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2006.04.30

ニューモント社の社会的責任を追う

このブログでは、世界最大級の金採掘企業 Newmont Mining Company 社の社会的責任、特にインドネシア、スラウェシ島のブイヤット湾における公害の問題に注意を払っています。前回の記事(3月1日)からかなり時間が経ってしまいましたが、この間、ブイヤット湾汚染に限って言えば、3月上旬に国会でニューモント社との和解内容に関する審議が行なわれた他は、ほとんど報道はありません。現地法人である PT Newmont Minahasa Raya 社が過去3年間に300万ドルを地元の「コミュニティ開発」のために使ったと、現地法人の親会社にあたる PT Newmont Pacific 社が発表しています。ちなみに、ニューモント社が2006年度一年間に世界各地で試掘などのために使う予算は1億5,800万ドルとされています(Bloomberg の記事)。ニューモント社本社のある合州国コロラド州デンバーの新聞 Rocky Mountain News によれば、検察側の論告が4月中に終了し、被告のニューモント社側が8月に論告を行ない、9月に結審する見込みとされています。

インドネシア国内のニューモント社関係の重要なニュースとしては、3月19日に起こった、West Nusa Tenggara 地方 Sumbawa 島 Ropang 地区 Dodo 村の Elang 試掘現場焼き討ち事件が挙げられます(上に挙げた Rocky Mountain News の記事にも報道があります)。地元住民に対して現地の PT Newmont Nusa Tenggara 社が補償金を支払うことを拒んだことが原因とされています(ジャカルタポスト、3月21日)が、会社側は支払い要求があったことを認めていません(3月22日の記事)。Dodo 村では、襲撃の翌日、警察が容疑者検挙を行ないましたが、この際も騒動が起こり、警察の発砲によって4名の負傷者が出ています(3月29日の記事。今年に入って、Freeport-McMoRan Copper & Gold Inc. 社のパプアでの操業に対する抗議行動や ExxonMobil 社の Cepu での操業に対する抗議行動などが起こっており、多国籍企業による鉱山資源採掘に対する反感が強まっているとの指摘があります(ジャカルタポスト、3月22日)。この他、ニューモント社はスマトラ島北部の Martabe 採掘場からの撤退を発表しています。

他の国に目を転じると、ガーナでは、ニューモント社が Ahafo で採掘のためにダムを建設したため、川の流れが停滞して Dokyikrom、Trome、Agya Brobbey などの村で蚊が大発生し、マラリアの罹患者が急増しているという報道があります(Ghanaian Chronicle、4月13日)。また、ラテンアメリカで最大の金採掘場であるペルーの Yanacocha では、労働者が17日にストを行ないました(ロイター電)。

このように世界各地から厳しい視線を受ける中、4月25日にデンバーでニューモント社の株主総会が開かれました抗議行動を警戒して会場が変更されましたが、概ね平穏だったようです。

株式総会開催に合わせて、地球の友(Friends of the Earth International)がガーナ、ペルーから住民代表をデンバーに招きました。鉱山資源の採掘が水質悪化など環境への影響を強く持つとして、地球規模での鉱業の縮小を呼びかけています。また、Stop Newmont Mining という市民団体が結成され、先住民などに対する鉱業の悪影響に関するフォーラムが開催されたもようです。

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2006年 4月 30日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.29

教育基本法のこと

昨日(2006年4月28日)、教育基本法「改正」案が閣議決定され、国会に提出されたらしい。これを書いている29日未明の時点では、官邸のウェブサイトにも、衆議院のウェブサイトにも、言及はない。

産経新聞山陰中央新報のサイトに、法案らしきもの(今月中旬の日付のあるもの)が掲載されている。これが可決されると法律になるのかな?

内容はともかく、すべての文が「~こと」で終わっているのはなぜ? 審議の過程で全部「~こと」を削除するつもりなのだろうか。意味が分からない。

追記:読売新聞に出ているのが「改正」案全文らしい。

上記資料が法案だとして、現行のものと比べ、わざわざ変える必要があるとは思えないのだけれど、「絶対反対」というだけでは代わり映えしないと言うならば、案の

  • 第2条第5項を削除する
  • 第16条第2項から第4項を削除し、現行の第10条第2項を保持する

という修正案を提案したいと考えた。

さらに追記:国立大学法人反対首都圏ネットワーク事務局から、内閣が準備した法案骨子、新旧対照表などが公開されました。これだと、また「~こと」になっていますね。

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2006年 4月 29日 午前 12:23 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.04.28

コメントが不調

今、このブログの古い記事にコメントが書き込めなくなっています。いただいたコメントに遅れてお返事を書こうとして気が付きました。

具体的な症状は:2006年3月28日のココログサーバのメンテナンス以前に書いたこ記事にコメントを付けようとすると、エラーが出ます(3月のメンテナンス以降に書いた記事には、問題なくコメントが付けられます)。この症状は、2006年4月26日のメンテナンス以降、出るようになったようです。

3月末のメンテナンス以降、古い記事にコメントを付けようとすると、画像の英数字を人手で入力することを促されていました(新しい記事は、送信するとすぐ反映されていました)。なんか変だなーと思いつつ、放っておいたら、コメントが書き込めない状態になってしまいました。あら大変。

ちなみに、上級テンプレートを使っています(個別記事の下の "Permalink" の行に「この月のアーカイブへ」というリンクを付けているのが自慢です。だれも気付いていないかもしれないけど。だったら自慢じゃなくて自己満だな)。いろいろと設定をいじって、「すべての記事に反映」を何回かやってみましたが、ダメみたい。

相談窓口に問い合わせ中です。ニフティのみなさま、どうかよろしくお願いします。

古い記事にコメントをしたいけど書けないで困っているかたがいらっしゃいましたら、代わりにこの記事にどうぞ。まあ、考えてみれば、私のブログにコメントが付けられないぐらいで困る人はいませんね。 (笑)

22時に追記:あ、古い記事にもコメントが付けられました。

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2006年 4月 28日 午前 11:39 | | コメント (3) | トラックバック (0)

壁画

この記事を読む前に、まず、次の二つのリンクを見てください。

  • Murals on Israeli wall ― ボストングローブ紙の隔離壁写真集。画像下のボタンで7枚の写真が切り替えられます。
  • Banksy ― 上の写真のうち、4番と5番を描いた芸術家のページ。右側のサムネイルをクリックすると大きく表示できます。

私は社会へのコメンタリーとしての芸術に高い価値を認める人なので、こういうのは好きなのです。特に、風船を握って空に舞い上がっていく少女などは、現実との乖離が美しく描かれていて、自然に意識を高めてくれるその“したたかさ”にあこがれてしまいます。

Israeli barrier draws artists to a cause という記事は、そんな夢見がちな私をことごとく粉砕しました。隔離壁は、絵を描いて美しく見せるものではない。打ち倒すべきものなのです。

記事は、パレスチナの人たちの間でも、プロテスト・アートの価値を認める人と、「おぞましいものは、その“おぞましさ”をだれもが感じざるを得ないままにしておけ」と主張する人がいることを伝えています。言われてみれば、「ああ、そうか」と思うことなのですが、私には、この後者の考え方には思いが至りませんでした。自分の、自然なままの、共感的なまなざしの限界を強く意識しました。

