パレスチナの不動産高騰
The Economic Effects of Restricted Access to Land in the West Bank - 世界銀行の特集記事がパレスチナのヨルダン川西岸地区における土地問題の悲惨さを描いている。
1995年のオスロ合意により、西岸地区の土地は人口密集部でパレスチナ自治政府が管理するA地区、主に農地でパレスチナ自治政府が管理するB地区、イスラエル軍が管理するC地区に分けられた。西岸の59%がC地区となっている。A、B地区は、隔離壁やイスラエル占領軍による道路封鎖などで寸断されている。当初の合意では、C地区を段階的にパレスチナ側に移管するはずであったが、それはほとんど行なわれず、2000年からは移管は完全に凍結されてしまっている。このため、A地区は人口が飽和状態になっており、A地区およびA地区から遮断されていないB地区は、地価が異常なほどに高騰している。
A、B地区内では、人口の増加に対応するために住宅地の造成が優先され、工場など経済活動に必要な土地は全くない。経済封鎖のため、道路などのインフラ整備も止まってしまったままだ。土地の登記はイギリスの統治下の時代からほとんど進歩しておらず、違法な建築が多く、環境も悪化している。イスラエルがC地区で建築許可を出さないため、下水処理やゴミ処理の施設も満杯状態で、衛生面にも不安が出ている。
とにかく閉塞的な状況であることがよく分かる。アメリカの息のかかった世界銀行による報告でこうなのだから、本当に大変な状態なのだろう。
2008年 10月 24日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
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