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2005.08.21

アウシュビッツ

NHKの『アウシュビッツ』を見ました。製作したBBCのサイトに内容紹介等があります。NHKでは5回シリーズでしたが、イギリスでは6回の放送だったようです。あらすじを見たところ、今回の放映では、アウシュビッツ解放後にパレスチナへ行こうとした人たちのことなど、いくつかの点が省かれていたらしい。

何とも重い心を残す番組でした。ホロコーストのことについては、それなりに知識を持って見た(アウシュビッツに行ったこともあります)わけだけど、それでも個人的な証言などを聞くと、自分がその人(そのユダヤ人、そのナチス親衛隊員、その隣人、等々)だったらどうしていただろうと、さまざまに思いを巡らさずにはいられませんでした。

大量虐殺を遂行した人たちだけでなく、迫害を生きぬいた人たち、その周りにいた人たちにさえ、良心に傷を負わせてしまう(だれも完全に無辜ではいられなくなってしまう)不条理な状況… そんなことが二度と起こらないように、悪(民族的な偏見とか)には、ことごとく対峙していかなければならないと思い知らされました。

アウシュビッツに勤務していた親衛隊員 Oskar Gröning さん。淡々と証言する彼が、自分の過去とどのように折り合いをつけているのか、興味深く見ていたのですが、それを端的に問われて、彼は自分には大きな罪はないと答えます。うーん、そんなものか(そういう意識のまま、戦後60年を生き長らえていいものなのか)と思いながら更に見ていると、彼がこの番組製作に協力した意図が明かされました。ホロコースト否定論者に立ち向かうため。それが彼の動機でした。

人間というものの複雑さを見せつけられる思いでした。でも、きっと人間の本当の姿はそこにあるのだと思います。それに比べ、例えば「ホロコーストは無かった」と主張する否定論者・歴史修正主義論者たちの、なんと平面的で、人間的魅力に欠いていることか。包括的な否定は、その場にいた人たち一人ひとりの存在の微妙さをすべて消し去ってしまって、きっと、考える人にとって楽なんだと思います。そういうのって、精神の堕落だよね。

2005年 8月 21日 午前 05:18 | | この月のアーカイブへ このエントリーを含むはてなブックマーク

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先週一週間NHKで放送されていたシリーズ。 こういうのを放送してくれると受信料を払うのは全然厭わないんだけどな、としみじみ思う(この番組を制作したのはBBCだけどね)。 アウシュビッツ。 ユダヤ人絶滅計画の総本山のようなイメージを持っていたのだけれど、ポーランドの政治犯やロマの人たちも収容されていたとは知らなかった。また対象はドイツのユダヤ人だけだったのかと思っていたら、実はフランスやイギリス、イタリア�... 続きを読む

受信: 2005/08/22 12:25:03

» NHK「アウシュビッツ」 トラックバック むいむい星人の寝言
 NHKというかBBCの「アウシュビッツ」は全話視聴。CGや再現ドラマの映像はよく出来ていたのだけど、だからこそ内容に眩暈がするというか吐き気がしそうというか……色々な意味で想像を越えていました。... 続きを読む

受信: 2005/08/28 13:10:41

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