トルコが刑法301条の見直しへ
これを書いている時点では、まだ確定的な報道が見られないのですが、ニューヨーク・タイムズ紙の25日の記事 "Turkey to Alter Speech Law" によれば、早ければ25日のうちにも、トルコ政府が刑法301条の見直しに取りかかる方針を発表するようです。
刑法301条は、「反トルコ的」な言動を取り締まる条項です(このブログでは2006年9月のこの記事で紹介しました。記事の中で名前を挙げた一人 Hrant Dink は昨年、偏狭な国粋主義者に暗殺されました。ご冥福を祈ります)。記事によれば、刑法301条以外に、表現の自由を侵害する法律が合計38条項あるそうです。現代トルコ建国の功労者ケマル・アタチュルクを「あの男」と呼んだぐらいで裁判沙汰になった例が紹介されています。
記事には、刑法301条を擁護する立場から、ヨーロッパでも例えばドイツ刑法90A条、90B条、イタリア刑法290条などが国家への批判的な表現を制限しているではないかという指摘(ただし、ドイツは「民主的な国家」への攻撃、イタリアは「共和制」への攻撃が対象となっているようですが)が紹介されていました。いつか調べてみたいと思います。
2008年 1月 26日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
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