてから、大学で外国語を専攻する学生は減った。2003年には、大学生の3.3%が外国語専攻だったが、2008年には2.9%になった。同時期に大学生は11%増えたのに(本当でしょうか、ちょっと多すぎるみたい)、外国語を履修する学生は5%減った。
- ヨーロッパ各国からの留学生が増えていなかったら、この減少はもっと激しかったであろう。
- 学生が離れていかないように、外国語のコースはやさしくされつつある。
- 外国語教育を詠わずにカルチュラル・スタディーズなどと名乗るところが増えている。
- 理系重視の予算配分の影響が出ている。
- 大学院教育がなりたたない、学部レベルだけの分野になりつつある。
などが挙げられていました。
英語が世界の覇権を握る中でのイギリスの状況なので、私たちの国とは多分に違うところも多いと思うのですが、あまり楽観視できないところは同じだと思います。
2009年 10月 22日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
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