ムミアとA級戦犯
25年前の12月9日未明、ペンシルバニア州フィラデルフィアの路上で一人の警官が射殺された。その犯人として、黒人の Mumia Abu-Jamal が逮捕され、裁判において無罪の主張を繰り返すも、翌年、彼は死刑判決を受ける。この裁判で、陪審員の選定が人種差別的に行なわれ、公正な裁判が受けられなかったとして、ムミア・アブ・ジャマルは今日に至るまで、再審請求を続けている。
今年の春、フランスのパリ近郊にある Saint Denis 市で、政治犯としてのムミアの闘いを支援するために、ある通りに彼の名前が冠された。このブログでも紹介したとおりである。それが違法だとして、フィラデルフィアの共和党員たちが、フランスで裁判を起こしている。人の生命を奪ったり肉体を傷つけたりする者の顕彰を禁じるフランス刑法24条第2項(1881年制定)の違犯だというのがその論旨である(Saint Denis 市当局は、すぐに抗議の声明を出した)。アメリカ議会下院も、12月6日に サンドニ市を批判する議決を行なっている。
そもそもが冤罪なのではないかと言われているところで、こういう提訴や議決をすることが妥当であるのか、私にはとても疑問に思える。
話変わって、日本の過去について。韓国のハンギョレ新聞の記事 "Koreans sue controversial shrine" によれば、戦死した元日本兵として靖国神社に合祀されている朝鮮出身者の遺族たちが、靖国神社を相手取って、合祀をやめるよう訴える裁判の準備を進めている。来年の3・1独立運動記念日を目処に提訴を行なう予定。
こちらの裁判については、いわゆるA級戦犯たちの戦争犯罪が極東軍事法廷(東京裁判)で立証されており、その裁判の結果をサンフランシスコ平和条約によって日本も受け容れることを宣言していることを考えれば、それらの人道に対する大罪を犯した極悪人たちといっしょにされることの苦痛は十分理解できるし、それを裁判によって是正しようとすることの妥当性は首肯すべきであると私は考える。
おそらく、人々の正義感とか歴史認識というものはあまりに多様で、万人が納得するような結果が得られるというような幻想はいだけないのであるけれど。
画像はムミアの拘束25周年にあたって今日開かれるフランスでの集会のポスター。
2006年 12月 9日 午前 12:23 | Permalink | この月のアーカイブへ
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FREE MUMIA
mumia abu-jarmal
mumiaご存知ですか?
Tシャツや缶バッジで見たことある方もいるのでわ??
(LINK*ムミアとは誰か?)
フィラデルフィア出身の黒人ジャーナリスト、
ムミア・アブ=ジャマ... 続きを読む
受信: 2007/01/07 1:38:03
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