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2009.02.28

アメリカが医療用マリファナ解禁へ

U.S. to yield marijuana jurisdiction to states - サンフランシスコ・クロニクル紙の報道によれば、エリック・ホルダー米司法長官が記者会見の席上、連邦政府が医療用の大麻(マリファナ)の取り締まりをやめる方針であることを示唆した。これが実現すれば、医療目的での大麻の使用の是非は州レベルで決められることになる。

ヒンズークシカリフォルニア州は1996年に医療目的での大麻の使用を合法化したが、連邦政府はこれを認めず、同州においても麻薬取締局が医療目的の大麻の栽培者などに対し強制捜査を行なってきた。その政策が大きな転換点を迎えるわけだ。

オバマ大統領は、選挙戦の中で、自らの祖母の闘病生活について触れ、医療用にモルヒネが認められてマリファナが認められていないのは筋が通らないと語っていた。この考えがこれからはアメリカ政府の方針となる。

写真は BabyWeed さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。Hindu Kush という種類だそうだ。

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2009年 2月 28日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2009.02.27

セックスはオーストラリアで始まった

Aussies the world's oldest lovers - オーストラリアで発掘された太古の魚の化石の調査から、それらの魚がセックスをしていたことが分かった。オーストラリア南東部で見つかった Austrophyllolepis という魚と、西部で見つかった Incisoscutum という魚は3億8千万年前の生物だ。その化石にペニスのようなものがあることが確認された。

多くの魚は体外受精なのでセックスをしないが、サメとエイは鰭脚ききゃく(claspers)という性器を持っており、それを挿入してセックスをする。そんな感じらしい。体を接触させて行なう生殖行為のもっとも古い例だそうだ。

これらの魚は節頚亜綱(arthrodire)という顎を持つ最古の脊椎動物で、顎の発達とセックスの間に深い関係があるのではないかと研究者は指摘している。

3億8千万年前からなんだ。煩悩が深くても、しかたないよね。

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2009年 2月 27日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (3)

2009.02.26

トルコ国会にクルド語が響いた

トルコのヒュリエット紙 "DTP challenges PM in Kurdish"、AP電 "Turkish politician defies law with Kurdish speech" - トルコ国会で野党のクルド人議員がクルド語で演説した。トルコでは議会でトルコ語以外の言語を用いることが禁じられており、この演説も違法とされ、論議を呼んでいる。

渦中の人物は、民主社会党(DTP)の Ahmet Türk 党首。トルコの政党法で政党がトルコ語以外の言語で政治活動を行なうのを禁止していること、国営のクルド語テレビ放送は始まったものの民間のクルド語テレビ放送は禁止されていることなどを挙げ、国語政策はクルド人への人権侵害にあたると訴えている。

民主化後の日本ではこれほどまで露骨な言語に関する人権侵害はないと思うので(顕在化していないだけで、問題はあるのかもしれない)、誇らしく思う。

国会会議録を発言者「萱野茂」で検索すると20件の会議が該当し、そのうち、第131国会1994年11月9日の参議院環境特別委員会および11月24日の参議院内閣委員会で萱野議員がアイヌ語で発言していることが確認できた(他にも単語やことわざの引用あり)。会議録では、アイヌ語部分はカタカナで表記されている。

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2009年 2月 26日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.25

祝われぬ新年

今日はチベットの新年です。先月始められた「正月返上」運動に参加し、多くの人は祝賀ムードを自粛することでしょう。倒れた闘士たちを追悼するために。

ダライ・ラマダライ・ラマが新年のメッセージを発し("New Year Message of H.H. the Dalai Lama to the Tibetan People")、その中でこのボイコット運動にも触れています。新年を祈りで過ごそうという人たちの強い意志に敬意を表する。そして、挑発に乗らず、無駄な犠牲を出さず、非暴力に徹せよ、と語っています。一人ひとりが徳のある小さな行動を重ねることによって、チベットの解放も達成されるとする、仏教の「縁起」の思想の色濃いメッセージです。

今日からの一年が、チベットの人たちに勇気を与える日々でありますように。

ダライラマの写真は Jan Michael Ihl さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2009年 2月 25日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2009.02.24

