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2008.10.31

イラクにおける米軍地位協定

イラクのマリキ内閣がアメリカ軍の地位協定締結交渉の中で主張している諸点は、日本のふがいなさを浮き彫りにして見せてくれます。

アメリカ軍がイラクの領土を足がかりにして他の国々への攻撃を行なってはならないことを明記すべきだとする点(ニューヨーク・タイムズ紙 "Iraqis Insist on Changes to Long-Delayed Security Pact With U.S.")。日本とアメリカの関係に投射してみると、これは日米地位協定に書き込まれる余地が見出されないような事柄で、むしろ日米安保条約そのものに関わる事項のように思われます。そういう根幹的なところでちゃんと主張するイラク政府に声援を送ります。

もう一点は、取調べの優先権や裁判権に関して、犯罪に問われたアメリカ兵が「公務中」であるか否かを判断する権利がイラク側にあるとする主張です(マクラチー紙 "Iraq revises draft troop deal; U.S. likely to reject changes")。イラク政府はこれが「イラクの主権の基本原則の問題だ」と主張しています。そういえば、この間、沖縄で墜ちた小型飛行機は、日米地位協定を盾にとられて日本の警察は機体の差し押さえもできなかったのでしたよね(沖縄タイムス「米軍、機体引き渡し拒否/セスナ墜落/嘉手納基地内に移送」)。

日本って、牙も爪もないと言うか、ぬるま湯に漬けられて骨抜きにされているんだなあ、と思ってしまいます。

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2008年 10月 31日 午前 12:00 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2008.10.30

作家の訃報

Revered author is mourned - Professor Mphahlele dies after a long illness - ヨハネスブルグのスラム街(タウンシップ)ソウェトで発行されている Sowetan 紙の記事。南アフリカを代表する黒人文学者 Es'kia Mphahlele さんが亡くなったことを伝えている。89歳だった。

南アフリカに行った時、彼の In Corner B という作品集を買ってきたのだが、実はまだ読んでいない。書店の店員が強く勧めてくれた本だ。

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2008年 10月 30日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.10.29

国とファイアウォール

来年の春からインターネットの国別コードが多言語化され、まず「.中国」(ドット中国)というトップレベルドメイン(TLD)の運用が始まるという話を最近読みました。

キリル文字のドメイン名の導入も検討されていて、ロシアが「ロシア連邦」の頭文字である「.рф」というTLDの使用を考えているそうです。反プーチンの野党連合である「もう一つのロシア」は、キリル文字TLDの導入にあわせて、ロシア政府が国内のインターネットを外から隔離しようとするのではないかと懸念を表明しています(The Other Russia の27日づけ記事 "The Great Russian Firewall?")。Igor Schegolev 情報相が国内サイトの「外部攻撃からの保護」を訴えたほか、ソフトウェア業界団体である Russoft の Valentin Makarov 会長が中国がやっているような「壁」の構築の実現可能性について語ったという内容です。

28日づけのバンコク・ポスト紙 "Thailand firewall to block 'offensive' websites" は、タイ政府が王室侮辱サイトの締め出しのため、国全体を覆うファイアウォールの構築に乗り出したことを伝えています。王室を侮辱するサイトの86%は国外のサーバで運営されているそうです。同紙は「わいせつサイトやテロリストのサイトの規制よりも不敬罪の取り締まりのほうに熱心なようだ」と書いて、暗に政府の方針を批判しています。

こういう話を読むと、私たちの国はネットに自由があって、誇らしく思える気がします。自由をはき違えている人もいるだろうし、アメリカで話題となっているネットの中立性(net neutrality - 大資本は速いネットが使えて、小さなサイトの速度は制限されるようになりそうだという話)などは私たちの国でもいずれ問題になってくるのでしょうけれど。

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2008年 10月 29日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.28

ローマで大規模な反政府デモ

Italians flood Rome in anti-Berlusconi protest - ローマで25日の土曜日、大規模な反政府デモがあったことを伝えるAFP電。BBC も伝えています。野党の民主党(Partito Democratico)が古代ローマ遺跡のチルコ・マッシモ(Circo Massimo)で開いた集会で、主催者側の発表では参加者は250万人。警察による発表は、ぐっと控えめで、20万人です。

