« 躓きの石 | トップページ | ネオリベの夜は南から明ける »

2007.01.16

躓きの石、その二

In Germany, singular remembrances ― ボストン・グローブ紙の名物記者 Colin Nickersonさんによる記事。ドイツで、街の舗道にホロコーストで殺された人たちの名前を刻んだ銘板を埋め続ける Gunter Demnig さんを紹介している。

Stolpersteine

Demnig さんが埋めるのは写真(Flickr で hllr さんが CC-by-nc-nd で公開しているもの)に示すように、縦横10cm程度の銅板。殺された人の名前、生まれた日、死んだ日などが書かれており、その人のゆかりの地(自宅とか、常連だった店の前とか)に置かれる。過去10年ほどの間に、Demnig さんたちは、1万を超える銘板を200を超える街に埋めてきた。ヨーロッパで最大規模の芸術だと言う人もいる。埋め込まれた銘板の中には、極右の人たちによって傷つけられたり掘り返されたりするものもあるし、遺族の中には、犠牲者の名前が人々に踏まれることを嫌がる人もいる。「もう慰霊碑はたくさんあるから」と言って設置を認めない自治体もある。それでも Demnig さんは、銘板を埋め続ける。ホロコーストの犠牲者は600万人。終わりは見えない。

Demnig さんたちは、このプロジェクトを Stolpersteine (躓きの石)と呼んでいる。何千、何万、何十万という犠牲者を一まとめにしてしまうのではなく、一人ひとりの生を思い出させる試みだ。戦争の記憶が薄れ、偏狭な民族主義や非現実的な軍国主義が頭をもたげてきている今、こういう地道な努力が、これまで以上に求められているのかもしれない。

Tags: , , , ,

ココログのメンテナンスがあるそうなので、明日(17日)は更新をお休みします。イスラエルのリブニ外相が来日するのだそうですね。ビルザイト大学のこととか、日本政府からも圧力をかけてほしい、なんて願うのは私が夢見がちな証拠? より現実的な考察として、P-navi info : イスラエル・リブニ外相来日 日本の開発援助計画に疑問、およびパレスチナ情報センターの特集「平和と繁栄の回廊」構想・日本政府のヨルダン渓谷開発援助計画についてにリンクをはっておきます。

2007年 1月 16日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/12988/13494799

この記事へのトラックバック一覧です: 躓きの石、その二:

コメント

コメントを書く