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2008.03.20

イラクの5年間から分かること

反戦とか平和とかを唱える人は夢見がちな愚か者で、戦争をも厭わない人は賢い現実主義者だという印象論が世にあります。イラクの戦争が始まって今日でちょうど5年。この5年の日々は、これが全くの作り話であることを明らかにしてきました。

「イラクが大量破壊兵器を持っている証拠など見つかっていない」「サダム・フセインとアルカイダは結託していない」「武力で平和はつくれない」「戦争を始めたらベトナム戦争のように泥沼化する」。戦争を望まない人たちのこれらの主張が正しかったことを私たちは一つひとつ確認してきました。それは悲しい過程だったとも言えます。

The Iraq War Will Cost Us $3 Trillion, and Much More - 今月の9日にワシントン・ポスト紙に掲載されたノーベル経済学賞受賞者 Joseph E. Stiglitz 氏らによる論評です。イラク戦争の費用を一つずつ積み上げていくと、3兆ドル(300兆円)になると試算されています。「失敗した戦争のために海外で3兆ドルも使って、国内で痛みを感じないわけがない」「ベトナム戦争に次いでアメリカ史上2番目に長い戦争、そして第二次世界大戦に次ぐ最も高くつく戦争になった」「中国がアフリカで影響力を増しつつあると心配する考え方がある。しかし、アメリカが毎月イラクで戦うために使う費用は、毎年アフリカに与える支援の倍以上だ」「イラク戦争によって失われた生産性は大恐慌以来最大だ」等々。経済の面でも、現実をよく見ていなかったのは戦争が分に合うと考えた人たちのほうだったようです。

これほどはっきり自分たちが間違っていたことを示されても、戦争好きの人たちが自分が(ちょっと言葉は悪いですが)ばかだったということに気づかないのはどうしてなのでしょう。イラク開戦5周年の今日が、気づくきっかけになるといいのですが。

この5年間、徹底的に壊されたイラク。その傷が、一日でも早く、少しでも、癒えますように。

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2008年 3月 20日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ このエントリーを含むはてなブックマーク

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コメント

チベット問題 - コリアニメやつあたり
http://blog.goo.ne.jp/kanime_korea/e/45fff9c665846184c386e757f7d32503
チベットに対する中国のスタンス抜き書き - コリアニメやつあたり
http://blog.goo.ne.jp/kanime_korea/e/03aa8cf5e492cb35306ea9e81f1ed787

チベット騒乱に関する韓国内の報道 - コリアニメやつあたり
http://blog.goo.ne.jp/kanime_korea/e/b755db3e8d06511f63b171eb989c8ce5


今し方、ここを読んでいてコメント欄の書き込みを見てみると、向こうは違う話題に夢中で、そんなこと思っても居ないということが見えてきます。
どうも、イラクのことなんか忘れているようです

投稿 ちがうかも | 2008/03/20 0:58:02

2008/03/20 0:58:02 のコメントへの返答です。

名前を投稿ごとに変えるのはフェアではありません。おやめください。

ご紹介くださったリンク先、とりたてて読む価値のあるものとは思えませんでした。

投稿 うに | 2008/03/20 13:30:12

イラクの人々に苦渋と屈辱を与え続けている責任はブッシュ政権にあると考える風潮が日本にはあるようですが、ブッシュ政権に同調した日本政府、そしてそれを許した私たちにも責任はあります。彼らが復興の道を確実に力強く歩めるようになるまで、私たちにも彼らを支援してゆく義務があると思います。しかしそうした意識は、こんな馬鹿げた戦争を二度と繰り返さないためにも、ブッシュ叩きに終始している米国人にもっと持って欲しいとも思います。

戦争の経済性を言ったところでどうなるのでしょう。イラク復興のための資金源となるはずの石油利権をはじめとして、復興事業も一部企業(石油・軍産複合体など)に握られています。ブッシュ政権の人々がそれらの企業にエグゼクティブとして関わっていますから、イラク戦争は彼らにとっては「ぼろ儲けの大成功」でしかありません。自国内の貧困を助長し弱者(中流以下)切り捨ての政策をとるブッシュ政権にとっては、イラク国民は言うまでもなく、米国民のことなど眼中にはないでしょう。

かといって、ブッシュ政権が終わっても、イラク戦争に大きな責任を負うべき英国前首相ブレアの近況(EU初代大統領の候補に挙がっています)や、米国大統領選の政治献金に関するニュースを見ていると、大統領選に熱中する米国民には申し訳ないですが、圧倒的な権力者たちを前にして世界は変われるのだろうかと・・・思うことがあります。

ブレアの近況:
http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/e/e3ba2e79067a1a6883bf55a9768fdfe9

