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2006.10.05

移民と言語

Linguistic Life Expectancies: Immigrant Language Retention in Southern California ― 先月、Population and Development Review に発表された論文。カリフォルニア在住の移民の二世、三世等がどのくらいまで移住前の土地で使われている言語を保持するかを調べている。California Progress Report の記事で知った。

移民言語の寿命グラフ

グラフは、一番左が移住一世、右に行くに従って世代を重ねていく。一世は当然のことながら、全員が母語を話すことができるが、二世(両親が移住してきた世代)でその言語を流ちょうに話すことができるのは多くの場合3割以下まで減っており、三世(孫の世代)では、もうほとんど母語を保持している者はいなくなる。メキシコからの移民は、移住元が地理的に極めて近いためか、保持の度合いは他言語に比べ大きいが、それでも三世では2割を切って、四世では1割を下回る。まあ、傾向としては予め自明なことではあるが、計量化されているところが面白いと思った。

アメリカでは、メキシコからの移民への警戒感が強く、国境ぞいに壁を作るという話が進んでいるらしい。英語の社会が破壊されるのではないかと心配して、英語を公用語にして法的な地位を整えようという運動もかなり盛んだ。この研究は、その心配が杞憂であることを示している。他方、故郷の言語や文化を遺産として受け継いでいこうとするなら、それなりの支援等が必要であるとも言える。

言語はナショナリズムと結びつけられやすいので、日ごろから、こういう資料を集めておかなくては、と思ってこれを書いている。気分的には、先週書いたものの続きでもある。

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2006年 10月 5日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ このエントリーを含むはてなブックマーク Tweet this!

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