この記事を読んでくださる人の中には、「そんなこと、とっくに承知している」という人もいるだろうし、ここまで読んでも頭の上に「?」の印が浮かんでいる人もいるかもしれません。でも、きっと、私と同じような思いの人がいるのではないでしょうか。この記事がそんな人の目に留まることを願っています。

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2006年 4月 28日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.04.27

マラリア

マラリアは、ハマダラカ(羽根が斑な蚊で、血を吸う時、尻を高く上げるのが特徴らしい)が媒介する微生物によって引き起こされる病気で、高熱、赤血球の破壊(と、それによる貧血)、脳軟化症などを症状としている。年間数億人が感染し、200万人以上の死者を出す。

イギリスの医学雑誌 The Lancet オンライン版の4月25日号に、"The World Bank: false financial and statistical accounts and medical malpractice in malaria treatment" という論文が掲載されている(記事を読むには、無料の登録が必要)。世界銀行は2010年までにマラリアによる死者を半減させるなどを目標とした Roll Back Malaria というキャンペーンを行なっているが、実際には、約束した額をはるかに下回るような予算措置を講じておらず、スタッフも縮小され、また病原体が抗体を持ってしまったような古い薬を配布したり、現地スタッフをおかず、支出の実態も十分に把握されていないなど、非常に杜撰で不誠実な取り組みしかしていない、とオタワ大学の Amir Attaran さんをはじめとする著者18人は手厳しく批判している。世界銀行も、部分的には反論をしているものの、大筋では問題を認めているようである(英インディペンデント紙の記事、米ニューヨークタイムズ紙の記事)。

さらに悪いことに、Global AIDS Alliance という団体によれば、世界銀行が実際の施策を任せている The Global fund to fight AIDS, Tuberculosis and Malaria という基金が、4月27日、28日に開かれる総会で予算執行措置の遅延を検討するらしい。アメリカのブッシュ政権は、グローバル・ファンドに対する援助をほぼ半減させるよう、議会に要請していると言う。他のG8諸国の動向も定かではない。

マラリアは、サハラ以南のアフリカ諸国で最大の死因となっており、一日に3千人の子どもがマラリアによって死んでいる。この子どもたちを、私たちは見捨ててはならない。

少しもったいぶった言い方になるが、ここにすばらしい憲法を持つ国があって、その首相はその前文を引用するのが好きであることを思い起こそう。曰く、「いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有する」。この国、私たちの国は幸いなことに豊かな国だ。私たちにできることは、たくさんあるに違いない。

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2006年 4月 27日 午前 12:25 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.26

日本という国

〈民主〉と〈愛国〉』は、見るからに分厚いので、恐れをなしてしまって、読んでいません。でも、小熊英二さんってどんなことを考えている人なんだろうと気になっていました。その小熊さんが(たぶん)小学校高学年から中学生ぐらいを対象に書いた『日本という国』という本を見つけたので、読んでみました(理論社、2006年3月刊行、1,260円)。

日本の近現代史を、(1) 明治維新から日清戦争ぐらいまでと、(2) 太平洋戦争開戦から独立(サンフランシスコ講和条約調印)まで、そして (3) 冷戦終結後の三つの時期にほぼ話を絞って記述しています。明治時代の記述(=1)は、福沢諭吉の「脱亜入欧」の考えと教育制度について、昭和時代(=2)は主に憲法制定と再軍備化の動きについて、ここ十数年(=3)に関してはアメリカの世界戦略の中に日本がどのように位置づけられるかについてが中心的な軸に据えられています。それらの中から、(a) 日本が侵略国になったこと、(b) 戦後補償がないがしろにされたことがとても分かりやすく述べられています。

「左寄り」の人から見れば、植民地支配の実態があっさりと書かれすぎているとか、南京の虐殺のようなエポックとなるような事件が触れられていないなど、不満があるでしょうし、「右寄り」の人から見て気に入らない点もあるのでしょうが、かなり中道というか、多くの人に受け容れられやすい記述になっていると思います。逆に言えば、この本を見て難癖を付けたいと思う人は、相当極端な意見を持っている人で、自分の考え以外は全く受け容れられないような偏屈な人たちではないかと思います。

その意味で、この本を共通の基盤として、日本という国に私たち一人ひとりが改めて向き合い、話し合うことができるような場が提供されたような気がします。子どもたちが、声高な極端な意見に惑わされることなく、自分の暮らす社会をしっかりと見極める力を学んでいくために、そして、大人たちも、聞かされたことを鵜呑みにするのではなく、もう一度自分たちの頭で日本がこれから進んでいくべき道を選択していくために、読む価値のある本だと思いました。

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2006年 4月 26日 午前 01:02 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.04.25

環境を守る人たち

草の根環境運動家の功績を讃える2006年度ゴールドマン環境賞(Goldman Environmental Prize)の受賞者が発表された。過去には、日本からは諫早湾干拓反対運動の山下弘文さんが1998年に受賞している。その他、過去の受賞者リストには、ナイジェリアにおけるシェル石油の採掘とアバチャ軍事政権に抵抗した Ken Saro-Wiwa さんなどの名前が見える(蛇足だが、彼女の未亡人を名乗る人物からのスパムを受け取った人も多いかもしれない)。

  • Craig E. Williams さん(北米、合州国)― 破棄される化学兵器の焼却に反対し、安全な処理を実現させた。
  • Silas Kpanan'Ayoung Siakor さん(アフリカ、リベリア)― 最近、ようやくリベリアに送致されて裁かれることになった Charles Taylor 元大統領が軍事資金調達のために森林伐採を行なっていることを告発し、リベリア産木材の不買運動を提唱した。
  • Yu Xiaogang さん(アジア、中国)― ダム建設によって破壊された地域社会の再生に力を尽した。
  • Tarcisio Feitosa da Silva さん(中南米、ブラジル)― 僻地熱帯雨林の開発を阻止した。
  • Olya Melen さん(ヨーロッパ、ウクライナ)― 運河建設に反対し、ダニューブ川流域の湿地帯を護った。
  • Anne Kajir さん(群島国家群、パプアニューギニア)― 違法な森林伐採を許すPNG政府の腐敗を追及した。

政治的な迫害や物理的な脅迫にも屈せず、環境を守る闘いを続けた六人に惜しみない拍手を!

