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2008.04.14

死をもって何を償うかについての一つの備忘録

今週の水曜日にアメリカの連邦最高裁で死刑に関する弁論が行なわれるらしい。ロイター電 "Court to consider death penalty for child rape" によると、審理されるのは、ルイジアナ州で8歳の義理の娘をレイプして死刑判決を受けた男性が子どもに対するレイプが死刑とされるのは違憲であると申し立てている事件。記事によれば、アメリカではルイジアナ、モンタナ、オクラホマ、サウスカロライナの4州で13歳未満の子どもに対するレイプへの刑罰として死刑が認められている。

原告側の弁護団によれば、現在、世界で死刑をもってレイプを罰することを認めているのは中国、エジプト、ヨルダン、ナイジェリア、サウジアラビアなどごく少数。アメリカでは大人へのレイプに対する死刑は1977年にが廃止された。被告であるルイジアナ州政府側の弁護士によれば、アメリカでは14の州および連邦政府が殺人以外の罪、つまり反逆罪、スパイ行為、誘拐、航空機乗っ取りなどに死刑を認めている。

私は、日本では殺人にしか死刑が適用されないのだと思っていたのだけれど、刑法を見ると、実際に死刑判決が申し渡されるかは別として、殺人以外の致死行為にも死刑の規定はあるし、致死行為以外にも政府転覆を狙った暴動や、スパイ行為などにも死刑が定められている(第79条、第81条、第82条)。今回アメリカで問題になっているレイプに関しては、死に至らしめたとしても死刑は適用されない。

運用においては、内乱や利敵行為への死刑も人命が失われた時にしか適用されないのだろうと思うが、そのことは文章の上には現われていない。法の理念としては、日本では「命をもって命を償う」ためだけに死刑があるわけではないということなのだろう。

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2008年 4月 14日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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