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2005.11.29

国民保護法実動訓練の報道を見て

ニュースを見ていて、びっくりして椅子から飛び上がったことが今までに二回あります。一回目は1993年だったと思うのですが、カンボジアにPKOで派遣された自衛隊員が「我々はミリタリーですから」と発言するのを聞いて、「えーっ」と言いながら立ち上がっていました。思えば、そのころから、しっかり反対運動とかに参加すればよかったです。悔いが残ります。

一昨日、二回目の体験。福井県で国民保護法に基づく実動訓練が実施されたという(NHKの夜7時の)ニュースを見ていたら、訓練に加わっている人が無線交信で「外国人を5人発見!拘束しました!」と言っているのが映って、思わず「えーっ」と言いながら立ち上がってしまっていました。

その時、思ったこと。外国人を犯罪者扱いしているじゃないか。まるで外国人を見たら犯罪者だと思えと言っているようじゃないか。なんて無神経なんだろう。犯人を外国人と設定する必然性があるんだろうか。

冷静に考えると、有事法制関連法は「我が国に対する外部からの武力攻撃」に対処するためのものだから(内閣官房 国民保護ポータルサイトより)、犯人(美浜原発を迫撃砲で攻撃したという設定だそうです)が外国人でなかったら、訓練として成り立たないのだと思います。でも、やっぱりちょっとねえ。

原発はないに越したことはないと思うけど、あるうちは放射能漏れの可能性があるだろうから避難訓練等はやったほうがいいだろうとは思います。また、平和につつがなく暮らせればいいと思うけど、テロとかを起こす人が国外から来るわけはないとは言い切れないのだろうから、対処する訓練をしておくのも悪くはないのかもしれないとも思います。

でも、それは理想論であって、現実に外国人蔑視とか排外主義的な言動とかをする人がかなりいる中で、いかにも「悪い奴は外国人です」という設定で訓練をやって、それを報道するってのは、それこそ平和ボケ(他人を怒らせていることに気づかない自己中心的な行動)だと私は思います。

で、NHKと福井県に、一応、私の意見を伝えてみました。NHKの言い分は、福井県等の訓練参加者の発言をそのまま音源として使っただけで、他意はない、というものでした。福井県危機対策防災課の言い分は、「犯人が外国人だという設定はしていない。外国人だと思って追跡し、捕捉したら国籍不明だと判明したという筋書きだ」というもの。ちょっと私の理解を超えていました。話が逆(国籍不明のまま追って、捕まえたら外国人だった)なら、まだ分かるんですが。

無い頭を絞って考えると、捕まえた“犯人”に「あんにょんはせよー」とか「にーはお」とか「あっさらーむ、あれいくむ」と話しかけてみたけれど、反応がなかった、という設定なのかなあ。やっぱり分かりません。

いずれにせよ、名指しされた人たちが不愉快に思うに違いないような無神経な設定で公的な活動をして、それを「当たり前」と言えるような制度を私たちは法的に設けてしまったということ。このことは私にとって、とても大きな衝撃でありました。

2005年 11月 29日 午前 05:18 | | この月のアーカイブへ

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コメント

たまにはコメントさせてください。(^^;
憲法改悪を待たずとも、有事には自宅敷地が米軍に接収されても文句が言えない法律が出来ているということを、どれだけの国民が理解しているにかなぁと常々考え込んでしまいます。
茶色の朝はすでに来ているんですよねぇ。

投稿: mugen | 2005/11/29 12:56:43

mugen さん、コメントありがとうございました。どうか「たまには」とおっしゃらずに、ぜひ頻繁に。(笑)
あまり読んでくれる人もいないのか、閑古鳥が鳴いておりますので、頼りにしています。

投稿: うに | 2005/11/30 1:43:40

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