石の呪い
オーストラリア中部にある巨大な一枚岩ウルル(Uluru)。以前は植民者の言語で Ayers Rock と呼ばれていた。この先住民の聖地から密かに小石などを持ち帰る人が後を絶たない。ウルルを管理する国立公園事務所には、毎日必ず一通は「申し訳ありませんでした」という手紙を添えて、おみやげに持ち帰られた石が郵送されてくる。たいがいはポケットに入るような小さな石だが、オーストラリア国内からは32キロの、海外からは9キロの岩が送り返されてきたこともある。
Uluru tourists return 'cursed' souvenirs - 先住民の聖地を荒らしたことを恥じて送り返してくる人も多いが、だいたい4人に1人は手紙の中で、その石を持ち帰ってから本人や家族に不幸が見舞ったことを述べている。不幸をもたらす「呪いの石」だと考えているようだ。呪いを本気で信じているわけではないにせよ、「気味が悪いので」という人も多いのだろう、というのが手紙に目を通している人の説明だ。
宗教的な情操と、植民地支配やその後の人種差別という現世的な罪の意識とが、不連続ではないようすが看取できる。
2008年 5月 13日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
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