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2006年 4月 25日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.04.24

日本も死刑制度廃止を

EU-Japan Summit: time to abolish the death penalty ― アムネスティ・インターナショナルが、日欧首脳会議の席上でEUが日本政府に死刑制度の廃止を働きかけるよう呼びかけている。4月20日付けで発表されたもの。アムネスティの日本のサイトには、この記事を書いている時点で翻訳は掲載されていない。

取り調べ時の自白の強要により冤罪で死刑に処せられる人が存在することのほか、世論から死刑制度を隠蔽するために処刑が執行されてからその事実が公表されること、外部との接触をほぼ完全に絶たれたまま何十年も独房に収容されるために精神疾患を患う死刑囚もいることなどが具体的な問題点として指摘されている。

アムネスティは、死刑制度廃止が国際的な流れになる中、世界の人道援助に大きく貢献している日本がこの基本的な問題点を持ち続けていることを遺憾だとし、日本がヨーロッパ委員会(Council of Europe)でのオブザーバとしての地位を剥奪されかねないことを梃子にEUが日本への圧力を強めるように要請している。

私は今まであまり死刑制度のことについて、しっかりと考えたことがなかったのですが、この記事を書くにあたり、検索していて、とても心惹かれる考察に出会いました:「どん底あるいは青い鳥。」ブログの「死刑はないのがあたりまえ」。トラックバックをお送りします。

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2006年 4月 24日 午前 12:00 | | コメント (12) | トラックバック (2)

2006.04.23

ナイジェリアの債務返済

Nigeria: Govt Free of Most Foreign Debt, Pledges Social Investments ― ナイジェリアが先週金曜日に45億ドル(約5千3百億円)の支払いを行ない、昨年10月に合意したとおり、パリ・クラブ(19か国の主要債権国による会議)諸国からの債務を完済した(正確に言うと、ナイジェリア中央銀行が送金手続きを始めたのが21日の現地時間午後であったため、日本の銀行は既に業務を終了しており、日本政府向けの支払いは月曜日になる見込み。日本以外の国々への送金は終わったらしい。ナイジェリアの The Punch 紙の記事による)。

ナイジェリアは世界有数の石油産出国であるので、昨年話題となった債務帳消しの対象となる重債務貧困国(HIPC = Highly Indebted Poor Countries)ではない。また、ロンドン・クラブと呼ばれる民間の銀行群による貸し付けの支払いはまだ残っている。しかし、アフリカでここまで債務の返済が進んだ国は他にないということで、このニュースはとても象徴的な意味を持っているように思える(政府発表には、「独立に次ぐ記念すべき日だ」とある)。

ナイジェリアが抱えていた債務の大半は利子や延滞金で、1990年代に貸し換え等を行なわなかった債権国側にも責任があるのではないかという意見が出ている。そもそも貸し付けが独裁政権への財政支援として行なわれた「忌むべき債務(odious debt)」であって、民主的に選ばれた現政権が返済の義務を負うか否かについては、債権国側でもさまざまな意見が出ているようである(アメリカの保守系シンクタンク Brookings Institution はナイジェリアの債務の多くが「忌むべき債務」であると分析しているが、ニューヨーク・タイムズ紙は債務の大半が民政下で発生し、軍事政権によって店晒しにされたものであるとしている)。

また、Olusegun Obasanjo 大統領による民政下で民族間の対立や分離運動が激しくなっているナイジェリア国内では、債務の大半が連邦政府によるものであるのに、地方の財源からも多額の返済資金が充てられたことに不満を表明する新聞記事も見られる。オバサンジョ大統領による改憲に反対する空気も根強く、国の借金がなくなったからといって、国中が喜びに包まれているわけでもないようだ。たしかに、債務を返済しただけでは、生活が改善されるわけではない。一人当たりの年間GDPが390ドル、貧困層が60%、平均寿命が47歳という社会(BBCの記事)をよくしていくためには、長い年月が必要だろう。

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2006年 4月 23日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.22

ココダ

1942年8月。日本軍の侵攻を食い止めるため、彼らは勇敢に戦っていたが、一つの部隊が自軍の補給路から断たれた形で日本軍の勢力範囲内に孤立してしまう。日本軍に捕らえられた者は銃剣で突き刺されて死んだ。訓練も行き届かず、装備も貧弱で、兵士の数でも日本軍に大きく劣るこの部隊が泥沼の中をさまよい、自軍の前線にたどり着くまでの、勇気や友情の物語。

というあらすじの映画がこの週末、封切られたそうです。敵兵を捕まえてみたら自分と同じような頼りない若者であることに主人公が気付くといった、最近の戦争映画に多く見られる、まやかしの人間味のようなものをすべて廃していて、見る人に自国のプライドを強く感じさせても不思議ではない、という映画評が新聞に出ていました。

ここまで読んで、「また中国か韓国の反日映画か!」と思った人は、ネットウヨク度が高めの人です。自覚症状がなくても、放置しておくと悪化する場合があります。生活習慣を見直し、危険要因を減らして、偏狭な愛国心や民族的偏見がこれ以上高まらないように気をつけましょう。

映画の題名は Kokoda、パプア・ニューギニアのジャングルの中でのオーストラリア軍の行軍の史実に基づいているようです。

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2006年 4月 22日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.21

今、ここにある平和

自衛隊イラク派兵差し止め訴訟の会のウェブサイトで、先週金曜日に名古屋地裁で言い渡された判決文が公開された。

104ページから始まる「当裁判所の判断」を読んでいて、私はこの一節を特に不思議に感じた:

そもそも、「平和」とは、理念ないし目的としての抽象的概念であって、

この文は、私の認識と真っ向から対立する。

私は、自分が暮らしている日本という国が平和であると思う。私たちが民主的な手続きによって選んだ政府が結んだ条約によって認められた外国軍(アメリカ軍)を除けば、他国の軍隊の飛行機や戦車などによって領土を蹂躙されていないから。また、自国の軍隊が主権者である国民に銃口を向けたりもしていないから。さらに、過去60年の間、この国の軍隊が他国の人々を殺傷することがなかったから。

もちろん、米軍基地の近隣地に居住している人たちは、上に挙げた除外条項はあまりに寛容すぎると感じるかもしれない。また、クリル列島(千島列島)の南端その他のいくつかの島嶼で他国の実行支配を許したり、領有権が争われたりしているではないかと、あるいは、過去において他国政府の策動によって国民が領土内から誘拐され、主権が侵害されたではないかと大きな声で言い立てることができるかもしれない。しかし、それらの事象にしても、銃弾や爆弾によって日々、死傷者が出来する国々に比べ、尺度的な意味で私たちが「平和」のうちにあることを否定するものではないだろう。

これらの点に着目して「日本は平和である」と主張する時、その主張は私たちが「理念ないし目的としての抽象的概念」の中に生きていることを含意するだろうか? 私はそう思わない。私たちは今、ここにある、具体的な事象としての平和のうちに生きているのである。それは、例えばイラクの人々が、銃撃の音を聞き(肉体的な感覚である)、爆発によって命を奪われ(生物学的に検証可能な出来事である)、家族がその人の死を悼む(人間的な感情である)のと、鮮やかな対比を成す。彼らは極めて具体的な「戦争」とともに生きているのだ。素朴な言語観に基づいて「平和」を「戦争」の反義語としてとらえたとして、銃声の欠如、死の欠如、悲しみの欠如が私たちの「平和」を特徴づけるものであったとしても、それは「平和」に具体性がないことを意味しない。

私たちは、具体的な平和の中に生きているのだ。私たち差し止め訴訟の原告は、イラク派兵が、その具象的な状態を揺り動かす、大きな、差し迫った契機であることを指摘したのである。この判決に見られる、「平和とは、理念ないし目的としての抽象的概念である」という事実認定は明らかに謬見である。そのような過ちが控訴審では正されることを信じて、私は闘い続ける。

