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2009.10.31

この国を離れたくないと彼女は言う

その女の子はフィリピン人。しかし、その国に働きに来た両親のもとに生まれたため、その国での生活しか知らない。その国の学校に通っている。その国の言葉を流ちょうに話す。そして、その国の言葉しか話せない。その国が自分の故郷だと考えている。その国が大好きだ。

今、彼女は自分たちが国外退去になるのではないかと心配している。彼女の両親が不法滞在者であることが発覚してしまったからだ。

その国は、近年、彼女の両親のような外国人が提供する安い労働力に頼ってきた。彼女のような子どもたちを社会の一員として受け入れようという声もかなりある。しかし、一方で、ここはユダヤ人の国だ。ユダヤ人以外の外国人に安易に滞在を許可すべきではないという声も根強い。

そう。これはイスラエルからのニュース。AFP電 "Born in Israel but unwanted by the Jewish state"。イスラエルには今、22万2千人の外国人労働者がいて、そのうちの10万7千人が不法滞在者だと記事は伝えている。そして、イスラエルで生まれ育った子どもたちが1,200人いる。

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2009年 10月 31日 午前 12:00 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2009.10.30

パスタの寡占

Fine confirmed on pasta makers - イタリアで、ディ・チェコなど26の麺類業者が価格カルテルを結んでいたとして、課徴金の支払いを命じられた。1,250万ユーロ(約16億9千万円)にのぼる課徴金はイタリア政府の公正取引委員会が今年の2月に命じたものだが、29日、裁判所が業者側の訴えを退けた。

公正取引委員会は、2006年から2008年の価格動向を調査し、原材料のデュラム・セモリナが値下がりしていたにも関わらず、2008年にはパスタ製品が二桁の値上がりをしていたことを指摘、業界ぐるみの価格吊り上げが行なわれていたことを明らかにした。26社および業界団体で、イタリア国内のパスタ生産高の9割を占めているらしい。

消費者団体や農業関係者は、Lazio 地方行政裁判所の裁定を歓迎するコメントを出している。パスタ業者側は裁定を不服として上告する見込み。

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2009年 10月 30日 午前 12:00 | | コメント (3) | トラックバック (1)

2009.10.29

アーヘンの戦犯裁判

この夏、トレブリンカ強制収容所の元看守 John Demjanjuk が2万9千人の殺人に関与したとしてアメリカからドイツに送還され、裁判にかけられたことは、私たちの国でも広く報道されました。デミャニュクに比べると地味ですが、ドイツでもう一つナチスの戦犯の裁判が始まったようです。

Ex-Nazi put on trial in Germany - 被告は Heinrich Boere、現在88歳。第二次世界大戦中、オランダで民間人3人(薬剤師、自転車商、レジスタンスの構成員)を殺した罪に問われています。戦後、オランダで捕虜になっていた時に自白しましたが、逃亡し、過去のオランダからの送還要求にはドイツが応じなかったそうです。雑誌のインタビューなどでも、自分が引き金を引いたことを認めています。

日本ではどうして戦犯裁判が開かれないのでしょう。日本の法制度はドイツの影響を受けたと聞いていますが、戦争犯罪に関する条項は移植されなかったということなんでしょうか。

それとも、時効制度のせい? 私は時効撤廃にはかなり懐疑的なのですが、もし廃止が遡及的に行なわれるのであれば、戦争の中で犯罪を犯した人たちが死んでいく前に、ぜひともその責任を司法の場で問うてほしいと思います。

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2009年 10月 29日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.28

忘れられたオーストラリア人

「忘れられたオーストラリア人」(Forgotten Australians)と呼ばれる人たちがいるらしい。1930年ごろから70年ごろにかけてオーストラリアで孤児院に預けられた子どもたち。50万人ほどいるそうだ。子どもたちは劣悪な環境の中に置かれ、体罰などの虐待を受け、教育もまともに受けさせてもらえず、成人してからも恵まれない人生を送らざるを得なかったようだ。

Rudd to apologise to 'forgotten' Aussies - ケビン・ラッド首相は、11月16日、忘れられたオーストラリア人たちへの国の責任を認め、謝罪する。

