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2008.08.31

イラクが安全になって、ウガンダ人が困っている

Improving Iraq security brings uncertainty for Ugandan contractors - アメリカ軍の星条旗紙の記事。イラクの治安がよくなるにつれて、米軍基地の警備に雇われている約1万人のウガンダ人の給料が激減しているのだそうです。このあいだまでは月1,300ドル(約14万円)だったのが、最近では月600ドル(約6万5千円)にまで下がっているとのこと。

治安改善によって警備の請け負いに参入する企業が増え、契約の落札価格が下がっているという「単純な経済の仕組み」なのだそうです。

安全になったとはいえ、一か月6万5千円って、世界唯一の超大国の政府が支払う給料としてはちょっと安すぎる気がします。ブラックウォーター社とかの民間傭兵だったら、一日でそのくらい稼いでいるわけだし。でも、アメリカの物価水準をイラクやウガンダに持ち込めばいいというわけでもないし、難しいですね。イラクの米軍基地の警備っていう危険そうな仕事内容を聞いて、それに支払われる給料がその人の命の価値みたいに考えてしまうからいけないのかな。でも、安い外国人労働者を雇用することによって成り立つ戦争、占領というもの自体、根底からおかしい気もします。昔から戦争ってそんなものなのかもしれませんけれど。

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2008年 8月 31日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.30

パレスチナと言えば

「クーフィーヤ」という綴りでいいのかな、パレスチナのスカーフ(keffiyeh)。アラファト大統領がいつもかぶっていた、白地に黒の網目模様のやつです。あれについての記事がAFPから配信されています - "Iconic Palestinian headscarf outgrows Mideast conflict"。

パレスチナのおじいさんちょっとショックだったのは、パレスチナでも中国製のものが出回っているという話。地元の生産者が「以前は15台の織機を20時間動かしても注文に間に合わなかったのに、今は4台を8時間しか動かしていないよ」と嘆いています。あとは、海外でもファッションになっているが、保守派が「テロのシンボルだ」みたいな難癖をつけることがあるとか、パレスチナの若者はクーフィーヤよりも整髪用のジェルのほうが好きみたいだとか、老人はクーフィーヤがパレスチナ解放闘争のシンボルになる前から用いていて「もうこれは私の頭の一部だよ」と言う、などの話が書いてありました。

ラマラの露天商の写真は Flickr で D'Arcy Vallance さんが CC-by-nc-nd で公開しているものです。アラファトの蝋人形の写真と、どっちがよかったかな。

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2008年 8月 30日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.29

格差と健康

世界保健機構(WHO)が社会的な不平等が人々の健康に与える影響をまとめた報告書を公表した。"Closing the Gap in a Generation: Health Equity through Action on the Social Determinants of Health" (紙の報告書の販売のみ)。世界中で格差が大規模に人々を殺している、というのがその結論だ。

私たちは、例えば日本で生まれた子どもに比べて、アフリカのいくつかの国で生まれた子どもは半分の時間しか生きられないことを知っている。しかし、国の間の格差だけでなく、富んでいる国も貧しい国も、その中に存在する格差に応じて平均寿命が異なる。報告書を紹介する28日づけの BBC の記事 "Social factors key to ill health" は、イギリスのグラスゴー近隣のわりと裕福な人々が住む町と失業率の高い労働者階級の町の平均寿命がそれぞれ82歳と54歳であることを報じている。教育、住環境、健康的な食べ物が入手可能かどうか、社会保障などにその差の原因は求められている。

カナダのグローブ・アンド・メール紙の "Social injustice can kill, global panel claims" は報告書から引用して、「経済成長はもちろん重要であるが…単に経済が成長するだけで、その利益がそこそこに公平な形で分配されるための政策が適切に採られなければ、健康の面での公正さはほとんど得られない」と書いている。何もしなかったら、格差は拡大するとも指摘されている。

この報告書の公表によって、議論の焦点は「何をしなければならないか」から「なぜ政府はそれをしていないのか」に移ったとも書かれている。同じ問いは私たちの国でも有効である。

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2008年 8月 29日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008.08.28

彼の働いた地

ペシャワール会の職員としてアフガニスタンのナンガルハル州で農業支援にあたっていた伊藤和也さんが誘拐され、27日、遺体で発見された。

同じ日のニュースは、アフガニスタンでケシの栽培が減少したことを伝えている。前年比で栽培面積は19%減、生産高は6%減。BBC の "UN reports Afghan opium decline"、AP電 "UN says opium cultivation drops in Afghanistan"。国連の報告書 Afghanistan Opium Survey 2008 は UN Office on Drugs and Crime のページからダウンロードできる。

伊藤さんの死にあたってなんとも切ないのは、ナンガルハル州がケシから他の作物への転換の特にうまくいった土地として挙げられていることだ。2007年には生産量が国内第2位であったのが、2008年には全く栽培されなくなったとのこと(報告書前書き)。おそらく、彼もその功労者の一人であったのだろう。

軍事的な介入が全くうまくいっていない(先日も、アメリカ軍が何十人もの子どもを空襲によって殺したことが報じられたばかりだ)裏で、伊藤さんたちの草の根の協力は大きな貢献をなしているのだ。

しかし、どんなに功績を語っても死の悲しみは和らぎはしないだろう。心よりご冥福と遺された人々の心の平和をお祈りする。

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2008年 8月 28日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (2)

2008.08.27

痩せていく鯨たち

多くの人が非倫理的だと考える手法で行なわれた研究なので、生物学者でない素人の私が無造作に取り上げるのはよくないのかもしれないが、日本のいわゆる調査捕鯨から注目すべき結果が出た。

