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2007.01.12

ギリシャの憲法論議と大学民営化

ギリシャの憲法(英訳、PDF)は、かなり細かいところまで規定されているようで、教育について定めた第16条には、日本だったら学校教育法や教育公務員特例法に書いてあるようなことまで、ちらちら書かれている。条文の主眼点は、初等教育から高等教育に至るまで無償で行なうことを国の責任とすることと、大学の設置者を国に限っていることだ。

この憲法第16条を変えようという論議がギリシャの国会で始まっていて、それに反対する大学生、大学教職員、小中高の教員らが大規模なストライキを行なった。Indymedia の記事で知ったのだが、検索したら、ギリシャの英字新聞 Kathimerini通信社の記事も見つかった。火焔ビン(警察側がニセの証拠として持ち出したという説もある)や催涙弾が飛び交い、逮捕者、負傷者が相当出たらしい。

背景知識が全くないので、ニュースをどのように解釈したらよいのか分からないが、教育への国家支出を減らし、大学の事実上の民営化も視野に入っているらしい。お約束の小さな政府を目指した新自由主義的な「改革」の話であることは間違いない。

それにしても、大学進学率52%を、すべて国立大学で、しかも授業料無料でやっているという現状はすごい。日本にいると、私学が高等教育の大半を担い、高額な授業料を納めるのが当たり前のように感じてしまうけれど、それだけが可能な形態ではないのだということを、しっかりと覚えておく必要があるように思う。もちろん、日本よりギリシャのほうが絶対いいというわけではないだろうし、確立した形態を変更するには強い意志と忍耐力が必要とされるわけだけれど。

11月末に書いたタイの大学法人化についての記事に、いろいろな国の大学事情に関する記事へのリンクがありますので、ご参照ください。

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2007年 1月 12日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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