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2006.01.31

音楽を取り返せ!

Aiming for an alternative hip-hop ― ボストンの有名な音楽学校 Berklee School of Music が黒人女性向け雑誌 Essence と共同で、ポジティブなヒップホップの歌詞コンテストを行なっているというボストングローブ紙の記事。

初期には社会的な(ないしは反体制的な)メッセージのメディアとして機能していたが、近年はもっぱら露骨な性描写やの表現の場になっていることを憂うエッセンス誌は、2005年に Take Back the Music というキャンペーンを始めた。今回のコンテストはその一環。

過去にも、さまざまな時代でそれぞれの音楽が社会の性に関する規範に抵触してきたわけだが、それらの音楽が主に成人を念頭に置いたものであったのに対し、ヒップホップは主に子どもを対象にマーケットされているため、将来ののアイデンティティ形成に悪い影響を与えるのではないかと主催者たちは危惧しているようです。

ヒップホップというよりソウルなのかもしれませんが、最近、Mary J. Blige という歌手のインタビューを聞きました。メチャ、イケてます(おゝ、なんと若作りな日本語)。彼女こそ21世紀のアリサ・フランクリンだ!

2006年 1月 31日 午前 12:00 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.01.30

ルート181

土曜日に「ルート181」の京都上映会に行ってきました。1947年の国連決議181(パレスチナのアラブ人国家、ユダヤ人国家への分割案)で定められた境界線に沿ってイスラエルを南から北へ縦断していく旅(イスラエルが国連案で提示された領域よりも拡大しているものだから、国境線上の旅ではなくイスラエル国内の旅になる)の記録映画です。

道で出会った人にべらべら喋らせておいてそれを撮影しているだけ、というふうにも見えるので、最初しばらく戸惑ったのですが、そのうちに引き込まれてしまい、4時間半ほどの作品であるにも関わらず、後のほうはあっという間に終わってしまった、といった感じです。初めのほうで私は注意散漫だったので、せめてその部分だけでももう一度見てみたい。今回が関西では初の上映だったのですが、これがどうか最後にならないといいと思います。私がもう一度見たいだけでなく、多くの人に見てほしい映画です。

という国は人側からの一方的な歴史観の上に成り立っていて、ウソで固められていたり、隠された部分が遠く意識の向こう側へ追いやられていたりする。ウソの歴史を無邪気に信じ込んでいるユダヤ人や、異端者であるがゆえにアイデンティティの確立が十全にできていない(イスラエル国内の)人たちに、カメラのこちら側の人物は、さまざまな問いかけをする。その問いかけによって、取り繕われていた現状に裂け目が生じていく。その裂け目に、観る者としての私は吸い込まれていったのだと思います。

おそらくこの映画を観る多くの人が、同じような体験をするのではないでしょうか。その体験にあらかじめ免疫をつけるようなことを書くのは、ここでは控えましょう。

唯一、この映画で不満に思うのは、ユダヤ人の間での人への恐怖のようなものが描かれていなかったという点です。私の友人のイスラエル人(ポーランド系のユダヤ人)は北部のキブツで育ったのですが、アラブ人は怖い敵だと思いこまされて育ってきたと、ある時私に語りました。彼女は、イスラエル国外に出て、それまで彼女が触れることのなかった見方に触れ、非常にバランスのとれた視点を持つにいたるのですが、そのような意識の変化なしには、共存はむずかしいのではないかと思います。この映画では、ユダヤ人たちが、アラブ人を恐れるべき敵としてではなく、既に敗れた弱者として認識していることのみが描かれているような気がしました。ユダヤ人の心の中に入っていく映画でありながら、彼らの心のある部分には触れないで済ましてしまったのかな、といったような。

とてもいい映画を観ました。この上映会を企画した方々に感謝の拍手を送ります。

2006年 1月 30日 午前 12:00 | | コメント (8) | トラックバック (1)

2006.01.29

音声学者の死

Peter Ladefoged が死んだ。言語学のメーリングリストでは金曜日に伝えられていたが、普通の新聞でも土曜日に報じられたようだ。

UCLA の音声学者。彼の著書 A Course in Phonetics で学んだ言語学の学生も多いのではないだろうか。私も、最初に読んだ音声学の本がそれだった。

当時、スペクトログラフは「音声学実験室」という厳めしい看板のかかった部屋にしかなかった。今では、パソコンとマイクさえあれば、スペクトログラムを作ることができる。そんな大きな変化の先頭に、彼はいつもいたと思う。冥福を祈る。

2006年 1月 29日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.28

ハマスと向き合って

Hebrew and Arabic press on Hamas victory という記事が、ハマスの西岸地区スポークスマン Adnan Asfur さんがイスラエルのラジオ番組のインタビューに応えて語った言葉を伝えています。アラビア語の発言からBBCによって書き起こされた部分の要点は以下のとおりです。 

  • イスラエル人はハマスを恐れる必要はない。むしろ、イスラエルがハマスと直接に交渉を行なうことによって、イスラエル人とアラブ人との間の紛争を終わらせるいい機会である。
  • ハマスが求めるパレスチナの復権とは、パレスチナ人の人権、パレスチナ国家の樹立、難民の帰還、服役囚の釈放、入植地からの撤退である。
  • 国連決議194
  • 「占領」と言うのは、歴史的なパレスチナ全土について言うのだが、ハマスは現実や一時的な解決というものも視野に入れている。今私たちが求めるのは1967年の領土全域(注:ほぼ、現在私たちがガザと西岸地区と呼ぶ地域のことだと思います)の国家と、この領域からの占領軍の完全な撤退だ。

イスラエルのOlmert 暫定首相は、ハマスを「武装したテロ集団で、イスラエルの破壊を叫んでいる」として、ハマスの参加するパレスチナ政府との交渉を拒否する姿勢を示していますが、ハマスの主張がそのように頑ななものではないことを Asfur さんのインタビューから私たちは読み取ることができると思います。

イスラエルと、それを支援する合州国が、パレスチナ人が民主的に選んだ代表たちと誠実に対話を行なうことを求めます。

2006年 1月 28日 午前 12:00 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.01.27

中国で検索

という表示を見てみたいという不純な動機で、うわさの google.cn を見てきました。社が当局の方針に同意して、政治的に不適切なサイトをあらかじめ外した上で検索結果を表示するというやつ(アムネスティの声明日本語のAP電)。

たしかに、「汕尾」などの語で検索すると、いろいろ省かれていて、上の「この国の法律や政策を考慮し、表示されなかった検索結果があります」みたいなのがページの下に表示されます。

「壊れる前に」で検索すると、google.com だとこのブログが一番上に来ますが、google.cn だと最初の10ページには出てきませんでした。google.co.kr でもそうですから、これは政治的なものではなくて、マルチバイト・テキスト処理の問題だと思います。

Google のこの方針の肩を持つつもりはありませんし、いろいろなサイトが省かれて表示されるのは残念なことだとは思います。しかし、うまく説明できないのですが、これを「言論の自由の侵害」だと決めつけるのには、私はちょっと短絡的な気がします。「全部表示しなくてはならない」という制限を加えるのも、なんか自由を奪っているような気もするし。むずかしいですね。