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2006年 4月 21日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.20

チェルノブイリを最後の事故に

今月でチェルノブイリの原発事故から20年。その間、チェルノブイリに匹敵するような事故が起こらなくて、本当によかった。私には、チェルノブィリが例外的だったのではなく、単にこの20年間、私たちが運がよかっただけなようにも思えるのだけれど、そのように考えるのは悲観的すぎるのだろうか。

グリーンピースがチェルノブィリの事故による健康被害の報告書をまとめた。"Chernobyl death toll grossly underestimated" にリンクがある。今後、27万を越えるがんの症例が現われ、そのうち10万近くは死に至るだろうと予測し、IAEA などの予測が放射線被害を低く見積もりすぎていると主張している。

グリーンピースの報告書が言及しているのは、IAEA のチェルノブイリ・フォーラムがまとめ、今月改訂版が出た報告書だ。"Chernobyl 20 Years Later" にリンクがある。私は要約版にしか目を通しておらず、その中にはグリーンピースが批判している具体的な低めの数値は出ていないようなのだが、「住民は体の調子が悪くなると事故と関係があると考える傾向があり、統計を見ても、もっと被害は大きいはずだと信じて疑わない」とか、「たしかに放射線被害によって、がんは数%増えると考えられるが、事故と関係のないがんの発生が多いため、正確にどの部分が被曝によるものなのかを見極めるのは不可能である」とか書いてあり、なんとなく冷たい感じがした。まあ、グリーンピースが核の廃絶を視野にいれて行動する団体であるのに対し、IAEAは核の平和利用の促進を図る団体なので、仕方ないのかもしれない。

グリーンピースはいろいろな国でチェルノブイリの写真展を開催するようだが、日本の都市は予定に入っていない。残念なことだ。

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2006年 4月 20日 午前 12:11 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2006.04.19

ニール・ヤング:「戦争とともに生きる」

Neil's Garage ― Neil Young さんの公式サイト。画面の一番下に流れる文字に注目! 新しいアルバムの録音を今月初旬に終えたと語っています。

アルバムの名前は "Living with War" (戦争とともに生きる)。ドラム、ベース、トランペットと100人のコーラスをバックに歌う「メタル・フォークのプロテスト・アルバム」だと表現しています。タイトル曲の歌詞はこんな感じ:

俺は毎日戦争とともに生きている。俺の心の中には戦争が居着いてしまった。今この瞬間、俺は戦争とともに生きている。夜が明けると、俺の仲間たちが見える。テレビの平たい画面に、殺し、殺される姿が見える。夜が来れば、俺は平和のために祈る。「平和」を思い出してみよう(まぶたに思い浮かべてみよう)。民衆(マルチチュード)の中に俺は入っていく。平和のために拳を挙げる。思想警察なんてまっぴらだ。誓おう。俺たちはもう二度と殺さないと。

(聴く前から泣いてどうする、自分。)

英インディペンデント紙の記事 "Neil Young sets his sights on Bush" で知りました。記事によると、「大統領を弾劾せよ」という題の曲も入っているようです。9/11 以降のニール・ヤングは、あまり「テロとの戦い」に批判的ではなかったようですが、ようやく昔の彼に戻ったのでしょうか。基本的にすごく優しい心の持ち主だからなあ。

いくつかのブログにトラックバックを送ります(today's_news_from_uk+electric pole logRadio Dock)。

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2006年 4月 19日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (3)

2006.04.18

チャドに関する国連難民高等弁務官声明

Antonio Guterres 国連難民高等弁務官が17日、声明を出し、チャドの Idriss Deby Itno 大統領が、チャド国内にいるダルフール難民の強制送還(refoulement)を行なわないことを約束したと発表しました。

UNHCR のサイトに Chad/Darfur 危機のセクションがあります。写真ビデオなど多数。UNHCR はチャド・スーダン国境付近に11の難民キャンプを運営していますが、乾期はほぼ砂漠地帯となり、水や、調理のための火を起こす木がほとんどなく、また雨期は洪水に見舞われるようです。そんな中でも、人々は尊厳と希望を失わずにいる、とあります。

チャドやスーダンは私たちの住んでいるところからはとても遠いけれど、戦争の結果、多くの人が難民や国内避難民となって辛苦を味わうのは、世界どこでも同じことだと思います。そのことを理解する人が増えれば、隣国の人たちを蔑んだり挑発的な言動をする人たち、憎しみの感情をかりたて戦争を招く人たちは減っていくのではないか。そんなことを考えながら、この記事を書きました。

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2006年 4月 18日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.17

チャドの政情不安

チャドで十数年ぶりに武装蜂起があり、政情が揺れているらしい。チャドには隣国スーダンのダルフール地方からの難民が多くおり、それらの人々の安全も脅かされている。この問題に目を向けるのには、いささか時宜を失した観があるが、とりあえず、目にした記事をいくつかまとめてみる。

首都ンジャメナに対する攻撃は政府軍によって鎮圧されたようであるが、更なる攻撃があるのではないかという見方も出ている。ロイター電 "Chad capital on edge fearing more rebel attacks"。

チャドと隣国のスーダンは、互いが自国内の反政府勢力を後押ししているとして、先週、断交した。チャドの Idriss Déby 大統領は求心力を失いつつある。チャド国内には、スーダン西部のダルフールから20万人余りの難民が存在し、デビ大統領はスーダンへの報復措置として、難民に対して6月末までに帰還するように命じた。旧宗主国のフランスがデビ政権への軍事援助を行なっている模様。南アフリカ、メール・アンド・ガーディアン紙の記事 "Tensions mount in Chad as Déby clings to power"。

チャド政府は、世界銀行との間で石油生産による利益を貧困対策のために用いるという協定を結んでいたが、現在、それを破って軍事費への転用を行なっている。世界銀行はその報復措置として経済援助を停止しているが、チャド政府は経済制裁が解除されなければ、石油の輸出を止めると宣言している。ニューヨークタイムズ紙の "Chad Vows to Cut Oil in Feud With World Bank"、ボストングローブ紙の "Attack ends 15 years of calm in Chad"。

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2006年 4月 17日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.16

名も知らぬ

What's Your Name Again? ― Inside Higher Ed に載っていた Mary McKinney さんのアドバイス。先生のための、学生の名前の覚え方集。さほど目新しいことは書いてありません。「ジェフさんが言ったように」みたいに、可能な限り学生の名前を口に出すとか、「スリムなジム」みたいにダジャレにして覚えるとか、週の途中にも名簿を読み返して、どれぐらい覚えているか確認するとか。あ、これやってみよう、と思ったのは、「同じ名前の人と関連づけて覚える」というテクニック。

私は、最初の授業で、カードに自己紹介を書かせ、一人ひとり自己紹介と顔を見比べながら集めて回ったり、その日の座席順の一覧表を作ったりしています。今、新学年がちょうど一週間過ぎたところで、さきほど水曜日のカードを見て、座っていた順番に並べられるかやってみたら、20人中18人、しっかり並べられました。いい感じ。木曜日の授業は一覧表を作らなかったので、また今週、やり直しです。去年教えた学生が何人かいたので油断したのが失敗だった。月曜と火曜は少人数なこともあり、全員、顔が思い浮かべられました。