英ガーディアン紙26日づけ "Whales losing blubber, claims controversial Japanese study" によれば、Polar Biology という学会誌に最近、日本鯨類研究所の研究者などによる論文 "Decline in energy storage in the Antarctic minke whale (Balaenoptera bonaerensis) in the Southern Ocean" が掲載された。1988年から2005年にかけて日本の捕鯨船が殺した4,689頭のミンククジラを調査したところ、この18年間でミンククジラの脂肪の厚さや重さが9%も減少していることが分かったというのが論文の主張だ。ミンククジラが食べるオキアミが減ったためであることが推測され、その原因としては気候変動も考えられるとのことだ。原因が何であれ、ミンククジラを取り巻く生態系に急激な変化が生じていることが分かる。

研究者たちは、「鯨を殺したからこそ、このことが分かったのだ」とも言いたいようだ。「調査」捕鯨が必要だということだ。一方、研究の結果自体はミンククジラが種として憂慮すべき状態にあることを示している。より一層の保護が必要であることを読み取るべきなのかもしれない。

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2008年 8月 27日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.26

自由のために、赤の広場で

40年前、1968年8月、ソ連軍の戦車がチェコスロバキアに侵攻して「プラハの春」を踏み潰した時、モスクワの赤の広場で「あなたがたと私たちの自由のために」(За Вашу и нашу свободу!)と書かれた大きな横断幕を広げた人たちがいるという。

"Red Square protest echoes 1968" - この勇気ある行動を思い出し、覚えておくために、一昨日、7人のロシアの人権活動家が、40年前と同じように赤の広場で「あなたがたと私たちの自由のために」と書いた横断幕とともに座り込みを行なった。座り込みをした人やジャーナリストに逮捕者が出た。moscow-river-25.livejournal.comここに写真などがある。Новая газета などの新聞にも記事が出ている。

英語版ウィキペディアに1968年の赤の広場抗議行動の項がある。今回の行動に関わった人たちは、1968年の8月25日にロシアの自由は生まれたと考えていると語ったらしい。直接的にグルジア侵攻については触れていないが、「40年前の言葉が、今また意味合いを持っている」と語ったともいう。

国が間違った方向に行こうとしている時、しっかりとそれを批判するのはとても勇気のいることだと思う。私もそういう勇気を持ちたい。

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2008年 8月 26日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.08.25

四年後はもっと

北京オリンピックも残すところ一日となった23日の夜、高飛び込みの決勝が行なわれ、オーストラリアの Matthew Mitcham 選手が優勝した。時事通信は「異色の20歳、大逆転に涙〔五輪・飛び込み〕」という記事を配信して伝えている。

記事にはミッチャム選手の何が「異色」なのかは書かれていない。「2006年後半に心身に限界を感じて一時競技から離れたが、地元豪州で昨春開催された世界選手権で友人が戦う姿を見て復帰を決意した。春には同性愛者であることを公表して話題となったが、「競技とはまったく別のこと」。実力を存分にアピールして胸を張った」とあるだけだ。どういう意図で見出しに「異色」という言葉が使われたかについては、解釈は一つに決められそうにない。

ミッチャム選手自身は「同性愛とエリート・スポーツが両立するのは特殊なことだと考えるのは同性愛者でもスポーツ選手でもない人たちだけだ」と語っている(8月18日づけロイター電 "Gay Olympians in short supply")。ゲイであるゆえに「異色」だと呼ばれることには同意しないだろう。

In Beijing Olympics, only 10 openly gay athletes”。北京オリンピックに参加した同性愛者であることを名乗り出ていた選手はレズビアンの女性が8人、バイセクシャルの女性が1人、ゲイの男性が1人(ミッチャムさん)。参加選手は1万人以上。さまざまな理由で名を明かさない人が何十人も何百人もいたはずだ。

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2008年 8月 25日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008.08.24

カシミールと自由

Land and freedom - 22日づけの英ガーディアン紙に掲載された Arundhati Roy さんの論考。カシミールでインドからの分離とパキスタンへの帰属を求める非暴力抵抗運動が大きな高まりを見せていることを受けて、カシミールの分離を支持する意見を提示している。

この夏、ヒンズー教の巡礼地を整備する計画に対するムスリム住民の反発から始まった紛争は、急速に独立運動に変化していった。ストライキなどで物資も届かなくなる中、カシミールの若い世代は抵抗することの大切さに目覚めていった。スリナガルで警察と衝突した際も、人の波は警察を押し戻した。アルンダティ・ロイさんは、カシミールの行く末にさまざまな危惧を感じながらも、カシミールの占領を続けることはインドを歪めることになると指摘している。カシミールがインドから自由になるべきであるのと同じように、インドもカシミールから自由になるべきなのだ。

カシミール

何百万もの人の生き方が決まる大きな問題なのに、人口10万足らずの南オセチアほどに話題になっていないなあ、と思う。幸運にも軍事介入や戦闘に至っていないからなのだろうか、それともやっぱりパイプラインとかがあるとないとでは大違いということなのか。

地図はリンク先の Perry-Castañeda Library Map Collection のものを加工した。破線で示した停戦ライン(実効支配線)の南がこの記事の舞台であるインドの Jammu and Kashimir 州、北が パキスタンの Northern Areas。東は中国が実効支配する Aksai Chin 地方。イスラマバードの近くで実効支配線をわずかにはみ出して色の付いている部分はパキスタンの Azad Kashmir。

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2008年 8月 24日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.23

イスラエルの兵役拒否者たち

イスラエルからのニュース。Ynet の "Conscientious objector to IDF service jailed"、エルサレム・ポスト紙の "Youth jailed for refusing to serve on 'moral grounds'"。

パレスチナ占領に加担したくないとして、若者たちが兵役を拒否している。おそらく、毎年このような良心的兵役忌避者はいるのだと思うが、今年はグループで公開書簡を発表するなどして占領政策を強く糾弾しているそうで、イスラエル政府は例年にも増した厳しい措置で臨んでいる。19日に徴兵に出頭しなかった Udi Nir さんは、翌日、逮捕され、軍法会議で21日間の懲役に付せられた。おそらく、釈放後、またすぐ新たな出頭命令が出され、逮捕、収監が繰り替えされるだろうと考えられている。