オーストラリアが昨年2月にアボリジニの人たちに謝罪したことは記憶に新しい(「ケビン・ラッドの言葉を聞いて」にその感想を書いた。お読みいただければ幸いだ)。どの国も多くの過ちを犯してきた。丹念に、誠実に、一つひとつ、結び目をほどいていこう。

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2009年 10月 28日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.27

回収されたイスラエルの歴史教科書

Israel pulls textbook over reference to 'ethnic cleansing' of the Palestinians - イスラエルの中学校で使われるはずだった歴史教科書がイスラエル建国にまつわる記述に問題があるとして回収、書き換え処分になった。

問題となったのは、「難民のほとんどは民族浄化の政策を推進する武装したユダヤ人部隊によって攻撃され、家から追い出された民間人であったと、パレスチナ人やアラブ諸国は主張している」という記述。イスラエル政府は一貫して住民はアラブ側の部隊の命令で自主的に撤退したと主張してきたからである。

こうやって見ると、自分の国の歴史の汚点を闇に葬ってしまおうというのは、だれでもやっていることなのだという気もしてくる。せめて自分の社会だけでも、勇気をもって歴史と向き合い、誇りを持てるような形でそれを克服していってもらいたいのだが、どこの国でも、卑怯者たちがそれを許さない。

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2009年 10月 27日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.26

俺たちのフムスに手を出すな

Lebanese to Israel: Hands off our hummus! - 代表的なアラブ料理であるフムス(フンムス)をイスラエルが「イスラエル料理」として世界に売り出しているのはけしからんとして、レバノンの料理人たちが世界一大きなフムス作りに挑戦した。

フムス24日、ベイルートで行なわれたこの催しでは、300人余りの料理人が1,350キロのヒヨコ豆(ガルバンゾ豆)、400リットルのレモンジュース、26キロの塩を用いて、2,056キロのフムスを作り上げた。ギネスブックの会社の人から、世界記録の証明書が手渡された。

続いて25日にはタブーリの世界記録を樹立する催しが開かれたらしい。どちらも私の大好物だ。

ごく普通の大きさのフムスの写真は SummerTomato さんが CC-by で公開しているもの。冒頭にリンクを張ったAP記事には、今回の世界記録のフムスの写真があるので、比べてほしい。

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2009年 10月 26日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.25

心の風邪、魂のがん

このブログを書き始めたころ、私はひどいうつ状態でした。同僚の一人が、「うつは“心の風邪”だから。だれでもなるのだから」と、なぐさめてくれました。

気持ちはすごくありがたかったんだけど、「風邪よりひどいんだけどな」と思いました。

今日、見つけた表現。“魂のがん”(a cancer of the soul)。あのころの気持ちには、この表現のほうがぴったりするような気がします。

でも、5年経って、だいぶ社会に復帰してきましたよ。

会議で活発に発言する人とか、ブログでしっかりまとまった考えを述べる人とかを見ると、自分はまだまだダメだなと思いますけど。

私以外にも、私のまわりには、苦しんでいる人たちがいます。

一人の友人がしてくれたように、私は、その人たちの隣にそっと座り、無言で寄り添おうと思います。

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2009年 10月 25日 午前 12:30 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.24

もっと税金を払いたい

私はお金持ち過ぎるんです。使い切れないほどお金があります。世の中には貧困や失業、格差の問題がいっぱいあります。お金持ちに追加課税すれば、2、3年のうちに十分な対策の財源が確保できるでしょう。どうか私たちお金持ちにもっと課税してください。

…という趣旨の声明が、44人のドイツのお金持ちの連名で発表された:BBC の "Rich Germans demand higher taxes"。発起人の Dieter Lehmkuhl さんによれば、ドイツには500,000ユーロ(約6,900万円)以上の資産を持つ人が220万人はおり、その人たちに5%の資産税を2年間課せば、1,000億ユーロ(約13兆8千億円)の税収になるというのである。

彼らの偉いのは、募金をして自分の良心を晴らそうというのではなく、税制を改革して社会変革を起こそうとしているところだろう。

ドイツ語なので私には読めないのだが、声明 "Appell für eine Vermögensabgabe" はここで読める。

日本のお金持ちの人たちも、気骨のあるところを見せてくれないだろうか。他人に期待してばかりおらず、私自身から呼びかけていくべきだろうか。ちょっと資産が足りないけど。

