自然が生きのびる権利
このあいだの日曜日に国民投票が行なわれ、圧倒的多数で採択されたエクアドルの新憲法は自然保護に関して極めて重要な条文を含んでいるようです。国民投票前の記事ですが、英ガーディアン紙の9月24日づけ "A new law of nature" によると、新憲法は自然の生態系に対して「生きる権利」を認めています。
アメリカの環境団体のサイトに、新憲法の「自然の権利」に関する章の第1条が掲載されていました。
「生命が産みおとされ生存する場所である自然、つまりパチャママは、存在し、生きのび、自らの生のサイクルや構造、機能や進化の過程を維持し再生する権利を持つ。すべての人、集団、コミュニティや民族は、公の場において自然への権利の確認を要求することができる」
つまり、自然環境は憲法によって開発から守られており、それが侵されようとしていれば、だれもがそれを司法や行政に対して訴えることができる、ということです。里山のタヌキや珊瑚の海のジュゴンに代わってだれもが開発差し止めの声を上げることができる、ということです。
人間以外のモノに対する権利の付与は、私たちの想像力を試します(私は過去に若干否定的な記事を書いたことがあります:「猿の権利」)。もしかするとこの憲法は、人間中心の思想に囚われてきた「近代」からの鮮やかな決別の宣言であると言えるのかもしれません。
2008年 10月 3日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
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コメント
はじめまして。田中敬三さんのブロク(栽培生活BLOG)によく立ち寄っているものですが、面白そうなので、よらせていただきました。
日本でも、開発プロジェクトに対抗するように、「環境権」と唱える住民がいましたが、「環境権」はまだ法的には認められていないのが日本の現実ですね。
その意識レベルが大きく上の憲法ができたのは素晴らしいことですね。
投稿: 森下礼 | 2008/10/03 16:56:19
森下礼さん、はじめまして。コメントありがとうございました。
今後、いろいろな国での環境権の確立に弾みが付くのが楽しみですね。
その一方で、こういう法律が作られるとは、今までエクアドルではどんなことが行なわれてきたのだろうかと心配でもあります。
投稿: うに | 2008/10/03 22:49:12