25 ottobre 2008 - Circo Massimo e dintorni - Roma集会ではベルルスコーニ政権の企業、資本家べったりの新自由主義政策による教育や福祉などの切り捨てが強く糾弾されたそうです。スローガンは「もう一つのイタリアは可能だ」だったとのこと。民主党はこの春の選挙で議席数を大きく減らしたようですが、予想を大きく上回る規模の集会を成功させ、人々の支持が力強いことを証明したようです。

写真は catepol さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。「娘たちよ、母はあなたたちのためにデモをしています」と書かれています。AFP電に、このプラカードを掲げた女性(だと思う)の「私の子どもたちは将来の保証が何もありません。お金がなかったら教育が受けられないような社会はごめんです」という発言が紹介されています。

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2008年 10月 28日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (10)

2008.10.27

はじめてのホームゲーム

Home soccer game is symbol of Palestinians' ultimate goal - 2008年10月26日は、パレスチナにとって記念すべき日となったはずだ。この日、はじめて FIFA 公認の国際試合がパレスチナで行なわれるからだ。もうそろそろ対戦が始まったころかもしれない。

対戦相手は隣国ヨルダン。試合は最近改修されたばかりのエルサレム近郊 Ram の競技場で行なわれる。選手の一部はガザから移動することができないようだ。検問所を通過できない観客も多いだろう。イスラエル・チームが観戦を希望しているが、イスラエル軍から許可が出ないらしい。

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2008年 10月 27日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.26

戦争を違法化する

Dr M: Criminalise wars of aggression - マレーシアのマハティール前首相がクアラルンプール戦争非合法化財団(Kuala Lumpur Foundation to Criminalise War)という団体を立ち上げ、24日に設立記念夕食会が催されたそうです。マハティール前首相は、「一人の人間を殺したことにより死刑に処せられるのに、戦争だからという理由で何万もの命が奪われるのに目をつぶるのは偽善だと言わざるを得ない」「多くの人にとって、戦争とは、他の国で自分とは関係ない人たちに起こる出来事だと考え、あまり気にもとめない。しかし、人々を苦しめる苦難、痛みや死を思わないでいて、自分たちは文明人だと言えるだろうか。似たようなことが自分たちにも降りかかってこないとだれが言えるだろうか」と語り、戦争の非合法化を訴えたと伝えられています。

マハティールと言うと、人権をないがしろにして経済発展を指向した悪いイメージがあるのですが、これらの発言を文字通りに理解するならば、戦争と平和の問題については至極まともな考えを持っているように思えます。

国営ベルナマ通信社の記事 "King To Launch Friday Kuala Lumpur Foundation To Criminalise War" によれば、財団は今後、民間法廷を開いて戦争の犯罪性を告発していくそうです。第二次世界大戦時の戦争犯罪にも目を向けると書かれています。

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2008年 10月 26日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (3)

2008.10.25

ソマリア沖派兵

ロイター電 "Russia wants to fight pirates in Somalia's waters"、ノーボスチ通信社 "Russia wants freedom to tackle Somali pirates"。ソマリア沖で頻発する海賊事件に関し、ロシア海軍がフリゲート艦を同海域に送りつつあり、ロシア政府はソマリアの暫定連邦政府に対して領海内での武力行使の自由を求めているそうです。

形式的には「協力国家(cooperating state)」としての認定を要求しているとされています。同海域では、9月下旬に乗っ取られたウクライナ船 MV Faina を NATO などの軍艦が取り囲んでおり、その包囲網に加わるらしいです。NATO 諸国が武力行使の自由を認められているのかどうかは、記事からは分かりませんでした。

麻生首相が先ごろ、テロ対策特措法に関する国会審議の中で、海上自衛隊の派遣を可能にする法律整備を検討する考えを述べていましたが、なんかとても不安です。

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2008年 10月 25日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.24

パレスチナの不動産高騰

The Economic Effects of Restricted Access to Land in the West Bank - 世界銀行の特集記事がパレスチナのヨルダン川西岸地区における土地問題の悲惨さを描いている。

