新型の恐怖
Fears for new malaria drug resistance - カンボジア西部で、現在ある特効薬が効かないマラリアが発生したらしい。過去2世代の特効薬についても、カンボジアから、耐性を持った病原虫が広まったそうだ。耐性を持つマラリアがアフリカなどに広まれば、壊滅的な事態になると懸念されている。
今回、新たに耐性を持つマラリア原虫が現れたのは artemesinin (artesunate) という薬。通常なら患者に投与して2日もすれば、マラリア原虫が全滅するが、最近の患者の中には、5日以上経っても根絶できない例が出てきているとのこと。カンボジアでは医療制度が未整備で、薬が街の薬局などに出回っていて中途半端な服用がなされたりすることが耐性を生んでいるのではないかとされている。
現状でさえ年間100万人の命を奪うマラリアだ。新型の恐怖は世界を震撼させてしかるべきだと思うのだが、北の国々の人々に叫びは届くだろうか。
血液中のマラリア原虫の写真は dragonflyajt さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。
2009年 5月 30日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
この記事へのコメントは終了しました。
コメント