2006年 1月 27日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.26

動詞と大学とパレスチナと株

英語の "divest" という動詞をご存知でしょうか。見たことがなくても、勘のいい人なら「たぶん "invest" の反意語だろう」と予想がつくだろうと思います。私の場合、20年前にこの単語を初めて見たのですが、それで意味が通じていたので、これまで辞書を引かずに済ましてきました。

いざブログに書こうと思って、手元のリーダーズ英和辞典で調べてみると、「1 〈衣服・装具などを人〉からはぎ取る, 脱がせる (strip)、2 〈権利・階級などを人〉から奪う (deprive)、3 〈商品・持株などを〉安く売り払う, 売却する」みたいな感じに記述されていました。品詞は他動詞。

個人の限られた経験から一般化できるか分かりませんが、私は、"divest" は上記 3 に近い意味で、多くの場合自動詞として(=直接目的語を明示しないで)、しかもかなり限定的な含意とともに使われると思います。私の頭の中では、「大学や公共機関などが、社会的に問題のある国と取り引きのある会社の株を売り払う」という意味で登録されています。リーダーズの1や2の意味で使われているのを見たことがありませんし、3の意味の「安く売り払う」というのもちょっと抵抗があります。もしかすると、新聞の経済欄を読む人は、この語に対して全く違う語感をお持ちかもしれません。でも、検索すると、私の語感に近いものが上のほうに多く来ています。

私がこの単語に出会ったのは、アメリカで、南アフリカのを終わらせるために大学が divest することを求める学生運動が盛んな時でした。今は、問題を解決するために、関係の会社から投資を引き揚げることを求める運動が活発になっているようです ― CounterPunch の The Growing Israel Divestment Movement より。Global Exchange のサイトも参考になります。

私もに勤めているので、自分の職場がどのような資産運用を行なっているのか、気になるのですが、どうやって調べるんだろう。11月に財政公開のパネル展示があったのだけど、企業名とかは書いていなかったように思います。詳しい財務諸表を閲覧させてください、とか言えばいいのかな。

お正月に、今年度の新任教員ということで、職場の「新年祝賀の集い」というのに招かれたのですよ。そうしたら、学園に功績のあった人や企業の表彰というのがあって、サラ金の会社とか、修正主義の歴史教科書を作る団体に寄付していると噂される某飲料会社などが、大学に寄付金をたくさんくださったということで表彰されていました。そのころから、ちょっとモヤモヤした気持ちだったのです。 に関する記事を読んで、考えがまとまらないまま、この記事を書きました。だらだらした記事でごめんなさい。

2006年 1月 26日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.25

今年最悪の独裁者

恒例のアメリカ Parade 誌(私がアメリカに住んでいたころは、日曜日にいろいろな新聞に折り込まれていました。今でもたぶんそうだと思います)の「世界の独裁者ランキング」。去年か一昨年もこれの記事を見た覚えがあるのですが、調べても、ここに書いた形跡が見つかりません。うーん、私は取り上げなかったのだろうか。

アメリカの雑誌で、薄くて、無料で、しかも娯楽中心だということを念頭においてお読みください(種も仕掛けもなく、あっけらかーんとしている、という意味です)。元の記事では1位(つまり最悪の独裁者)から順に書いてあるのですが(ほら、あっけらかーん)、一応、緊迫感を狙って、20位からカウントダウンする形式で書いてみます。評価内容は元記事をご参照ください。

20位: Tran Duc Luong (ベトナム)、昨年19位
19位: Boungnang Vorachith (ラオス)、昨年20位
18位: Meles Zenawi (エチオピア)、昨年は圏外
17位: Pervez Musharraf (パキスタン)、昨年7位
16位: Bashar al-Assad (シリア)、昨年14位
15位: Fidel Castro (キューバ)、昨年13位
14位: Aleksandr Lukashenko (ベラルーシ)、昨年12位
13位: Isayas Afewerki (エリトリア)、昨年17位
12位: King Mswati III (スワジランド)、昨年11位
11位: Muammar al-Qaddafi (リビア)、昨年6位
10位: Teodoro Obiang Nguema (赤道ギニア)、昨年10位
9位: Seyed Ali Khamane’i (イラン)、昨年18位
8位: Saparmurat Niyazov (トゥルクメニスタン)、昨年8位
7位: King Abdullah (サウジアラビア)、昨年5位
6位: Hu Jintao (中国)、昨年4位
5位: Islam Karimov (ウズベキスタン)、昨年15位
4位: Robert Mugabe (ジンバブウェ)、昨年9位
3位: Than Shwe (ビルマ)、昨年3位
2位: Kim Jong-il (北朝鮮)、昨年2位
1位: Omar al-Bashir (スーダン)、昨年1位

イラン、ウズベキスタン、ジンバブウェの指導者の躍進(?)が目覚ましいですね。あと、国境線上で緊張が極度に高まっているエリトリアとエチオピアが注目株(?)かな、と思いました。

イスラエルの Ariel Sharon が入っていないというのは、本国ではなく占領地での人権侵害は評価対象外ということでしょうか。そう言えば、中国の胡錦濤の解説にも、チベットへの言及はありません。あと、ハイチの Gérard Latortue が入っていないのは、正当な政府だと認めていないのかな。

2006年 1月 25日 午前 01:26 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.01.24

ウィジェットを公開

昨日書いたを生成する を公開します: technoratitag.widget (右クリック等で保存)。動かすには Yahoo! Widget Engine が必要です。ウィンドウズでしか試していません。

ウィジェット自体(写真の上のほう)はどう贔屓目に見ても大したものじゃないのですが、バージョン情報の画面(写真のほとんど)がとても気に入っているので、それを見せびらかすためにここに書くことにしました。の緑のロゴの吹き出しの代わりにのロゴの歯車をあしらってみました。気が利いているつもりになって、鼻高々であります。

写真のように、例えば「」と入力して(あるいはコピーしてきて)、Enter を押すか画面上のボタンをクリックすると、を生成して、システムのクリップボードの中身を 「<a href="http://technorati.com/tag/%E3%83%91%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%8A" rel="tag">パレスチナ</a>」という、エンコードしたタグに置き換えます。後はブログの編集画面で貼り付けをするだけです。

昨日は、タグを画面上に表示するようにしていたのですが、どうせコピーするので、直接クリップボードを使うことにしました。いや、実は、他に切実な問題があって、昨日の写真のように白い文字で表示させると、コピーした時にその色属性までコピーされてしまって、中途半端に(もしかして、かなり死語?)なエディタに貼り付けたら見えなくなってしまったんです。

というわけで、非常に小振りなウィジェットになりました。タグのベース URL、つまり「http://technorati.com/tag/」 の部分は、環境設定で変更できるようにしました。

うーむ、やっぱり公開するほどのものじゃないなあ。まあいいか。ウィジェットは、他の人の作ったもののソースが読めるし、ただで作れるし、けっこう楽しいです。タグも、カテゴリーほど悩まず適当に作れるし、はてなダイアリーのように自動ではないにせよ、いろいろ文中にはめ込めるし、気に入っています。どっちもどれだけ普及しているのか怪しいけど。

2007年8月15日追記: URLエンコードされる文字列の後に追加する文字列を指定できるようにしたバージョンに差し替えました。最近の私の記事を見ていただくと分かると思いますが、私は Base URL に "http://technorati.com/posts/tag/"、URL suffix に "?from=http://eunheui.cocolog-nifty.com/&language=ja" と指定して使っています。そうすると、自分のブログの中で同じタグのついた記事を集めたテクノラティのページへのリンクが生成されます。

