南アフリカより(6)
ヨハネスブルグ近郊にある旧黒人居住区 Soweto に行ってきました。写真はネルソン・マンデラ前大統領が若いころに住んでいた家やデズモンド・トゥトゥ大司教が住んでいる家のある一角の道路標識です。1976年のソウェト蜂起でヘクター・ピーターソン少年が銃殺された場所のすぐ近くにあります。
ソウェト蜂起の記念博物館や、集会の自由が認められていなかった黒人たちが礼拝等を装って集まった教会(ソウェト蜂起以来、何回も警察による銃撃を受けたらしい)とかも見学し、どれも印象深いのですが、南アフリカの歴史の知識が乏しいためか、どのように頭の中でまとめていけばいいのか分からないでいます。
虐げられた人々が石を投げ、立ち上がったことがエポックを形成することは明らかなのですが、南アフリカに特徴的なのは、それが内戦状態のようにはならず、十数年後に平和的な政権変革として結実したということだと私は思います。そのような軌跡を描いたのは、アパルトヘイト政権の警察、司法、軍などの強さを物語るとともに、ANCをはじめとする非合法抵抗運動の組織力、冷静さなどの産物だと考えるべきだと思うのですが、そこらへんをもっと具体的に知りたい気がします。
あと、これは「南アフリカに来て感じました」と言ったら、「何をいまさら」と笑われそうですが、アパルトヘイト下の南アフリカの状況は、パレスチナで起こっていることや、日本が1930年代から40年代半ばにかけてその勢力下の国々で行なったことと強く重なって見えます。そうやってさまざまな場所や人々の歴史を重ね合わせていくことで、「人間の歴史」と呼べるようなものが見えてくるのだと思います。人間の歴史が苦しみの物語であるとともに希望と喜びを私たちに与えるものであることを、南アフリカに来て私は信じるようになりました。
明日、帰りの飛行機に乗ります。もっといろいろ見たかったのに…
2006年 8月 6日 午前 03:28 | Permalink | この月のアーカイブへ
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