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2006.11.19

カザフスタンの正書法

映画 "Borat" の大ヒットで話題のカザフスタンが正書法をキリル文字からラテン文字に変えるらしい。Eurasia Insight の記事で知った。ナザルバーエフ大統領が先月末に国内諸民族会議で意向を明らかにしたもの。来年3月までにウズベキスタン、アゼルバイジャンなど、同様の正書法切り替えを既に行なった国々で調査を行い、実施スケジュールを諮問委員会が答申する。

現行の正書法に言語学的に不備があるわけではなく、ラテン文字が氾濫するインターネット時代にキリル文字は不便だからという実用的な理由によるもの、と説明されている。日本にいると、パソコンが普及して漢字とかを扱うのがだいぶ便利になった気がするのだけれど、ちょっと感じ方が違うらしい。Unicode/UTF-8 では不満が残るのだろうか。詳細は不明。もちろん、ロシアの勢力圏から少し距離をとろうという政治的、文化的な思惑もあるだろう。カザフスタンの人口は、約5割がカザフ人、約3割がロシア系である。トルコ系諸国の結束強化という地政学的な含意もあるのかもしれない。

ちなみに国営新聞社の報道を見ると、ナザルバーエフ大統領は同じ演説でロシア語の重要性にも配慮を示す発言もしているし、さらには「これからの世代は英語も学び、3か国語話者になるべきだ」とも言っている。

カザフスタンでは、1929年までアラビア文字が用いられていて、その後ソビエト当局により一時ラテン文字が導入され、1940年からはキリル文字に切り替えられた。100年のうちに4回目の切り替えとなるわけだ。

別にいつもそういう話に持って行こうと思っているわけじゃないんだけどさ、こういう波瀾万丈の国で、自分たちの伝統を護ろうみたいな話が出るとか愛国心の昂揚が図られるとかなら分かるんだけどさ、なんで平和な日本でナショナリズムなんだろ。平和の尊さって、空気のようで、忘れられてしまったのだろうか。

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2006年 11月 19日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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