徴兵拒否者を支援する New Profile という団体のページに、Nir さんたちへの応援メッセージの宛先や、イスラエル政府等への抗議の宛先などが載っている。以下は、同サイトからリンクされている若者たち(高校をこの夏、卒業した人たち)の公開書簡を日本語にしたもの。

高校を新たに卒業した私たちはイスラエルの占領と占領地内ならびにイスラエル領内で行なわれている圧制に対して闘っていくことを宣言します。私たちは、私たちの名のもとにイ衛隊によってなされているこれらの行為に加担することを拒否します。

私たちの拒否は、何よりも、イスラエル国家が占領地でとる分離と支配、抑圧、殺戮の政策への抗議です。私たちはこの抑圧と殺戮、憎悪の蔓延が決して平和をもたらさず、民主的を装う社会の基本的な価値と相反するものであると考えています。

私たちのグループのだれもが、社会活動の価値を高めようと考えています。私たちは、自分たちが暮らす社会に貢献することを拒否しているのではなく、占領と軍国主義的な仕組みの今のやりかた(市民権を握り潰し、人種によって差別を行ない、国際法に判して行動するやりかた)に抗議をしているのです。

私たちは、イスラエル社会を「守る」ためと称して行なわれていること(検問所、政治家などの暗殺、ユダヤ人だけが通行を許されるアパルトヘイト的な道路、夜間外出禁止令など)が占領や搾取の政策のためであり、占領地をイスラエルに組み込むために行なわれており、パレスチナの人民を激しく踏みにじるものであることに反対します。これらの行為は血が流れ出す傷に絆創膏をあてるようなものであり、一時的な限られた効果しかなく、紛争をさらに悪化させるものです。

領地とパレスチナ人の生活の糧を奪い取って入植地を作り、イスラエルを守れると考えることにも異議を申し立てます。さらに、パレスチナの町や村を分離壁で包囲して最低限の生活条件も収入源もないスラム街に変えようとすることにも反対します。

西岸地区のパレスチナ人に対する軍の屈辱的で侮蔑的な取扱いにも抗議します。デモ参加者への暴力、公衆の面前での恥ずかしめ、逮捕、治安や防衛の必要性とは無関係に行なわれる建物の破壊。どれも普遍的な人権や国際法に反しています。

壁と道路の封鎖がパレスチナ領を包囲しており、パレスチナの人たちの首に繋がれたロープのようになっています。司令官に保護されつつ兵士が犯罪を犯す姿はイスラエル社会を反映しています。破壊的で驚くべき社会は、隣国を敵ではなく共に歩むべき相手として受け入れることができないのです。

二つの社会の間で実効のある対話を実現するために、より整備されていて強い側の私たちにはもう一方を整備し強化する責任があります。もっと社会的かつ財政的に整備された相手がなければ、一方的な報復ではなく平和へ歩みを進めることはできません。しかし平和を願う市民を助けるかわりに、軍は精細を加え、人々をより暴力的な方向に押しやってしまっています。

私たちは、軍の占領統治が和平プロセスの進展に貢献するかどうかを考えようとする市民すべてに、自分自身で真実を見つけ、現実を歪める覆いを取り除くよう呼びかけます。統計を検証してみてください。自分にそして自分の前に広がる社会に人間的な面があるかどうか探してみてください。パレスチナ占領地内でイ衛隊が必要であるという私たちが根深く持っている思い込みを拭い去ってください。そして、非合理的で違法だと思う行為すべてに反対するために立ち上がってください。

人のいるところには必ず話し相手がいるものです。私たちは権力闘争や報復や一方的な消耗戦とは別の次元で対話を始めることを求めます。「話すべき相手がいない」という思い込みを拭い去りましょう。それによって勝者もない常に不満を抱えた状態が作られているのですから。もっと人間的な手法をとりましょう。

私たちは防衛の名のもとに傷つけたり、自由の名のもとに人を牢獄に入れることはできません。だから、道徳的であろうとすれば、占領のために軍務に就くことはできないのです。

シュミニツィムの手紙2008
署名者一同

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2008年 8月 23日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.08.22

表彰台でチベットに連帯

男子重量挙げ94キロ級で銀メダルをとったポーランドのシモン・コレツキー(Szymon Kolecki)選手は、試合当日に髪を剃った。「この髪型は今朝からです。どうして剃ったかは言うことができません。オリンピック憲章が禁止していることと関係しています。象徴的なものだと言っておきましょうか。」母国のメディアの取材に答えて、彼はこう語った。

もちろん、中国政府のチベット弾圧に抗議して髪を剃ったのである。ラサの僧侶たちへの連帯を示すために。

チベットに関するニュースサイト Phayul の "Polish Silver Medalist Kolecki's Tibet protest" という記事で知った。

ウォールストリート・ジャーナル紙のブログの記事("A Hairless Gesture of ... Something")に、メダル授与式で彼に取材したポーランドの雑誌や、今回ニュースを流した市民団体の名前などが載っている。それらを見てみると、どうも彼の名字は Kołecki みたいなので、「コウェツキー」と表記するのが正しそう。

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2008年 8月 22日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008.08.21

不発弾

マレーシアで19日、第二次世界大戦から残された不発弾が爆発し、2人が死んだ。ニュー・ストレーツ・タイムズ紙 "WW2 bomb explodes in scrapyard, two killed"。事故が起こったのは Kuala Selangor という町の廃材処分場で、持ち込まれた金属廃材の中に不発弾が入っているのに気づかずに爆発させてしまったらしい。死んだのはインド人とバングラデシュ人の移民労働者。

マレー半島は、日本がパール・ハーバー奇襲攻撃と同じ1941年12月8日、宣戦布告もせずに襲いかかり、戦争に巻き込み、占領軍政を布いた土地だ。

爆弾が日本軍のものだったのか連合軍のものだったかは記事からは分からない。いずれにせよ、半世紀以上前の戦争で、いまだに人が死ぬわけだ。なんと悲しいことだろう。亡くなったかたがたのご冥福を祈る。

