ラオスのダム
7月にラオスの道路工事の話を書きましたが、最近、ラオス国営通信社のウェブサイトを開くとウイルス対策ソフトが反応して「トロイの木馬を駆除しました」と伝えてくれるようになりました。本気で「この国、大丈夫なんだろうか」と心配になります。
ラオスに注目していた理由は、その中部で世界銀行の肝いりで計画されているダム建設だったのですが、先月末、大きな動きがありました。日経の記事を転載します:
三井物産と東芝、ラオスに水力発電設備 (2006年8月28日)
三井物産と東芝はラオス向けの水力発電設備を受注した。ラオスの豊富な水資源を利用し、電力需要が急増するタイに電力を供給するプロジェクトで、受注額は約110億円。ラオスではタイへの電力輸出を想定した発電所が多数計画されており、三井物産と東芝は今回を皮切りに継続的に受注したい考えだ。
タイの大手建設会社チョーカンチャンやラオス政府などが出資する発電事業会社から受注した。ラオスの首都ビエンチャン北東90キロのナムグム川上流に出力61万5000キロワットの水力発電所とダムを建設する事業で、三井物産と東芝は中核設備の発電用タービンと発電機の供給、据え付けを担当する。完成は 2010年末の予定。
今回受注が決まった Nam Theun 2 ダムに関しては、UPI がかなり強く憂慮を示す論説記事を配信しています。住民の立ち退きを引き起こすだけでなく、生態系の破壊によって漁業にも影響を与え、中長期的な経済予測にはほとんど貢献がない、などが主な論点です。建設によって雇用が促進されるかという面で見ても、発注先のほとんどが多国籍企業で、地元で雇われる人はさほど多くないことも分かってきたとも。
環境団体 International River Network も、ラオス政府の透明度が低いことを指摘し、行政の不作為によって被害が広がるのではないかと懸念しています。
三井物産と東芝は、こういったことも考慮に入れた上で契約を結ぶのでしょうか。
「日本の国際貢献は、金は出すが、人は出さない」みたいな言い方で自衛隊派兵が促されたりしますが、金を出した時にも人の話をよく聞かなかったりしたからダメだったんじゃないの、みたいなことも思ったり…
2006年 9月 5日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
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