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2005.05.21

くじら

この間の連休に東京湾で話題を呼んだ後、定置網にかかって死んだクジラはその後どうなったのだろう。時事通信の記事では「希少種のため専門機関で学術研究に利用される」と書かれていたが、日本鯨類研究所のサイトを見ていたら、コククジラは「捕獲は禁止されていますが、定置網で混獲された場合にのみ、所定の手続きの後に販売が可能になります」とあった。そもそも、今売られている鯨肉はすべて“調査捕鯨”のお下がりなのだから、東京湾のクジラも“専門機関”経由で市場に出回って今ごろだれかが食べているのだろう。

オーストラリアの The Age 紙で、和歌山で20年ぶりに鯨肉が給食に出るようになったという記事を読んだ。AFP電は、子どもたちはよろこんでクジラの給食を食べていると伝えているが、昔に比べて調理法が格段によくなったのだろうか。まずかったという記憶しか私にはないが…

捕鯨を擁護する議論は、「価値観を共有しない他国民から無理矢理押さえ込まれている(牛は食べるが鯨は食べない欧米から鯨食という日本の伝統文化を否定されている)」といったかなり民族主義的な感情に訴えることによって国内の世論をうまく形成してきた。海外に生産拠点が移り、国内の産業が衰退した例は多いが、それらは、今までのところ、日本では同様な民族主義的な世論構成に成功したとは言えない。それらと捕鯨の場合を比べて、ナショナリズム発動の触媒となるのは何なのだろうなどと考えるのはやめて、昼寝をすることにする。

あまり関係ないが、以前書いた漁業関係の記事:

2005年 5月 21日 午後 02:03 | | この月のアーカイブへ

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