二年ほど前、精神的に疲労困憊していた時には、一年間、ほとんど名前が覚えられなかったりしました。それに比べて、だいぶ心が強靱さを回復してきたようです。

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2006年 4月 16日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.15

米軍がイラクの遺跡破壊で謝罪

イラク戦争の初期にアメリカ軍の海兵隊部隊がバグダッドの南ヒッラ近郊のバビロンの遺跡に野営し、遺跡に多大な損害を与えたことを、当時の司令官が謝罪しました(インディペンデント紙の記事BBCの記事)。

水路蹟を埋め立ててヘリコプターの発着に使ったり、ヘリコプターの振動で建物の屋根を崩壊させてしまったり、土器等を土嚢を詰めるのに使ったり、未発掘の地帯を掘り返して塹壕を作ったりと、かなり無感覚なことをやっていたようです。フセイン政権下での遺跡等の運営もひどいものだったようですし、アメリカ軍を悪魔のように言い立てるつもりもないのですが、やっぱり戦争ってこんなものなのかな、と思ってしまいます。

私の耳には、司令官だった John Coleman 大佐の「謝罪」は、かなり不十分なものに聞こえます。彼は、「もしわれわれが駐屯しなかったら、遺跡は略奪にさらされ、より酷い被害を被っていただろう」と言って、半ば自分たちの行動を正当化するのですが、この仮定法って、すごく中途半端じゃないでしょうか。「もしアメリカが戦争を始めなかったら」というところまでは想像力が及ばないのかな。

好戦的ないしは軍国主義的な人は、自分勝手で、相手を尊重することを知らず、人々に共通の普遍的な価値に無頓着。まあ、これは私のいだいているステレオタイプに過ぎないのですが、こういった話を聞くとそれが強化されてしまうなあ。

もう少し身近なところに目を移して、なんとなく戦争とか好きそうな人たちが、伝統と文化の尊重だの何だのって言うのを聞いても、どうしても胡散臭く感じてしまいますよね。そう。教育基本法を変える動きを止めよう。

(ちょっと気になったのですが、記事には、ユネスコによるバビロン遺跡復旧計画に日本も参加しているとあります。イラク国内で自衛隊以外の政府関係者が作業にあたっているのでしょうか。)

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2006年 4月 15日 午後 02:22 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.14

却下・棄却

30分ほど前、名古屋の自衛隊イラク派兵差し止め訴訟で、訴えを却下、棄却する判決が内田計一裁判長によって読まれました。開廷から20秒足らず。早口で判決文を読み上げ、すぐに退廷していきました。

前回法廷の異議や忌避の申し立てを無視したまま、今回も冒頭で原告側が意見を述べようとしたのを無視したまま出された判決に、私たち原告は納得できません。現在、地裁前で抗議集会を行なっています。

十分予想していたこととは言え、虚しいです。

Nagoya20060416

平和的生存権の問題に関しては具体的な法的な権利として認められないとして却下、具体的な権利侵害はないとしています。原告の精神的苦痛については多数決原理で個人の人権が侵害されるのは不可避だと述べているようです。違憲立法審査に関しても、確認の利益を欠くとして認められないとしたようです。判決自体は110ページほどあるものの、原告の主張の引用が99ページ、被告の主張が5ページ程度、残り7ページぐらいが裁判所の判断で、ほとんど山梨の判決を引用したようなもののようです。人権という概念が民主社会で十全に守られなくてもしかたがないという立場に立っているようです。人より国のほうが上、って言いたいのかな。なんか、立法府や行政府の問題をチェックするという司法府の役割を自ら投げ出したような感じですね。

控訴は、現在900名以上が名乗りを上げているそうです。期限ぎりぎりに行なうようです。 … いや、それにしても読売の記者の日本語理解力はひどいなあ。語彙が少ないのかな。こういう人が書いた記事で社会のことを見る人は可哀想だ。あ、現在、記者会見中。(15:00ごろ)

現在、訴訟の会の総会開催中。国家賠償責任訴訟のほうは5月30日に審理(口頭弁論)が始まるそうです。2次提訴者募集中。今日の判決文のうち、裁判所の判断の部分は一両日中に訴訟の会のウェブサイトに掲載され、五月中に配られる会報に同封されるそうです。(16:00ごろ)

控訴審では新たな切り口を出さないといけないね、とか、他の地域の訴訟についても(事務局や弁護団だけでなく)原告一人ひとりがしっかり見ていかなきゃならないね、などの意見が出てる。これからはもっと険しい道だなあ、と実感。今後、弁護団が判決の学習会をやると発表。全国原告集会の構想も。そろそろ総会は終了。(16:45ごろ)

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2006年 4月 14日 午後 02:03 | | コメント (4) | トラックバック (2)

名古屋にビッグイシュー

ホームレスの仕事をつくり自立を応援する雑誌「ビッグ・イシュー日本版」が明日(15日、土曜日)から名古屋でも販売が開始されるそうです。詳しくは生活の柄~BIG ISSUE販売奮闘記@名古屋ブログで。当面、販売場所は

  • 名古屋駅JR脇の交番前(名鉄・近鉄方面)
  • 名鉄・近鉄名古屋駅前(月~土)
  • 栄、松坂屋周辺

とのこと。

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2006年 4月 14日 午前 12:00 | | コメント (1) | トラックバック (1)

2006.04.13

平和を創る女性たち

そうそうたる顔ぶれです。

  •   シリン・エバディ(Shirin Ebadi)さん、イランの人権弁護士、元判事、2003年 
  •   ジョディ・ウィリアムズ(Jody Williams)さん、アメリカの対人地雷除去運動活動家、1997年 
  •   ベティ・ウィリアムズ(Betty Williams)さん、イギリスの北アイルランド平和運動活動家、1976年 
  •   リゴベルタ・メンチュ・トゥム(Rigoberta Menchu Tum)さん、グアテマラの先住民運動活動家、1992年 
  •   ワンガリ・マータイ(Wangari Maathai)さん、ケニヤの環境運動活動家、副大臣、2004年 

女性のノーベル平和賞受賞者たちです。彼女たちが、高まりつつあるイランとアメリカの間の緊張関係を平和的、非暴力的に解決すべく、女性ノーベル賞受賞者行動計画(Women Nobel Peace Laureates' Initiative)を立ち上げました(AP電)。イランの市民もアメリカの市民も、危機が「暴力によって解決される」のを望んでいないことを強く世界に訴えたいとしています。

報道資料には、

私たちは、人間の安全保障が人類共通のグローバルな安全保障の基礎となるような、非暴力的な世界が実現されることを要求します。そのような世界では、すべての人々の基本的な必要が無視されないはずです。家族が自分たち自身の将来に関与でき、期待をいだける時、グローバルな安全保障は強くなります。軍事的な攻撃を繰り返さないで。戦争を繰り返さないで。