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2009年 10月 24日 午前 12:00 | | コメント (3) | トラックバック (1)

2009.10.23

賑わうバグダッドの動物園

去年の5月にバグダッドの動物園の様子に関する記事を紹介した。AFP電が最近の様子を伝えている: "Once-tame Baghdad zoo now a roaring success"。

アメリカ軍も撤退を始め、バグダッドは平和が帰りつつあり、Al-Zawraa 動物園は活気を取り戻した。2007年には12万人だった訪問者が、2008年には100万人に、今年は既に200万人を突破している。

飼育されている動物も増えてきた。アメリカによる侵略が始まった当初は数十頭にまで落ち込んでいたが、今では千頭を越している。最近ではシベリアトラやベンガルトラ、熊、ガゼル、鹿に子どもが生まれた。国外からジャガー、ワニ、チンパンジーなどの寄贈も受けた。もうすぐシマウマ、キリン、象がやってくる。

Adil Salman Mousa 園長。動物園を閉鎖するようにという米軍の指令にも抵抗して、がんばってきた。アメリカの侵略を受ける前は中東一の規模だったこの動物園。まだまだやることがある、もっとよくしたい、と語っている。

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2009年 10月 23日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.22

英大学の外国語教育の現状

Language courses are being 'dumbed down', report finds - 英ガーディアン紙の記事。イギリスの大学における外国語教育の凋落ぶりを示す報告書が出たことを伝えています。報告書は Higher Education Funding Council for England (Hefce) がまとめた "Review of Modern Foreign Languages provision in higher education in England" で、リンク先から PDF でダウンロードできます。

報告書には目を通していないので、記事をもとに要点のいくつかを紹介すると、

  • イギリスで14歳以上における外国語教育が非義務化されてから、大学で外国語を専攻する学生は減った。2003年には、大学生の3.3%が外国語専攻だったが、2008年には2.9%になった。同時期に大学生は11%増えたのに(本当でしょうか、ちょっと多すぎるみたい)、外国語を履修する学生は5%減った。
  • ヨーロッパ各国からの留学生が増えていなかったら、この減少はもっと激しかったであろう。
  • 学生が離れていかないように、外国語のコースはやさしくされつつある。
  • 外国語教育を詠わずにカルチュラル・スタディーズなどと名乗るところが増えている。
  • 理系重視の予算配分の影響が出ている。
  • 大学院教育がなりたたない、学部レベルだけの分野になりつつある。

などが挙げられていました。

英語が世界の覇権を握る中でのイギリスの状況なので、私たちの国とは多分に違うところも多いと思うのですが、あまり楽観視できないところは同じだと思います。

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2009年 10月 22日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.21

貧困率

日本の貧困率は2006年度で15.7%だったと政府が発表しました。日本政府として貧困率を算出したのは初めてだそうですね。これまでの政府はいったい何をやってきたのでしょう。

Revised formula puts 1 in 6 Americans in poverty - アメリカの新聞にも貧困率の話が出ていました。先月、政府の国勢調査部が発表したアメリカの貧困率は13.2%、新たに米国科学アカデミーが発表した数字は15.8%だそうです。日本の算定方法とはまったく違うみたいなので、比較はできないみたいです。医療費、交通費などの支出が算定方法に含まれているようです。日本政府のは、単純に所得の中央値の半分を切っているかどうかを見ているようですが、今後、いろいろな視点から見ていくようになるといいと思います。

アメリカの数字では、人種によって数値があからさまに違います。白人が11%、アジア系が17%、アフリカ系が24.7%、ヒスパニックが29%だそうです。

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2009年 10月 21日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.20

米政府が医療用大麻を解禁

今年の2月、ホルダー米司法長官が、連邦政府としては医療目的でのマリファナ使用の取り締まりを止める方針であることを示唆しました(2月28日「アメリカが医療用マリファナ解禁へ」)。昨日、その方針がついに実行に移されました。

AP電 "New medical marijuana policy issued" によれば、19日、司法省から州政府や FBI などに政策指針メモが発せられ、その中で、州法によって医療用にマリファナの使用が許可されている場合には、連邦当局は連邦法に基づいた取り締まりを差し控えることを通達しています。