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2008年 8月 21日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.20

社会の一員としての義務

ベルルスコーニ政権下のイタリアは、イタリア国籍保持者や子どもも含めてすべてのロマの指紋採取を行なったり、犯罪対策と称して都市に軍を展開したりするなど、右傾化の度合いを強めている。その中で先週、カトリック教会に近い有力な週刊誌 Famiglia Cristiana が論説の中で「イタリアがファシズムの再来を迎えていると考えるのは誤りだと信じたい」と書き、ベルルスコーニ政権との対決姿勢を鮮明にした(ロイター電 "Italy gov't bridles at Catholic mag's fascist slur")。

教皇庁は「Famiglia Cristiana は教皇庁の意見を述べているのではない」との声明を発したが(国営ANSA通信社 "Vatican intervenes in magazine row")、17日のミサでベネディクト16世は「人種差別、不寛容、他者に対する排除から社会を守るのはキリスト教徒の義務である」と延べ、Famiglia Cristiana 誌を支持する立場を明らかにした(英ガーディアン紙 "Italy: Silvio Berlusconi under fire as Pope appears to back warning about fascism")。

現教皇は保守派として知られる人物である。その彼から見てもイタリアの社会の民族主義の高まりが危険だと見なされるというのは注目すべきことだろう。

人種差別、民族差別はもちろんイタリアだけの問題ではない。イタリアにはそれと闘う姿勢を見せる教会指導者という宗教的、道徳的権威が存在するということをうらやましく思う。私たちの国には、そういう歯止めがないのだから。だからこそ、私たち一人ひとりが口を酸っぱくしてでも言いつづけよう。人種差別、不寛容、他者に対する排除から社会を守るのは、誠実な人間の義務なのだ。

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2008年 8月 20日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.19

ツヒンバリはスターリングラードだったのか

Tour of Tskhinvali undercuts Russian version of fighting - 17日づけのマクラチー新聞社の記事。南オセチアのツヒンバリの様子はロシアの主張と大きく食い違うことを指摘している。

7日夜のグルジア軍の侵攻によりツヒンバリは壊滅的に破壊され、2,000人余りの南オセチア人がグルジア人のジェノサイドによって虐殺されたというのがロシア側の主張だ。12日にはロシア軍の Anatoly Nogovitsyn が「ツヒンバリは今や存在しない。第二次世界大戦の時のスターリングラードのようなものだ。学校も病院も家も、インフラはすべて破壊された。水もなければ電気もない。我々が再建する」と語っている(同じく McClatchy Newspapers、"Russia says it's halted Georgia war, sets peace terms")。ロシア軍によって認められた取材でツヒンバリを訪れた取材陣に街の人が「ちょっとしたスターリングラードみたいだろう?」と語ったという報道もある(英インディペンデント紙13日づけ "The view from South Ossetia: Joy and thanks in the land that is now part of Russia")。

しかし、ロシア軍の許可を得ずにツヒンバリに入った Tom Lasseter 記者は、ロケット弾で大きな傷を受けた建物もあればまったく無傷の建物もあることや、混乱の中で唯一開いていた病院で確認された死者は40人であったことを伝えている。病院に運び込まれることなく、家の庭などに埋葬された死者などがいたにしても、2,000人あまりという数字との開きは大きい。

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2008年 8月 19日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.08.18

グルジアの平和のために

グルジアの平和を願う集会が世界各地で開かれています。今ひとつ自分でも納得できない取り上げ方なのですが、Flickr の写真をいっしょに見てください。

マドリッド(スペイン)、8月11日
マドリッドのデモ
gaelx さん、CC-by-nc

シカゴ(アメリカ)、8月12日
シカゴのデモ
pntphoto さん、CC-by-nc-sa

ニューヨーク(アメリカ)、8月12日
ニューヨークのデモ
fernandosanchez さん、CC-by-nc-nd

サンクトペテルブルク(ロシア)、8月12日
サンクトペテルブルクのデモ
andi808 さん、CC-by-nc-nd

ビルニウス(リトアニア)、8月14日
ビルニウスのデモ
ponasniekas さん、CC-by-nc

ベルリン(ドイツ)、8月14日
ベルリンのデモ
eyec@cher さん、CC-by

この他にも、ロンドンブリュッセルの写真がCCライセンスで公開されていました。

グルジア紛争の問題は、覇権国家による軍事介入という直接的な暴力だけでなく、多民族社会における少数者の地位という構造的な平和構築に欠かせない努力の問題でもあるようなので、あまり反ロシアばかりを唱えても建設的ではないように思えます。ベルリンの写真に見られる「今日、私たちは皆、グルジア人だ」という言葉は、砲弾にさらされている人への共感というだけでなく、南オセチアの人たちとどう生きていけばいいのかという問いを突きつけられたグルジア人たちの危うさにも、私たちは寄り添い、共に考えていくのだという意味でなければなりません。

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2008年 8月 18日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.17

戦争は終わってはいない

「8月15日は第二次世界大戦の終わりでしたが、慰安婦だった私たちにとっては、戦争はまだ一度も終わっていないのです。」オーストラリアのシドニーで15日に開かれた集会で、Jan Ruff O'Herne さんが語った言葉です。豪AAP通信社の記事 "WWII sex slaves demand apology from Japan" が伝えています。オハーンさんは、昨年2月にアメリカの議会下院で、インドネシアで日本軍に拉致されて慰安婦にされたことを証言したオランダ人の女性です。85歳。

フィリピンでも、15日、20人以上の元慰安婦の女性が日本大使館の前でデモを行ないました。AP電 "Filipino women seek Japan's apology for WWII rapes"。79歳の Virginia Villarma さん。「あの人たちが私たちにやったことは絶対に忘れることはできません。今も、胸の傷として残っています。」記事に添えられた写真には86歳の Piedad Nobleza さんが写っています。手にしたプラカードには「日本軍国主義の復活にノーを」と書かれています。

