アビジャンからの調査報告
Toxic Waste Scandal Becomes a Political Football ― IPS の記事。コートジボアールのアビジャンで海外から搬入された産業廃棄物によって10万人以上が病院で手当を受け、10人が死亡した事件(このブログでは9月15日と9月27日に書いた)の続報。Laurent Gbagbo 大統領と Charles Konan Banny 首相の間の権力闘争の中に回収されてしまったようである。
事件発生後、港湾局長、税関長、州知事が停職処分を受け、首相側は停職期間を延長しようとしたが、職務復帰を命じる大統領令が出された。コートジボアールでは2002年以降、北部の反政府勢力との抗争が続いており、国連安保理決議1721により首相府が強化されたことなどが背景にあるらしい。
不法投棄事件自体については、オランダのアムステルダム市の調査で、Probo Koala 号の出港停止を船舶による海洋汚染について定める MARPOL という条約に則って命じるべきだったという結果が出ている(Reuters電)。また、コートジボアール政府の調査委員会の報告については、アメリカ政府の広報機関 Voice of America に記事がある。それによれば、Trafigura 社がコートジボアールにおいた実質的な子会社 Companie Tommy にめちゃくちゃに安い値段で処理を請け負わせたとしている。政府の交通担当省、環境省、税関なども責任を免れ得ないという報告だったようだ。
Trafigura 社は、運搬、売り渡し等に違法性はなかったと主張している(ENSの記事を参照)。上で言及した二つの調査の結果を信じれば、同社は責任を免れることはできないと思われるが、仮にすべてが合法的であったとしても、健康被害が発生し人命が失われたことは事実なのだから、そのようなことが繰り返されないように世界を変えていく必要があることは間違いない。
Tags: コートジボアール, アフリカ, 環境, 公害, グローバリゼーション
2006年 12月 13日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
この記事へのコメントは終了しました。







この記事の URL をメールで送信する
コメント