1995年のオスロ合意により、西岸地区の土地は人口密集部でパレスチナ自治政府が管理するA地区、主に農地でパレスチナ自治政府が管理するB地区、イスラエル軍が管理するC地区に分けられた。西岸の59%がC地区となっている。A、B地区は、隔離壁やイスラエル占領軍による道路封鎖などで寸断されている。当初の合意では、C地区を段階的にパレスチナ側に移管するはずであったが、それはほとんど行なわれず、2000年からは移管は完全に凍結されてしまっている。このため、A地区は人口が飽和状態になっており、A地区およびA地区から遮断されていないB地区は、地価が異常なほどに高騰している。

A、B地区内では、人口の増加に対応するために住宅地の造成が優先され、工場など経済活動に必要な土地は全くない。経済封鎖のため、道路などのインフラ整備も止まってしまったままだ。土地の登記はイギリスの統治下の時代からほとんど進歩しておらず、違法な建築が多く、環境も悪化している。イスラエルがC地区で建築許可を出さないため、下水処理やゴミ処理の施設も満杯状態で、衛生面にも不安が出ている。

とにかく閉塞的な状況であることがよく分かる。アメリカの息のかかった世界銀行による報告でこうなのだから、本当に大変な状態なのだろう。

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2008年 10月 24日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.23

イラクに新大学

"A private Turkish university opens in northern Iraq" - トルコの英字新聞に出ていた記事。来月、イラクの北部(クルド地域)にイシック(Ishik)大学という新しい大学が開校する。イラクで10校の幼稚園や小中高の学校を経営するトルコの会社が作る大学で、授業は英語で行なわれる。設置されるのは歯学部、工学部、経営管理学部、教育学部。学長は「世界レベルの教育を目指す」と語っている。

記事によれば、イラクでは既にアメリカ、フランス、レバノンの大学が開学しているらしい。

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2008年 10月 23日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.22

独善的な政治家二人

アメリカで、共和党の下院議員が「オバマは反米的だ」という趣旨の発言をして、激しい非難を浴びているそうです。Michelle Bachmann 議員(ミネソタ州)は、オバマ候補とその夫人についてだけではなく、「他にどんな議員が反米か調査すべきだ」とも主張しており、まるで「赤狩り」の再来だと、総スカンを食らっているらしいです("Michelle Bachmann Channels McCarthy"、"`Anti-American' comments hurt Minn. rep's campaign")。

日本はアメリカ追従が甚だしいので、そのうち日本でも、橋下大阪府知事の「人の悪口ばっかり言ってるような朝日新聞のような大人が増えると日本はダメになる」「朝日みたいな新聞社は、なくなった方が世の中のためになるんじゃないか」のような発言も淘汰されるのでしょうか。

追従じゃなくて、自発的な力で淘汰したいものですが。

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2008年 10月 22日 午前 12:10 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.10.21

チップをはずんで

For those who rely on gratuities, economy is tip of the iceberg - マイアミ・ヘラルドの記事。アメリカでは、経済危機のため、客が減るだけでなく客の出すチップも減っているので、チップをもらうことで生活が成り立っている業種の人たちが大変なことになっているという話。チップをもらう職業として、レストランの給仕係のほか、店の配達、理髪店、タクシー運転手、ホテルなどの駐車場の人があげられている。

フロリダでは最低賃金が時給6.79ドル(693円)だが、チップが払われる業種は時給3.77ドル(385円)に設定されている(それぞれ来年1月から$7.21、$4.19に上がるらしい)。チップが減っては、とうていやっていけない。

チップの相場については「請求書の15%という高額には、もう戻らないだろう」と書いてある。レストランの人の話では「前なら3ドルもらえていたところを、今では1ドルか1ドル25セントぐらいしかもらえない」とのこと。

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2008年 10月 21日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.10.20

移民が市長になった

Muslim Aboutaleb to be Mayor of Rotterdam - オランダ第2の都市で世界的な貿易港であるロッテルダムの市長にモロッコ出身のムスリムが就任することになった。Ahmed Aboutaleb さん、47歳。16歳の時、両親とともにオランダに移住した。ジャーナリストとして活躍した後、現在は社会問題担当の政務次官を務めている。

ロッテルダムでは、市議会による推薦をもとに、形式的に内務大臣が市長を任命するらしい。アブタレブさんはロッテルダム市議会与党の労働党(PvdA)員。オランダとモロッコの二重国籍を保有している。野党の Leefbaar Rotterdam(住みよいロッテルダム)や自由党(PVV)などの右翼政党は、アブタレブさんの指名に強い不満を表明している。