設定画面

2006年 1月 24日 午前 12:00 | | コメント (7) | トラックバック (0)

2006.01.23

遊んでいます

私が秘かに「パソコンの偉い人」と呼んでいる友人がいて、その人が OS X を 10.4.4 にアップデートしたらカレンダー・ウィジェットのデザインが変わってしまったことに怒っているのを日記で読んで、ウィンドウズ・ユーザの私も無性にウィジェットっぽいものがほしくなりました。

で、探したら、Konfabulator というのか、Yahoo! Widget Engine というのがあるのを知り、入れてみました。おもしろいんですが、日付をスタートレックの宇宙暦で表示するとか、時刻を2進数で表示するとか、かなりマニアックなものも多く、なんか今ひとつなんです。

Firefox の拡張機能と同じで、xml + JavaScript と背景等の画像を zip で固めるだけみたいなので、自分でも何か作ってみることにしました。うーむ、簡単とは言うものの、やっぱり初心者(プログラミングの素人)では、すぐには他人様に使ってもらえるようなものを作るのはむずかしいですねえ。素人の感想としては、Perl/Tk よりは遥かに親切で、Flash よりは面倒です。

写真(の左上)は、週末に作ってみた、テクノラティ・タグを生成するウィジェットです。入力して改行が押されたら url エンコードするだけなので仕組みは簡単なのですが、色とか透明度など、見栄えの部分が、どうもねえ。

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2006年 1月 23日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.22

本の音

先日、別のところ注1で、声優の佐々木健さんという方がやっている青空文庫の朗読してポッドキャストのことを書きました。佐々木さんのブログにも、書籍を朗読する際の悩み(どんなキャラクターを作るのか、とか)が記されていますが、金曜日のニューヨークタイムズの書評欄でも、オーディオブック化に伴うさまざまな難点が紹介されていました。

例えば、脚注をどう表現するか。あるオーディオブックでは、脚注の部分には、電話を通した音声のように聞こえるフィルタをかけているとか。その本の著者本人が書店で朗読会を開く時などは、脚注は無視して読んでいる、というのも笑えます。その他、脚注のまわりを「脚注」「脚注終わり」と宣言するとか、CDでは脚注部分を独立トラックにして、聞きたくない人は先送りすればよいようにするとか、といった対処法が紹介されています注2

先の作家とは逆に、自作の朗読で、「コンマ」「ピリオド」「てん、てん、てん」などと一々読み上げる作家もいるのだとか。

改ページ、改丁はどうするかとか、写真が2、3ページ続いた後で「私が見たのはこれだけだった」と書いてあるところはどうするかとか。人気コメディアンの Jon Stewart さんが中学の「公民」の教科書に似せて書いた風刺本では、教室活動などと題された部分があるが、そこは始業のチャイムを鳴らすとか。

「音声化」ではなく青空文庫の「電子化」の過程でも議論があったような事柄がけっこうあります。「映画化」などとは違って、ほぼ忠実なメディア変換が可能だという前提があるからこその悩みですね。

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注1: ゼファー生さんが青空文庫の応援のために作っている青空文庫倶楽部「みんなの輪」というサイトへの投稿
注2: 記事からの音声ファイルのリンクは切れているようです。

2006年 1月 22日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.01.21

下を向いて歩こう

いや、暗い意味じゃなくて…

Sewers of the World, Unite! (万国の下水道よ、団結せよ!) ― 世界71か国のマンホールの蓋の写真を集めたロシアのサイト。Exhibition のリンクからどうぞ。

マンホール図鑑 ― 日本各地のマンホールの写真。マンホール友の会というサイト。 日本のきれいなマンホールについては、frangipani gallery もすばらしいです。ほかにも、検索したら、出るわ出るわ。

自分の街でも、旅先でも、道を歩くのが楽しくなりそう!

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2006年 1月 21日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2006.01.20

ネットウヨク、キター

カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)の卒業生が、母校の教授たちの左寄りの(ラディカルな)言動を監視するためのウェブサイトというのを作った。講義ノートやテープなどの情報を提供した在学生には100ドルの報酬を払うのだそうだ。

顧問として共和党の元下院議員などが名を連ねていたが、それなりの常識を備えているというか、続々と顧問を辞めている。

AP電で知った。UCLA の学生新聞の記事はこちら。問題のサイトにも、とりあえずリンクを張っておく(以下にこのサイトについて批判的なことを書きますが、取り上げられている一人ひとりの教員についてしっかり見たわけではありません。本当にトンデモな人が紛れ込んでいたりするのかもしれません)。

いわゆるネット右翼というのを絵に描いたような話で、こいつらはバカだ、下劣だ、醜悪だ、唾棄すべきだ、社会の敵だ、などと少しばかりの罵り言葉を並べ立てても、大して鬱憤が晴れない。一人で気張ってみてもしょうがないので、このくらいにしておこう。

きっと日本でも似たようなことやってる人がいるんでしょうね。安倍晋三とか、よろこんで顧問を引き受けたりするんだろうな。

2ちゃんねる風のタイトルを付けてみましたが、やっぱり好きになれないので、後で変えるかもしれません。その際はフィードに同じ記事がもう一度流れて無駄なトラフィックを作ってしまいますが、ご容赦を。無駄と言えば、くだらないコメントは付けないようお願いします。

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2006年 1月 20日 午前 12:00 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.01.19

コンゴに期待

地図を見ると、コンゴ民主共和国(DRC、旧ザイール)はものすごく大きいです。西ヨーロッパ全体と同じくらいあるそうです。隣のルワンダが豆粒のように小さく見えます。ひょんなことから、昨日は帰宅してからずっとこの国関係のページを見ていました。以下、とりとめもなくメモ。

ベルギーの植民地だったコンゴは1960年6月30日に独立しましたが、数日後に天然資源が豊富な南東部の Katanga 地方が分離独立を図り、権益を失いたくないベルギーがそれに加担します。首都レオポルドビル(現在のキンシャサ)の政府内部にも分裂が生じ、その混乱の中、1961年1月17日に、汎アフリカ主義と国内の諸民族の融和を唱えた初代首相 Patrice Lumumba (かっこいい~)が殺されます。

ルムンバの暗殺には、その後30年に渡って独裁を敷く Mobutu が関与。また、2002年になって、ベルギーが暗殺への関与を認め、謝罪します。モブツ政権のもと、極度の腐敗と権力の私物化が進行。国名はザイールと改められます。

1994年の隣国ルワンダにおける民族浄化(フツ族によるツチ族の大量虐殺)と、ツチ族による権力の掌握の余波で、ザイールに逃げ込んだフツ族勢力に対する掃討作戦のため、ルワンダ軍が侵攻。1997年にザイール国内の反体制勢力と連繋し、モブツ政権を打倒します。Laurent Désiré Kabila が大統領に就任。国名はコンゴ民主共和国に。

2001年1月16日、カビラ大統領が暗殺され、その息子の Joseph Kabila が大統領に就任。暗殺事件の捜査、裁判では、人権侵害の問題が起こった模様。恩赦等を契機に和解を図ろうという動き(リンクはDRCの仏語紙 Le Potentiel)が出ているようです。民主化に向けての憲法国民投票が昨年末に行なわれました。

