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2007.02.03

大学一年生の意識

The American Freshman - National Norms for 2006 ― UCLAの高等教育研究所が先月発表した、アメリカの大学一年生を対象とした意識調査。詳細は本を購入しないと分からないのですが、要旨やプレゼン資料を見ることができます(要旨はかなり大ざっぱなので、プレゼン資料だけ見ればいいと思います)。

全米の393大学で27万人を対象に行なわれた調査だそうです。過去に比べ、2006年秋に大学に入った一年生たちは政治への関心が強めで、自分の政治的な姿勢を「リベラル」と答えたのが28.4%(前年比1.3%増、1975年以来最高)、「中道」と答えたのが43.3%(前年比1.7%減、1970年以来最低)、「保守」と答えたのが23.9%(前年比1.3%増、過去最高)だったそうです。日本で調査したらどんな結果になるかなあ。もう少し歪んだ分布になりそうな気もします。

個別の論点に関しては、同性婚を認めるべきだという意見が61.2%と着実に増えている一方、同性愛を法的に禁止すべきだという意見も、減ってはいるものの、まだ25.6%も残っています。多くの論点に関しては、リベラル派と保守派の差のみが提示されているのですが、死刑廃止、マリファナ合法化、国民皆保険の実現、政府の環境への取り組みへの評価、銃規制、富裕層への増税、軍拡、人種差別が今でも問題かどうかなど、どれも予想通りの結果で、「へえ」という感じのものはありません。「困っている人を助けることは大切だ」という質問に関しては、全体の値と伝統的に黒人の教育を担ってきた大学の数値が比較されています。全米では66.7%、伝統的黒人校では76.5%。

調査の中に、Advanced Placement (AP)と呼ばれる、高校在学中に大学の科目の履修単位を認定するプログラムについての部分があります。大学一年生の61.6%がAPコースを履修した経験があり、51.0%が単位認定試験を受験しました。APコースを取ることができない高校で学んだ者は6.3%に過ぎません。

日本でも「高大連携」はいろいろな大学がやっていますが、AP のような国全体での取り組みはないと思います。先日出た教育再生会議の第1次報告にも見あたりません。考えてみる価値がある学びの形だと思います。

それにしても教育再生会議の報告書はひどいですね。論の深まりみたいなものが全くなく、キャッチフレーズの羅列に終わっているように思います。間違って「概要」のほうを開いてしまったかと思って確かめたのですが、やっぱり「本文」でした。これが? こういう浅薄な報告書を基礎として教育改革をやってほしくありません。

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2007年 2月 3日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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コメント

>こういう浅薄な報告書を基礎として教育改革をやってほしくありません。

うにさんは外国のいろいろな事情に明るいですが、言ってみれば「教育の素人」を集めて適当にしゃべらせてそれを教育改革の方針にする国なんて日本くらいしかないような気がするのですが、どうでしょう。外国が「教育改革」を行ったときに、そこに教育学者がどうかかわったか、何か資料はないでしょうか。

投稿: 村野瀬玲奈 | 2007/02/04 0:24:38

うーん、どこらへんで何を調べるといいか、ちょっと手がかりが思い当たらずにいます。教育学が専門の知り合いに聞いてみますね。気長にお待ちください。

投稿: うに | 2007/02/04 10:13:22

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