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2008年 10月 20日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008.10.19

先住民とウィンドウズ

ちょうど2年ほど前のニュースだが、今ごろになって聞き及んだ。

南米のチリとアルゼンチンの国境付近にマプチェ(Mapuche)という先住民が住んでいる。人口は二十数万人から四十万人ぐらいみたいだ。チリ国内では全人口の約4%にあたるらしい。Mapudungun (あるいは Mapuzugun)と呼ばれる言語(いわばマプチェ語)を話している。

2006年10月に Windows XP のマプチェ語版言語パックが発表された。チリ政府とマイクロソフト社の協定に基づいて、Universidad de la Frontera という大学の先住民研究所(Instituto de Estudios Indígenas)とマイクロソフト社が共同開発したものだ。

これに対し、マプチェの人々は、マプチェ語はマプチェ人民の財産であり、その同意、許可や協力なしに電子化を行なうのは知的剽窃であるとし、マイクロソフト社を告訴した(当時のロイター電 "Mapuche Indians row with Microsoft over software")。マプチェの人々はその一年前にマイクロソフトに対して開発を止めるよう求める手紙を送っている。

「言語はだれの持ち物でもないよ」と言うのも容易いし、反対に「言語はその中で育ってきた人たちのアイデンティティそのものであり、話者は絶対的な権威(オーソリティー)を持っている」と言い切ってしまうのも簡単だ。しかし、現実には、もっと繊細な思考が必要とされていることを、この事件は教えてくれる。また、国家という仕組みが完全に合法的であるような幻想を私たちは持っているが、先住民にとってみれば政府というのは数百年前の征服者たちとまったく変わらぬ不条理な存在に過ぎないことを、私たちはここから知る(先ほどの記事によれば、マプチェの人々はスペインによる植民地化以前には、インカ帝国による侵略を阻んでいたのだそうだ)。

「なんの儲けにもあずかることができなかったボスたちが嫌がらせをしているだけ。よくあることさ」と、怠惰な人なら思うだろう。しかし、私は現地の新聞(El Diario Austral)が記事の結びで書いているように「新たな歴史が始まろうとしている」のだと思う。

この件については、17日づけの国連 IRIN の記事 "The global village is slowly going digital" で知った。こちらの本題は、南アフリカでズールー語(isiZulu)を話す人たちが母語でパソコンが使えるようになったのを喜んでいるという話。

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2008年 10月 19日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.18

人間は「人材」ではない

私は「人材」という言葉があまり好きではありません。特に、次のような使われ方をすると、最悪だと思います。

麻生総理大臣は、海上自衛隊の特殊部隊の養成課程の隊員が、訓練中に頭を打って死亡した問題について、「優秀な人材を失うことはたいへん悲劇であり損失でもある。十分な反省に立って再発防止に努めるのは当然だ」と述べた注1

「人材」なんて言うと、その人を有用性の面でしか見ていないみたいです。その人が優秀でなかったら、その人が組織にとって(国家にとって)使い道が少なかったら、その死はもっと小さな問題だったのでしょうか。

いえ、決してそうではないと思います。まるで昔の軍隊そのままの非人間的な扱いを受けて、人が殺された注2。その問題点は、「優秀な人材」が失われたことではないはずです注3

注1: 引用はNHKニュース「首相 海賊に自衛艦護衛検討も」の文字部分から。ページには「10月17日 19時25分」という公開日時が記されています。夜7時のニュースでは麻生首相の国会答弁がそのまま写されていましたが、この項目の本題(海上給油の延長)からは外れた話であるためか、リンク先の動画にはこの部分は入っていませんでした。

注2: 後になって読んだ時に話が分からなくなりそうなので、事件の経緯を簡単に書いておきましょう。9月9日、広島県江田島市の海上自衛隊第1術科学校で、特別警備隊員の養成課程を辞めていく25歳の3等海曹が極めて異例な15人を相手にした「格闘訓練」の途中に意識を失なって倒れ、亡くなりました。海上自衛隊内に「事故」調査委員会が作られて調査をしているそうです。