8月15日は日本が戦争に負けた日でした。しかし、それだけでは戦争が終わったとは言えないということなのでしょう。ならば、戦争を終わらせるのは、今を生きる私たちの責任であるはずです。

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2008年 8月 17日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.16

糸車を回す

Gandhi's charkha now aids rural power generation - タイムズ・オブ・インディア紙の記事。ジャイプール州で、糸車を回すことによって自家発電を行なうプロジェクトが進められていることを伝えている。ガンジーが提唱した糸車(チャルカ)を改良し、発電機、蓄電池などを組み込んだ "e-charkha" を2時間回して糸を紡ぐと、夜7時間半、電球を灯すことができる。

今まで、発展途上国では電気の供給を受けていない人がたくさんいるという話やガンジーの糸車の思想は現代にも生きているという話を聞いてきたが、糸車を回して発電という話を聞くと、「本当にこれって21世紀の話?」と思ってしまう。それほど私は日本の饒奢に慣れきっている。

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2008.08.15

メダルの数

北京オリンピックがたけなわです。2、3日前、インドの選手がオリンピック個人種目ではじめての金メダルを勝ち取ったという話題がありました。貧しいとはいえ、人口がとても多いインドがどうしてあそこまでオリンピックでふるわないのか不思議です。

4年前のアテネ・オリンピックの時、人口あたりやGDP比でのメダル獲得数について書きました。今年は、大会開催中から自動更新で人口あたりの獲得数ランキングを発表しているサイトを見つけました:"2008 Olympic Results by Population"。人口百万人あたり換算で、金メダル数、総メダル数、重み付けしたメダル数(金x4、銀x2、銅x1)の順位を見ることができます。8月14日の夜8時ごろの順位はこんな感じです。

人口あたりの北京オリンピックメダル獲得数(8月14日夜現在)
順位金メダル数総メダル数金x4、銀x2、銅x1
1グルジアアルメニアグルジア
2オーストラリアオーストラリアオーストラリア
3チェコグルジアスロバキア
4フィンランドスイスアルメニア
5スロバキアスロベニアスロベニア
6スイスハンガリーアゼルバイジャン
7アゼルバイジャンフィンランドチェコ
8韓国キルギスタンフィンランド
9イタリアアゼルバイジャンスイス
10ドイツスロバキア韓国
11オランダキューバハンガリー
12ルーマニアモンゴルモンゴル
13北朝鮮スエーデンイタリア
14日本韓国キルギスタン
15アメリカオランダスエーデン
16イギリス北朝鮮オランダ
17フランスチェコキューバ
18スペインオーストリア北朝鮮
19ロシアジンバブエジンバブエ
20中国イタリアノルウェー
21タイクロアチアフランス
22インドフランスドイツ
23 ノルウェーオーストリア
24 ベラルーシルーマニア
25 カザフスタンカザフスタン
26 ルーマニアイギリス
27 トーゴアメリカ
28 タジキスタン日本
29 ブルガリアクロアチア
30 ドイツベラルーシ
31 イギリスロシア
32 アメリカトーゴ
33 ロシアタジキスタン
34 台湾ブルガリア
35 ウクライナスペイン
36 日本アルジェリア
37 アルジェリア台湾
38 スペインウクライナ
39 ウズベキスタン中国
40 トルコタイ
41 中国コロンビア
42 アルゼンチントルコ
43 コロンビアウズベキスタン
44 ブラジルアルゼンチン
45 タイベトナム
46 エジプトブラジル
47 ベトナムエジプト
48 メキシコメキシコ
49 インドネシアインドネシア
50 インドインド

人口が多ければ、メダルも多く取れて、ある程度当たり前な気がします。単純にそうならないのは、文教予算がどれだけ大きく取られているかとか、国によっては徴兵制があって「鍛えられている」とか、いろいろあるのでしょう。簡単に10ぐらいはそういった「説明」が思いつきそうです。

日本、あんまりふるいませんね。今日からもう少し応援しようかな。

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2008年 8月 15日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.14

LAのファスト・フード出店規制

Los Angeles Stages a Fast Food Intervention - ロサンゼルス市の市議会は先月、South Los Angeles 地域でのファスト・フード店の出店を一年間認めない方針を決定した。記事によれば、(かつて South Central と呼ばれていた)南LAは低所得者の多く住む地域で、既にファスト・フード店は数多く存在している。住民の肥満が著しいので、この条例で健康に悪いファスト・フード店をできる限り排除し、これとは別に食料品店の出店を助成する対策をとるということらしい。

規制に反対する人たちからは、食べるものを選ぶ個人の自由にまで政治が介入するのかとか、住民の知性を見くびった措置で差別的だなどの声が上がっている。それに対し、規制を支持する人たちは、そのようなことを言えるのは疎外された地域の実状を知らないからだと言う。南LAではファスト・フード店ばかりが増えてきたので、今では家で料理する材料を買うのにも不自由で、規制によって新たな種類の店ができて選択肢が増えることのほうが大切だと言うのだ。

日本でのコンビニの深夜営業やメタボに関する議論に引きつけて考えたい気もするが、無制限の個人の自由ばんざい、規制に断固反対という原理主義的な立場以外の立ち位置から一般論をするのは、なかなか難しい。

追記:7月30日づけの Los Angeles Times 紙 "Council bans new fast-food outlets in South L.A."。

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2008年 8月 14日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.13