現在、医療用マリファナが解禁されているのは、アラスカ、カリフォルニア、コロラド、ハワイ、メイン、メリーランド、ミシガン、モンタナ、ネバダ、ニューメキシコ、オレゴン、ロードアイランド、バーモント、ワシントンの14州。これらの州では、これからは、がん患者の痛み止めなどに処方される大麻が安心して栽培、流通させることができるようになります。

写真は arachnized Ѫ mechanid さんが CC-by で公開しているもの。

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2009年 10月 20日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.19

イタリアで20万人の外国人連帯デモ

Protesters rally against Italian anti-immigration law - 17日、ローマで数万人が参加する大規模な移民連帯デモが行なわれた(ラ・レプブリカ紙 "In piazza contro il razzismo "200 mila in corteo a Roma"" によれば、主催者側発表20万人)。

Roma. Manifestazione per gl immigrati. 17.10.2009.イタリアでは、この夏、不法入国、不法滞在に対して罰金刑を課す刑事罰を導入するとともに、不法滞在者に住居を貸した者には最長で3年の禁固刑を定めるなどした新たな移民法が施行された。土曜日のデモはこれに異議を唱えるもの。1989年の10月に Jerry Essan Masslo さんという移民が殺されたのに抗議して何十万人ものデモが行なわれたことの20周年記念行事として開催された。

閉鎖的な法制度とその背景にある人種差別が社会自体を壊しかねないということは、私たちも声を大にして主張していかなければならない。

この日のデモの写真は Zingaro. I am a gipsy too. さんが CC-by で公開しているもの。 Siamo tutti sulla stessa barca! (私たちはみな同じ船に乗っている、同じ立場だ)。

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2009年 10月 19日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.18

ラテンアメリカで共通通貨が誕生

LatAm leftists tackle dollar with new currency - ラテンアメリカで来年、米ドルの覇権を打ち破るべく、新たな共通通貨が生まれる。その名はスクレ(Sucre)。シモン・ボリバルとともに戦った英雄 Jose Antonio de Sucre にちなむ。現在ボリビアで開かれている米州ボリバル代替統合構想(ALBA = Alianza Bolivariana para los Pueblos de Nuestra América)の首脳会議で決まった。

Sucre を導入するのは南米のベネズエラ、ボリビア、キューバ、エクアドル、ニカラグア、ホンジュラスと、カリブ海のドミニカ、セントビンセント・グレナディーン、アンティグア・バーブーダの9か国。当初はまだ紙幣は作成しないとされているので、実際に手に取って見られるような形になるのはもっと先になるのだろう。

東アジアで共通通貨ができるのは、いつのことになるのかなあ。

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2009年 10月 18日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.17

ピンクのネクタイ

Bus driver disciplined for wearing pink tie in honor of breast cancer awareness - 去る10月2日、アメリカのイリノイ州スプリングフィールドで市バスの運転手をしているビル・ジョーンズさんは、支給された制服のネクタイではなく、ピンク色のネクタイをして出勤した。乳がんの早期発見を促す10月のピンク・リボン運動の一環、「本当の男はピンクを身につける(Real Men Wear Pink)」の趣旨に賛同した行動だった。ジョーンズさんには乳がんを患った家族や親戚がいて、乳がん啓発月間(National Breast Cancer Awareness Month)はとても身近な事柄だったのだ。

ジョーンズさんは、服務規程に違反したとして、1日の停職処分を受けた。その一方で、市の交通局は、Real Men Wear Pink の趣旨を汲んで、10月の間、金曜日にはピンクのネクタイをしてもよいと正式に認めた。

続報 "Discipline for pink tie draws nationwide ire" によれば、停職処分に関しては不服申し立てが行なわれた。組合がピケを張って応援する予定。ジョーンズさんには、全国から激励の声が寄せられている。

私も、かつて、大切な友人を乳がんで失った。来週の金曜日までにピンクのネクタイを買ってこないといけないかな。

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2009年 10月 17日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.16