注3: 本当は国会のビデオを見て、答弁の文脈を確認しなくてはいけませんね(6時間のやり取りから該当部分を探すのは大変そうです。議事録を待ちたいと思います)。防衛大臣らがこの暴行事件について知ったのは報道された後になってからで、報告の遅れは防衛省の人材育成課に落ち度があったためと報じられているので(16日づけ時事通信「「逸脱した訓練」と問題視=15対1、知ったのは報道後−海自隊員死亡・防衛次官」)、麻生首相の「人材」という表現はそこらへんから出てきているのかもしれません。

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2008年 10月 18日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (8)

2008.10.17

道路建設で土地の強制収用

大阪府は16日、門真市の道路建設予定地で行政代執行を行ない、土地を強制収用した。その土地では地元の保育園児たちが野菜を育てていたが、保護者たちが抗議する中、収穫を前にした畑の作物はすべて引き抜かれ、土地はフェンスで囲まれ整地されたという(共同通信「保育園の畑を行政代執行 大阪府」、朝日新聞「園児のイモ「なぜ抜く」 第2京阪用地、大阪府が代執行 - 社会」、産経新聞の記事前半後半)。立ち退きに関する申し立てについて今月末に大阪高裁が決定を下す予定だったそうで、それを待たなかった大阪府の拙速は強く非難されるべきだろう。

橋下徹知事は、公の利益の優先を考えれば強制収用に問題はないとして、悪びれるようすも見せなかったらしい。「子どもが笑う大阪にしたい」と言って知事になったのだから、もう少し子どもに寄り添った考え方をしてもよいだろうに。

私が子どもだったころ、成田で「ギョーセーダイシッコー」があった。意味も、漢字でどう書くのかも知らなかったけど。輪廻の教えは、心が死を越えて何千回も何百万回も生まれ変わると説く。そして、人のあやまちも何回も何百回も繰り替えされるのだ。

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2008年 10月 17日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.10.16

スパムは減ったか?

US shuts down global spam gang - スパムメールの総元締め2人がアメリカの連邦取引委員会(FTC = Federal Trade Commission)などによって資産差し押さえの処分を受けたらしい。日々送られるスパムの3分の1を送っている奴らだと書いてある。HerbalKing というグループで、全世界の35,000余りのコンピュータを使って一日に100億通ものスパムを送っていたという。

この人たちの送っていたスパムは薬とか性機能改善などの虚偽広告などで、引っかかった人とのクレジットカード取引で、VISAカードだけでも一か月に4千万円以上の稼ぎをあげていたらしい。

大物が捕まったというわりには、今日のメールボックスもスパムでいっぱいだ。

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2008年 10月 16日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.15

貧困と闘おう

悪による束縛を断ち、くびきの結び目をほどいて
虐げられた人を解放し、軛をことごとく折ること。
更に、飢えた人にあなたのパンを裂き与え
さまよう貧しい人を家に招き入れ
裸の人に会えば衣を着せかけ
同胞に助けを惜しまないこと。

Blog Action Day にあたり、今年のテーマ「貧困」について何か書こうと思いつつ、仕事のほうが思うようにはかどっておらず、旧約聖書からの短い引用(イザヤ書 58)を掲げてお茶を濁します。まさに困った時の神頼み。

Blog Action Day 2008

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2008年 10月 15日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.14

JPEPA批准される

重要なニュースを見逃していました。フィリピン上院が先週の水曜日、日比経済連携協定(JPEPA)を批准しました(毎日新聞の記事、フィリピン Inquirer 紙の記事 "Senate ratifies JPEPA")。フィリピン最高裁に差し止め請求訴訟が起こされたという13日の記事("SC asked to stop JPEPA implementation")を見るまで気がつきませんでした。

これまで批准阻止に向けて闘ってきた人たち、これからも闘っていく人たちに連帯を表明します。

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2008年 10月 14日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.13

びわ湖ホールで「サロメ」

秋の恒例、びわ湖ホールのオペラを観てきました。今年はリヒャルト・シュトラウスの『サロメ』。一幕物のためか今回は例年に比べて少し安かったので、生まれて初めて一階席でオペラを観られました。Georg Solti 指揮、Birgit Nilsson 主演の Decca 版 CD で予習しました。