カタンガ地方(Shaba 地方とも呼ばれるらしい)の分離独立運動はまだ続いていて、今後、それがおおきな火種になるだろうと、International Crisis Group が報告書で論じています。また、6月に行なわれる国会と大統領の選挙に対し、野党 UDPS がボイコットを呼びかけているようです。武装勢力の Mai Mai はウェブサイトも開設しています。

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2006年 1月 19日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.18

同じ町に暮らした人だから

Abductors threaten to kill journalist in Iraq ― 1月7日にバグダッド市内で拉致されたクリスチャン・サイエンス・モニター紙の契約記者 Jill Carroll さんに関し、拉致の実行犯側から要求等が提示された模様。72時間以内にイラクで合州国が拘束している女性たちを釈放しなければ、ジル・キャロルさんを殺害するとしている。アルジャジーラで彼女(とされる人物)のビデオが放映されたが、音声は流されなかったという。

The Christian Science Monitor 紙は総じてイラク戦争に批判的な態度をとってきた新聞なので、その関係者が拉致され、安全が脅かされていることは、とても残念に思う。

私にとっては何よりも、彼女が私の通っていた大学の卒業生であることが―時代こそ違うとはいえ、もしかしたら同じ教室で学んだことだってあるかもしれないことが―状況をとても身近なものに感じさせる。

いまだに解放されていない Christian Peacemakers Team の4人に加え、彼女の安全を切に祈る。

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2006年 1月 18日 午前 08:43 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.17

翻訳とテロリズム

Translator's Conviction Raises Legal Concerns ― 1月16日付けのワシントンポスト紙の記事によれば、テロリズムを教唆した罪で終身刑に服している Omar Abdel Rahman 師の発言を訳した翻訳者が、テロリズムを支持したとして、有罪の判決を言い渡されようとしている。

Rahman 師の発言はテロリズムを助長するとして、アメリカ政府は彼と外部の接触をほぼ全面的に禁止している。彼に面会する弁護士は、その措置に関する誓約書に署名を求められていたが、通訳の Mohammed Yousry さんはそれを求められてはいなかった。彼が訳した Rahman 師の手紙を弁護士が誤って発表したことと、支持者たちからのメッセージを Rahman 師に訳して伝えたことが、Yousry さんの罪状である。

連邦政府は Yousry さんの電話を3年間にわたり盗聴したが、彼がテロや原理主義を支持している証拠は得られなかった。裁判の陪審員の一人は匿名で、一部の陪審員が「テロリストたちを懲らしめなくてはならない」といった先入観をもって審判にあたっていたと証言している。

陪審員の評定は有罪。3月に予定されている判決では、最も長くて20年の懲役が Yousry さんに言い渡される可能性がある。

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2006年 1月 17日 午前 12:00 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.01.16

アライグマの味

世界にはいろいろな風習があるもので、このAP電によれば、アメリカのアーカンソー州では60年前から毎年この時期にアライグマを食べる集いが開かれ、その地方で選挙に出るつもりの人は、そこでアライグマのバーベキューを食べずには、当選する見込みはないのだそうだ。食事の舞台裏で、有力者の間の取り引きなどが行なわれるらしい。現職の知事や議員はそのパーティーでスピーチができるが、これから選挙に打って出ようという人は、もっぱら顔を売るしかない。かつては800キロあまりの肉が用意されたものだが、捕獲数も減少し、人々の好みも変わったので、今年は300キロぐらいだったそうだ。

アライグマは狂犬病ウイルスを媒介することが知られていて、合州国の Centers for Disease Control のこの資料によれば、2003年にはアライグマからの感染による死者も出ている。食べても大丈夫なのだろうか。

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2006年 1月 16日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.15

古い地図

Bolton Scores U.N. on Stance Toward Israel というニューヨーク・サン紙の記事によれば、昨年11月29日の「パレスチナの人びととの連帯の日」(1947年のこの日、国連はパレスチナ分割を決議した)の集会で演台の横にイスラエルとの国境線が書き込まれていないパレスチナ地方の古い地図が飾られていたことを、(うやむやのうちに合州国の国連大使になった)ジョン・ボルトンがコフィ・アナン国連事務総長に抗議している。

イランのアハマディネジャド大統領が「イスラエルを地図から消すべきだ」などと、要らんことを言う(だじゃれです)昨今だし、騒動の発端になった保守系シンクタンクのサイトに掲載された写真を見ると、地図の上には「フィリスティーン(パレスチナ)」と大きく書いてあり、パレスチナの国旗も刷り込んであるので、確かにちょっと配慮が足りなかったのかな、という気もする。

すぐに、もう一枚の地図の話を思い出した。

その後、しばらくたってから私の働くキブツのヒマワリ畑の向こうに、白い廃墟があるのを見つけた。そこには、白い瓦礫がサボテンや雑草に半ば埋もれていたのだが、私にはいつ頃のものか分からなかった。イスラエルには、ギリシャ時代、ローマ時代、十字軍時代の遺跡が多くあったが、これもそれらのうちの一つだろうと思っていたのである。…

…ユダヤ人の友人が、ある日息せききって私の部屋に飛び込んできて、私の目の前に古ぼけた地図を広げた。それは、イスラエルという国が誕生する一九四八年以前に、この地方を委任統治していたイギリス政府によって作製された地図の上に、一九四八年以降イスラエル当局が新しい地名を刷り込んだものだった。新生イスラエルは、まだ地図を作る能力がなかったので、イギリスの地図を用いたのである。

その地図にはパレスチナのアラブ村の地名が英語でぎっしり書かれていた。そしてそのほとんどの村名の下には、ヘブライ語でハルース、つまり「破壊されている」と書かれていたのである。もっと驚くことがあった。そのすぐ近くに丸印が書かれ、新しく生まれたユダヤ人入植地の名が印刷されていたのだ。その多くはキブツだった。そしてそのハルースと書かれたアラブ村の一つが、私の見た白い廃墟だったのである。

広河隆一『パレスチナ』(岩波新書、1987、左記リンクは2002年発行の新版)

国連本部会議場の壁に掲げられたというその地図に記された一つひとつの村を指さし、それがなぜ今はないのかを私は問うてみたい。

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2006年 1月 15日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.14

呼び戻す

ああいうのを「クライマックス」と言うのかなあ。その数秒の間にものすごい勢いで物事が起こって、それが大きな意味を持つことなのだけど、私は理解が付いていきませんでした。おいてきぼりを喰った感じ。

昨日、名古屋地裁で自衛隊派兵差し止め訴訟の第7回口頭弁論が行なわれました。その最後で怒濤のやり取りがありました。裁判長が裁判の打ち切りを宣言しようとした(そのことから、原告に対して不利な判決が今後出るだろうということは予想に難くありません)のですが、それが正当な手続きをもって行なわれたようには私には見受けられないので、訴訟自体が現在どのような状態におかれているのか、私には全く理解できず、なんとも宙ぶらりんな気持ちです。

以下、その場に居合わせなかったかたには通じない部分が多いでしょうし、興味をもって読んでくださるかたは皆無かもしれませんが、自分のため、そして潜在的にはこの国の公正な司法のために、忘れないうちに記憶をたどって経緯を記しておきます。