ビバ・パレスチナ

Africa border opens for Gaza aid - 先週、ガザへの支援物資を載せた100台余りのトラックがイギリスを出発した。そのキャラバンを通過させるため、外交関係の冷えきっているモロッコとアルジェリアの間の国境が15年ぶりに開けられたというニュース。

そのまま関係改善とはいかないようだが、他人を思いやる心が自分と隣人の間の争いをも静めるという、いい話だと思った。

物資を運んでいるのは Viva Palestina の人たち。サイトでカンパもできる。国境を越えた時のことはブログの8日目に書かれている。

北アフリカ地図

地図は Perry-Castañeda Library Map Collection のパブリック・ドメインのアフリカ地図から抜粋。

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2009年 2月 24日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.23

ジンバブエを忘れてしまわないために

An ordinary Zimbabwean is laid to rest, wrapped in plastic. He died of cholera - 英インディペンデント紙の記事。ムガベ大統領の誕生日が贅沢なパーティーで祝われる一方、大規模流行中のコレラで死んだ市民が感染を防ぐためにビニールで覆われて埋葬される。その人は「土に還る」ことも許されないのだと思うと、とても悲しくなった。

記事によれば、かつてはジンバブエの平均寿命は60歳以上であったが、今では女性が34歳、男性が37歳にまで落ち込んでいる。いや、この数字ですら、コレラが流行り出す前の統計だ。

独裁者のもとで市民が餓えて苦しんでいる。見て見ぬふりをするのは人の道にもとる。その独裁者を助けることになるだけだと思われて、手を差し伸べることはできない。もちろん、戦争を起こして独裁者を倒せば「解放者」として歓迎される、などというわけでないことも私たちは知っている。さて、私たちは何をすればいいのだろう。

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2009年 2月 23日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.22

サンダカン死の行進

Emotional Sandakan death march ceremony in Melbourne - マレーシア Bernama 通信社の記事。オーストラリアのメルボルンにある戦争慰霊館(Shrine of Remembrance)で20日に行なわれた追悼式典について伝えている。

1945年の今ごろ、ボルネオ島北部サンダカンの捕虜収容所に収容されていたオーストラリア兵ら1,000人以上が、260キロ離れたラナウまで強制的に移動させられた。ジャングルの中を、十分な食料も与えられない「死の行進」であった。わずか数名だけが生き残った。

式典には一人の日本人女性が参列していた。サンダカンで捕虜だった88歳の元兵士は、スピーチの中で彼女に対し、「あなたの祖父や曾祖父たちが犯した罪について、だれも恨みや憎しみなどいだいてはいない」と優しく語りかけたと記事は報じている。

ボルネオ島北部の地図

サンダカン、ラナウ周辺の地図は、Perry-Castañeda Library Map Collection にあるパブリック・ドメインのマレーシア地図から作成。

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2009年 2月 22日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.21

アフガニスタンに死す

Iwakuni Marine killed in Afghanistan bombing - アメリカ軍の Stars and Stripes 紙の記事。山口県の岩国基地所属の海兵隊員がアフガニスタンで戦死したことを伝えている。爆発物処理班にいた24歳の男性。道路脇の偽装爆弾の犠牲になったとされている。

岩国飛行場所属の海兵隊員が戦死したのは、この半年で2人目だとのこと。オバマ大統領によるアフガニスタン増派で、今後、もっと増えるかもしれない。

日米安保によって置かれている基地がアフガニスタンでの戦争に直接に関わっていることが彼の死から分かる。そもそも「極東」の安全のための条約だったはずなのに、なぜ兵隊はアフガニスタンで死ななければならなかったのか。

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2009年 2月 21日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.20

トルコ政府が子どもたちに見せたかった映画

トルコのヒュリエット紙の記事 "Academics angered by film’s screening" によれば、トルコ教育省は1915年のアルメニア人大虐殺はなかったとする教育映画「サル・ゲリン(Sarı Gelin)- アルメニア問題の真相」を全国の小学校に配り、学童全員に見せるように指導した。

これに対し、この映画がトルコ側の死者を大きく取り上げる反面、アルメニア側の犠牲を矮小化していて、史実とは異なっており、アルメニア人やアルメニア系住民に対する憎しみと差別を強めるだけだとの批判が出された。同紙の "Turkey halts controversial Armenia documentary distribution to schools" は、教育省が指示を撤回し、「映画は教師向けに配ったもので、学童に見せるためのものではなかった」と釈明していることを伝えている。