大麻の合法化と課税化

一年前、アメリカ北東部のマサチューセッツ州ではマリファナの所持が刑事罰から外された(2008年11月5日「住民投票でマリファナが合法化」)。同州議会では、今、合法化の範囲を広めるとともに課税を行なう法案が審議されている(H 2929)。

ボストン・ヘラルド紙の "Advocates tout pot tax at revenue hearing" によれば、14日に公聴会が開かれたが、法案に反対する議員からも強い反対意見は出されなかったようだ。記事によれば、法案は、大麻の所持と栽培、成人に対する金銭を伴わない配布、免許制のもとで所持と配布を行なうことなどが違法とならないことを明文化する。また、マリファナの純度に応じて1オンス(約28グラム)あたり150ドル(約13,500円)から250ドル(約22,600円)程度の税を設定する。マリファナの販売のための免許は2,000ドル(約18万円)。自動販売機の設置は認めない。

法案の発起人の地元(私が住んでいた町だ)の新聞が詳しい背景説明の記事を掲載している: "Legalize It?"。

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2009年 10月 16日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.15

飢餓指数

2009 Global Hunger Index - International Food Policy Research Institute (IFPRI) が発表した2009年度の世界の飢餓状況(報告書PDF)。乳幼児の死亡率、乳幼児の体重、栄養不足の人の人口比率などをもとに数値化している。1990年比で多くの国で状況が改善した(クエート、チュニジア、フィジー、マレーシア、トルコ、ニカラグア、メキシコ、サウジアラビア、ブラジル、ベトナムが顕著)一方で、飢餓が深刻化した国もある(コンゴ民主共和国、ブルンジ、コモロ諸島、ジンバブエ、リベリア、ギニアビサウ、北朝鮮、ガンビア、シエラレオネ、スワジランド)ことが報告されている。ソマリアやアフガニスタンなど、集計に含まれていない国もある。

2009年の数値で飢餓が最も深刻なのはコンゴ民主共和国(最下位、上から84位)、ブルンジ、エリトリア、シエラレオネ、チャド、エチオピア、ニジェール、マダガスカル、ハイチ、中央アフリカ共和国。カリブ海のハイチを除き、アフリカの国々の名前が並んでいる。

アジアでは、東ティモールが下から14位、バングラデシュが18位、インドが20位、カンボジアが24位。その後、ネパール、ビルマ、ラオス、タジキスタンが入って、北朝鮮が下から38位に入っている。ただし、ビルマと北朝鮮についてはデータが不十分であるという印が付けられている。

上の地図でマーカーを国の上に移動させると、その国のランクが分かる。

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今まで、記事の最後にタグを付けてきました。ココログにはタグの機能がないのでテクノラティジャパンを利用していたのですが、もうすぐサービスを終了するとのこと。何か代わりが見つかるまで、タグはやめようと思います。

2009年 10月 15日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2009.10.14

イラク南部でがん患者が急増

Iraqi cancer figures soar - アルジャジーラの報道によれば、イラク南部の Babil 県ではここ数年、がんの発生率が急増している。2004年にがんを発症したのは500人ほどであったものが、今年はすでに9,000人もの人が新たにがんを患っていることが分かった。

地元の医師たちは、多国籍軍が使った劣化ウラン弾が残した放射能の影響を強く疑っている。

劣化ウランのせいなのか、その他の化学物質のせいなのか、それとも、単に平和が戻りつつあり医療が充実してきたために出てきた数字なのか分からないが、人道的な国際協力によって納得のいく原因究明と患者の人たちの支援が行なわれることを求めたい。

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2009年 10月 14日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.13

ノーベル平和賞を取らなかった人たち

And the other Nobel Peace Prize nominees were... - 英インディペンデント紙が今年ノーベル平和賞を受賞しなかった有力候補者6名を紹介している。