『サロメ』と言えばビアズリーの挿絵のイメージが強いですが、今回の演出はものすごく現代的でした。舞台は宮殿ではなく団地の棟の谷間の小さな公園。サロメは女子高生(スケバンのようにも見えましたが、たぶん普通の少女という設定だと思います)、ヘロデはヤクザの組長、ヘロディアスはお水の女性、預言者ヨカナンは肉体労働者でした。踊りの場面は踊りではなくサロメが夢見る幸せな家庭生活(愛に満ちた親子関係)として描かれ、ヨカナンの首は銀の皿ではなく工事用手押し車で運ばれ、フィナーレではサロメはナイフで自分の腹を刺して死にます。家族の崩壊とか少年犯罪とか、今の社会の問題を鋭く衝いた劇になっていたと思います。

ヨカナン(バリトン)の井原秀人さんはデッカの Eberhard Wächter に全然負けていなかったと思います。サロメ(ソプラノ)の大岩千穂さんも、特に後半、とても迫力がありました。

さて、プログラムノートには、来年春の『トゥーランドット』の予告は載っていましたが、来年秋の企画のお知らせはありませんでした。秋はやらないのかなあ。

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2008年 10月 13日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (8)

2008.10.12

はじめて投票した時のこと

110-Year-Old Tolland Woman Recalls Her First Vote - Irma Schmidt さんは先週、コネチカット州の老人ホームで110歳の誕生日を迎えた。新聞のインタビューに応えて、88年前、はじめて選挙で投票した時のことを語っている。その年、つまり1920年は、アメリカで女性の参政権が完全に男性と同じになった年で、祖母、母、叔母といっしょに投票に行ったという。

10年前にインタビューを受けた時には、大統領選でローズベルトの次にはトルーマンに投票したと語っていたが、今回は思い出せなかったとのこと。また、今まで大統領選では毎回投票してきたが、来月投票するかという質問には答えなかったそうだ。

私が最初に投票したのはいつ、何の選挙だったかなあ。残念ながら印象に残っていない。20歳になって選挙権が与えられたことを当たり前と思っていたのだろうが、こうやって考えてみると、それはとても恵まれていることだったのかもしれない。民主主義を培ってきた先達たちに感謝しなくては。

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2008.10.11

ルワンダの学校は英語で授業をする

Rwanda opts for English teaching - ルワンダの議会が学校教育の使用言語を従来のフランス語から英語に変更することを決めた。決断の要因の一つはケニアなどの東アフリカ諸国との地域統合。もう一つは1994年のジェノサイド以降、フランスとの関係が冷え切っていることらしい。

理由はどうあれ、「じゃあ、来年度からは英語で授業をやってください」といって、それが実現するところがすごい。というか、本当に実現するのだろうか。

記事は他に、西アフリカのガーナでは、近隣諸国との関係強化のためにフランス語が公用語化されたこと、北アフリカのアルジェリアでは1998年にフランス語が禁止されたが、復興しつつあることを伝えている。

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2008.10.10

ジンバブエはすごいインフレ

AP電経由で知ったジンバブエのヘラルド紙 "Inflation soars to 231 million percent"。8日に公表された政府統計によると、今年7月時点でのジンバブエのインフレ率は年率にして2億3千1百万パーセントに達したという。一年前に比べて、ものの値段が2百万倍するようになったということだと思うが、ちょっと想像の域を越えていて、よく分からない(去年、百均で売っていたものが今は2億円するということだよなぁ。サマージャンボにでも当たらないと百円ショップで買い物もできないということ? なんか違う気がする)。6月の物価上昇率が839.3%、7月が2,600.2%だそうだ。よく小数点以下まで出す気になるものだと思った。

物価上昇の主な理由はパンや穀物の価格高だそうだ。ジンバブエの経済が90年代前半の状態まで戻るのには「全治12年」で、経済立て直しには50億米ドル必要とのこと。「ウォール街の保釈(Wall Street bailout)」と呼ばれるアメリカの金融安定化策って、7,000億ドルじゃなかったっけ? それに比べたら、ほんのはした金だ(などと考える自分がすごく汚く思える)。