という宣言文が掲載されています。

ノーベル平和賞受賞者の一覧を見ていて、この発議の呼びかけ人リストに、1991年の受賞者であるアウン・サン・スー・チー(Aung Sun Suu Kyi)さんの名前が見当らないことに気が付きました。アウン・サン・スー・チーさんが依然としてビルマ(ミャンマー)軍事政権によって活動の自由を与えられていないことの現われだと思います。彼女が置かれている環境に関する危惧を表明し、彼女およびすべてのビルマ市民に十全な人権保障がなされることを要求したいと思います。

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2006年 4月 13日 午前 12:03 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.12

平和のための戦闘員たち

Combatants for Peace ― 「平和のための戦闘員」のサイト。銃を投げ捨て歩み寄る二人の兵士の影絵が印象的だ(正直に言うと、ちょっとクサい)。イスラエル国軍(IDF=「イ衛隊」)の元兵士たちとパレスチナ解放の闘いに身を投じてきた戦闘員たちが、武器を置き、問題の平和的な解決を呼びかけている。「暴力によっては紛争の解決は図れない」「占領と、あらゆる暴力行為を終了させるために協力し合わなくては、流血は終わらせることができない」「イスラエル国家と並んでパレスチナ国家の樹立を呼びかける。二つの国家は平和と安全のうちに共存できる」「目標を達成するために、我々は非暴力的手段のみを用いる。両社会に暴力をやめるように呼びかける」という共通認識を掲げている。

このサイトや、イスラエルのロイター電にあるように、彼らは一年あまりにわたって、秘密裏に会合を重ね、10日に「平和のための戦闘員」の設立を発表した。建設中の分断壁に阻まれ、お互いに行き来することの難しい中、120人の元兵士たちは、信頼を育んで来たようだ。

かつて武器を持って敵対し合った軍人たちが、終戦後何十年も経って対面し、敵ながらあっぱれだったとお互いの戦いぶりを賛美するといった話はありふれていて興味も引かれないが、今も続いている「戦争」に関して、手を携えて平和を訴える勇気と深い人間性に、心からの賞賛を送りたい。それぞれの社会にいる狭量な人たちからの強い反発が心配であるが、きっと彼らの決心はそれに押しつぶされることはないであろう。

イスラエル軍によるガザ砲撃が続き、子どもを含む民間人の死傷者が後を絶たない。ナブルスで占領軍に拘束されていた子どもたちは、やっと解放されたらしい。アメリカとEUによる経済制裁により、パレスチナ自治政府は経済的な危機に陥っている。そんな暗い日々の中で、この一条の光が輝きを増し、強く地を照らすようになることを祈る。

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2006年 4月 12日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.11

倒されたフセイン像のあとに

New Baghdad sculpture holds little meaning ― 3年前、イラクのフセイン政権が崩壊した時、「解放」の象徴のごとく、サダム・フセインの銅像が倒される場面が繰り返しテレビに映し出された。あの広場には現在では新しい彫刻が建てられているが、バグダッド市民にはあまり人気がないようである。

広場の名前は Firdous Square。枝が上に突き出ていて、三日月の上にボールが乗っていてと、説明を読んでもよく分からなかったので、探して、小さいが、写真を見つけた(透かし入りの少し大きな版はこちら。撮影はJ.B.Russell さん、2004年1月、前景は占領に抗議するデモ)。たしかに、ちょっと抽象的すぎて、何を意図したものか分かりにくい気がする。彫刻を作った芸術家たちは、家族、希望、イラクの過去、つまりチグリス川とユーフラテス川、イスラム文明、古代シュメール文明をあしらったものだと説明しているらしい。

言論の自由など独裁下よりもよくなったところも多いのだから、もっとそれを肯定的に表現したものに変えるべきだとか、イラクの国のすべての国民の統合を表わすものがほしいとか、自由がないから芸術の意味などさっぱりわからないとか、皮肉をこめてブッシュの銅像でも建てたらどうか、などといった声が紹介されている。

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2006年 4月 11日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.04.10

弔う詩人たち

Poets break the silence for Amsterdam's unmourned dead ― Alexandra Hudson さんの署名の入ったロイター電。

オランダの首都アムステルダムでは、身寄りがなく死んだ人たちなどを毎年15人ほど、市が葬式を出して埋葬する。葬儀は執り行われるが、参列者はいない。淋しい別れの時である。この都市の詩人たちの団体が、そのような葬儀に行き、弔辞を献げる取り組みをしている。家族や友人たちの弔辞によって埋められることのない沈黙を、詩人たちの声が満たす。尊厳のある弔いをしてあげたいという、同じ都市に暮らす者の、せめてもの善意である。

孤独に死んでいく人たちは、配偶者に先立たれた老人であったり、他の地から逃れて来た人たちであったりする。移民であったり、難民であったり、密航者であったりする。詩人の Frank Starik さんは、こう語る:

「今、この国の政権は非常に右寄りで、外国人やムスリムをこころよく思わず、社会を50年前の姿に戻そうとしている。この国は、以前のような寛容さを失ってしまった。」

その社会の中で、踏みつけられ、だれの目にもとまらなくなってしまった人たちへの尊厳を回復しようというのだ。取り組みは、詩作が社会に関わりを持ち続けるための努力でもある。

死のとらえ方は人それぞれだ。詩人が弔ってくれることなど望まなかった人もいるだろう。それは、弔う側も同じこと。侵略戦争の将軍たちの霊を慰めることに心を砕く人もいれば、名前も知られず、いつどこでどうやって殺されたのかも定かではない何十万、何百万の人たちのために涙する人もいる。どちらの心が驕り昂ぶったもので、どちらの心が優しいか。どちらが狭く閉ざされた心で、どちらが平和を築くための心であるか。どちらの心をあなたは詠いたいか。どちらの心をあなたは持ちたいのか。

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2006年 4月 10日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2006.04.09

テスト投稿

Qumana blog editor というのを使って投稿テストをしています。Version 3.0 のベータ版です。エディター上では日本語はちゃんと通っているみたいですが、漢字変換中の文字が見えませんし、日本語文字列ではワードラップが利かないみたいです。Technorati に自動でpingが打てる(ココログではpingサーバの設定ができない)みたいなので、興味あるんだけどなあ。

2006年 4月 9日 午前 10:34 | | コメント (0) | トラックバック (1)

関空は拷問への通り道?

