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2007.01.10

カトマンズの水

Striking Nepalese to Cut Water Supply to King, Prime Minister's Residences ― ネパールの首都カトマンズで、水道事業の民営化計画に抗議して、国営水道局の職員がストライキを計画していて、王宮や首相官邸を断水に追い込むことも辞さない構えだ、という話。韓国のオーマイニュースの報道では、実際に一般家庭以外への給水が止められたもようだ。同時期にネパール東部で行なわれていた交通ゼネストは終わったようだが、水道に関しての続報は見つけられなかった。

憲法草案の提示を控えて国中が大変な状態みたいなので、このストに注目するのがバランスの取れた態度であるかどうか分からないし、役所の腐敗は大きな問題であるようなので、それを抜きにして労働争議の部分だけを見るのも軽率なのかもしれない。とは言っても、水の民営化(この場合も、国外の企業に売り渡す計画らしい)という新自由主義的なグローバリゼーションという、そろそろ息切れが目立ち始めた企みの話なので、一応メモしておこうと思った。

と同時に、公務員がストライキをしているということに、今一度、注意を払っておきたい。これは至極当たり前のことなのだ。団体交渉をし、場合によってはストを打つというのは、労働者の基本的な権利だ。それが日本では認められていない。

確かに近年、「公務員への労働基本権の付与」の可能性が語られるようになった。しかしそれは「公務員制度改革」という、精査が必要とされる怪しげな有象無象と抱き合わせで提示されている。スト権を与えてやるから、代わりに人員削減を受け入れろ、みたいな話だ。

それはおかしい。ILO は無条件に公務員のスト権等の回復を求めている(何回か話題になっているのだと思うが、例えば2003年6月の総会報告206ページ以降)のであって、それが何かの見返りとして俎上に置かれるのはおかしい。流行っているのか流行っていないのか分からない形容詞を使うなら、今の状態は世界の目からみて「美しく」ないし、労働者に痛みを与える構造改革とやらのダシに使おうとする姑息な態度も「美しく」ない。もちろん、人から自分たちの落ち度を指摘されて頬被りしているのも「美しく」ない。これは現在の人権問題だけではなく、過去の負の遺産についての日本の「体制」の態度全般に当てはまることだ。

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2007年 1月 10日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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