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2008.10.09

イラクの見通し

New U.S. intelligence report warns 'victory' not certain in Iraq - アメリカ政府の16の情報機関が協力して編纂し、大統領や議会に提出する国家情報評価書(National Intelligence Estimate = NIE)の新年度版では、イラクでの「勝利」の見込みは明らかではないという総括が行なわれることが関係者の話で分かったというマクラチー新聞社の記事。

最近の治安の回復など軍事面、政治面での前進は脆弱で、宗派間の対立が再燃すれば成果は大きく失われかねないと指摘しているらしい。これだけなら、別に情報機関が調査しなくても、新聞を読んでいればだれにでも分かるような気がするが。分からない人が大統領をやっているから戦争になっているということだろう。大統領選の行方にも影響を与えかねないので、選挙前に報告書が提出されるかどうかは不明だそうだ。

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2008年 10月 9日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.08

解放奴隷の自伝

Vermont town to honor former slave's life - かつて1,200万人もの人がアフリカからアメリカに拉致され、奴隷としての生活を余儀なくされた。しかし、拉致のようすを語った奴隷たちの証言はほんのわずかしか残されていない。その数少ない証言の一つがアメリカのバーモントで1810年に出版された Jeffrey Brace の自伝だという。このほど、彼を記念する碑がゆかりの地に建てられた。

Jeffrey Brace は1742年にニジェール川沿いで生まれ、1758年にアメリカに拉致された。独立戦争では兵士として働き、自由の身となり、バーモント州に居を構えた。彼の自伝 The Blind African Slave, Or Memoirs of Boyrereau Brinch, Nicknamed Jeffrey Brace (電子テキストがある)が数年前、大学の図書館で発見され、子孫も何人か見つかったらしい。

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2008年 10月 8日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.07

イタリアで米軍基地反対住民投票

US base 'referendum' splits city - イタリア北部のヴィチェンツァ(Vicenza)市で、ダルモリン(Dal Molin)米軍基地の拡張の是非を問う住民投票が5日、実施され、95%以上の圧倒的多数で基地反対の意志が示された。ただし、投票率は28.5%にとどまり、基地支持派は「負け」と認めていない。

国の最高行政裁判所が公式の住民投票実施の禁止を命ずる中、投票は市当局によって「非公式に」行なわれた。Achille Variati 市長の勇断に敬意を表したい。投票は、基地の建設を阻止して「環境の保全」を図るために市が基地建設予定地の土地を購入すべきかどうかを問うもので、No Dal Molin のサイトによれば、24,094人が土地取得に賛成の票を投じた。

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2008年 10月 7日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008.10.06

オーストラリアの英語

Aussies done with cultural cringe - オーストラリアのテレグラフ紙日曜版に載ったオーストラリア英語の発音に関する記事。Bruce Moore さんという人の Speaking Our Language: The Story Of Australian English という本の紹介を通じて、オーストラリア英語の歴史と今後の展望が述べられている。

オーストラリアはイギリスの流刑地として始まった。しかし当時のイギリスの英語がそのままオーストラリアで話されるようになったわけではなく、1830年ごろまでにさまざまな方言の混交などが起こり、その中で標準的な発音が確立されていった。19世紀終わりごろに当時のイギリスの発音を真似るのが流行ったが、その後、それに対する反発が起こり、いわば反骨精神の発露として、わざとイギリス風の英語とは異なる発音が多くの人に選び取られた。20世紀も半ばを過ぎて、オーストラリア人のアイデンティティが確立されると、イギリスへの反発が弱まり、オーストラリア特有の訛りも弱まってきた。対立の解消により、イギリス風の発音をする人もまた減ってきた。というのが大まかな流れらしい。

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2008年 10月 6日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.05

レバノンがきな臭い

North Lebanon: Is Beddawi camp next? - レバノン軍がレバノン北部のベダウィ(Beddawi)パレスチナ難民キャンプに対して軍事攻勢をかけるのではないかと報じている。昨年5月のナハル・アルバレド難民キャンプへの攻撃の際に攻撃目標とされたファタハ・アル・イスラムと連携するサラフィ(Salafi)というグループの掃討が目的だ。

事態を複雑にしているのは、レバノンとの国境沿いにシリア軍が展開を始めたことだ。レバノン軍への援助を名目に、シリア軍がレバノンに再び侵攻するのではないかという観測もあるようだ。

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2008年 10月 5日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.04