  • Denis Mukwege: コンゴ民主共和国の産婦人科医。内戦の中、レイプ被害に遭った女性の救援にあたっている。「この被害者たちが男性だったら、銃殺されていて、それを私たちはジェノサイドと呼んでいただろう。しかし、これもまた別の種類のジェノサイドなのだ。」
  • Sima Samar: アフガニスタンの人権活動家。女性のための病院、学校の建設を続けるかたわら、国連の人権報告者としても活躍している。
  • Ghazi bin Muhammad: ヨルダンの哲学者。イスラムとその他の宗教の間の対話を促進している。
  • Greg Mortenson: アメリカの登山家。パキスタンとアフガニスタンで数多くの学校を開設した。
  • Piedad Córdoba: コロンビアの上院議員。40年余りにわたって続く内戦の双方の間に入って、調停にあたっている。
  • Wei Jingsheng: 魏京生。中国の民主運動家。1978年の「民主の壁」(北京の春)運動で投獄された後、アメリカに強制退去処分となる。

このうち、特にデニス・ムクウェジ医師は、いたるところで名前が挙げられているのを見るので、かなり有力だったのだろうと察せられる。

こういう人たちのおかげで私たちの世界は動いているわけだ。惜しみない感謝と賞賛の拍手を送りたい。

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2009年 10月 13日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2009.10.12

バークレーで学生が図書館を占拠

UC Berkeley students stage library sit-in - カリフォルニア大学バークレー校では、財政難(9月26日「カリフォルニア大学でスト」を参照)のため、20ある図書館、図書室のほとんどを今学期から土曜日休館とした。9日の金曜日、5時の閉館直前に300人ほどの学生が人類学部棟に来て、図書館を占拠した。80人ほどの学生は、そのままそこで夜を過ごした。ある者は持ち込んだ本やパソコンで勉強。ある者は書架の間の床で寝た。土曜日にはティーチイン(学習会)が開かれた。

大学当局も、図書館の閉館その他の予算削減措置に対して学生が不満を持つのは十分理解できると語っている。

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2009年 10月 12日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.11

キリストの言葉を書き換える

Group of U.S. conservatives rewrite the Bible - 今日使われている聖書の翻訳はサヨク思想に毒されているとして、アメリカの右翼がより保守的な英訳を作り始めた。ウィキを使って作業が進められている。Conservative Bible Project というのが、その作業場。

冗談のような話に聞こえるが、確かに、書簡類に比べて福音書はラブ&ピースに満ちているので、偏狭な人たちが書き換えたいと思うのも、分かるような気もする。

すぐに「反日」とか言いたがる人たちのようなものだと思うが、どの国にもいるのだろうか。やれやれ。

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2009年 10月 11日 午前 12:32 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2009.10.10

洪水に追われて

約2週間前、Ondoy 台風(16号、国際名 Ketsana)に襲われたフィリピンでは、停滞した熱帯低気圧 Pepeng(台風17号、国際名 Parma)による降雨で、地滑り、洪水などの被害が相次いでいる。

フィリピンの洪水.4M lake squatters must go - オンドイ台風による浸水は今でも何万人という単位でマニラ東部などで続いている。マニラ近郊の Laguna 湖は、水位が3メートル上がり、数十の町や村が水没し、約70万人の家が住めない状態になった。ラグナ湖の湖岸には約100万人の無断居住者がいて、沼地に高床式の住居を作るなどして暮らしているが、湖岸はこれから数か月にわたって冠水が続くと見られている。

ラグナ湖を管理するラグナ湖開発機構(LLDA)は、湖の排水路を拡充するため、40万人の無断居住者を立ち退かせる検討に入った。

緊急の治水対策の必要性は見て取れるが、立ち退きを命じられる人たちの人権に十分配慮した形でアロヨ政権が事を進められるか、懸念される。

写真は International Rice Research Institute が CC-by で公開している写真集から。9月29日撮影。

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2009.10.09

竹槍を持った「愛国者」たち

インドネシアで反マレーシア感情が高まっていることについて、ちょうど一か月前に書いた: 「ジャカルタで人狩り」。わだかまりは続いているらしく、マレーシアのスター紙の記事 "Security forces on alert for ‘Bendera invasion’" によると、Bendera (Benteng Demokrasi Rakyat、民主的人民の砦)というインドネシアの「愛国」団体が竹槍で武装し、小さな船でマレーシアに上陸して「襲撃」する計画を練っていたらしい。昨日(8日)が「決行」の日の予定だったらしいが、実際に侵攻が起こったという話は入ってきていない。一日延期されたという情報もある。