投稿 こすみれ | 2008/03/20 19:19:26

こすみれさん、

頷きたいところも反対したいところもあるのですが、一点だけ具体的にお返事します。

> 戦争の経済性を言ったところでどうなるのでしょう。

戦争の悪を直感できる人には要らぬ議論なのでしょう。しかし、世の中にはいろいろな基準でものを考える人がいます。だれもが経済面の話をする必要はありませんが、そういう話をする人がいることは、いないよりよいことだと私は思います。

投稿 うに | 2008/03/21 2:02:34

こんにちは。イラク戦争の戦費は300兆円になるとのこと大変な金額ですね。このお金が発展途上国の援助や貧困国の救済に投入されていた方が余程世界の平和と安定に貢献すると思うのですが、それだと富が権力者に集中しないので出来ないのでしょうね。私には戦争という名を借りた税金の強奪行為にしか思えません。日本でも防衛費と言う名を借りた税金の不透明な支出が毎年数兆円もあります。地方自治体が数百億円の財源不足で福祉を切り捨てているのに、なんとも税金の使われ方に疑問を感じてしまいます。イラク戦争開戦の理由を大量破壊兵器の不存在をフセイン大統領が明らかにしなかったから仕方ないと読売新聞は社説で述べていますが、その当時国連の査察団はあと数週間でその有無が明らかになるから待てと言っていたのを無視したブッシュ政権には、読売新聞の社説は詭弁としか思えません。イラク戦争に反対していた私たち国民でさえ、日本の支持に責任を感じて申し訳ないと思っていますが、イラク戦争支持したご本人のコイズミ首相から、未だに謝罪の言葉の一言も無いのは、最早人間として許せないレベルに私には思えます。ついエントリーに触発されて多弁になり申し訳ありません。

投稿 scotti | 2008/03/21 12:23:21

すみません、戦争をメリット・デメリットで語られることに違和感があり投げやりな投稿をしてしまいました(スティグリッツ氏の著作にはいつも目を通すのですが)。何かで「大義名分のあれば”良い戦争”」と考える傾向が米国にはあると読んだ記憶があります。また政治経済学的には、不況対策のひとつとして戦争が挙げられるようです。

私は平和ボケです(笑)。「平和」という言葉を唱えて、自国が戦争をしないというだけでは平和国家とは呼べないと思います。戦争(内戦含む)を食い止めるには国内外の社会・経済の安定が必須であり、そのためには、問題を抱える国を(理想的には全く武力に依らず)具体的に支援・共栄できてこそ、平和国家と言えると思っています。でも実際は、10億人の貧困者が存在し、宗教や国によるイデオロギーの対立、外交は弱肉強食・騙し合い、エネルギー・環境問題、日本自体も政治経済が軋んでいます・・・難しいです。小さな成果でいいから少しずつ積み上げていくことができればいいですね。

投稿 こすみれ | 2008/03/21 13:37:01

scottiさん、

私が子どもだったころ、ベトナム戦争がありました。戦闘機が落ちたりするたびに、「あれを一機調達するだけのお金があれば、小学校が何十校建てられる」みたいな言い方がされていたのを子どもながらに覚えています。イラクの戦争も、悲しいですが、お金の流れる道筋みたいなものは、きまっているのでしょうね。私も、悔しくもあり、恥ずかしくもありです。

投稿 うに | 2008/03/22 0:50:05

こすみれさん、

おっしゃっているのは、ガルトゥングなどが唱える積極的な平和の意味だと思います。私もそれを目指しています。

投稿 うに | 2008/03/22 0:50:34

 ブッシュの開戦を非難するあまり、フセインの独裁を忘れた議論は、片手落ちというものだ。クルドへの大量虐殺は人道犯罪だったし、クウェート侵攻は人類史上まれにみる典型的な侵略戦争だった。大量破壊兵器の隠匿だって、開示しなかったフセインにも責任の過半はあると思う。
 自虐と反米を平和運動と誤解してはいけない。

投稿 罵愚 | 2008/03/22 4:57:29

私は「ブッシュの開戦を非難」しているのではありません。この5年間の戦争努力全体を、開戦の意図が何であったにしても、無駄で愚かだったと結論づけているのです。

少しきつい言い方をすれば、戦争によって何かが解決できたはずだと今でも考えているあなたのような人を、救いようのない愚か者だと言っているのです。

あなたのコメントには、私がこの考えを変えなければいけない理由が何一つ提示されていません。

あなたの名前のところに表示されるURLは存在しないみたいですね。実際にブログを作り、私のブログにはふさわしくない考えはそちらで表明なさってください。

投稿 うに | 2008/03/22 10:08:27

 わたしのブログはチベット問題を発信しはじめたところでサイバーテロの標的にされてしまったようです。これが初めての経験ではありません。数日中には再開できると思います。
 あなたのもと記事を読むかぎりでは、開戦をふくめてブッシュを批判しているように思います。いまさら、開戦後だなんて逃げられては困ります(笑)。
 でね、戦争中の無駄な努力との批判はわかります。フセインに代わって、ブッシュでは、変わったとはいえないのご批判も理解できますがね、それでもなお、イラクの総選挙の成功は評価できませんか?あの混乱のなかで60%以上の投票率で選挙を成立させたイラク国民の勇気は、評価したいと、わたしは考えているんですがね。