私の記憶では、内田計一裁判長が「原告天木とそれ以外の原告団の弁論を分離しまして…」と言い出した途端、「分離には異議があります」「理由を説明してください」「忌避」などの声が弁護団から上がりました。そして、次に私に聞こえたのは先に挙げた内田裁判長の文の末尾「…原告団の提訴については本日結審します」という言葉でした。

原告団の集会では、異議が出されたら、裁判長はそれを認めるなり却下するなりしなければいけないのだという説明を受けたのですが、内田裁判長は用意した文面を読み続けただけでした。また、忌避の申し立てがなされた時点で訴訟手続きは停止するとのことなのですが(民事訴訟法第23条以降を参照)、内田裁判長は引き続き次回法廷の日付を読み上げて去って行きました。

裁判官たちが退席した後、問いただす原告団に対して、録音を担当していた書記官のかたが、「異議という声は聞いたし確認した。それ以上のことは私の立場としてコメントすることはできない」という趣旨のことを答えていたので、おそらく、法廷は、裁判長が「原告天木とそれ以外の原告団の弁論を分離しまして」と言った瞬間まで時計が戻されるのだと思います。公正な裁判のために、そうなることをぜひ期待したいと思います。

書記官のかたは「調書については、これは私が作るものですが、最終的な内容には裁判官の指示に従わざるを得ない部分もあるんです」とも言っていました。それがどういう意味なのか、私には計りかねますが、この国の司法制度の公正さについて、今後の展開しだいでは、私は信頼を持ち続けることができなくなるのかもしれません。そうならないことを心の底から祈っています。

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追記:いっしょに出廷した原告の友人が昨夜のうちにくわしく様子を記事にしていました。リンクします

2006年 1月 14日 午後 02:03 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2006.01.13

そこから青い闇がささやき

ティトーのもとで多民族・多宗教の融合的連邦国家であったユーゴスラビアは、彼の死後、民族主義の嵐の中、崩壊し、内戦、そしてNATOをはじめとする諸外国の一面的な善玉・悪玉の措定に基づいた攻撃により、戦場と化します。

山崎佳代子さんの『そこから青い闇がささやき』は、経済制裁、空爆の中でベオグラードに踏みとどまった詩人による、一級の戦争ドキュメンタリーです。

この非常に美しいエッセイ集から、どの個所を抜き出して紹介しようかと、昨夜から何回も、書いては消し、という作業をしてみたのですが、どうも繊細な文章を乱暴に切り取ってこようとする自分の粗雑さが感じられるだけで、不毛なことをしているのだと思うに至りましたので、このような短い紹介文を投稿して、ひとまずこの本を書棚に戻そうと思います。

2003年に出版されたようですが、一昨日届いた本はまだ初版でした。そのことを私は非常に残念に思います。

かなりずうずうしいですが、もしよろしかったらこちらもよろしく。

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訂正(1/14):「サラエボに踏みとどまった」と誤記していたのを直しました。

2006年 1月 13日 午後 12:00 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.01.12

シャロンと姑

一回目の湾岸戦争の時のことを覚えていますか?私は当時アメリカに住んでいて、主にABCニュースを見ていたのですが、何日目のことだったか、イスラエルからの中継で、記者がガスマスクを手に持ちながら、「スカッドミサイルの攻撃で化学兵器が使用されたという、かなり信頼度の高い情報を得ています。私もこれから避難します」と報じたことがありました。数十分後、どうやら誤報だったらしいとして、この報道は撤回されたのですが、それまでの間、まるで地獄が地面に口を開けたような気がして、私は悲壮な思いでテレビの画面を見続けていました。後日、エルサレムかテルアビブかで行なわれていたコンサートの最中に空襲警報が発令され、メニューヒンだったか、バイオリニストがガスマスクを着用して演奏を続けたというニュースも見ました。

戦争の当事国に住んでいた私は、アメリカへの攻撃などないだろうということは頭では理解できていたものの、言いも知れぬほど緊張していました。とばっちりを受けて、化学兵器による実際の攻撃の危険に曝されているイスラエルの人たちは大変だろうなあと、とても強く同情したことを覚えています。

その時、イスラエルに占領されているパレスチナの人たちはどうしていたか。今月初めに紹介した Suad Amiry さんの Sharon and My Mother-in-Law: Ramallah Diaries を読んで、なんと、パレスチナ人にはガスマスクが支給されていなかったことを知りました。こういった話は占領とか植民地支配とかには付きもので、さして驚くべきことではないのかもしれませんが、民族主義的、排外主義的な国家というものがどんな形で立ち現れてくるのかということを、この逸話は私たちに教えてくれるように思います。

Sharon and My Mother-in-Law は、この他にも、占領や異民族による支配というものが作り上げる不条理でカフカ的な状況を、さまざまなエピソードを通じて私たちに見せてくれます。著者を含めパレスチナの人たちが、ここに描かれている苛酷な弾圧のもとで、どうやって正気を保つことができたのかは、私には不思議として残ってしまいました。私にはまだ、彼ら彼女たちの状況を身をもって知ることはできていません。しかし、この本は、読書という疑似体験を通じて彼らの生きてきた現実を私たち自身の中に身体化するための、最善のガイドではないかと思います。

この本の強みは、遠い昔のことではなく、私たちと同時代の記録であることです。今、この文を読んでいる人の多くは、記憶をたどれば、第二次インティファーダの中で、ラマラのパレスチナ自治政府の本部がイスラエルの攻撃を受け、ろうそくの光のもとでアラファト議長がテレビのインタビューに応えていた時の映像を思い出すことができるかもしれません。ラマラの町に住んでいた著者のアミリーさんも、その私たちと同じ時間を生きていました。その地でその日々がどんなものであったか、その時には至らなかった私の想像力を、この本は、今、私に与えてくれました。

とても分かりやすく、味わい深い英語で書かれています。パレスチナのことを知りたい人たちだけでなく、併合や植民地支配などの実態を知りたい人たちにも、強くお薦めしたいと思います。

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2006年 1月 12日 午前 12:39 | | コメント (0) | トラックバック (2)

2006.01.11

列車よ止まれ

1月9日の BBC の記事 China plans luxury train to Tibet によると、上海の TZG という会社の出資を受けて、Qinghai-Tibet Railway という会社が青海省(Qinghai)の西寧(Xining)からチベットのラサとの間で観光用の列車を運行させる計画を立てているそうです(TZG のサイトの関連ページ)。すでに線路の敷設が完了し、今年7月に完成する予定の路線に豪華寝台車を走らせるというもの。2007年の開業を目指して、認可を申請中とのこと。

過去半世紀以上にわたって中国による不法な占領下におかれているチベットは、中国人移民の流入などにより、その文化的独自性が失われつつあると聞きます。実効的な支配が続いている限り、インフラ整備など社会資本の投下をすべて否定することはできないと思いますが、観光客の流入がチベット社会の構造に大きな影響を与えることが懸念されます。

地理関係がよく分からなかったので、地図を見てみました。ちょっと縮小し過ぎて見にくくなってしまったのですが、パブリックドメインの地図に若干の彩色を施しましたので掲載します。赤く塗った部分がチベット(自治区)。その真ん中よりちょっと右に寄ったところが首都のラサです。チベットの上の緑色に塗った部分が青海省。省都の西寧は一番東の端に近い部分です。

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勘違いした人がコメントを書いたりすると嫌なので、念のため:このブログのコメント欄やトラックバックでは、中国(にしろ、他の国にしろ)に対する蔑視的な表現や、排外主義的な発言を許容していません。そのような主張はご自分の場所でどうぞ。