ミンダナオが心配

フィリピンのミンダナオ島では、10日(日曜日)にモロ・イスラム解放戦線(MILF = Moro Islamic Liberation Front)を掃討するフィリピン国軍の作戦が始まり、すでに16万人以上の人が避難を余儀なくされている。人道的な惨事になることを懸念して、国連の世界食料計画などが生活物資の輸送を始めた(AFP電 "Humanitarian crisis looms in Philippines as fighting continues")。

pahanginMILF は30年余りにわたって、独立運動を続けてきたが、2003年にフィリピン政府との間で停戦に合意した。最近では、ミンダナオ・ムスリム自治区(ARMM = Autonomous Region in Muslim Mindanao)の拡大に政府とほぼ合意し、覚え書きの取り交わし直前まで行ったが、MILF の勢力範囲に入ることを嫌う地元政治家などが最高裁に提訴して、先週初めに差し止め命令が出されたため、交渉が頓挫した。この Manny Piñol 上院議員などによる介入に腹を立てた MILF の民兵たちが北コタバト州(North Cotabato)のいくつかの村や町を占拠し、立ち退きに応じないことを理由にフィリピン国軍が攻撃を始めたのである(Inquirer 紙9日 "80,000 flee as Moro fighters refuse to leave North Cotabato"、10日 "Military launches offensive vs MILF rebels in North Cotabato" など)。

脱穀をする北コタバト州の女性の写真は Keith Bacongco さんが CC-by で公開しているもの。今年4月の撮影。大きく広がった空がとても印象的だ。戦争とは、刈り取られない稲穂であり、彼女の失われた労働である。

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2008年 8月 13日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.12

現金は武器

Money as a Weapon - 11日づけワシントン・ポスト紙のイラク戦争特集。アメリカ軍は Commander's Emergency Response Program (CERP、司令官緊急対応プログラム)という予算枠を持っていて、イラク市民の懐柔のために大金をばら撒いているという報告だ。経理資料が見つかったものについては検索できるようになっている。

CERPのお金は大小さまざまな用途に使われている。アメリカ軍の作戦で家の窓を割ってしまったら25ドル。ドアを壊してしまったら50ドル。腕や脚を失わせてしまったら500ドル。死んでしまったら2,500ドル(約27万円)。軍に「武器としてのお金」というマニュアルがあって、そこにそう定められているらしい。バグダッドの動物園の熊や虎の水浴び用のプールに12,800ドル、"I Love Iraq" と書かれたTシャツを作って配るのに14,250ドルが使われたこともある。巨額な支出としては、単年度で終わらない浄水場の建設に830万ドル(約9億1千万円)が支払われた例もある。あからさまに、アメリカ側に寝返るようにお金が渡される場合もあるようだ。

経理はあまり明瞭ではないし、司令官が任期が来て交代するので長期的な展望をもってお金が使われることもない。横の連係もない。ある時、一日8ドルの賃金でイラク人を働かせようとしたら、ほとんど人が集まらなかった。なぜかと思って調べると、すぐ近くで別の部隊が一日10ドルで人を募集していて、みんなそっちに行ってしまっていたという。

一、二年前に比べて落ち着いてきたように見えるイラクは、ドル札の泡で黙りこんでいるわけだ。銃や剣で服従させるより、お金で誘惑するほうがましだという見方もできるのかもしれないが、経済の秩序を破壊しているという面に目をつぶることはできないだろう。

アラビア語にも「金の切れ目が縁の切れ目」なんて言い方があるのかな、などと暗いことを考える。

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2008年 8月 12日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.11

はるかなグルジア

グルジアってどんなところだろうと思い、Flickr で Creative Commons ライセンスで公開されている写真を探しました。いくつか紹介します。

冬の山村

shioshvili さん、CC-by-sa

早春の山道

Educating Fire さん、CC-by-nc-nd



tom1024z さん、CC-by-nc-sa

街角

SusanAstray さん、CC-by-nc-sa

市場

AudreyH さん、CC-by-sa

結婚式

N_Creatures さん、CC-by

のどかな風景を見ると、戦争で失われてしまうものの大きさを思わずにはいられません。もちろん、それはどの国でも同じでしょう。

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2008年 8月 11日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.10

空港に住む

German woman spends decade in Palma's airport - 英ガーディアン紙の記事。スペインのカタルーニャ沖に位置するマジョルカ島の空港の待合室に10年間住んできたドイツ人女性を紹介している。

現在48歳の Bettina さんは、恋に破れ、仕事も失った後、新たな人生を始めようとマジョルカ島にやってきた。太陽の中で暮らしたかったからだ。しかし、やがてこの島での仕事もなくなって、行く場のないベッティーナさんは、空港の待合室で寝起きするようになる。空港の化粧室で体も洗うし、洗濯もするので、身ぎれいだ。昼間は本を読んで暮らす。猫も飼っているらしい。お金をくれる人も時々いるが、お金をせびったりはしない。友だちがよく差し入れをしてくれる。

空港の人たちも彼女のことはあまり気にしていない。空港管理会社の広報担当者は「彼女は今までだれにも迷惑をかけたことがありません。ここは公共の建物ですから、施設を使っても構いません。トイレで体を洗ったり洗濯をしたりするのも自由です」と言う。

さらっと訳してしまったが、「ここは公共の建物ですから、施設を使っても構いません」って、すごくすてきな発言だと思った。

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2008年 8月 10日 午前 12:00 | | コメント (6) | トラックバック (1)

2008.08.09

イタリアの国歌騒動

日本では、君が代に対して異議を唱えるのは、左派の役回りと決まっている。君が代が過去の軍国主義や封建主義と連続しており、それらを受け継ぐのが右派で、それらに反対するのが左派なのだから、この配役は適切なように思う。

イタリアではちょっと話が違って、右翼の政治家が国歌を侮辱したとして問題となっているらしい。ANSA通信社の英文記事 "Bossi to escape anthem slur case" は、連立与党の一つ北部同盟を率いる Umberto Bossi 改革相が演説の中でイタリア国歌に異議を唱え、中指を立てる動作をして見せたことについて、検察が不起訴の方針を固めたことを伝えている。ボッシ大臣は、イタリア国歌の中に「神は(イタリアを)ローマの下僕として造った(Ché schiava di Roma Iddio la creò)」とあることへの不快感を表明し、(北イタリアは)もうローマの奴隷にはならない、と語ったと言う。