記事に紹介されていた「政府がやろうとしているのは、政府のイデオロギーと民意をまったく同じにしてしまおうということで、それは全体主義国家のやることによく似ている」というコメントが印象深かった。私たちの国はどうだろう。

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2009年 2月 20日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.19

原発と飛行機

乗っ取られた2機の旅客機がニューヨーク市の世界貿易センタービルに衝突したのが2001年9月11日。乗っ取り犯たちが選んだ標的が原子力発電所とかではなかったのは不幸中の幸いだと、その時、多くの人が考えたと思います。

それから3年近く経ったころ、経済産業省資源エネルギー庁のサイトを見たら、Q & A の「原子力発電所に飛行機が墜落しても大丈夫ですか」という問いに対する答えが「原子力発電所の上空は、飛行機の飛行が制限されていますので、基本的には発電所に墜落することはまず考えられません」「航空機は発電所上空の飛行制限が厳重に定められていますので、原子力発電所に飛行機が墜落する可能性はきわめて小さく、無視できるほどのものといえます」「万が一飛行機が墜落するような状態になった場合でも、発電所を避ける行動がとられることが期待できることから、原子炉などの重要部が破壊される可能性は非常に低いものと考えられています」となっていて(Internet Archive)、そんなのんきなことでいいのだろうかと思いました(2004年7月3日の記事)。

さらに4年以上経って、ようやく政策が人々の不安に追いついてきました。アメリカの原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission)が17日に出した決定により、アメリカで新たに作られる原発は航空機の衝突に耐えられる強度を持つことが必要になりました(報道資料、"NRC Issues Final Rule on New Reactor Aircraft Impact Assessments"、AP電 "Tougher reactor building rules set")。「9.11で明らかになった問題への常識的な回答だ」と Dale Klein 委員長がコメントしています。

日本の原子力安全・保安院のサイトからは、航空機に関する Q & A は消えてしまったようです。もしこれからも原発を作り続けるのなら、最低限でもアメリカと同じぐらいの安全基準を設定してほしいです。

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2009年 2月 19日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.18

フランスの罪

French Holocaust role recognised - 第二次世界大戦中、ドイツ占領下フランスのユダヤ人76,000人余りをアウシュヴィッツなどの強制収容所に移送した責任が当時のヴィシー政権と戦後のフランス政府にあることを、フランスの行政裁判の最高裁にあたる国務院が認めた。

父親を連れ去られた人が起こした訴訟について、パリの行政裁判所が国務院に判断を求めていたもの。強制連行や移送がドイツからの指示によらず自主的に行なわれたと判断された。賠償に関しては、第二次世界大戦後、さまざまな機会を通じて十分に行なわれてきたとして、退けられた。

フランスでは、1995年にシラク大統領がユダヤ人の強制連行について「この暗い時代は永遠に私たちの歴史の汚点となり、私たちの過去や伝統への侮辱でありつづける」と述べ、はじめて国の責任を認めた、と記事は伝えている。今回の国務院の決定により、司法の領域でも国の責任が認められたことになる。

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2009年 2月 18日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.17

白雪姫よ、さようなら

Disney movie to feature 1st black princess - 今年公開されるディズニーのアニメ映画は、史上初めて、アフリカ系アメリカ人の王女が主演となる。プリンセス・ティアナだ。ニュー・オーリンズを舞台にした The Princess and the Frog というアニメで、王女がカエルとキスをすると云々、という話らしい。

現在、Disney Princess には黒人の王女はいない(アメリカ先住民の王女と中国の王女はいる)。多様性を持たせることで、人形などキャラクター商品の売り上げ増をめざしているようだ。

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2009年 2月 17日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.16

ガザの海を閉ざすイスラエル

Israel shrinks Gaza fishing limit to three miles, down from six - パレスチナのマアン通信社によれば、イスラエルはガザ沖の漁船の操業区域をさらに制限し始めた。2006年10月以降、イスラエルは6海里(約11キロ)をパレスチナ側の立ち入り区域としてきたが、ガザ侵攻終了後、立ち入り区域は3海里(約5.6キロ)に狭められた。それを越えようとする漁船等には射撃を行なっている。