2006年 1月 11日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.10

言語教育と安全保障

National Security Language Initiative ― アメリカ国務省が1月5日に発表した言語教育振興のための対策案。外国語に秀でた人材の育成が国家の安全保障に不可欠であるとして、幼稚園レベルから大学までのさまざまな取り組みに対して予算措置を講じていくことを発表している。

重点言語としては、アラビア語、中国語、ロシア語、ヒンディー語、ペルシャ語および中央アジアの諸言語が挙げられている。来年度予算に1億1,400万ドル(約130億円)を計上する予定だとしており、国務省、教育省、国防省などの省庁を通じて予算配分を図る。

これらの言語の話者300人を教員として招聘する、これらの言語の教員100人を留学させるなどのほか、2009年までにこれら重点言語の上級話者を2,000人養成する、重点言語を学ぶ大学生への奨学金を200名ぶん用意するなど、かなり具体的な数値目標が設定されている。

ちなみにワシントン・ポスト紙の記事は、発表にあたり、ブッシュ大統領が「外国語学習は他文化への“配慮ある意思表示”だ」と述べたことや、政府高官がこの取り組みをスプートニク・ショックに喩えたことを伝えている。

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2006年 1月 10日 午前 12:00 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.01.09

翻訳と避妊

今、自分の専門分野の書籍の英訳に駆り出されていて、「ここはこのまま訳そうか」「少し説明を足さないとダメだよな」「えゝい面倒だ、全部省いちゃえ」みたいなことばかり考えているため、他の人の訳業が気になります。

毎日新聞の、なぜか英語版だけ配信されている rss で "The last line of contraceptive defense" という記事が流れてきました。社団法人日本家族計画協会常務理事の北村邦夫さんのコラムです。日本語の原文「新年は緊急避妊から」と比べてみました。

一段落ずつクリティークをするつもりはないのですが、「緊急避妊を必要とした理由」の内訳を示したグラフと、末尾の

緊急避妊ピルはわが国では正式に承認されていないために、私たち医師の責任で、既存の薬剤を転用しています。しかも、副作用の強い1970年代の方法が今も採られています。国連加盟国の大半が承認している緊急避妊ピル。日本人女性の性と生殖に関する健康と権利がどれほど軽視されているかがおわかりいただけますでしょうか?なお、日本家族計画協会が運営している「緊急避妊ホットライン」電話03・3235・2638(月曜~金曜、午前10時から午後4時)では、緊急避妊ピルを処方してくれる全国約1500施設を無料で紹介しています。

という注が英訳では省かれているのが目を引きました。なんでだろう。以下、独り言。

そもそも、なぜ緊急避妊ピルは日本では認可されないんだろう。アメリカでは Plan B (登録商標らしい)を処方箋なしで買えるようにするのをブッシュ政権が頑なに拒んでいるが、それに配慮していたりする?

訳してみた。

Emergency contraception pills (ECPs) have not been approved by the Ministry of Health, Labor and Welfare. Doctors therefore prescribe approved medications instead, often ones with known severe side effects that have been around since the 1970s, at their discretion. ECPs are approved in most UN member countries. The Japanese government's failure to approve them shows how women's rights to sex and reproductive health have been ignored in this country. You can get the names of nearly 1,500 clinics that prescribe ECPs by calling Japan Family Planning Association emergency contraception hotline at 03-3235-2638, Monday through Friday, 10 am to 4 pm.

うーん、こうやって訳してみると(もちろん鋭い人は原文を読んだだけで疑問に思うのだろうが)、全国の施設で処方してもらえるのが(記事の中で北村医師が「国の許可をもらって輸入した」と書いているような) Plan B などの本当の緊急避妊ピルなのか、それとも「既存の薬剤の転用」なのか、原文は不明瞭であるな。日本語だと、なんかどちらにでも読めそうな気がするが、私の英訳だと後者だったらウソになると思う。ここらへんを著者にチェックするのが面倒で、訳者は省いてしまったに違いない。

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2006年 1月 9日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.08

魯迅の「劉和珍君を紀念して」

魯迅の『 劉和珍 リゥホーチェン 君を紀念して(紀念劉和珍君) 』 (日本語訳おがまんさんのサイトにあります)は、1926年3月18日に北京で請願行動をしていた学生たちに中華民国政府当局が発砲し、四十数名が死亡した"318大屠殺"を告発する文章です。魯迅の学生で、犠牲となった女性への哀悼の気持ちが込められています(この事件に関しては、このサイトが詳しいようです。ページ冒頭のフラッシュが悲しいです)。

もう旧聞に属するのかもしれませんが、昨年12月の広東省東洲での警察による市民射殺事件の際、中国当局による検閲を避けるため、この作品に関するディスカッションのように装ったメッセージがネット上を行き交い、事件の詳細が伝わっていったという話(2005年12月17日のワシントン・ポスト紙の記事)を読みました。

私は自分がそのような隠し立てをせずに権力を批判できる社会に暮らしていることを幸せに思いますが、そのような状況が私たちの努力なしにいつまでも続くだろうと考えるほど楽観的ではありません。偉大な作家への尊敬と、異国の地で闘っている市民たちへの連帯の気持ちを込め、私の国の向かいつつある方向への秘やかな批判として、この作品から若干の引用をしたいと思います: 

真の猛士は、あくまで惨憺たる人生に直面し、あくまで淋漓たる鮮血を正視する。これはなんとも痛ましい、また幸福な者であることか。だが造物主のほうでは常に凡人のために はかりごと をもうけて、時間の流れをもって、古い事跡を洗いながし、ただうす赤い血の色とかすかな悲しみの中に、またもや人を暫しのあいだ生を ぬす んで、この人でなしの人の世を維持して行かせる。私はこんな世の中がいつになったら はて しがくるかを知らない!

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2006年 1月 8日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.07

英語の小説100選

TIME 誌が選んだ小説100選 ― TIME 誌が創刊された1923年以降に英語で書かれた小説から選ばれたリストです。

うーむ、私は大学で英語学専攻だったのだけど、この中の三分の一ぐらいしか読んでいません。恥。ま、「文学」専攻じゃなかったから、いいか。同じ著者の別の作品を読んだというのがけっこうあるな。やっぱり私、少しズレてるんだろうか。みたいにブツブツつぶやきながらお楽しみください。映画100選のリストもあります。

ここに出ている作品は Project Gutenberg には一つもありませんでした。1923年からというので、(著作権保護期間が70年のアメリカでも)一つ二つは著作権切れのものがあるかなと思ったのですが。

最近まで保護期間が50年だったオーストラリアの Project Gutenberg of Australia では、以下のものが収録されています。

  • Theodore Dreiser, An American Tragedy
  • F. Scott Fitzgerald, The Great Gatsby
  • Margaret Mitchell, Gone With the Wind
  • George Orwell, Animal Farm
  • George Orwell, 1984
  • Virginia Woolf, Mrs. Dalloway
  • Virginia Woolf, To the Lighthouse

アメリカのほうの Project Gutenberg には、おそらく著作権はまだ切れていない(しっかり見ていません)が、あまり日の目を見ない作品ということで、以下の作家の他の作品がいくつか公開されています。