どういう背景を持ったインドネシア人がそこまでマレーシア人を憎むようになるのかなど、まじめに考えるべき面はあるのだろうが、竹槍を持って侵略というのは、あまりにも滑稽だ。差別主義者にありがちなことだが、ばかじゃなかろうか。

日本にも似たような団体がいて、各地でデモをして暴力的な言辞を吐き散らしている。

それに対して、「ばかは相手にするな」というのではなく、行動をもってしっかりと異を唱える人たちがいる。敬意を表したい:外国人排斥を許さない10・10関西緊急行動。残念ながら私は明日(10日)抜けられない仕事があって参加できないが、ここに賛同を表明する。

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2009年 10月 9日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2009.10.08

先住民族の旗

Aboriginal flag row erupts in Tasmania - オーストラリアのタスマニアでは今年、州議会の会議場の議長席の後ろに先住民アボリジニの旗が掲げられることになった。しかし、それに対し、この水曜日、強い反対の声が上がり、議場の傍聴席は騒然となった。

旗を掲げることに反対しているのは、他でもないアボリジニの人たち。この議場では、アボリジニを搾取する法律がたくさん作られた。その「彼ら」の場所に自分たちの旗を掲げられるのは許せない、という主張だ。

旗を掲げるというきれいごとでは、相手を尊重し、負の過去が帳消しになるわけではない、という教訓のような話。

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2009年 10月 8日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.07

トンネルと水

NHKニュース「リニア実験線工事で水道断水」 - リニアモーターカーの走行実験のためのトンネル工事の影響で、山梨県笛吹市のある地域で地下水が枯渇し、簡易水道が断水してしまったそうです。山梨日日新聞により詳しい記事があります。

鉄道とか道路とか、トンネルを掘ると格段に便利になるのですが、やっぱり環境への負荷は大きいのですね。考えさせられます。

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2009年 10月 7日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.06

クリシュナの怒り

インド南部のアンドラ・プラデシュ州、カルナタカ州で降り続いた雨により、クリシュナ川などが氾濫し、大規模な洪水が起こっています。昨日は被災者が数十万人といった感じで、それでも大変な数だと思っていたのですが、今日になって、AFP電が家を失った人が150万人と報じ("Floods batter Andhra, Karnataka; 1.5m homeless")、先ほど、ロイター電が「250万人が家を失った」と伝えました("India floods leave 2.5 million homeless, 250 dead")。

100万都市 Vijayawada にも水が迫っているとのこと。インド南部では過去100年で最悪の洪水のようです。水が退いた後の農業などへの打撃も心配です。

インドの赤十字ではクレジットカードでの募金は受け付けていませんでした。

そういえば、私たちの住んでいるほうにも、かなり強い台風が近づいてきているんでしたよね。それも不安です。

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2009年 10月 6日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (21)

2009.10.05

びわ湖ホールで『ルル』

毎秋恒例、びわ湖ホールのオペラ。今年はアルバン・ベルクの『ルル』でした(指揮:沼尻竜典、演出:佐藤信)。ほぼ満席で、今年は客の入りがいいなと思ったら、去年までと違って今年は一日限りの公演なのでした。

ルル役のソプラノ飯田みち代さんは、情感たっぷりで、表現力に富み、すばらしかったと思います。ゲシュヴィッツ役のメゾソプラノ小山由美さんの最後の独唱もものすごい迫力でしたし、シゴルヒ役のバス大澤建さんも、謎の多い人物をうまく作っていて説得力がありました。オーケストラもきれいだったなあ。私にとっては全体的に満足度の高い一日になりました。

Pierre Boulez 指揮、Teresa Stratas 主演の CD で予習していったのですが、なにせ無調音楽なので、いまひとつピンと来ないまま聞きに行くことになってしまいました。でも、舞台を見ると、なんとなく話が分かってきました。

多くの男に体を与えながらも、幸せを見つけられないルル。子どものころ彼女を救った恩人であるシェーンは、ルルの愛情には応えようとせず、彼女を愛人として遇します(第一幕)。第二幕では、ルルはシェーンの妻となりますが、強権的な夫は彼女に自殺を要求します。金持ちたちのマネーゲームの末、株価が暴落し、一文無しとなったルルは体を売って生きていこうとしますが、シェーンの構造的な暴力を女性への物理的な暴力として可視化した連続殺人犯(シェーンと二役)によって殺害される(第三幕)、というのがあらすじです。