空虚な自治合意として甚だ不人気なオスロ合意ですら、パレスチナ側に20海里(約37キロ)の自由を認めているのにもかかわらずである。

海の中からカッサム・ロケットが発射されるわけもなく、この制限が民間人を巻き添えにする国際法上問題のある集団懲罰であることは明らかだ。

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2009年 2月 16日 午前 12:00 | | コメント (5) | トラックバック (1)

2009.02.15

離島の領有権

11日にジャカルタ・グローブ "Navy Ready to Secure ‘Disputed Area’" が報じたところでは、インドネシアのスラウェシ島とフィリピンのミンダナオ島の間にある Miangas 島、Marore 島はインドネシア領であるのに、フィリピン政府が発行している観光地図にフィリピン領と記載されていることが分かり、フィリピンが不当に領有権を主張しているとしてインドネシア海軍が艦艇の派遣も検討すると言明する事態となりました。

しかし、14日づけジャカルタ・ポスト "Private mapmaker suspected in border blunder" によれば、Hassan Wirajuda 外相は「フィリピン政府が委託した地図会社が間違えたのでしょう」と語り、冷静に対処する模様。よかった、よかったという感じです。

侵略と植民地化という忌まわしい過去がないからかなあ。話があっさりしていますよね。

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2009年 2月 15日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.14

キャタピラー社から脱資

イスラエル支援企業からの脱資(divestment)が少しずつ進んでいる。重機メーカーのキャタピラー社からは、先週末、英国国教会が脱資したことを明らかにしたほか、木曜日に、自由な校風で有名な米マサチューセッツ州の私立大学ハンプシャー・カレッジが脱資を発表した。

キャタピラー社の重機は、何千ものパレスチナの家屋を破壊するためにイスラエル軍が用いてきた。レイチェル・コリーさんが轢き殺されたのもキャタピラー社の大型ブルドーザーだ。パレスチナの人権弾圧に直接見える形で関わっている企業への投資を止めようとする動きは、大きな象徴的な意味を持つだろう。

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2009年 2月 14日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2009.02.13

ガザの花

Israel lets farmers in Gaza send flowers to Europe - イスラエルはガザ地区からの輸出はほとんど認めていないが、このほど、オランダの要請でバレンタインデー用にガザから2万5千本のカーネーションを輸出することをイスラエル政府が許可した、というロイター電。

赤いカーネーション2万5千本というのは、栽培されている花のごく一部に過ぎず、残りは「羊のえさにするしかない」と書かれている。エジプトで進められている停戦交渉では国境検問所の封鎖解除も議題となっているが、イスラエルが輸出を認めるようになるかは不明。

本当は「イスラエルはガザへの支援物資の搬入は許しているが、輸出はほとんど認めていない」と書いてあったのだけど、さすがにそれをそのまま訳して伝える気にはならなかった。記事を書いた人たちもこの部分をやり過ごさずに読んでほしがっているような気がする。

カーネーションの写真は vida de vidro さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。赤い花びらと緑の茎はパレスチナの旗のようだ。

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2009年 2月 13日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.12

なぜ私たちはデモに行かないのだろう

Teachers and students march against education reform - フランスでは大学のストが続いており、10日にはパリで5万人の学生や教職員のデモが行なわれた。新聞が社説で「大学を取り巻く情勢は爆発寸前まできている」と評していることが紹介されている。サルコジ政権は、発表した教育「改革」案の撤回に追い込まれそうな雰囲気だ。

大学をめぐる論議そのものより、経済の悪化で「サルコジの支持は36%にまで落ち込んでいる」と書かれているのにショックを受けた。「36%なんて悪くない数字じゃないか」と思ってしまった私はおかしい。その半分ぐらいの支持率しかない首相を放ったままにしている私たちは、ひどく無責任なのだ。

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2009年 2月 12日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.11

過ぎ去りし恋文の日々

Texting taking over from love letters - 英国では、恋文をしたためる人は少なくなり、大半の人が携帯メール(texting)で愛を語るという調査結果。

携帯メールで「愛してる」と言ったことのある人、69%。ロマンチックなメールを書いたことのある人、38%。ラブレターを書いたことのない人、62%。愛する人に詩を送ったことのある人は「わずか5人に1人」と紹介されている。メールより手紙で愛していると言われたいと思う人は、女性では70%にのぼるが、男性では53%。どの地方がロマンチックな手紙を書く人が多いかという分析もある。

なんでこんな他愛もない記事が出ているんだろうと訝しく思ったら、バレンタイン・デーが近いからだ。愛に満ちた世界になりますように。ラブ&ピース!