CIA容疑者拉致:イタリアで使用の小型機、大阪に飛来? (4月7日)、CIA疑惑機:容疑者拉致に使用の小型機、大阪に飛来 (4月8日) ― 毎日新聞の記事。はなゆーさんのブログ「低気温のエクスタシー」の記事で知った。アメリカ政府による非人道的な拉致行為に日本の空港が使われたとすれば、それは許しがたいことであり、真相が国会審議などを通じて明らかにされることを求めたい。

アメリカの「テロとの戦い」(日本も連合軍の一員である)の中で、キューバのグアンタナモ湾海軍基地やアフガニスタンのバグラム空軍基地における「敵性戦闘員」容疑者の長期拘束が非人道的であると問題になっているが、この他に、アメリカは "extraordinary rendition" (特例引き渡し)という手法で容疑者の取り調べを行なっていることが知られている。特例引き渡しとは、アメリカの法規では拷問が認められていないため、他の国の当局に容疑者の身柄を委ねて取り調べを行なってもらうために容疑者を拉致することである。2003年2月17日にイタリアのミラノでイスラム教の聖職者である Abu Omar さんが道端で拘束され、一端ドイツのラムシュタイン空軍基地に移送された後、翌日未明にエジプトのカイロに拉致された事件がよく知られている。

アブ・オマールさんをドイツからエジプトに運んだ飛行機は N85VM という機体番号を持つ Gulfstream IV 型機であることが分かっており、その飛行機が同年8月に関西空港にも立ち寄っているのである。同機は Guantanamo Bay にも頻繁に飛んでいたとされている。アメリカの球団のオーナーが所有する飛行機であるが、所有者は CIA    に度々貸していたことを認めている。7日の記事ではCIA以外にも貸し出された可能性があると書いてあるが、同機の飛行記録を見ると、ワシントンDC - アラスカの Cold Bay Airport (貨物用空港) - 関西空港 - アラブ首長国連合のドバイ - アイルランドのシャノン空港と飛行しており、他の航路と比較してみると、大阪への飛来は CIA による飛行であった確率が高いように思われる(上記飛行記録には、なぜか関西空港離陸とドバイ着陸の記録が欠落している。その間に他の地点を経由した可能性がある)。

アメリカ政府による拉致については、拷問が行なわれることが十分予想できるのに第三国に容疑者を引き渡したなどの人道的な問題だけでなく、軍用機が民間機(倒産した航空会社)のコールサインを偽装して飛行していたなど法制上も疑問点が指摘されている。

今回の報道はアムネスティ・インターナショナルによる調査報告 Below the radar: Secret flights to torture and ‘disappearance’ が公表されたことに端を発する(報道資料も参照)。上に示したようにいろいろとリンクが張れることから分かるように、これらの事実は一年以上前から明らかになっていたのであるが、extraordinary    rendition に関する記事を読んでも、私は全然気が付かなかった。遠い国の出来事のように思っていたものが、急に自分の地元にも関わっていたことを知り、とてもショックだった。

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2006年 4月 9日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.08

人生は短し

Life is shortest in Zimbabwe: WHOWorld Health Report の 2006 年版(電子版はないようです)によると、世界で最も平均寿命が短いのはジンバブエで、36歳。2004年の統計によるとのこと。前年の報告書よりさらに1年短くなっている。女性が34歳(前年は36歳)、男性が37歳(前年同)。日本に住んでいると、女性のほうが平均寿命が長いのが当たり前のような気になってしまうが、この数値は、たぶんジンバブエで HIV 感染者の過半数が女性であることに関係しているのだろう。あと、貧困の中での多産による消耗だろうか。

平均寿命が最も短い10か国はすべてアフリカの国で、そのうちスワジランドとシエラレオーネも40歳未満だとある。

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2006年 4月 8日 午前 08:53 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.07

イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策

The Israel Lobby and U.S. Foreign Policy ― 今、話題の論文だそうです。John J. Mearsheimer さん(シカゴ大)と Stephen M.Walt さん(ハーバード大)の共著で、現在、ワーキング・ペーパーの扱いです。少し短い版が London Review of Books に発表されています。

83ページのペーパーですが、半分ぐらいが注です。本文の部分だけ目を通しました(英文はとても平易です)。冷戦後には戦略的な重要性が逓減したにもかかわらず、依然としてイスラエル援助がアメリカの外交予算の中で際立って多く、それを正当化する道義的な理由もない、というのが主な主張で、イスラエルが中東地域で「民主的だから」支持するとか、「テロとの戦いの同志だから」支持するとかいった言説を一つひとつ検証して見せ、AIPACなどのイスラエル・ロビーが大統領府、議会、メディア、アカデミアなどに対して及ぼしている影響を例証しています。2001年9月にブッシュ大統領がパレスチナ国家の樹立を支持する発言をしてからイスラエル・ロビーがそれをほぼ覆すまでの様子とか、アメリカのイラク開戦にイスラエルがからむ様子とかは、同時代史として、とても興味深く読めます。

わたし的におもしろいと思ったのは、イスラエルと日本がちょっと似ていると感じられる以下の2点:

  • アメリカはイスラエルが民主的だから支持すると言うが、イスラエルは国籍が血統主義で定められ、アラブ系の住民は二流市民として扱われるなど、アメリカ的な民主主義の尺度からは外れている。 ― 思わず、日米関係は最も重要な二国間関係などと言われるが、日本では国籍は云々、これこれしかじかの住民は云々、と読み替えてしまいました。
  • 第2次イラク戦争が始まった時、「イスラエルは西側で、唯一、指導者が開戦を支持している国であった」。 ― 一早く戦争支持を表明した好戦的な首相が私の国にもいたよな、と思い出してしまいました。

「日本ロビー」なんてのもあるんでしょうかね。そこらへんはイスラエルと日本は違うのかな。政治には疎いもので、皆目、見当がつきません。

この論文、強くイスラエルの政策と、それに左右されるアメリカ政府を批判していることによって、「反ユダヤ的(anti-Semitic)だと批判されたり、KKK の親玉から要らぬ賞賛を受けたりしているそうです(AP電)。私はわりと差別とか偏見とかを「嗅ぎ分ける」力があるほうだと思うのですが(自分で言ってもしょうがない)、私にはこの論文は違和感なく読むことができました。「反イスラエル(政府)」と呼ぶことはできると思いますが、民族差別的な感じはしないと思います(ただし、私は文献の注の部分には目を通していません。あくまでも本文の部分に限っての感想です)。少なくとも、中国人や韓国人に対して愚かな偏見の言葉をまき散らすクズのような人たちより、はるかにマシ。というか、同じところに分類してしまったら、この二人の著者に失礼ですね。

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2006年 4月 7日 午前 12:00 | | コメント (8) | トラックバック (0)

2006.04.06

東エルサレムで進む強制退去

Ethnic cleansing of Palestinians continues in East Jerusalem ― レバノンの The Daily Star 紙に掲載されていた AFP 電。「民族浄化」とは、ちょっと激しすぎる表現である気もするが、東エルサレム近辺からアラブ系住民が強制退去される事態が続いているらしい(IMEMC の記事も参照)。

Riad Ghozlan さん一家は、東エルサレムの旧市街(Old city)の壁のすぐ外側にある Silwan という地域に住んでいたのだが、先月末に30分以内に退去することを言い渡され、ユダヤ人の「本当の持ち主」からの24万5千ドル(約2千9百万円)にも上る家賃の請求書を渡されたと言う。一家は40年間この土地に住んできており、また彼らは1929年にユダヤ人の虐殺が起こった際、ユダヤ人たちを助けたとして、ユダヤ教人権団体の Rabbis for Human rights から表彰もされている。この18年間は裁判所でも居住権を争ってきた。

Islam Online に掲載された Palestinians Decry Forced Al-Quds Evacuations に、このようにして強制退去が行なわれ、鍵も変えられて、家主が戻ることのできない住居の屋上にユダヤ人入植者が登っている写真がある。ユダヤ化を進めている民族主義団体 Elad は、パレスチナ人の退去によって東エルサレムのイスラエルへの併合を既成事実化しようとしているようである。