  • James Baldwin
  • Willa Cather
  • E.M. Forster
  • Robert Graves
  • Zora Neale Hurston

全体的にはかなり妥当なリストだと私は思うのですが、「なぜあの人が、あの作品が選ばれていないの?」といった疑問は尽きないかも。私も「チャタレイ夫人の恋人」って、ぎりぎり入る時代じゃないかなあ、と思って調べました。やっぱり1929年でした。あと、ノーベル文学賞受賞作家でも、オーストラリアの Patrick White とか南アフリカの Nadine Gordimer とかが入っていないのも、ちょっと気になる。

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2006年 1月 7日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.06

教室とiPod

大学の授業や補助教材などをポッドキャストする「コースキャスティング」に関する新聞記事が今日は二つも続けて rss で 流れてきた。コネチカット大学の話シンシナチ大学の話

いいところあり、悪いところありという感じで、どちらの記事も、授業が全部ポッドキャストで聞けるなら、学生が出席しなくなる心配があると書いてあるけど、出席しても半分寝てたり何も質問したりしないなら、別に教室に来る必要もありませんよね。単に聞くだけだと頭に入らない学習スタイルの人はちゃんと出席するだろうし、むしろ、授業自体をそういう人や聴覚障害を持つ人に配慮をしたものに変えていけるかもしれない。

私自身は幸い今年度も来年度も、学生が発言する機会も多い少人数の授業の担当なので、今すぐやろうという気持ちにならないのだけれど、大教室の授業を教えるようになったら、やってみようかな。でも、そうしたら大教室がいらないわけか。あれっ?

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2006年 1月 6日 午前 10:03 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.01.05

マルコス副司令官、旅路に就く

Marcos Sets Off Alone on His Motorcycle as the Other Campaign Kicks Off ― かねてから予告されていたとおり、年明けとともに、サパティスタたちがメキシコ全土に渡る「もう一つのキャンペーン」(la Otra Campaña)を始めました。記事は、一月一日にマルコス副司令官がチアパス州の La Garrucha というサパティスタ解放区の村から San Cristóbal 市にモーターバイクで乗り付け、集会で演説を行なったようすを伝えています。

私たちみんなが旅をすることになる道程の様子、サパティスタの闘いを農村や都市の労働者たちと連帯させるにあたり危険はないのかどうかを調べるため、まず旅に出るのが私の役割だ。もし私に何か不幸な事が起こったならば、私があなたたち(先住民)とともに闘ったことを誇りに思っていることを知ってくれ。あなたたちは最高の教師であり指導者であった。これからも適切に闘いを進め、人々に「尊厳」という言葉の意味を教えてくれるだろう。

私たちは風だ。私たちは闘いの中で死ぬことはない。この言葉は既によき土のもとに植えられた。よき土とはあなたたちの心のことだ。今、サパティスタたちの尊厳が咲き誇っている。

マルコス副司令官の旅程が上記記事と同じ Narco News に掲載されています。

昨年書いた、関連記事:

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2006年 1月 5日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.04

ガーナでの金採掘に関する記事

昨日書いたスラウェシ島の公害に関するニュースを調べていて、ニューモント社がガーナでも環境汚染を引き起こしていることを知りました。住民が飲み水に使っていて、かつ、神聖だと考えている川に下水をそのまま垂れ流しているという話のようです。その他、見つけた記事をいくつか要約します。

Ahafo Residents Cry Foul: Newmont polluting water source? ― The Ghanaian Chronicle の2005年12月9日の記事。 Newmont Gold Ghana Limited (NGGL) が採掘の準備を進めている地帯を流れる Brong Ahafo 地方の Asuopre 川の水から、最近、異臭がするようになって、Ntotoroso や Kenyasi の村の人たちが水を飲めなくなった。住民の中には、ニューモント社の社員から、川で飲料水を採取しないようにと声をかけられた者もいる。Asuopre 川の下流には神聖な Tano 川があり、住民たちはそこの汚染を懸念している。新聞記者が排水溝に行ってみると、汚泥のようなものが排出されていた。ニューモント社は、排出前に処理をしたり、水質の調査を定期的に行なったり、代わりの引用水を住民に配布したりしていると述べている。

Newmont Welcomes Probe Into Faecal Spillage ― Graphic Ghana の 12月16日の記事。被害を訴えている住民団体 Wassa Association of Communities Affected by Mining (WACAM) の主張は誤りだとする NGGL の主張を掲載している。NGGL は Kenyase 鉱山から排泄物を垂れ流したりはしておらず、WACAM は水質調査に必要な技術を持ち合わせていないし、地元住民の利益を代表してもいないとしている。また、ニューモント社はガーナでまだ本格的な操業を開始していないにもかかわらず、1,000 以上の雇用を創出したと述べている。WACAM は人権と行政に関する独立調査委員会の設置を求めているらしい。

Newmont compensates farmers with 13M dollars ― News in Ghana の 12月19日の記事。ニューモント社が採掘によって移転を余儀なくされるなど影響を受ける Brong Ahafo の住民に 1,300万ドルの補償を行なう予定だと伝えている。アハフォの鉱山の操業準備は70% の状態で、2006年7月に操業を開始する予定。3,000人の雇用が期待されている。Akyem でも2007年中に試掘を行なうべく、Environmental Protection Agency (EPA) と Minerals Commission (MC) に申請中。

Mining companies must respect human rights ― News in Ghana の 12月22日の記事。WACAM による記者会見の報道。汚水が偶発的に排出されたというニューモント社の主張に反論し、構造的に汚水が排出される仕組みになっていると述べている。また、水質調査によって、川の水から大腸菌が検出されたとしている。また、移住を余儀なくされた農民に「一年に半袋のカカオ豆を収穫できるカカオの木一本に対して70セディ(=約1円)程度しか支払われていいない」として、補償が極めて不十分である他、移住等によって Kenyase 地域では失業率が増加したと述べている。

同日、同サイトの別の記事 Newmont works in Ghana to avoid Peru pitfalls は、ペルーやインドネシアでの失敗を繰り返さないよう努力をしているというニューモント社の主張を紹介するとともに、人権団体 FoodFirst Information and Action Network (FIAN) 役員が、ニューモント社が地元住民とのコミュニケーションに努力をしているとはいえ、9,500人もの人が生活の基盤を失ったことは、コミュニケーションだけで解決できる問題ではないと語ったことを伝えている。ニューモント社の関わる問題として、試掘を予定している Aykem 地方で昨年11月に抗議デモに参加した農民が射殺された事件や、ニューモント社が提出した環境および社会的な影響評価報告書の中で数値の操作が行なわれていたことを Center for Science in Public Participation が告発したことを挙げている。

このほか、Brong Ahafo に住んでいる人のサイトで、2003年からニューモント社と地元住民の間で問題が起こっていたことを知ることができました。

ニューモント社の資料をもとに、パブリックドメインの地図を使ってアハフォとアイケムの場所を示すことにします。

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2006年 1月 4日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.03

スラウェシ島の公害、続報

昨年11月21日以降のインドネシア・スラウェシ島の公害関係のニュースのまとめです。ほとんどジャカルタ・ポスト紙ぐらいしか目が通せていません。ニューモント社が情宣のために運営している buyatbayfacts.com にも、何も新しい情報は掲載されていません。以下に書くように、スラウェシ島では、イギリス系の別の鉱山をめぐって新たな問題も持ち上がってきているようです。