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2009年 2月 11日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.10

翻訳の罪

2 Afghans face death over translation of Quran - 先週の金曜日のAP電。アフガニスタンで、コーランの翻訳本を出版したのはシャリア(イスラム法)に背く行為だとして、出版に携わった Ahmad Ghaws Zalmai さんら二人が死刑を求刑されていることを報じている。一昨日の日曜日に判決が出るかもしれないと書いてあるので、すでに彼らの運命は決められてしまったかもしれない。

シャリアでは、原典のアラビア語を載せずにコーランを翻訳すると、コーランの改竄を行なったとみなされるらしい。アフガニスタンでは保守的な宗教指導者たちが力を得てきており、裁判所はその意向に従わざるをえないのではないかと記事は伝えている。

ザルマイさんの行為に怒っている人たちにしてみれば、自分たちは宗教的冒涜の「被害者」で、「その感情を考えれば、犯人の死刑は妥当」ということなのであろう。そんな論理で人を殺してはいけないと思う。

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2009年 2月 10日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (13)

2009.02.09

南京にいた男

Film on German hero in China seen stirring debate - ベルリン国際映画祭に出展された John Rabe という映画についてのロイター電。ジョン・ラーベは1937年に日本軍が南京に侵攻した際、安全区を作って20万以上の人を救ったドイツ人だ。映画はドイツの Florian Gallenberger 監督によって作られた。

記事はガレンバーガー監督へのインタビューをもとにしている。南京大虐殺が「日本ではものすごく物議を醸しかねない話題であり、反動もあるだろう。この映画が黙殺されず、議論の引金になることを願っている」「日本の視点でも中国の視点でもなく、中立的な視点をとる必要があった。そして、それを貫くことができたと思う」などの発言が紹介されている。

否定論者の視点を「日本の視点」などと言われるのはおもしろくないが、予告編を見る限り、ドラマとしては楽しめそうな気がする。

ラーベはナチだった。中国人を救ったナチは善人と呼べるのだろうか。チベットやウイグルの問題に興味を示す中国嫌いの人たちと比べるのは、比較として成り立つだろうか、などと考えたりする。

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2009年 2月 9日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.08

イラクの旅行者

Falluja’s Strange Visitor - A Western Tourist - イラクのファルージャに突然イタリア人の観光客が現れて、現地の当局者を慌てさせたそうです。トルコから陸路イラクに入り、タクシーでバグダッドに向かい、そこからバスでファルージャまで行ったのは33歳の Luca Marchio さん。

慌てた警察に保護されたようです。イラク当局は、まだイラクは一般観光客には安全ではないと語っています。いつ行けるようになるのでしょうね。アメリカ大使館の壁に靴を投げつけてきたいと思います。

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2009年 2月 8日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.07

私は資本家になれるでしょうか

Vaccine bonds raise $429 mln in Japan retail offer というロイター電を見ました。最貧国で子どもたちの予防接種をする資金を債権の発行によって調達するという話のようです。日本語では「ワクチン債」だそうです。南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアの通貨での取り引きになり、4億2,900万ドル(約393億円)ぶん売る予定とのこと。B型肝炎、はしか、小児マヒ、黄熱病などの予防接種にあてられるみたいです。

この債権を取り扱う会社のサイトを見てみると、申し込みの単位は48,000円ぐらいから93,000円ぐらい。期間は3年です。

私、資産運用の類は何もやっていません。貯金全部がすぐに必要となることはないと思うので、部分的にこういう形にするのもいいかなあ、と思ったのですが、どんなものでしょう。詳しいかたのご意見が伺えれば幸いです。

為替のリスクを背負い込むことになるんですよね。やっぱり私には向いていないかなあ。「いいことをしたいなら寄付をし、お金が目当てなら業績のいい企業のを買えばいい」という気もします。

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2009年 2月 7日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.06

戦場でワルツを

2か月ほど前に『バシールとワルツを』と紹介したイスラエル映画 "Waltz with Bashir" は、『戦場でワルツを』という邦題で日本でも公開が決まったようです。東京のシネスイッチ銀座の吉澤周子さんが書いていらっしゃいます。問い合わせたところ、上映の日取りは未定で、夏から秋ぐらいになるだろうとのことでした。

