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2008.08.29

格差と健康

世界保健機構(WHO)が社会的な不平等が人々の健康に与える影響をまとめた報告書を公表した。"Closing the Gap in a Generation: Health Equity through Action on the Social Determinants of Health" (紙の報告書の販売のみ)。世界中で格差が大規模に人々を殺している、というのがその結論だ。

私たちは、例えば日本で生まれた子どもに比べて、アフリカのいくつかの国で生まれた子どもは半分の時間しか生きられないことを知っている。しかし、国の間の格差だけでなく、富んでいる国も貧しい国も、その中に存在する格差に応じて平均寿命が異なる。報告書を紹介する28日づけの BBC の記事 "Social factors key to ill health" は、イギリスのグラスゴー近隣のわりと裕福な人々が住む町と失業率の高い労働者階級の町の平均寿命がそれぞれ82歳と54歳であることを報じている。教育、住環境、健康的な食べ物が入手可能かどうか、社会保障などにその差の原因は求められている。

カナダのグローブ・アンド・メール紙の "Social injustice can kill, global panel claims" は報告書から引用して、「経済成長はもちろん重要であるが…単に経済が成長するだけで、その利益がそこそこに公平な形で分配されるための政策が適切に採られなければ、健康の面での公正さはほとんど得られない」と書いている。何もしなかったら、格差は拡大するとも指摘されている。

この報告書の公表によって、議論の焦点は「何をしなければならないか」から「なぜ政府はそれをしていないのか」に移ったとも書かれている。同じ問いは私たちの国でも有効である。

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2008年 8月 29日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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