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2007.02.21

ミサイル防衛への批判強まる

Opposition to U.S. Base Rises ― 2月19日付けで IPS に掲載された Zoltán Dujisin さんによるミサイル防衛構想に関する記事。主にチェコの情況を伝えている。

Patriot Missile, by Tolka Rover

ドイツ、イギリス、カナダがアメリカのミサイル防衛のための基地提供を拒否したのと対照的に、チェコやポーランドは受け入れを表明した。受け入れの背景には、経済的な恩恵や、アメリカとの連係を強化することによる国の地位の向上への期待があった。一方で、アメリカの中東政策などに巻き込まれて攻撃の対象になるのではないかとか、新たな軍拡を招くのではないかとかいった負の面はあまり報じられて来なかった。少しずつそれらの面が知られるようになるにつれ、不安も高まりつつあることが世論調査から分かる、とのことだ。

「共産主義の崩壊以降、チェコの右翼ナショナリストたちは、新自由主義イデオロギーと密接に結びついていて、アメリカ本国よりも更に親米的である」「チェコは東欧の一国として扱われることに嫌気がさしており、西側に属することを示すために親米の立場を取ろうとする人たちがいる」「ならず者国家による攻撃を懸念する声があるが、それは空想に過ぎない。国家というのは自殺行為に走るものではない。戦争はふつう弱い国のほうからではなく、覇権的な強い国によって始められるものだ」「アメリカのロビイストなどと関係の深いメディアが、大まじめな顔でミサイル防衛の恩恵にはこんなものがあるなどと言って、うそを書き立てる」などの分析は、そのまま(もちろん、「東アジアの一国として扱われることに」とか、字句の修正は必要だが)日本にも当てはまりそうだ。

一つ日本と違うなと思ったのは、チェコでは、野党がミサイル防衛の配備に関して国民投票の実施を求めているという部分だ。もちろん各国で政治の形態は異なるのだから、今すぐ日本で弾道ミサイル防衛(BMD)に関して国民投票を呼びかけるというのが現実的だとも思えないが、代表民主制のもとで選挙結果がかなり恣意的に解釈されがちな私たちの国でも、もう少し参加型の民主主義への動きが強くなってもいいと私は思う。

写真は Tolka Rover さんが Flickr で CC-by-nc-sa で公開しているもの。パトリオット・ミサイルだそうです。イージス艦などから発射した航続距離の長いミサイルで打ち落とせなかった場合、かなり近づいて来てから迎撃するためのものだと理解しています。間違っていたら優しく指摘してくださいね、軍隊とか戦争が好きな人。

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2007年 2月 21日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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