『ルル』は奇異な物語ではなく、今日でも日常的に起こっていることなのかもしれません。

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2009年 10月 5日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2009.10.04

万年筆、プライスレス

Montblanc's Gandhi Pen Prompts Howls in India - 生誕140年を迎えたマハトマ・ガンジーを讃えて、モンブラン社が純金製の限定版万年筆を発売した。ガンジーの「塩の行進」の距離にちなんで241本だけ製造。彼の肖像画と署名が刻まれている。価格は1本23,000ドル(約206万円)。

110万ルビーなんて、貧しいインドの労働者の生涯賃金と同じだと非難の声が上がっている。もちろんモンブラン社は、発売に先立って、マハトマ・ガンジー財団に1,300万円の寄付を行なっているし、万年筆が1本売れるごとに約9万円の寄付を行なうことになってはいるが…

あえて清貧の生活を選んだガンジー。独立のために輸入品排除を主張したガンジー。この万年筆について「ガンジー貴(Gandhi-ji)は恥ずかしく思うだろう」と語る後継者もいる。

その一方で、この高価な万年筆を買い求めていく富裕層もいるのが、インドの現実だ。

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2009年 10月 4日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.03

おめでとう、リオデジャネイロ

昨夜は12時過ぎまで Skype で仕事の会議をやっていて、終わったら、「ああ、そうだ、オリンピックの開催地を決めているんだった」と思い出し、テレビをつけました。

ちょうど2回目の投票をやっているところでした。

街の真ん中で極右の民族差別主義者が堂々とデモをし、道端の人に集団で殴りかかるなどということがあっても刑事事件にならないような都市は、落ちて当然だと思います。暴力沙汰にまで至らなくても、街の本屋に行けば、他の国を馬鹿にしたり歴史をねじまげたりする本ばっかりだし。

Rio 2016

リオデジャネイロについては、以前書いたように、オリンピック誘致で犠牲になる人が出るんじゃないかというのが心配です。開催決定についての、スラムの人々の反応とかが読みたいところ。喜んでいるといいのだけれど。

日本の選手の人たちも、「みんなでがんばって東京に行こう」より「行くぞ、ブラジルへ!」のほうが気合いが入るんじゃないかな。東京なら、新幹線に乗れば、すぐ着くじゃん、みたいな。ご健闘を祈ります。

で、私たち、みんなでがんばろうね、マイナス25%!

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2009年 10月 3日 午後 05:50 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.02

紅茶と搾取

Union protest Lipton 'exploitation' - 紅茶の老舗リプトン社がパキスタンで労働者を搾取しているとして、木曜日、オーストラリアの労働組合が親会社のユニリバーの前で抗議行動を行なったらしい。

パキスタンの工場では、日雇い労働者が20年以上の長きにわたって雇用されている。かれらは全く雇用の安定が保障されていない。毎朝、出勤してみて、仕事があるかどうか分かる。仕事がなければ、その日は用なしだ。日給は275円程度で、正規労働者の3分の1だ。もちろん、病休などもない。

こういうのって、同業他社は問題がないというわけではないだろう。だから、ボイコットとかは呼びかけにくいのだが、今日、紅茶を飲む時、パキスタンの Khanewal 工場の仲間たちのことを思い出そう。

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2009年 10月 2日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.01

不法滞在者と豚インフルエンザ

Illegal immigrants to be vaccinated - アメリカでは保守派が不法移民の排斥を訴えているが、そんな人たちでも、豚インフルエンザ(H1N1)に関しては、ほとんどが、不法滞在者も心配なくワクチン接種を受けられるようにすべきだと考えている。1,200万人にも上る不法滞在者の間で感染が広まったら、社会全体の脅威になるからだ。

もちろん、違法に滞在している人たちは、摘発を恐れて、保健施設に行くことを躊躇する。連邦政府は、ワクチン接種にあたって滞在資格の確認などを行なわないことを広報して、安心して予防注射を受けるよう促している。

さて、私たちの国は?

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2009年 10月 1日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

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