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2007.03.01

美しい地球

一昨日ちょっと言及した網野善彦さんの『「日本」とは何か』に、富山県が作成した環日本海諸国図という地図が載っています。この少し風変わりな地図について、網野さんは次のように述べています:

そしてこの地図を見ると、北海道、本州、四国、九州等の島々を領土とする「日本国」が、海を国境として他の地域から隔てられた「孤立した島国」であるという日本人に広く浸透した日本像が、まったくの思いこみでしかない虚像であることが、だれの目にもあきらかになる。

環日本海諸国図にあわせて Google Earth の軸を回転させ、視点をぐっと地表から遠ざけたら、こんな感じになりました。

北を8時の方角にとった地球

大きな海と大きな陸地との界面に描かれたいくつもの弧が印象的です。日本の島々が中心に据えられてはいますが、もしかしたら、言われなかったらそれに気づかない人もいるかもしれません。

一人ひとり、感じることは違うのでしょうけれど、私は「ここからここまでが私の国で、その部分に私は特別な思いを懐く」みたいな気持ちにはなれないなあ、と強く思いました。

国粋的な意識こそが国際社会で生きていくには必要なのだといった、詭弁のような言い方がされることがあります。例えば、東京都教育委員会のページを見ると、「異文化を理解し大切にしようとする心は、自国の文化理解が基盤となって、はぐくまれるものです。 我が国の伝統や文化について理解を深め、アイデンティティを確立する教育を推進することは、時代の要請でもあるのです」と書いてあります。

そうでしょうかねえ。不幸にも、いつも北が上を向いている地図、国別に色分けされている地図とか日本の周辺だけが描かれている地図ばかり見て育てられたら、たしかに「我が国」から始めなくてはならないかもしれないけれど、世の中にはいろいろな子どもが(もちろん、おとなも)いるんじゃないかな、と思います。

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2007年 3月 1日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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