投稿 罵愚 | 2008/03/23 4:37:54

立場が全然異なる人に対して書くには、前回のコメントは配慮が足りなかったかもしれません。

戦争反対の立場をとっていた人たちは、開戦前から「戦争で何かが解決できるはずだと考えることは愚かだ」と主張してきました。今ではそれが正しかったことが証明されたと言える、というのがこの記事の主張です。

前回のコメントの「開戦の意図が何であったにしても」というのは、仮に開戦が「石油のため」とかというのではなく例えば「イラクの人たちを独裁から救いだそう」という善意から決断されたとしても、戦争をして解決しようというのが愚かな考えであったことには変わりがない、という意味です。

イラクの選挙についてはあまり詳しくないのですが… もし私がイラク人だったら、「何万人も殺された中でも民主主義を求めた我々はすごい」と誇りに思うことは許されると思います。しかし、外の人間が「何万人も殺されたとはいえ、選挙を行なった君たちはすごい」と言うのは、かなり残酷なように思えます。

投稿 うに | 2008/03/23 6:10:30

 ほんとうに立場が異なるんでしょうかねぇ?戦後の民主主義教育で育ってきたわたしたちには、戦後民主主義とでも呼ぶような共通の立場があると思う。

投稿 罵愚 | 2008/03/24 3:56:20

何から何まで意見が違うとは思いませんが、ネット上で実りある議論ができるような関係かどうかは、微妙だと思います。のっけから「自虐」とか言うあたりで、私は引いてしまいました。

投稿 うに | 2008/03/24 7:20:47

 歴史はどこで輪切りにするかで、その様相が一変しますよねぇ。イラク戦争を「大量破壊兵器はなかった」と話しはじめるのと「クルド虐殺、クウェート侵攻はフセインの国家犯罪」と話しはじめるのでは、印象がちがうでしょう。あるいは、結論もちがうかもしれない。
 どちらも、自由な民主主義の価値観を根底に話しているのは、ちがわないのですが…という意味です。

投稿 罵愚 | 2008/03/24 8:56:47

同じコメントを二つ受け取りましたので、一つ消します。

自由「な」民主主義という表現を(狭義の)リベラリズムという意味でお使いになっているかもしれず、もしそうだと、私がそれに当てはまるかどうかちょっと心配ですが、私も、自由「と」民主主義に基づいて考え、発言しているつもりです。

少し前にトラックバックをいただいていたのですね。気づきませんでした。まだエラー403になるようですが、再公開なさるのを楽しみにしています。

投稿 うに | 2008/03/24 21:03:54

 ブログの再開は、ただいま鋭意努力中です(笑)。サイバーテロの被害は初体験ではありません。オームのときも、拉致事件のときもおなじような経験をしております。ネット民主主義とでも呼ぶような、あたらしい政治の産みの苦しみかもしれないと考えております。

 自由な民主主義は、冷戦後のグローバルな価値観として定着していると思う。その観点に立てば、イラクとチベットは…すくなくとも、結果はともかく開戦の理由の部分では、まったくの正反対だった。白を黒と言いくるめる戦後左翼の論理で、フセインのつくった戦争原因を忘れてしまったのが、あなたが書いた、このスレッドのもと記事だと思う。

投稿 罵愚 | 2008/03/25 4:11:38

はいはい。あなたのように開戦の理由にこだわって戦争を肯定するのは愚かだと言っているんですが。やりとりを図式化すると、こんな感じですね:

親:「殴られたからって、殴り返しちゃだめなのよ」
子:「だって、殴られたんだもん」

私があなたの親なら、子どもにも分かるように視点を変えながら説明する努力が求められると思いますが、私はあなたの親ではないので、あなたを説得するためにやりとりを続ける義務はないと思います。

ご不満の趣旨は分かりましたから、もうお引き取りください。ここはあなたの主張を表明するための場ではありません。

苛ついていらっしゃるのでしょう。また同じコメントが二つ届いています。一つ消します。

投稿 うに | 2008/03/25 7:59:37

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