『戦場でワルツを』は先月ゴールデングローブ賞の外国語映画賞を受賞し、今月の22日に授賞式が行なわれるアカデミー賞の外国語映画賞にもノミネートされています。

最近読んだロイター電 "Israeli anti-war Oscar bid draws Arabs despite ban" によると、この映画は、イスラエルの物品の輸入を法律で禁止しているレバノンでも海賊版が出回って、人気を博しているそうです。「私たちレバノン人はいまだに歴史について口をつぐんでいるのに、敵とも言うべき人たちが自分たちの関係した出来事に対峙する勇気を持っていたことを羨ましく思う」という賞賛の声が紹介されていました。もちろん、否定的な意見もあります。「この映画はパレスチナ人やレバノン人との和解を申し入れるものでも、赦しを請うものでもなく、謝罪すらしていない」というレバノンの新聞の評も紹介されていました。

私も見ました。戦争映画とはいえアニメなので油断していたら、最後で泣かされてしまいました。

差し出された批判はどれも妥当だと思いますが、それでもなお、なかなかいい映画だと思いました。混乱した未熟な青年が兵士として放り込まれた戦争。自分は明らかに悪を行なっている側にいるという意識。サブラとシャティーラの虐殺から26年かけて、この映画を受け入れ、高く評価するところまでイスラエルの良心は高まったのだと言えると思います。ただし、反対に、これがせいいっぱいだということなのかもしれません。

先月の12日、ゴールデングローブ賞の授賞式でアリ・フォルマン監督がその時進行中だったイスラエルのガザ攻撃を批判しなかったことに落胆する声を聞きました。フォルマン監督は、「この映画が大昔のビデオゲームか何かのように自分たちとは何の関わりのないものだと子どもたちが思える日が来るといいのですが」と語ったそうです。もっとはっきりと言ってほしかった。私もそう思います。「本番」であるアカデミー賞の授賞式に期待しています。彼に機会と勇気が与えられますように

振り返って、60年以上過ぎた戦争に対する私たちの向き合いかたはどうでしょうか。

注: 別の件ですが、「本番」のノーベル文学賞まで希望を保つことができるほど私は気が長くありません。遠回しな言い方では世界の良心を十分納得させられないのだということを、フォルマン監督の例は物語っていると思います。いつもぼんやりとした書き方しかできないのんき者の私に言われたくはないでしょうけれど。彼もまた勇気を持つことができるよう、祈ります。

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2009年 2月 6日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2009.02.05

ケバブは禁止

Italy bans kebabs and foreign food from cities - イタリア北部で、エスニックのレストランを規制する条例が作られつつある。Lucca という町では、旧市街への外国食のレストランの新規出店が禁止された。ミラノでは国外からの食材の買い付けが禁止された。

ミラノの看板主な排除の対象は中東からの移民だが、当然のことながら、和食、中華料理、マクドナルドなども規制の対象となる。なぜかフランス料理はエスニック料理とはみなされず出店できるが、南部シチリアの料理はアラブの影響を受けているのでダメらしい。

これらの条例は、連立与党の北部同盟などからは歓迎されているが、反対派からは「食の民族浄化」だなどと、その差別性が指摘されている。

ピッツァとケバブのお店の看板はミラノの写真を多く公開している Ambrosiana Pictures さんの撮影。CC-by-nc-sa。こういう店はどうなるのだろう。半分休業?

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2009年 2月 5日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.04

人間の盾

Gazans say Israeli troops forced them into battle zones - マクラチー新聞社のこの記事によれば、イスラエル軍はガザ侵攻の際、現地の民間人を徴用して「人間の盾」として使っていたらしい。これは国際法に違反するだけでなく、イスラエル国内でも最高裁が違法としている戦術のようだ。

Abed Rabbo さんは、隣家に逃げ込んだハマス戦闘員が生きているか死んでいるか、銃撃や砲撃が収まるたびに見に行かされたほか、侵入用に隣家の壁に穴を空けさせられたり、死体を運ばされたりした。マクラチー新聞社は、アベド・ラッボさん以外に8名、民間人が徴用されて危険な局面に立たされた例を把握している。イスラエル軍は「人間の盾」の疑惑を全面的に否定している。