彼の発言を非難する人は、歌詞のその部分は「神はローマという下僕を造った」と読むべきだと言っているらしい。真相はいかに。歌詞の意味が分かりにくいというのは、君が代と似たようなものだと思ったりする。L'inno di Mameli は、曲としてダサいと不評らしい。これも日本と同じ。何とかならんのか、あの暗い節回しは。

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2008年 8月 9日 午後 07:22 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.08.08

はてなリングの検索

このブログは、「護憲派アマゾネス軍団」というはてなリングに参加しています。Google Custom Search を使って(すごく簡単です)、リングに参加しているブログを横断して検索するページを作りました。

はてなリング護憲派アマゾネス軍団検索

このページで、ブログのサイドバーなどに貼り付けるブログ・ウィジェットを作ることができます。もちろん手作業で上記のようなもっとシンプルな検索窓を作ることもできます。ソースはこんな感じです。

<form action="http://www.google.com/cse" id="cse-search-box">
<input type="hidden" name="cx" value="008998874546134556962:whppiyfmaic" />
<input type="hidden" name="ie" value="UTF-8" />
<input type="text" name="q" size="24" />
<input type="submit" name="sa" value="検索" />
</form>

以前、リングに参加しているブログをrssリーダーに登録するためのopmlを作ったら、いつのまにか、はてなリングでopmlが正式サポートされました。リングのサービスが終了するというので、代わりのページを作ったら(これはこのブログではお披露目していませんでした)、サービスが継続されました。今回の検索ページも、無駄に終わりそうな気がしています。

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2008年 8月 8日 午前 12:00 | | コメント (6) | トラックバック (0)

2008.08.07

代理出産

インドでは代理出産が合法。特にグジャラート州では代理出産業が盛んで、海外から多くの人が訪れるらしい。昨年の11月、東京の夫婦がグジャラート州のアーメダバードに行って、代理出産の契約を結んだ。夫婦は、東京で体外受精された夫婦の卵子がインド人女性の体内に移されるのを確認した後、日本に帰国した。

7月25日、女の子が生まれた。次の日、アーメダバードで爆弾テロが起こったため、乳児はラージャスターン州のジャイプルに移された。代理出産をした女性は、契約を果たしたとして、家に帰った。

東京の夫婦は、女の子が生まれてくる前の6月に離婚した。母親は、生まれてきた子どもとも関わりを持ちたくないと言っている。父親は女の子を養子にしたいと考えているが、インドの法律では結婚していない男性は養子縁組をすることができず、日本に連れていくことができない。女の子は、言わば孤児になってしまった。

タイムズ・オブ・インディア紙 "Conceived in Japan, abandoned in Jaipur"、英BBC "India-Japan baby in legal wrangle" などに、詳しい報道がある。

まだ名前がない女の子へ。ものごころがついた後で、あなたは法律や国境があなたを扱いかねていたように感じるだろう。しかし、私たち人間は決してあなたを邪魔者だなどと思ってはいない。心から言おう。私たちの世界にようこそ。

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2008年 8月 7日 午前 12:00 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2008.08.06

ゴリラがいっぱい

生物多様性に関して、めずらしくいいニュース。"Congo gorilla bonanza doubles population estimates" - コンゴ共和国(ブラザヴィルが首都の、小さいほうのコンゴ)で、調査の結果、予想をはるかに上回る数のゴリラの生息が確認されたそうだ。

ゴリラコンゴには、1980年代、10万頭のニシローランドゴリラが暮らしていると推定されたが、その後、捕獲や病気によって半減したものと見られていた。しかし、今回の Wildlife Conservation Society による調査では、12万5千頭のゴリラがいると考えられるという。コンゴでのゴリラ保護の運動が実を結んだものと言える。

ニシローランドゴリラ(Western Lowland Gorilla)を含むニシゴリラは ICUN のレッドリストで絶滅危機種(critically endangered)の指定を受けている

写真は Flickr で poplinre さんが CC-by-sa で公開している、オハイオ州コロンバスの動物園で撮影されたニシローランドゴリラ。

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2008年 8月 6日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.05

JPEPAと葬送

Protesters hold funeral march to Senate vs JPEPA - マニラでは4日、JPEPA (日比経済連携協定)の批准反対を訴えるデモが行われた。JPEPA の締結はフィリピン社会や自然の死を意味するとして、ブラスバンドが挽歌を奏でる中、人々が黒い服を着て、白い棺をひいて歩いた。

JPEPA抗議行動、2008年4月記事によれば、フィリピンはこれまでも日本から壊れたテレビなどの廃棄物を「リサイクル用」などと銘打って受け入れてきた。JPEPAが締結されれば、さらに産業廃棄物が流入するだろうと多くの人が考えているようだ。

今回のデモでは、漁業関係者から、JPEPA締結によって日本のマグロ漁船がフィリピン海域で大規模操業を行なうようになれば、零細なフィリピンのマグロ漁業は壊滅的な打撃を受けるとの訴えも出された。

Greenpeace Southeast Asia の調べではフィリピン上院議員の過半数がJPEPA批准にためらいを感じているとも書かれている。しかし、先週再開した上院の外交委員会では、批准賛成の意見が多数を占めた(7月29日、"Senate foreign relations panel straw vote favors JPEPA")。11月のASEAN首脳会合前に批准投票が行われる見込み(7月21日、"Senate urged to ratify JPEPA before ASEAN summit in November")。

写真は Flickr で karasantos さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。上院休会前の4月撮影。

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2008年 8月 5日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.04

徐々に進む大麻の合法化

Argentine president calls for decriminalization of drug use - アルゼンチンの Cristina Fernandez de Kirchner 大統領が、麻薬の個人所持の合法化を提唱している。消費者の刑罰を軽くし、取り締まりの焦点を流通組織に絞る。新たな常習者が増えないように予防対策を講じるほか、中毒者を単に投獄するのではなく、依存症の治療ができるような態勢をとる。年末までの立法化を目指している。

