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2008.01.18

ミュージカル「アンネの日記」

「アンネの日記」がミュージカルになった。El Diario de Ana Frank の公式サイト(副題に「命の歌」 un canto a la vida とある)。来月の末にスペインのマドリッドで初演される。近年、アンネ・フランク財団は映画化等に消極的だったが(スピルバーグ監督は、依頼が断られたため、代わりに「シンドラーのリスト」を作ったらしい)、このミュージカルは財団公認の作品。主人公のアンネ役には、アメリカに亡命した13歳のキューバの女の子 Isabela Castillo さんが抜擢された。公開オーディションを勝ち抜いてきた人らしく、なかなかの歌唱力。

このミュージカルについては、Rue89 の16日づけの記事 "Anne Frank, héroïne d'une comédie musicale espagnole" で知った(Rue89のサイトは昨年、村野瀬玲奈さんに教えていただきました。ありがとうございました)。英語では先週ガーディアン紙が取り上げている

私は小学生の時に「アンネの日記」を読んだきりで、正直なところ、詳しい内容はほとんど覚えていない。「アンネの日記」を通じて、私は、自分と同じように怒ったり悲しんだり喜んだりしていた人を、何十万という殺された人の統計の一つの数字にしてしまう戦争や占領や民族差別といった暴力について学んだ。振り返って見れば、私はとても強い影響をこの本から受けたようだ。

そういう大切な本の話だから、彼女の同胞にあたる人たちがやっていることと同時に見ると、とても辛い。こちらは短い記事なので、訳してしまおう。イスラエルの人権団体 B'Tseleem の伝えるニュース。

2008年1月13日:イスラエル総理府総保安局長官の定義によれば、イスラエルによって殺されたいかなるパレスチナ人もテロリスト
原文

報道に寄れば、イスラエル総理府総保安局(Israel Security Agency = ISA)のユバル・ディスキン長官は今日の内閣閣議の席で、イスラエルはイ衛隊(Israel Defense Forces)とISAの作戦によって過去2年間にガザで1,000人のテロリストを殺したと述べた。

2006年、2007年にイスラエル治安部隊によって殺されたパレスチナ人の総数は816人である。このうち152人は未成年で、14歳未満の者も48人含まれていた。また、何ら敵対的な行動に関わっていなかった男女も多数、ガザで殺されている。どうやらISA長官はイスラエルによってガザで殺されたパレスチナ人すべてをテロリストと定義しているようだ。

この2年間にガザで殺された子どもたちの一部の名は次のとおり:マリア・アケル(5歳)、アヤ・アル・アステル(8歳)、ムハンド・アメン(6歳)、ヤヒア・アブ・サルミヤと、その弟ナスララー(9歳と5歳)、オサムネ家のマイサ、マリアム、サアド、マフムド(9か月から10歳まで)、ハディル・ギベン(7歳)、ガザル家のマフムドとサラ(8歳)。

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2008年 1月 18日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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