日本の中国侵略と印象が重なるのだが、たぶんもっと一般的に「戦争なんて、こんなもの」なのだろう。だからこそ、より普遍的な信念をもって、イスラエルの行ないに抗議する。

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2009年 2月 4日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2009.02.03

アフリカ合州国への遠い道のり

Africa delays moves towards federal government - アフリカ連合は、現在エチオピアのアジス・アベバで開かれている首脳会合で、アフリカ連合理事会(African Union Commission)をアフリカ連合機構(African Union Authority)に「格上げ」することを決定しました。「アフリカ合州国(United States of Africa)」としての連邦制への移行については、慎重な意見が多数を占めたようです。

モーリタニアの家族「機構」は、議長(President = 大統領)、副議長、分野ごとの事務局長(Secretaries = 大臣)が置かれることまでは決まっていますが、具体的にどのように権限が強化されるかについては未定で、水曜まで開かれる会合で論議されます。実質をともなわない看板の付け替えだけに終わるのかもしれません。

記事によれば、最終的にアフリカ合州国を目指すことではおおむね合意があるものの、そこに至るまでの道のりについては、9年ぐらいで可能とする意見から35年程度必要だとする意見まであるようです。

これまでに書いたアフリカ合州国に関する記事:

私は1960年ごろのアフリカ諸国の独立の時期を見られなかったので、ぜひ死ぬまでにアフリカ合州国大統領の就任式を見てみたいです。いや、真の脱植民地化が見られればそれが一番いいんですが。

モーリタニアのすてきな写真は tomichill さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの。1月31日撮影だそうです。

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2009年 2月 3日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.02

不釣り合いは承知の上

Olmert: Our response will be disproportionate - イスラエル Ynetnews の記事。オルメルト首相が閣議で「最初から、南部の住民が攻撃の対象とされたなら、不釣り合いな反応をするというのがこの内閣の方針だった」と語ったことを報じている。他社でも同様の報道あり。

「不釣り合いな反応」って… どこかで不幸な誤訳があったのかなあ。日本の首相が「やつらをコテンパンに叩きのめす」とか発言したら、他の言語にどう訳されて伝えられるかとても心配だが、そんな感じの訳しにくい表現だったのだろうか。それとも本気で「不相応なほどに、やっつけてやれ」とか思っているんだろうか。もしそうだったら、世界から受ける批判など大したことないと思っているということだから、とても悔しい。

攻撃が不釣り合いに激しかったかどうかより、イスラエルが大義として掲げる「ハマスのロケット攻撃(Ynetnews の記事に写真がある)を止める」ということに実効があったかどうかのほうが重要だとも言えるだろう。双方の停戦宣言によりロケットの飛び交いはおさまったのだから、オルメルト首相らは、戦争は効果があったと考えるのかもしれない。しかし、だれもこの危うい停戦が永続できるとは考えておらず、長期的な平和構築のためには、軍事作戦をとるのではなく、経済封鎖を解除することのほうが効果的であることは明らかだ。その点はどう考えるのか。

「ハマスの軍事力の破壊など目的ではなく、本当は、パレスチナの人を生きづらくさせたいだけなんだよ。みんな逃げ出して人っ子一人いなくなるまで繰り返すのさ」という解説を信じてしまいそう。

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2009年 2月 2日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2009.02.01

戦車よりトラクター

Afghanistan needs tractors, not tanks: Governor - 「アフガニスタンに必要なのは農業用のトラクターであって、戦車ではない」と、カナダを訪問中のカンダハル州知事が語っている。治安を回復するために重要なのは、力で抵抗を抑え込むことではなく、職を作り、社会の生産性を上げていくことだという主張だ。

「私たちは歴史から学ばなくてはなりません。ソ連軍は10万人の兵力でやってきました。彼らが5万台の戦車の代わりに5万台のトラクターや脱穀機やコンバインを伴ってアフガニスタンに来ていたなら、今のような状況にはならなかったはずです。」

戦車をトラクターに、自動小銃を農具に。夢のように問題が解決するとは思えないけれど、それでもやっぱり、捨ててはいけない夢なのだ。

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2009年 2月 1日 午前 12:00 | | コメント (4) | トラックバック (0)

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