ボゴタの交通信号中南米では、ブラジルとコロンビアが既に同様な所持の合法化を行っている。メキシコでも数年前に提案があったが、アメリカの強い反対を受けて撤回された。

記事によれば、アメリカでも、先週、マサチューセッツ州選出の Barney Frank 下院議員が100グラム未満のマリファナの所持を合法化する法案を提出したらしい(通らないとは思うが)。

カナダの全国紙グローブ・アンド・メールの一週間ほど前の記事 "Pot: Why not legalize it?" によると、カナダでは国民の過半数が大麻の合法化に賛成しているそうだ。しかし、合法化するとしたら、税率をどうするのかなど、解決しなければならない課題はまだ多いようだ。

Flickr で aforero さんが CC-by で公開している写真は、コロンビアの首都ボゴタで見かけた交通信号とのこと。

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2008年 8月 4日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.03

ダルモリンの闘いは続く

1年半ほど前に、イタリア北部のヴィチェンツァ(Vicenza)という町でアメリカ軍の基地建設に反対する大きなデモがあったことを書いた。その後、地元の平和団体に市当局等が加わって申し立てていた基地建設差し止めは、6月に地方裁で認められたが、7月19日、上級行政裁判所でその決定が覆されてしまった(イタリア国営ANSA通信社 "Court OK's Vicenza base expansion"。英語のオルタナティブなメディアでの報道は "U.S. Military Interests Reign Supreme in Italy" など)。

No Dal Molin, December 2007 ヴィチェンツァでは、判決を不服とする市民が駅を占拠するなどの混乱が続いているらしい(米軍の星条旗紙 "Protesters take over railroad tracks in Vicenza")。No Dal Molin の基地反対運動は、これまで非暴力的な抵抗活動を続けてきており、今回も、駅の入り口で機動隊に行く手を阻まれたが、機動隊の張り付いていない裏口を見つけて線路上に駆け込み、列車の運行には影響が出ないよう、10分で撤収したという("Base USA: Scontri Polizia-No Dal Molin")。

差し止め訴訟については、今回、判決が確定してしまったが、ダル・モリン基地建設に関しては、10月に是非を問う住民投票が行われる予定のほか、環境への影響についての裁判が残っている。

写真は昨年12月にヴィチェンツァで開かれた基地反対集会で見られたすてきな旗。もう少し遠くから見たほうがよく分かる。どちらも、Flickr で buridda さんが CC-by-nc-sa で公開しているもの。

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2008年 8月 3日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008.08.02

古いジョーク

イギリスのテレビ番組で、世界最古の冗談はこれだ、という類の特集をやったらしいです。英テレグラフ紙の1日づけの記事 "The world's oldest jokes revealed by university research" などで読んで、探したら、番組のサイトにベストテンが出ていました:"World's ten oldest jokes"。

記事では、最古のジョークは今でも面白いと書いてあったのですが、私はあまり冗談が通じないほうなので、何が面白いのか分かりませんでした。今回見つかった最古のもの、今から3千年ほど前のシュメール人の冗談だそうです:「有史以来はじめてのことが起こった。若い女性が夫の膝の上でおならをしなかったのだ」。うーん、私が同じころに縄文時代とかいって裸に近いかっこうでマンモスを追いかけていた人たちの子孫だから通じないんでしょうか。文明の差を感じます。

昔も、下ネタが多かったのだそうです。紀元前2、3世紀ごろのエジプトのジョークは、なんとなく分かります:「男はロバよりももっとセックスが好き。ただ、財布が歯止めになっている」。次のは西暦10世紀ごろのイギリスのなぞなぞだそうです:「男の腰のあたりにぶら下がっていて、ちょくちょく穴に入っていくもの、なあに? 答え:鍵」。男の人がなぞかけをして女の人を困らせていたところが目に浮かびます。よい子はまねをしてはいけません。現代人は、相手や場をわきまえましょう。

インドや中国でも古い文献に冗談が載っていると思うのですが、調査対象にならなかったのか、言及はありません。

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2008年 8月 2日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.08.01

インドネシアの教科書

インドネシアでは8月に学校の年度が始まるようだ。今月から始まる年度で、はじめて、小学校から高校までの教科書が電子書籍として提供されることとなった。今まで、学校の教科書は教員から購入するのが普通だったが、所得の少ない家庭では教科書代がまかなえず、子どもの教育をあきらめてしまう場合もあったらしい。

インドネシアの子どもたち7月31日づけジャカルタ・ポスト紙の "Confusion mars implementation of e-books policy" という記事によれば、今年度からは国が出版社から教科書の著作権を買い上げ、教育省の Buku Sekolah Elektronik というサイトでPDF形式で公開している。だれでも自由にダウンロードして使うことができる(実際に、ダウンロードできた。インドネシア語を学んでいる人などには、とても有益だと思う)。ただし、買い上げが十分に進んでおらず、使われている教科書287種類のうち、49種類しか入手できない。また、プリントアウトしたものを違法に高い値段で売っている業者も現れるなど、事業の滑り出しは順調とは言えないようだ。

そもそも、インターネットへの接続手段を持たない家庭も多く、また、ダウンロードしたものを印刷するのにもかなりお金がかかる。買い上げと電子書籍化ではなく、教科書の無償配布に予算を回すべきだったのではないかという声も強い。

日本では、憲法の第26条に「義務教育は、これを無償とする」とあり、その理念に基づいて教科書の無償給与制度がとられている。「小さな政府」を目論む人たちの中には、文教予算を削減し、教科書の有償化を求める意見もあるようだ。愚かな話である。

インドネシアの子どもたちの写真は bonbongirl さんが CC-by-nd で公開しているもの。

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2008年 8月 1日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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