子どもを取り巻く機会から格差を推量する

World Bank reveals poverty rooted in childhood - 世界銀行が新しい格差の数値化モデルを開発したというフィナンシャル・タイムズ紙の記事。人間の機会指数(Human Opportunity Index)と呼ばれ、所得金額ではなく、子どもを取り巻く環境を計量するものらしい。ラテンアメリカ諸国での調査をもとにしている。世界銀行のサイトから報告書(PDF)が入手できる(目を通していない)。記事には、水道、下水、電気などが使えるかとか、親の教育レベル、職業、居住地などが例として挙げられていた。

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2008年 10月 4日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (10)

2008.10.03

自然が生きのびる権利

このあいだの日曜日に国民投票が行なわれ、圧倒的多数で採択されたエクアドルの新憲法は自然保護に関して極めて重要な条文を含んでいるようです。国民投票前の記事ですが、英ガーディアン紙の9月24日づけ "A new law of nature" によると、新憲法は自然の生態系に対して「生きる権利」を認めています。

アメリカの環境団体のサイトに、新憲法の「自然の権利」に関する章の第1条が掲載されていました。

「生命が産みおとされ生存する場所である自然、つまりパチャママは、存在し、生きのび、自らの生のサイクルや構造、機能や進化の過程を維持し再生する権利を持つ。すべての人、集団、コミュニティや民族は、公の場において自然への権利の確認を要求することができる」

つまり、自然環境は憲法によって開発から守られており、それが侵されようとしていれば、だれもがそれを司法や行政に対して訴えることができる、ということです。里山のタヌキや珊瑚の海のジュゴンに代わってだれもが開発差し止めの声を上げることができる、ということです。

人間以外のモノに対する権利の付与は、私たちの想像力を試します(私は過去に若干否定的な記事を書いたことがあります:「猿の権利」)。もしかするとこの憲法は、人間中心の思想に囚われてきた「近代」からの鮮やかな決別の宣言であると言えるのかもしれません。

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2008年 10月 3日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.10.02

記者会見場の日の丸

中川昭一財務相(衆議院北海道11区、自民)が財務省内の記者会見場に日の丸を置くと言い出し、記者クラブとの間でもめている。中川大臣側は今週中にも日の丸を持ってくると言い張っているが、記者クラブ内には賛否両論があり、ある程度意見がまとまるまで待ってほしいということになったようだ。

日の丸の設置は、表向きは財務「省」の意向だが、実のところは大臣の主張らしい。記者会見場は財務省の建物の中にあるが、記者会見自体は記者クラブが主催しているものなので省の勝手は許されないとのこと。また、中川大臣は1999年に農相をしていた時に記者会見場に日の丸を設置させた過去がある人だそうだ。

以上はジャパン・タイムズ紙の1日づけの記事 "Nakagawa shakes up press with move to plant Hinomaru in briefing room" で知った。探しかたが悪いのか、日本語での報道はまだ見ていない。

なお、このブログを書いている人は日の丸に染みついた軍国主義や封建主義、民族主義の臭いが大嫌いなので、その人を苛立たせるようなコメントやトラックバックはご免こうむる。

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2008年 10月 2日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.10.01

ウガンダでクラスター爆弾会議

5月にクラスター爆弾条約が多くの国の合意のもとに採択された。その調印式が12月3日にオスロで開かれる。ウガンダのカンパラでは、9月末にアフリカ諸国によるクラスター爆弾禁止に関する会議が開かれた(ウガンダのデイリー・モニター紙、9月29日づけ "Cluster bombs conference on"、30日づけ "Africa seeks common front against use of cluster bombs")。アフリカでは内戦でのクラスター爆弾使用や安易な廃棄による市民の被害が深刻な問題となっており、条約の力強い発効に向けて結束を固めるのが狙いだ。

採択国を示した地図を見れば分かるように、実はアフリカでのクラスター爆弾禁止の未来はさほど暗くない。むしろ心配なのは私たちのまわりだ。民主党しか目に入らないらしい麻生政権に世界的な視野を期待するのは無理かもしれないが、ぜひとも「強い日本」の国際的なリーダーシップを発揮して、近隣の国々にクラスター爆弾条約参加への働きかけを行なってもらいたいものだ。

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2008年 10月 1日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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