1948年のイスラエル建国のころのやりくち(Imil Habibi の小説 The Secret Life of Saeed: The Pessoptimist などから得た印象に過ぎませんが)から全然変わっていないのかな。

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2006年 4月 6日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.05

ニッスイが捕鯨から脱資

Ocean Defenders force whalers to divest ― 4月3日付けのグリーンピースによる発表。“調査”捕鯨を行なってきた共同船舶株式会社注1の大株主(1/3の株を保有)であるニッスイ(日本水産株式会社)が、株を手放し、公益法人(public interest entities)に売却することを決めたと伝えている。

これによって“調査”捕鯨が無くなるわけでもなく、どのような公益法人が新たに株主になるのか明らかではないし、株式売却の話自体、ニッスイのサイトには掲載されていないため不明な点が多いが、世界最大級の水産企業が捕鯨から手を引くのは喜ばしいことである。グローバル化した市場で「捕鯨はビジネスに悪い」という意識が徐々に浸透しつつあり、その認識を企業側に求め続けてきた環境保護市民団体の役割は大きい。

注1 共同船舶のウェブサイトはあるのでしょうか。見つけられませんでした。本社は東京都中央区豊海町4-5、電話番号は03-5547-1930みたいですけど。

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2006年 4月 5日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.04

水銀排出規制の劇的効果

Mercury down 32% in fish near Mass. incinerators ― ボストン・グローブ紙の記事。アメリカ北東部のマサチューセッツ州では、7年前にゴミ焼却場の排煙に含まれる水銀濃度の排出規制が強化されたが、その結果、ゴミ処理場近くの湖などで捕れる魚の水銀含有量が7年間で32%減少した。

依然として(出産する可能性のある女性や子どもの)食用には危険なレベルであるが、予想外に早く環境改善が進んだとしている。全米で年間60万人の新生児が子宮内で水銀に汚染され、神経系の障害をもって生まれてくるとされる中、ブッシュ政権は「排出権」の買い取りなどにより発電所等の水銀排出規制を弱めようとしているが、今回の調査結果は、(1) 水銀の排出が排出源のごく近くの環境に多大な影響を与えていること(いわゆる「ホットスポット」を形成していること)、(2) 排気中の水銀除去(scrubbing)によってかなり急速な環境改善が期待できることを示しており、全国レベル、あるいは全地球レベルでの水銀汚染に関する議論に一石を投じるものである。

今までに書いたアメリカの水銀汚染に関する記事:

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2006年 4月 4日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.04.03

車で暮らす

Keeping It Secret as the Family Car Becomes a Home ― 喫茶店で時間をつぶす彼は、いつもテーブルの上に家の鍵や請求書が入っていると思しき封筒を置く。だれも彼がホームレスだと思わないように。

全米で、ホームレス人口は210万から350万の間と推計されているが、最近、車の中で暮らす人が増えている。"Mobile homeless" と呼ばれているらしい。車を駐める最適な場所は、あまり建て込んでおらず人目につかず、しかし公衆トイレなどには歩いていけるぐらいのところ。急な坂道や林の周辺などが歩行者が少なくてよい。大規模スーパーの駐車場や病院の駐車場などもよい。大学の体育館などでシャワーを浴びるとよい。大都市では、ホームレスに対する警察の取り締まりは厳しくないが、郊外の住宅地では、住民の通報ですぐ警察が飛んできたりするので、毎晩場所を変えるなど、注意を要する。

National Low Income Housing Coalition の調査によれば、2005年には法定最低賃金でフルタイム(週40時間)働いて 1DK のアパートが借りられるような家賃の相場の地域はアメリカ全土を探してもどこにもなくなってしまったという話もこのニューヨーク・タイムズの記事には紹介されている。

厚生労働省のサイトで全国のホームレス人口の数字を探すと、1999年10月:20,451人、2001年9月:24,090人、2003年1~2月:25,296人とありましたが、もっと新しい調査結果が出ていますでしょうか。どなたかご存知でしたら、URL 等お教えください。

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2006年 4月 3日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.04.02

インドネシアの子どもたちが問う

Muslim students put Blair on the spot ― ジャカルタポスト紙の3月31日の記事。インドネシアを訪問中だったイギリスのブレア首相がジャカルタでイスラム系の寄宿舎学校を訪れた際に中高生たちから受けた質問が二つ紹介されている。

一つは中学二年生の Reza Rizky Ramadhan さんの質問:「首相閣下は、大の親友であるジョージ・W・ブッシュ氏にイラクでの戦争を止めるようにお願いしたことはありますか? 連合王国はアメリカが完全に間違っていることを知っていながら、アメリカがイラクを守るのに手を貸していると聞いていますが。」

もう一つは高校二年生の Ardani Yusuf さんの質問:もしあなたが民間人でイラクの銃撃戦に巻き込まれ、家族を亡くしたとしたら、どのように感じると思いますか?

これらは急に答えられる質問でもないだろうし、実際、答えになっていない、はぐらかしの発言は引用に値しないので省略する。

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2006年 4月 2日 午前 12:00 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2006.04.01

模様替え

一か月ほど前にも書いたことですが、いわゆる「メール問題」であんなに揉めるのに、でっち上げの大量破壊兵器疑惑を根拠に始められた侵略戦争をいち早く支持した小泉首相の責任がなぜ問われないのか、私には全く理解できません。昨日のニュースのようにメール問題で民主党執行部が総退陣、根拠も確かめずに突っ走った議員本人が議員辞職というなら、イラク戦争に関しては内閣総辞職、小泉首相は議員辞職が相当じゃないのでしょうか。

このイラク戦争支持の一点をもってしても、私は現在の行政府を信頼できませんし、その責任を追及しない立法府にも失望を禁じ得ません。今月半ばに判決が言い渡される自衛隊派兵差し止め訴訟の原告の一人としての目からは司法府のあり方にも怒りを感じます。そして、そのような三権を批判しない第四の権力=マスコミにも、もはや何らの希望が持てないことも明らかです。

もちろん、このような状況を作り出してしまったのは日本社会に生きる私たち市民一人ひとりです。面の皮の厚いナショナリスト、差別主義者、軍国主義者たちの愚かな言動を容認してきたのも私たちです。そんな現状を変えていこうと考え、この二年余り、このブログを通じて私は発言してきましたが、もうそんな話はやめようと思います。もう疲れてしまいました。あきらめます。

「壊れる前に…」というタイトルも、もう時代に合わなくなってきたようです。今日からは「もう壊れちゃったし…」と改題して、世界情勢などとは無関係に、どーでもいいような軽い話題を通じて自分の世界(うにワールド)を存分にお見せしていこうと思います(先日のメンテナンス以降、ブログ管理サーバの負荷が高すぎるらしく、ブログ名の修正が間に合いませんでした。残念)。

どうか、今後とも、よろしくお付き合いください。

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2006年 4月 1日 午前 12:03 | | コメント (7) | トラックバック (1)

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