夜、家を追われる
地震や洪水などの自然災害にしろ、火事にしろ、襲いかかるのに時を選ばないし、逃げたり大切なものを取り纏めたりするための猶予も与えてはくれない。戦争は人の為すことだから、時刻や期限に関して無関心や非情である必然性はないけれど、往々にして天の為すことと同じほど、いやそれ以上の冷酷さをもって人々を苛む。その光景を私たちは近年、いやというほど見せられてきた。
低衝撃性の戦争とも言うべき占領でも、それは同じらしい。26日、イスラエルの占領軍は、西岸地区のナブルスで、巨大なブルドーザーを使って家屋を破壊した。軍隊がやってきたのは夜中の2時のこと。拡声器で1分以内に立ち退くように命じた後、機関銃を連射しながら家を壊し始めたらしい。作戦の目的が何だったかは、まだ明らかになっていない。30歳の Nizar Labbada さんが逮捕拘束されたが、彼の家だけでなくその道筋の十数軒の家々も破壊されたため、百人ほどの人々が家を失った。イスラエル軍に抗議した15歳の少年が射殺された。
夜が明けてからのイスラエル軍による破壊の様子を Reuters がビデオで伝えている。詳細は、他の取材陣や NGO が検問所で足止めされる中、現地にたどり着いた International Solidarity Movement のサイトで読むことができる(記事のURLが変わったので、リンクを差し替えました)。上の写真は pockets23 さんが flickr で by-nc-sa のライセンスで公開しているもの。
家屋の破壊はこれが初めてということではないし、イスラエルにしてみればテロリストを追い詰める等々の「理由」があっての行動なのだろう。そういった諸点で現実を淡々と受け入れた後でもなお、私は、真夜中に、わずか一分間の猶予で、偶然「テロリスト」が近所に住んでいたというだけの人々が、家を失ってしまうのだということに驚く。
2006年 8月 28日 午前 12:00 | Permalink | この月のアーカイブへ
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負傷者のことなど少々つけたしを書きました。 続きを読む
受信: 2006/08/29 4:39:27
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コメント
京都で『ガーダ パレスチナの詩』の上映会があるそうです。メーリングリストで流れてきた情報を掲載します。
日時:9月3日(日)午後1時30分~上映 2006年
(開場 午後1時20分)
※上映後、監督からのビデオメッセージあり!
会場からの意見・感想交流タイムあり
会場:ひと・まち交流館 京都 大会議室(2階)
(河原町五条下る 東側)
京阪「五条」駅下車 徒歩8分
地下鉄烏丸線「五条」駅下車 徒歩10分
会場TEL:075-354-8711
案内:http://www.hitomachi-kyoto.jp/access.html
参加費:一般 1200円 学生ほか収入の少ない方 1000円
主催:『ガーダ パレスチナの詩』を京都で観る会/
ピースムービーメント実行委員会
問い合わせ先:TEL 075-751-0704(山崎) 夜間21:30~22:30
E-mail:ANC49871@nifty.com
※ なお、ピースムービーメント実行委員会では、次回の上映会として、
台湾原住民の靖国合祀との闘いを描いたドキュメンタリー作品、
『出草之歌』(9/17(日)午後6時20分~)を予定しています。
(会場:ひと・まち交流館京都 3階 第4・5会議室)
投稿: うに | 2006/08/28 0:56:56