11月26日のThe Jakarta Post: マナド地裁での公判で、PT Newmont Minahasa Raya 社側の証人 Siegried Lesiasals さんが、 環境に対する影響評価(Environmental Impact Analysis = Amdal) 委員会がBuyat Bay への廃棄物の投棄を承認していたと証言した。The Indonesian Forum for the Environment (Walhi) や the Office of the State Minister of the Environment も Amdal に参加していたという。

12月2日の The Jakarta Post: 環境省長官 Rachmat Witoelar が、マナド地裁での裁判とは別に争われていた南ジャカルタ地裁での民事訴訟に関して、ニューモント社と政府の和解交渉が進んでいるとして、控訴しない方針を発表した。Mahendra Siregar 副長官によれば、基本線では既に合意に達しており、救済策の中には被害を被った Buyat 地域の開発支援計画も含まれているという。補償額は3,000万ドル程度と予想されている。ニューモント社川の Luhut M. Pangaribuan 弁護士が歓迎を表明。AP電によれば、政府が訴訟で請求していた金額は1億3,660万ドル。

すでにネットでは見られなくなってしまったが、12月28日にAFP電が環境省の Hutomo 副長官(環境法令遵守担当)が和解交渉では「主に地域開発計画(community development program)が話し合われたが、どのような形になるかは、まだこれから決まる」(ただし、記事の別の個所では「補償金」の形はとらない、とされている)、「交渉は彼らが有罪か否かについてではなく、彼らがどのように状況の改善に貢献できるかについてのものだ」、「もうすぐ合意に達するという情報を得ている」と述べたと報じている。Hoetomo 副長官の発言は、Forbes 誌も27日付けで伝えている

スラウェシ島北部では、ブイヤット湾以外にも鉱山からの廃棄物による公害の発生が報じられている。12月5日の The Jakarta Post によれば、Rinondoran Bay の住民がイギリス系の金採掘業者 PT Meares Soputan Mining (MSM) が操業を開始すれば廃棄物の投棄によって水が汚染されると訴えている。The Anti-Mining Network (JATAM) はMeares Soputan Mining が年間120トンから170トンに上る廃棄物をリノンドラン湾に投棄する予定だと推定している。The People's Alliance against Mining Waste の Hitsel Kasamu さんをはじめとする住民代表が人権委員会、国会、関係省庁、イギリス大使館などで陳情活動を行なった。リノンドラン湾は北ミナハサ地区とBitung市にまたがった地域。Bitung 市 Batu Putih 村の住民によれば、36,000人ほどの湾の人口の大半は漁業に従事しており、月平均で4,000トンから5,000トンの漁獲量がある。Lembeh 海峡に面しており、ダイビングによる観光も盛ん。魚類の多様性が観察される海域である。

12月15日には The Jakarta Post にこの問題をとりあげたイギリスの Frances Carr さんの論評が掲載されている。PT Meares Soputan Mining (英国のArchipelago Resources社の系列だとされている)が、建設中のToka Tindung 鉱山からの廃棄物は国際水準を満たしており安全だとしているのに対し、社内の文書によっても、1リットルあたり 23 マイクログラムの銅を含むとされており、これが ASEAN の水質基準の3倍にも上ることが指摘されている。また、Carr さんは、廃棄物が海底にとどまるという MSM の説明も説得力がないとしている。海底の環境基準をインドネシアは定めていないが、MSM のあげる数値はクロムやマンガンの値が合州国のNOAAの指標を越えているとしている。MSM の行なった環境評価が7年以上前のものであること、Tangkoko-Dua Saudara 国立公園の環境も破壊するものだとして、MSM による操業に反対している。

12月24日の The Jakarta Post は、環境団体 JATAM の Siti Maimunah さんの、政府はMSM の操業をただちに制止するべきだとの発言を伝えている。この記事によれば、採掘現場の面積は74万1千ヘクタールで、会社側の説明によれば、submarine tailings disposal (STD) による投棄で、廃棄物は800メートルから1,200メートルの海底にとどまるとされている。Geology and Mineral Resources の Simon Sembiring 長官は、まだ環境省から何ら指示を受けていないとして、コメントを拒否している。また、関連施設の建設が行なわれても、ただちに投棄が始まるわけではないとして、建設の停止を命じるつもりはないとしている。Indonesian Center for Environmental Law (ICEL) は、住民が環境法 23/1997 を適用してただちに建設阻止の申し立てをすべきだとしている。JATAM によれば、現在、STD の認可を受けているのはPT Newmont Nusa Tenggara と PT Newmont Minahasa Raya の2社のみ。

ブイヤット湾の汚染については、2005年11月21日の記事および、そこに記した過去の記事へのリンクをご参照ください。

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2006年 1月 3日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.02

使ってはいけない語

ミシガン州の Lake Superior State University が発表した今年度の禁句リストAP電で知りました。Up or down vote、FEMA などニュースでうんざりするほど聞かされた単語や、明らかな誤用、意味のない語句など。投稿で寄せられた単語から選んで、毎年大晦日に発表されるんだそうで、なんと1976年から続いているようです。

日本語だと、「想定内」とか「改革路線」とかでしょうかね。ああ、うんざり。

流行語大賞とか言って騒ぎたてるのではなく、「使いすぎだからやめろ」的な姿勢はよさげですが、実際に選ばれた語を眺めてみると、なにげに社会の悪弊から目を逸らそうというか、微妙に保守的な感じもします。Holiday tree が入っているわりに intelligent design とか Plamegate とか入ってないし。などと、軽く陰謀論をかましてみます。

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2006年 1月 2日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.01

パレスチナを描く

IPS (Inter Press Service News Agency) というのを初めて見ました。なかなか面白いです。逆にたどっていったら JanJan に行き着いたので、日本でも既に知る人ぞ知るサイトなのでしょう。気が付いてみれば、JanJan もいつのまにか(半年も前からみたいですが) rss 配信しているのですね。知らぬことばかり。

この IPS の芸術欄にパレスチナ関係の映画、演劇、書籍等が紹介されていました。そのうちの一つは映画『パラダイス・ナウ』。これについては昨年9月に書いたので、省略します。

Emile Habiby さんの小説 The Secret Life of Saeed (1974)をもとにした演劇 "The Pessoptimist" (「悲楽観主義者」?) ― Mohammad Bakri さんというパレスチナ人俳優が一人劇で演じています。イスラエルに協力する男の家に生まれ、自分も協力者になってしまう男をめぐる悲喜劇のようです。

この Mohammad Bakri さん主演の Private ― イタリアの Saverio Costanzo 監督の映画で、イスラエル兵たちに家からの立ち退きを命じられ、それを拒んだため、自らの家の中での移動も禁じられた家族を描いています。

Suad Amiry さんの回想録 Sharon and My Mother-in-Law: Ramallah Diaries ― イスラエル占領下の制約された生活を日記とE-メールのやりとりを通じてユーモラスに綴っています。英語版は2005年10月発行のようですが、すでに15言語(「15か国語」と書いてから、気になって修正しました、はい)に訳されているそうです。

新しい年にも、グラムシの謂う「知性の悲観主義、意思の楽観主義」をもって、パレスチナとイスラエルの問題に、自分にできるところから、継続的に取り組んでいきましょう!

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2006年 1月 1日 午前 12:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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