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2007.11.17

ロラたちの話を聞く

フィリピンで日本軍により「慰安婦」にされた二人の女性によるお話を聞きました。Pilar Frias さんと Narcisa Claveria さん。お二人とも、ゲリラ掃討作戦で村に来た日本兵たちに拉致され、昼間は洗濯などの労務を強いられ、夜にはレイプを繰り返されるという過酷な体験をしました。

二人の「おばあさん」(ロラ)たち、ピラールさんとナルシサさんは、当時の性奴隷に対する謝罪や補償が全くできていないということだけでなく、戦争を起こしてはいけないということを、強く訴えていました。

質疑応答の時間に、「日本軍による心の傷は、60年という月日によって、少しは癒されたのでしょうか」という質問をしました(心ない質問に聞こえるかもしれませんが、お二人には休憩時間中に私がホンダ議員の決議案についての署名に関わったことを伝えてあったので、反発を感じずに冷静に答えていただける自信がありました)。

お二人の答えをそのままご紹介します。通訳はマニラ新聞の澤田公伸さんです。

60年間の間、日本軍によって傷つけられた私の心、精神は一刻たりとも癒されたことはありません。むしろ逆にその傷が深まるような気がします。それは、当時の話を思い出すたびに傷が疼きます。さらに傷口が広がって、痛みが増してくるからです。しかも日本の政府は今に至るまで私たちのことを全く無視しています。時には私たちが嘘をついているとまで日本の政府関係者は言っています。そういうことを聞くたびに、私の傷は疼いてしかたがありません。私は両親や兄弟姉妹がみんな被害を受けました。レイプされました。だから私の気持ちが癒されたことは一刻たりともありません。さらに気持ちが重く沈む毎日を送っています。 - ナルシサ・クラヴェリアさん
私も全く同様な気持ちです。この傷つけられた気持ちが年を追うごとに、疼いてしかたがありません。私の場合は、この顔に当時の日本軍が傷つけた跡が残っています。私は鏡を見るたびに、この鼻のあたりを見るたびに当時の日本軍による加害を思い出さずにはいられないのです。私はまた日本に来るたびに傷が疼きます。日本の政府が私たちのことを全く認めようとせず、自分たちの加害を反省もしないこの日本の国にやってくるたびに、当時のことを思い出すからです。当時日本はフィリピンに対して侵略戦争を行ないました。そのことを日本の政府はしっかりと受けとめてほしい。私たち女性はただ単にレイプされたのではなく、尊厳、人間性が破壊されたのであり、そして子どもとして教育を受ける機会を奪われたのです。そういったすべての私たちの生活を取り戻してほしいと、今も私たちは日本の政府に訴えているのです。 - ピラール・フリアスさん

「時は傷を癒す」などという甘い表現を安易に用いてはいけないということ以外に、自分がどんな態度で社会と向き合っていかなければならないかということについて、お二人から多くのことを学んだと思います。

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2007年 11月 17日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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受信: 2007/11/21 21:00:51

コメント

こんにちは、うにさん。

この記事、とても貴重で胸に迫るものです。私のブログで少し日をおいて転載させていただいてよろしいでしょうか。

投稿: 村野瀬玲奈 | 2007/11/17 1:53:54

村野瀬さん、こんにちは。信頼していますので、ご自由にお使いください。

村野瀬さんの昨日の記事
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-472.html
が慰安婦問題だということに、今、気づきました。トラックバックを送ります。

投稿: うに | 2007/11/17 10:41:07

旧日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画・京都実行委のまいきゅうです。
フィリピンのロラたちの京都滞在記を写真付き日記風にまとめました。つらい証言をする際の、涙姿のロラだけでなく、とびきり素敵な笑顔のロラたちにもぜひ触れていただければ、と思います。
「ロラ京都滞在記」
http://shogenkyoto.blog70.fc2.com/blog-entry-86.html#more

投稿: まいきゅう | 2007/12/22 18:18:36

まいきゅうさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

高齢のお二人に遠い国まできていただくのは、とても大変なことだろうなと思っていたのですが、暖かく微笑ましい側面があるのですね。読んでいて、うれしさで泣きそうになりました。

証言集会は、とても貴重なお仕事だと思います。本当にありがとうございました。

投稿: うに | 2007/12/22 22:52:58

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